ゼット"ォ"ォ"ォ"オオオオンッッッ!!!
辺り一面へと降り注ぐ暗黒火球の雨、灼熱が大地を焼く中を突っ切る様に突き進みながら手にした刃で直撃を切り払う光の戦士が二つの影を伴って突進する。
『あの体格差だ、まともにやりあう事は難しい。私が隙を作る、そこに遠距離攻撃を叩き込め!!』
「押忍!!」
『了解しましたぁ!!』
「シュァッ!!」
爆炎の中から飛び出したマグナ、それを追いかけるように雄たけびを上げながら巨大な鎌を振り上げるがそこへレギオノイドとゴモラからの援護射撃がそれを阻む。ゼットンにとってそれは大した事などではない、だが自分に対してちくちくと煩わしいものがぶつかってきているのだとイラつきを持って暗黒火球で狙い打とうとするが
「ディァァァァァッッ!!」
グモォォォォットォォン!!?
紅い流星となって降り注ぐようにゼットンの頭部目掛けて突撃したマグナ、その一撃が頭部に後になる程の一撃となって炸裂する。思わず真横に身体が振られて倒れこみそうになるのを鎌を地面に突き刺し耐える、矢張りあの巨人が先かッ……!!と思う中、全方向から赤いレーザーが連続して撃ち込まれていく。
「ウルトラマンばっかに良い格好させるなんて申し訳が立たねぇ!!俺達の地球は、俺達が守るんだ!!」
『応っ!!』
飛来するPLUSファイターチーム、出動可能な合計9機が全方向から光子砲を改良して連射速度を重視した二連装光子バルカン砲を一斉に発射する。小規模の爆発を起こしながらハイパーゼットンの全身へと浴びせ掛けられて行くが強固な外骨格にさほどの効果はないのか怒りを買ったかのように雄たけびを上げてしまう。
「全機散開っ!!落ちた奴は晩飯抜きだ!!」
全方向へと放たれていく暗黒火球の発射を見切り一気に距離を取りつつ散開していく、F-15編隊は不意打ち的な攻撃だったが知ってさえ言えば当たるものではないと言わんばかりの見事な軌道を描きながら回避していく。
「チャージ完了ッ!!レギオンッビィィィィイイイムッ!!!」
ファイターの援護に特空機も参戦する。距離を取りながらも腹部の砲門を展開したレギオノイド、ハーデロスを解析した事で開発が一気に進んだ事で完成した光子砲の発展型。無数の発射口が一つを形成しそこから雪崩のように溢れ出すエネルギーを一つに束ねるように発射される超破壊エネルギー砲が放たれる。
「フェンサー・ゴモラのフルスペック、見せ付けてやりますとも!!ゴモラ・ブレイクゥ!!!」
「キシャアアアアァァァァァ!!!」
発目の操作と共に尻尾から背中にかけて突起のような物が突き出して背鰭のような物を形成、それは一つ一つが振動していくと超高熱が生み出されていく。そして同時に雷撃のような激しい音と共にプラズマを生み出していく。そしてそれは天へと伸びて行くと空に黒雲を生み出すと更に激しい稲光を生み出す、それをゴモラは角で受けるとそれを収束させながら角から一気に放出した。
赤い閃光と青い雷撃が一直線にゼットンへと向かって行く、それを鎌で受けようとするがそれをマグナがサマーソルトで弾きつつも退避すると胸部へと炸裂していった。
ゼッッッッッットォォォォオオオオオン!!!?
明確な悲鳴、身動ぎをしながらも常に進撃し続けていた足が停止する。威力はハルキが所属していたストレイジの特空機三号機のキングジョーストレイジカスタムのペタニウム粒子砲の最大出力にこそ劣るが、ゴモラ・ブレイクと共に放つ事で十分過ぎる火力となっていた。
『『ネオ・ゼノシウムカノン!!!』』
そこにマグナも参加し必殺の光線を放つ、それが加わった事はゼットンの身体は後ろに吹き飛ばされそうになる程の火力を生み出しながら襲い掛かっていく。鎌を地面に突き刺してそれに何とか耐えているがそこにアートデッセイ号の艦砲射撃が加わっていく。
「全砲門開けっ!!グランドマスター各機、機体設置確認後各々のタイミングで良い撃ちまくれ!!怪獣に見せ付けるのだ、我々人類は恐れるだけの存在などではないと!!」
艦砲サイズにまで巨大化されている上に連装砲化されている光子砲に特装砲まで発射準備が成されていた。そして甲板には地上戦力として準備されていた
グォォォォ……トォォォンッッッ……!!!
