緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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戦後、激戦、九州にて。

九州にて発生した過去最大とも言える怪獣災害、それは市街地に直接怪獣が出現したというのもあるが怪獣の力の規模がそれほどまでに凄まじかったというのもある。不幸中の幸いとも言うべきなのが現場では別件でチームアップを行っていたオールマイト、エンデヴァー、ホークスが避難誘導を行っていたが故に現場周辺での死傷者は無く、怪我人で収まっていた事そして―――この危機に駆け付けたウルトラマンらの活躍のお陰だろう。本件は今後の怪獣災害における避難誘導マニュアル作成、行政の避難指示発令、避難シェルター建設地の選定などを飛躍的に発展させる事になると思われる。

 

また、テスト航行を行っていた機動母艦型ライドメカ、アートデッセイ・PLUSにて艦長代理として指示を行った発目 明研究員による独断ともとれる半径20キロにも及ぶ広範囲避難勧告は受理されず半径5キロにしか受諾されなかった。これは現社会が怪獣災害についての認識の甘さが招いた結果、出現した怪獣―――レジストコード:ルインヴォイドから観測されたエネルギーを考慮すると発目 明の判断は妥当であった。故に本件は国へ提出し、怪獣災害発生時における避難勧告優先権限の認可を速やかに要請する事とする。

 

現在アートデッセイ・PLUS及びレギオノイド・フェンサーは九州にて怪獣災害被害の復興作業に従事中、本基地への帰還は1週間後を予定とされる。

 

―――PLUS司令官代理作戦参謀 サー・ナイトアイによる報告書より抜粋。

 

 

「済まないねゼット君にハルキ君、突然君達のメダルを取ってしまう形になってしまった」

「いえお気になさらず!!寧ろお力になったなら何よりっす!!」

「はいこれお返ししますね」

 

倒壊したビルなどの瓦礫などをレギオノイド・フェンサーによる片付けも一段落して高台で街を一望しているハルキと出久そして光士(マグナ)、その中で話すのは当然先の戦いの事について。偶発的とはいえ自分達は二人からメダルを一つ奪ってしまった、それは謝らなければならない。そしてそのメダルであるネクサスメダルを返却するがゼットはそれを止めようとする。

 

『でも師匠、ネクサスメダルを俺達に返しても良いんでありましょうか。だってあの力はこのメダルを基に……』

「ああ、確かにそのメダルを元にしてノアのメダルは生まれた。だがその結晶は既に確立されているから問題はない」

 

そう言いながらマグナはその手の中にあるノアのメダルを見せた。そのメダルが持つ圧倒的な存在感とメダルの状態でも分かる尋常ではないエネルギーに思わずゼットは息を呑み、ハルキは声を出して驚いてしまう。ライズメダルと化したゼロ、ジード、ベリアルのメダルよりも圧倒的な力を感じる。

 

『ウルトラマンッノア……お話は聞いた事があるけどまさかその力が、師匠と出久が受け継いだ個性の中にあったなんて……』

「ノアさんは……ウルトラマンの神様ってゼットさんに聞いた事がありますけど……」

「まあ間違ってはいない、かな。神が如き力を持つ伝説の超人、ゼロ君のイージスもノアから授かった物だからね」

「でも、僕よりもずっと前にウルトラマンの方がワン・フォー・オールの中にいたなんて……」

 

出久の言葉は正確ではないだろう。ノアはオール・フォー・ワンの弟、ワン・フォー・オールの初代に絶望的でありながらも決して諦めずに希望を紡ごうとした。その生き様が彼を適能者(デュナミスト)として選んだ、そしてワン・フォー・オールの初代となった後も後継となった者達を次の適能者として選び続けた。そして今代―――マグナと出久の代で明確に自分達に力を貸してくれた。

 

「今度は我々がデュナミスト、何時の間にか凄い物を継いでしまっていたんだね我々は」

「いやもう僕はもうマグナさんと一緒になった時点でそう思ってましたよ、僕の人生本当に凄い事になっちゃってますよ」

「後悔してるかい?」

 

苦笑する出久に悪戯気に尋ねると冗談でしょっと肩を竦められてしまった。

 

「僕は後悔どころか嫌がった事すらなかったですよ。僕はあの日―――マグナさんに会った時に生まれたんです、自分の殻に閉じこもり続けて()に出る事をしなかった僕に前に進む足と力をくれた。だから今の僕がいる、僕にとってウルトラマン(貴方)っていうのはそういう物なんです。僕に命をくれた憧れなんです」

「フッ……臆病だった子が随分と逞しくカッコいい台詞を言うようになったじゃないか。後は女の子扱いさえ覚えれば完璧かな?」

「アウローラをいなすマグナさんみたいにですか?」

「いやあれは女カウントで良いのかい?あれはアサリナの身体があったからで……というかあいつに性別ってあったのかな」

 

そんな会話に思わずハルキとゼットはこの二人の関係は良いなと思ってしまった、自分達は完全な相棒同士だがこの二人は違う。導き手と導かれる者であると同時に相棒、友であり自分でもある。そんな中、ハルキに物資搬入の手伝いの要請が飛んでくる。レギオノイドを使えば通常の重機よりも遥かに速く多く運べる、復興にはもってこいの存在だ。

 

「それじゃあマグナ先生に出久君先輩、俺行ってきます!!俺も先輩として特空機の後輩を作ってみます!!」

「嗚呼っそうしてくれると有難いね」

「お疲れさんです、行ってらっしゃい」

『んじゃ師匠また後で~!!』

 

そう言って去っていくハルキを見送るのだが、その代わりにと言わんばかりにやや息を切らした焦凍がやってきた。そう言えば彼にも話をしなければいけなかったと二人は思い直した。

 

「緑谷探したぞ……それに光士さんも」

「ごめん轟君、こっちも本当に色々あってさ」

「いやそれは分かる、それより……マジなのかあの話」

 

と何処か急かすようにしながらも何処か瞳が輝いている彼の姿に光士は笑みを浮かべながら、周囲に人がいない事を良い事にワザとらしく光の渦を纏うようにしながらその姿をウルトラマンの物へと変貌させて見せる。

 

『改めて自己紹介を……M78星雲・光の国からやって来たウルトラマンマグナ、これからもどうか出久君と仲良くしてくれると嬉しいかな』

「ハ……ハハッそうか緑谷、お前ウルトラマンと一緒だったんだな……そりゃすげぇ訳、だよな……なぁっ色々聞きたい事があるんだが、ああいや先ず何から聞いたらいいんだ……!?ええいっ考えが纏まらねぇ!!」

「大丈夫だよ轟君、マグナさんは逃げたりしないから」

『取り敢えずそうだな……証明代わりに宇宙にでも三人で行ってみる?』

「宇宙!?行けるのか、今直ぐ!?」

「なんか久しぶりに出しましたねそれ!?そうだ京都へ行こうみたいなノリで大気圏突破しようとしないでくださいってば!!」

 

 

 

「まだ手段は幾らでもある、あいつからの置き土産……有効に活用させて貰おう。まずは―――ドクターとのあれを目指す」

 

「―――反応が消えたか……そうか奴め死におったか……トランサー・ド・モンスの研究スピードは落ちてしまうが致し方ない……さて、ならば此奴は此方で有効に活用させて貰おうじゃないか……死柄木弔がもしも、至れるのであればくれてやってもいいのぅ……のぅ―――アウローラの落とし子よ」

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