緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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浅間山から飛び出したバードン、浅間山……早乙女研究所……つまりゲッター……

そうか、そうだったのかっ……!!怪獣とは、命とは、ゲッターとは!!


房総半島、巨鳥現る!!

房総半島 古山港

 

PLUS基地より飛び立ったアートデッセイ号、それによって素早く房総半島まで移動する事が出来る。既にダヴ・ライナーによってA組の生徒達は送り出している。問題は此処から如何やって現地のバードンの巣から人々を救い出すか、アートデッセイ号のクルーも初の実戦に緊張している中でブリッジでは何やらリラックスを誘発するような香りが鼻腔を擽った。

 

「うぅ~ん……やはり大きな仕事にはこのゴールドティップス・インペリアルが相応しい……鼻腔から伝わった物はダイレクトに脳に繋がり本能を刺激するというらしい……ウムッそんな話にも説得力がある……」

「いや艦長何めっちゃリラックスしてるんですかっ!!?これ実戦ですよ実戦!!?初の怪獣災害に対するアートデッセイ号の初陣なのに何でそんなに楽天的なんですか―――ジェントル艦長!!」

 

アートデッセイ号の艦長に任命されたのは―――ジェントル・フェンサー、元ヴィランの身でありながら信じられない出世を成し遂げている。そんな彼は暢気に紅茶を啜りながらリラックスしながらも何か感激したように身震いをさせた後にホクホクした顔で人差し指を伸ばす。

 

「うぅ~んいい響き、済まないがもう一回言ってくれ♪」

「素敵よジェントル艦長!!」

『やってる場合じゃねえだろ!!!』

 

と同じように副長に就任しているラブラバが太鼓持ちをしていると一斉にツッコミが飛んでくる。この作戦の意義を本当に理解しているのかと懐疑的になるのだが突然鋭い視線でモニターに映っているバードンをにらみつける。

 

「バードンの様子は」

「えっあっと……鉄塔を嘴で突っついて小さくしながら巣の材料にしてます」

「巣は大きくなる一方、避難命令は発令したので近くの街に材料を取りに行ったとしても可能性は低い……かと言って下手に攻撃を加えれば囚われの方々に危険が及ぶ……だが繁殖期の動物であるならば警戒心も半端ではない、嫌寧ろそこを利用すべきか……発目君を呼び出してくれ」

「はっはい!!」

 

突然変貌したジェントルにクルーは動揺した、正直言ってこのアートデッセイ号の艦長に成りたがる人材などいなかった。何せ人類初の超大型飛行戦艦、それに掛かる責任は異常の一言。そこでナイトアイの推薦と本人の希望によって成り立った配置だが……元ヴィラン故に彼を懐疑的に見る人物は多かった。

 

「発目君、バードンの警戒範囲外から攻撃を打ち込めるかね」

『お任せくださいっこんな事もあろうかと開発したてのMPBMを搭載してますよ』

「宜しい、ならばその攻撃と同時にファイターチームを突入させ注意を引く。タイミングを待ってくれ」

『アイアイサー!!』

「ジェントル、Mt.レディの準備も終わったみたいよ。ゴモラアーマーもスタンバイOK!!」

「宜しい。ファイターチームの発進を許可する!!」

 

だが今それが如何だろうか、鋭くありながらも的確な指示を飛ばしながらも作戦を考えその為の伝達を行い続けている。初の実戦であるのにも拘らず彼とラブラバだけが平静を保ち続けている。不安げな表情にジェントルは一喝する。

 

「確りせんか!!我々が行うのは何だ、怪獣災害より人々を救う事だ!!その為の我々が狼狽えるなどあってはならん!!」

『っ……はい!』

「カッコいいわジェントル!!」

「ファイターチーム発進!!さあっ我々の初陣を飾り知らしめるのだ、怪獣災害は我々が対処するとな!!」

 

この時誰もが思った、艦長は彼しかいないと。

 

 

「さぁて行きますよぉ!!!」

 

発目が操るファイターGX、それが超遠距離から特殊弾頭を発射した。それは対怪獣災害想定型の多用途炸裂弾頭ミサイル、今回の弾頭は派手な爆発と音をまき散らす弾頭。発目曰く超近所迷惑型(ジャイアンリサイタル)ミサイル。引かれるトリガーと共に発射されていく弾頭、それはバードンの警戒範囲外から打ち込まれる。それと同時に青いカラーリングのファイターを先頭に赤いファイターを二機伴ったチームが突入していく。そして弾頭は巣の近くに突き刺さった。

 

「発目さん弾頭着弾確認!!」

「んじゃまっ行ってみましょうっか!!ポチッとな!!」

 

ボタンを押す。そしてそこから溢れ出すのは―――

 

 

ピィッィイイイイイギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

 

「ギュギァァァアアアアッッ!!?」

 

途轍もない爆音に等しい合成された怪獣の泣き声が再生される。それに思わずビックリしたバードンは軽くパニックを起こすのだが直後に目の前を飛び去って行くファイターが見える。間もなく産卵、ストレスも溜まる時になんて迷惑な事をしてくれるんだと怒りに駆られたバードンはそのまま飛び立つとファイターを追いかけて行きながら火炎を放ちながら攻撃していく。

 

「よし釣れた!このまま無人地区にまで引っ張っていく!」

「そこでMt.レディがバードンを釘付けにする!!」

 

陽動は成功、この後は―――

 

「よしっ準備は良いな少年少女!!これより巣に囚われた人々の救助作業を開始する!!」

「ハッキリ言ってバードンはどれだけ巣から離れるかは想像がつかない、故に時間との勝負だが焦るな!!焦らず急げ!!」

『はいっ!!』 

 

