怪獣と脳無のミックス、人間大のサイズでありながらもその身体に出現している怪獣の要素。それらと対峙するヒーロー、オールマイトはギマイラ脳無、エンデヴァーはボガール脳無、ホークスはガルベロス脳無を抑え込むようにしながらも一対一の状況を作り出しながらも自分に集中させ出久と焦凍の後を追わせないようにする。
「SMASH!!!」
「ギィィィィッッ!!」
頭部に白く長い角を携え、全身には黒い甲殻がびっしりと覆い尽くしているギマイラ脳無。それへと拳を突き立てるオールマイト、GAIAの出力も相まってか一撃一撃放つたびに空気が、いや空間が震えている。だがギマイラ脳無は後退りこそするが怯む事も無く真っ直ぐ向かい続けてくる、大口を開けるとそこから触手のような舌を伸ばして巻き付けてくる。
「気持ち悪っアバババババッ!!?」
「ギィィィィッッ!!!」
舌を通じて超高圧電流を送り込んで装甲を貫通させて攻撃をする、思わず声を上げて痺れてしまうオールマイトに笑い声を上げるギマイラ。そしてそのままエネルギーの吸収を開始しようとした時だった。自らの舌が強く掴まれたのである。
「よしっ慣れた!整体前の電気治療位にしか感じなくなった!!」
「ギィィィィッッ!!?」
そんなバカな!?と言いたげな反応をするギマイラ脳無に構う事も無く腰を落としながらも脚部のスラスターが火を噴いた。
「GAIA OKLAHOMA SMASH!!!!」
文字通りの竜巻のように超回転を行う、それに巻き込まれるように伸ばしきっていなかった舌はどんどん引き出されて行ってしまう。苦しむ声と共に更なる電撃を浴びせ掛けるがオールマイトはそれを全く苦にもしなかった、そして遂に―――ギマイラ脳無の舌を完全に根本から引っこ抜き、激痛で悶えながらギマイラ脳無は反動で壁へと突っ込んだ。
「HAHAHA肩凝りを取ってくれた事に関してはお礼を言っておくよ!そしてその手向けに受け取ると良い―――このスーツの一撃を!!」
胸の前へと両腕を交差させるように構える、大きく開くと右腕へとエネルギーが収束されていき右腕が一気に肥大化していく。発目の発明は何処まで行くのかと内心で思いながらもそれに感謝しながらも跳躍しながらも立ち上がったギマイラ脳無へと飛び掛かる。
「GAIA SUPREME SMASH!!!!」
真紅の閃光を纏った一撃、それは頭部の一本角を楽々と圧し折りながら胸部へと叩きつけた。瞬時に全身へとエネルギーが浸透していきギマイラ脳無は絶叫を上げながらも爆発を巻き起こしてしまった。その中でオールマイトは拳を振り抜いたまま健在であったが、脳無はその身体からギマイラの力が抜けていったのかゆっくりと倒れこみながら沈黙した。
「私は例え怪獣相手でも逃げはしないさ」
「このでか頭だけが!!」
ボガール脳無へと炎を放つ、が上半身の殆どを侵食する程巨大な口でエンデヴァーの炎を喰らい始めた。いや喰らうどころか飲み込んでいっている。炎に耐性を持つヴィランは腐る程相手にして来たが此処まで意に変えないのは初めての経験なのか、舌打ちする。
「炎は大好物と来たか」
「ガァァァァガガガガガ!!!」
だが直後、胸部にもう一つの小さな口が作り出されるとそこから吸収しきった炎を巨大な火球へと変貌させて撃ちだしてきた。しかしエンデヴァーはその一撃を受けてもノーダメージ。BURNMITEの耐久性はその程度で揺らぐ物などではないという事である。そしてエンデヴァーは一気に駆け出す、それを見て更に火球を撃ちだしてくるが咄嗟に身を低くして回避する。
「バーンスライドォ!!」
低くした身を更に低くしスライディングを行う、その際に生じる摩擦熱を糧にしながら足全体を燃え上がらせながらそのまま突撃しボガール脳無の太腿を蹴り砕いた。体勢が崩れた上に足が燃え上がった事で倒れこんでしまった所へ追撃の爆炎の拳を連続で浴びせ掛けて行く。
「オオオォォォッッッッ!!!」
「ガガガアアアガガガガッッッ!!!?」
「炎が好物らしいな、ならばこれは如何だぁっ!!!」
苦しんでいるボガール脳無の大口を無理矢理こじ開けながらも炎を纏った足で口を固定すると、その奥の奥、喉へと腕を突っ込んでバーンマイトの最大出力で炎を放出する。飲み込むなんて次元ではない、閉じる事も出来ず吐き出す事も出来ないまま太陽のような熱量の炎が滝のように流し込まれ続ける。幾ら悪食且つ大食漢のボガールと言えど糧に出来る筈もない。
「ギガアアアアアアアアッッッ!!!??」
「嚇灼滅拳―――ヘルバーストォ!!」
瞬間、炎の色が白、青へと変わりながら縮退を繰り返しボガール脳無の喉奥で炸裂する。圧縮された炎が更に圧縮、それを開放したと思ったらまた圧縮するを繰り返し続ける。それが繰り返された脳無は動きを止め、怪獣の力が抜けて動かなくなると腕を引き抜いた。
