緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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発目式テクノロジー 中編

「おおっ良く見たらそちらの貴方も素晴らしくグッドデザイン!!カラーリングにも拘りを感じさせる職人芸っぷりがそそりますねぇ!!」

「ゼェゼェゼェ……もう、宜しいか……?」

「あっはい、なんか発目さんがすいませんでした……」

「……なんかあんちゃん苦労してんのな」

「ええまあ……それなりに……」

 

突然PLUS基地から岩場だらけの荒野へと転移させられてしまった出久と発目。そこにいたのはメタリックな燻銀をメインに据えつつ金色にも見える黄色がアクセント、発目曰くグッドデザインなアーマーを纏っているそれは何処か疲れつつも明らかに振り回されているのにも拘らず出久に同情するようにバイザーの奥の瞳と思われる光を細めていた。

 

「ゴホンッでは気を取り直して……フッフッフッお前達は此処から逃げられねぇんだぜ」

「あっそっからやるんですね、意外と律儀な方で好感持てて私的にも評価が高いですね。後そのアーマーについて詳しくお話聞かせて貰ってもいいですか!?」

「最後まで言わせろよ!?」

「ああすいません続きどうぞ」

「ったく……あ~どっからだっけ……」

「あとあのロボット貴方のですかお願いですから解析させてください!!」

「頼むから言わせてくれ!!何だったら金払うわお前らに!!何なんだよその嬢ちゃんはさっきっからよぉ!?どんだけ俺の勢い削げば気が済むんだゴラァ!!」

 

頭頂部から口の辺りまで覆われているバイザーにご丁寧に赤い怒りマークのような発光が浮かんでいる、しかも目の辺りに青い光が雫のように浮かんでいるどこまで丁寧な表示がされるのだろうか……出久は取り敢えず言わせてあげようよなんかかわいそうだから……と諫める。怒りを収めながら本当に大丈夫だよな……と疑いの目を向けながらも出久の言葉に歪んだ笑みを作りながら正体を明らかにした。

 

「お前が僕達をここに連れてきたのか!?何が目的だ!!」

「なぁに殺し屋みてぇなもんさ……但し―――超一流の異名たるエースキラーを冠するヒットマン、ガピヤ星人のモルス様だけどなぁ!!」

「何か説得力に欠けますねぇ自分で超一流(エースキラー)とか言っちゃう辺り、残念感が拭えません」

「うるせぇほっとけ!!俺は異名(これ)気に入ってんだっつうか残念云々は嬢ちゃんテメェのせいだ!!」

 

拭いきれない残念感というよりも初対面である筈なのに発目に全力で振り回されている辺りに親近感感じずにはいられない出久だが、ガピヤ星人という名前には覚えがあった。確かガイが嘗て戦った敵、そしてタロウの息子であるタイガがその弟と戦ったとマグナから聞いている。

 

「そのモルスが一体僕達に何の用だ!!」

「当然お仕事で地球に来た訳さ、特にそちらのお嬢ちゃんに用事があってな」

「発目さんに……!?」

 

思わず発目を後ろに庇うようにしながら立ちはだかる、宇宙人が彼女に一体何の用があるのか分からないがこんな手段を取ってくる辺り穏便な話ではない筈だ。

 

「先程も言った通り俺様は超一流のヒットマンだ、数多くの仕事を成功させてきた訳だ。だがそんな俺様でも厳しい依頼が舞い込んできやがった、俺様は自分のレベルを入念に上げつつ準備を済ませて仕事に移るタイプだ。如何したもんかと思った時にこの地球である話を聞いた、あのベリアルの配下のレギオノイドを扱う組織にはとんでもねぇ技術者が居るって話じゃねぇか」

「っ……!!」

「ああそうだ、調べさせて貰ったぜ発目 明ちゃんよ。何っ俺の要求を聞いてされくれれば何の危害も加えねぇ」

「私に何をさせる気ですか」

 

興味本位でそう尋ねるとモルスは首で発目が興味を全開にして示していた巨大ロボットを示した、それこそがモルスが発目を此処へと連れてきた理由であった。

 

「あいつは俺様の愛機たる惑星死滅神・ハーデロス、あいつの強化改造を嬢ちゃんに依頼したい。あのレギオノイドを解析した上に独自にゴモラを模したロボット怪獣まで作り上げちまう嬢ちゃんならあいつを更にグレードアップさせる事は可能だろう、それが俺様の目的だ」

「発目さんにお前の仕事の片棒を担がせるつもりなのか……!?」

「気に入らねぇかあんちゃん、だが嬢ちゃんはさっきの様子を見る限りだと俺様の相棒に興味津々みてぇだぜ?嬢ちゃんがそそられねぇ訳ねぇだろう」

 