現場にて合流したオールマイトとホークスがA組を率いて巣へと乗り込んでいく。巣は様々な物で構成されている、電線が繋がったままの電線や巨大なマンションに一軒家、巨木などなど……怪獣にとって巣の材料になると思われる物を片っ端から調達してきたと思われる。だが其処に人間が巻き込まれているのだから溜まったものではない。

 

「よしっこっちはええよ!!これ持ち上げて!!」

「承知。ダークシャドウ!!」

『アイヨ!!』

 

「もう大丈夫だっほらっ手を伸ばして!!」

「峰田もぎもぎ頼む!!」

「分かったぜ!!」

 

雄英にてレスキュー訓練は多く積んでいる、それに加えてウルトラスーツにお陰で怪我などを心配する必要もないしどんどんと作業が進んでいく。発目がスーツにリミッターを施したので増強規模が抑えられているので個性も問題なく扱える。

 

「しかしなんて規模だ……!!これが怪獣災害……」

「全くだ、私でも体験した事がない……!!」

 

ホークスとオールマイトすら声を上げてしまう程の混沌とした環境。真横に鉄塔があると思えばマンションがあり、バスが横倒しになっている。正しく人類の考える物を超える災害の現場としか言いようがない。だが自分達もウルトラスーツがあるのだから対応できる―――と思っていた。

 

「オールマイト大変だぁ!!」

「如何した切島少年!!」

「デカいマンションの下に一軒家があってそこに人がいる!!」

「な、なんだと!!?」

 

救出作業も後僅かと言う所でとんでもないものが残っていた、それは巨大なマンションの下敷きになっている部分に元々あったと思われる住居に閉じ込められてしまっている人々がいるという事。加えてマンションはかなり危ういバランスで圧し掛かり、住居は奇跡と言える状態でギリギリ状態を保っている。下手に動けばマンションが一気に住居を押し潰してしまう。

 

「麗日少女マンションの瓦礫を浮かせるんだ!!私達がそれらを退かすしかない!!」

 

それしかない。時間はかかるが救うにはそれしかない!!と決意をするのだが―――その時、オールマイトに出久からの緊急通信が入ってきた。

 

『オールマイト直ぐにそこから離れてください!!バードンが凄い勢いで戻ってきてます!!』

「何ぃぃぃぃィィ!!?」

 

『ごめんなさいっ取り逃がしちゃいましたぁ!!だって突然首が回って私に火噴いてきたのをまともに喰らっちゃって!!』

『しかもファイターチームの光子砲も全然平気って……ンもう母は強しにも程がありますよぉ!!』

『言ってる場合じゃないでしょ!?って何だこのスピード!?直ぐに到達しちゃう!!』

『えええええっちょっと待ってくださいよ何ですかこの反応!?』

 

GXから響いてくる発目と出久の悲鳴染みた声、そしてMt.レディの声。陽動作戦は成功しバードンをMt.レディが無人地区で迎え撃ち時間稼ぎをしていたのだが……まるでフクロウのように180度回転し、真後ろを向いて炎を発射して彼女を吹き飛ばし、その隙を突いて巣へと戻ろうとしている。ファイターチームが翼に攻撃してそれを阻止しようとしても完全に無視を決め込んでいる。

 

「少年少女一旦退避だぁ!!急げっバードンが戻ってくる!!」

「急げっグズグズしない!!」

 

救助はもう一度バードンを引き剥がしてから出ないと無理だ、それ所か救出した人々さえも危険に晒す事になると撤退を決意する。その指示に従って皆が大急ぎで退避するのだが―――その時だった。

 

「うわぁっ!!?」

「口田ぁぁ!!」

「助けてぇええっ!!?」

 

口田が高台の不安定な足場を踏み外してしまう、切島が助けに向かおうとするのだが―――巣全体へと巨大な影が巣へと覆い被さったのである。もうバードンが戻ってきたのかと皆に絶望と焦りが生まれた時だった。だがその影はそっと足場から落ちようとしていた彼をその手に乗せながら降り立った。

 

「こ、これはっ……!?」

 

思わず声を上げるオールマイト、それはその場にいる皆の意見を代弁したような物だった。疑問と困惑に包まれたそれ、その言葉の先にあったのは―――巨大な影の正体。それは紛れもない巨鳥……ではあるのだがバードンとは異なっていた。

 

「い、生きてる……?っ~!!?」

 

高台から落ちたにも拘らず何時までも痛みがない事に気付いて顔を上げると思わず悶絶したような声を上げてしまった、だが個性の関係もある為か動物好きな口田は直ぐに気付いたのか。その瞳は何処か此方の反応を待っているものだと。

 

「た、助けてくれたの……?」

「キィィィィィッ?」

 

首を傾げるようにしながらも此方を注視してくる巨鳥、そして口田はある事を想い付いた。もしかして……と思いながらそれを口にする。

 

「僕の言う事を、聞いてくれる、の?」

「キィィィィッ」

 

それは頷いた。その姿を見た時、誰もが驚愕した。それはマグナさえも同様だった、まさかこの地球にもあの怪獣が存在しているとは驚きだったのだ。そう、口田の声に応えるように彼を救ったのはバードンと同じ巨鳥でありながら全く性質が異なる怪獣―――その名も友好巨鳥 リドリアス。




という訳で私が大好きリドリアスのエントリーだ!!ムサシの嫁怪獣とはこのリドリアスよ。

このリドリアス、相模灘に古来より生息している事になっており房総半島ともかなり近いんですよね。なので出しました、後怪獣保護つったらこの子でしょうよ!!!コスモス怪獣の代表格横の子!!!

あと責任押し付けに近いけど確り艦長しちゃうジェントル。
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