「フンッ貴様などこのスーツを纏ったエンデヴァーの敵などではない、焦凍にこそ見せるべき技を切らせた事だけは褒めてやる」
「グラァァァアア!!!」
「おっとぉッ!!ハッ!!」
素早い動きと肩から突き出した火炎弾を回避しながらも自らも光の矢を放つホークス。それらと同時に剛翼から羽を射出して背後から攻撃する、が、ガルベロス脳無はそれらに無視しながら攻撃をし続けている。
「ありゃっ決して弱くはないと思うけど……こりゃ相当生命力が強いタイプだな」
「グギャアアアアアアアアア!!!」
直後、二つの頭が180度反転して背後から攻撃する羽を撃ち落とさんと火炎を放つ。それらを咄嗟に回避しつつ回収しつつ右腕をタッチする、そこから光の刃が出力される。それを構えながら一気に加速しつつバレルロール、光の渦となりながら一直線にガルベロス脳無へと吶喊する。
「光波剣・渦潮ォ!!」
擦違い様、ガルベロス脳無の腕、足、頭部、双頭を切り落とす。圧倒的な切れ味に本人も口笛を鳴らして感心する―――が、直後にガルベロス脳無は切られた筈の部位が独りでに傷口に戻り再生していく様を目撃し口笛を舌打ちに変えた。
「再生っこれが怪獣の力って奴か……だったら話は簡単だ、再生が追い付かないほどの一撃を加える!!」
光の刃、光波剣をまるで蛇腹剣のように伸ばすと回転させ目の前に円を作り出す。八つ裂き光輪のような輪を生み出すとそこへ剛翼の羽の大半を飛ばしながらそこへと突撃させていく。羽は光の輪を通りながらもそのエネルギーを纏いながら一つ一つが流れ星になりながら一気にガルベロス脳無へと降り注いでいく。
「極星刃鷹羽流星群!!!」
光の流星群となっていく閃光、一撃一撃がガルベロス脳無の身体を抉っていく。再生が行われているが次々と肉体が更に深く鋭く抉られていく、そして再生速度がどんどん遅くなっていくのを見てホークスは笑う。光波剣を掲げるとそこへと流星が集い、巨大な一太刀を形成する。それを構えながら一瞬で最高速度に到達したホークスはその一太刀を振るった。
「光波剣・天羽々斬ィ!!!!」
青白い閃光の残光を残しながら振るわれた一閃。直後光は四散し剛翼へと集っていく中でガルベロス脳無は倒れこみ再生を遂に諦めてしまい、力を失ってしまった。
「フゥッ……やばいなこのスーツ……俺と相性最高過ぎ」
FUMAが自分と相性がやばすぎる事を改めて実感したホークス、やっぱり交渉する事を決意していると同じくして脳無を撃破したオールマイトとエンデヴァーが迫ってきた。
「其方も終わったようだね」
「無論、怪獣の力を得ていたらしいがこのエンデヴァーからすればゴミ同然よ」
「さっすがいう事が違いますね、まあ取り敢えずあの二人を追いかけましょう」
「待て逃がさないぞ!!」
出久は焦凍と共にアウローラを追いかける、そして足を止めたアウローラに遂に追い付いた。それはグルンと此方を向くとケラケラと笑い始めた。
「おやおやおや可愛いチェイサーだこと、トップヒーローも酷な事を言うねぇこんな坊やたちに僕をオッテイイーヨ!!って言うなんてねぇ……まあいいや、君が来てくれた事は感激だよ―――イズティウムいや……君の中にいる光に用があるんだけどね僕は」
「光……?」
何を言っているのかと首を傾げる焦凍だが、出久は少しばかり汗をかいたが直ぐに決断して焦凍に告げる。
「轟君、僕実は―――ウルトラマンなんだ」
「……えっ?」
「いや正確に言えば僕はウルトラマン、マグナさんと一体化してるって言うべきなんだと思うけど」
「おいおいおいおいおいおいおいおい!!!自分で言うなんて卑怯じゃないか!!!」
突然すぎる告白に呆然とする焦凍だが、出久の真っ直ぐな表情と瞳に嘘はないと直感する。そして目の前のアウローラの取り乱しを総合して真実だと理解すると素直にマジか……と零した。
「何だなんだよ何ですかぁ!!?普通ヒーローってのは正体を隠すもんだろぉ!?秘密を守ってるヒーローは皆だろうがよぉ!!!それを自分から言うなんて大禁忌を犯しやがってよぉふざけてんじゃねぇぞこのダボがぁぁ!!!……まっ君が言わなかったら僕が言ってたけどね♪」
「……何を考えているんだアウローラ」
「別に何も、僕は唯―――マグナと触れ合いたいだけだよ、さぁ姿を見せてよ♡」
その言葉に応えるようにマグナは光士として姿を見せる、そして静かに問う。
「アウローラ。今度は何をする気だ」
「アハハハッアハハハハハハハハ!!!!!もう目的は半分達成されているのさ、さあお楽しみはこれから始まるんだよマグナ、僕と君の物語は遂にクライマックスに指を掛けてページを捲ろうとしているんだよぉ!!!」
to be continued……
ウルトラスーツの習熟度。
ホークス>エンデヴァー>オールマイト