発目の視線はハーデロスから動かずに輝き続けている、彼女の普段を知っている身としては受けてしまいかねないだろうが仮にそうなったとしたら全力で止める。平和を守る為にその身を捧げ、研究を続けている発目に殺し屋の片棒を担がせるなんて絶対にさせる訳には行かない。

 

「さて返答を聞こうか、依頼を受けるか拒否か」

「当然―――嫌です」

「……何?」

 

思ってもみなかった言葉にモルスは驚いたような声を上げる。だがそれに対して発目は真っ直ぐとした目でモルスを見つめ返しながら告げる。

 

「モルスさんとやら、随分と私の事を調べたみたいですね。確かに極めて興味深いですし調べられる物ならば調べ上げたいですね、ですがそれはあくまで私が目指す平和に貢献する為であって貴方の仕事の手伝いをする為ではない訳です」

「殺し屋の片棒は担がねぇってか。お綺麗な事を言うな、俺から言わりゃあんちゃんや嬢ちゃんのPLUSだって俺と同質だろうよ」

「何を言うんだ!!」

「平和の名のもとに命を奪う、それの何処が殺し屋と違う」

 

本質的には同じ、同じように怪獣や宇宙人の命を平和を隠れ蓑にして奪っているだろうと問いかけるモルスに出久は言葉に詰まると即座に発目が切り返す。

 

「いえ違いますね、殺し屋である貴方は報酬目当てで命を奪うのでしょう?私達は平和を守る為、守りたい人達の為に戦うのです。それが戯言だと言うならば好きなように言えばいいでしょう、でもそこに命を掛けて全力で戦っているのが私達PLUSなんですよ。一緒にされるのは心外です、でしょう出久さん」

 

目配せをしながら自分の隣に立つ彼女に出久は少しだけ笑ってしまった、自分はなんて恥ずかしい事を考えていたのだろうか。後で確りと彼女に謝罪しよう、彼女の信念を誤解し侮辱してしまった。ならば今出来る事は共に立つ事。

 

「うんそうだね発目さん……僕たちは一日一日を平和に送りたい人々の為に戦っているんだ!!お前のような殺し屋と一緒にするな、僕達を馬鹿にするな!!」

「ハッ随分な綺麗事を……」

 

吐き捨てるように言いながらもクククッ……と低い笑いの後に喉を震わせながらの爆笑をしながらも此方を見つめてくる。

 

「いやぁそうかそうか一緒にするなか!!いやぁ悪かった悪かった、お前らの信念がそれか、良いねぇカッコいいじゃねぇか。だがな、俺様だって殺し屋としてのプライドって奴があるんだなこれが。一度仕事を受けたからにゃ、やめねぇ怯えねぇ諦めねぇ、準備は万端怠らねぇ、仕事は絶対しくじらねぇ、ねぇねぇだらけの殺し屋さんが、エースキラーのモルス様よ。一度決めたからにゃ意地でもやって貰うぜ、あんちゃんそれが気に入らなきゃてめぇ嬢ちゃんを護り抜いてみせなぁ!!」

「お前に言われるまでも無い!!僕が発目さんを護る、お前なんかには絶対にっ!!指一本触れさせはしない!!」

 

全身に力を込めながらも出久は戦闘態勢を取る、マグナが居ない状態で発目を守り抜きながら戦い。相手は超一流の殺し屋、加えて今はウルトラスーツも無い。紛れもなく自力だけで戦わなければいけない、不安が過るがやらなければならないと自分を鼓舞しながらウルトラ・フォー・オールの発動させる。

 

「さあ行くぜ、覚悟はいいかいあんちゃんよぉぉぉっ!!!」

「絶対に負けない!!」




宇宙ヒットマン。ガピヤ星人モルス

超一流の殺し屋を意味するエースキラーを異名に持つ宇宙ヒットマン。同じくガピヤ星人であるサデス、そしてアベルの弟に当たるので言うなれば三代目ガピヤ星人。
姿は各部が金色に近い黄色以外はサデス、アベルに酷似しているが頭部はバイザー状になっておりそこから瞳の光が灯っている。

惑星死滅神・ハーデロスを愛機としているが、恐らく自らの名前、モルスが死神を意味するのでそれに掛けているのだと思われる。


という訳でなんだか殺し屋っぽくないヒットマン、エースキラーのガピヤ星人・モルスのエントリーだ!!アベルが宇宙ヒットマンという別名を持っているので、その弟にしつつ『ULTRAMAN』に出てくるエースキラーに併せて超一流の殺し屋という事にしてます。でも性格とかは兄貴らに比べると大分常識人寄り。
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