低く唸るような声は何処か苦痛に歪んでいるように思えた、無数の足よってを守られていた筈の胸部の発光体が総攻撃に防御が押し退けられてそこに攻撃が集中してしまった。先程までの光は見る影も無く、大きく欠損し二度と光を灯す事はない。だが直後に巨大な鎌が今までにない程の速度で特空機へと迫った。
「ディォ!!ォォォォォォッ!!!!」
それを受け止めるが無限に伸びると言いたげな鎌の触手はどんどん伸びながらマグナをどんどん押し込んでいく。そして鎌が突如無数に割れるとマグナを捕縛し一気に引っ張り始めながら暗黒火球を電撃のようなエネルギーへと変えて攻撃する。
「グォォォッ……ァァァァッッ!!!!」
『ハルキっ師匠がピンチだ!!」
「分かってますっ!!レギオンビーム、シュートォォ!!」
「出久さんを離しなさいこの巨大芋虫ゼットン!!」
先程と同じように攻撃を仕掛ける、だが今度は一撃で適応してしまったのか攻撃に対して小揺るぎもしない。ゼットンは怒りのままにマグナを引き寄せ続けながら胸部から赤黒いオーラを漂わせるとそこへと引き摺り込もうとする。
『こいつっなんてパワーなんだ……!!』
『マックスさん達のパワーでも、全然抵抗出来ないなんて……!!』
甘く見ていたのかもしれないとマグナは毒づいた、この地球の環境とハイパーゼットンの育成を鑑みてフューチャーアースの個体程ではないだろうと心の何処かで油断していた。PLUSの戦力である程度損傷を与えられる程にはあのハイパーゼットンほどではないがそれでも十分過ぎる脅威だと認識を改める。必死に抵抗する時、ゼットンの背中に光子バルカン砲とは違う攻撃が加えられて行く。
「Yeeeeeehawwwww!!」
銀色の流星となりながらゼットンへと攻撃を仕掛けて行くファイター、それは翼と背部に搭載された新型砲台から放つウルトラマンの光線のようなビームを放っている。その火力は他のファイターとは比べ物にならない。
ゼットォォォオオオオンッッッ!!!
「Oh!!イージーヒットする訳には行かないんでね!!」
背中の発光体から火球を溢れ出させて対空射撃を行うがそれを縫うようにして回避していく。その軌道も重力を無視しているかのような動き、UFOのジグザク軌道を思わせるような超機動。それを見て発目ですら驚きで身を丸くしてしまった。ハーデロスから得られたデータを基に設計された新型エンジンと反重力装置装置によって推進力を飛躍的に上げたはいいが乗りこなせる者がいないじゃじゃ馬に仕上がったあのファイターをあそこまで乗りこなしている光景に言葉を失う。
「キングさんどんだけ……あれ、操縦者の負担軽減に重力装置使ってますけどそれでも結構なG掛かるんですけど……」
『発目ちゃん、耐G用にウルトラスーツ採用したら如何すっかそれ流石にやばいし……』
「そうしときます」
『HeyHey!!トークは後ネッ!!背中に集中攻撃、デストロイしたのと同じのがターゲット!!』
「りょっ了解しました!!んじゃまっハルキさんもう一発行きますよぉ!!」
『押忍!!ペタニウム粒子砲と違って連射効くから良いっすね!!』
ペダルを一気に踏み込みながら移動していくレギオノイドとゴモラ、流石にゼットンもその狙いに気付いたのか火球を降り注がせようとするが発光体にはキングが先頭に立ってファイターチームを率いながら攻撃を継続的に仕掛け続けて行く。
『OK!!このままタイミングを待つッ!!そしてスーパーロボッツに合わせてフルファイアねっ!』
攻撃など効かなくていい、唯発射の邪魔をする事さえ出来れば儲け物。発射の間隔は既に発目が解明済み、後はチームを組んで交代交代でそのタイミングで攻撃を叩きこみ続けるだけで良いだけの作業。あと一歩の時、ゼットンの動きが突然硬直する。
ゼットォォォオオオオン!!!
「ォォォオオオオオッッ!!!」
あと少しで取り込まれそうというマグナが渾身の力で抵抗をする、あらん限りで踏ん張りながら逆にゼットンの動きを食い止める。それが決め手となり攻撃が止んだ時にゴモラとレギオノイドが配置につく事が出来た。既にエネルギーチャージも完了している。
「レギォォォオオオンンッッッッ!!!ビィィィィィイイイイイイムッッッ!!!」
「ゴモラァァァァッ……!!!ンンンッッブレイックゥゥゥゥゥ!!!!!」
最大出力の光線がゼットンへと照射されていく、発光体へと向かって行くそれに合わせてファイターチームとアートデッセイ号からの艦砲射撃が同時に降り注いでいく。最初こそ耐えていたが徐々に発光体の表面の色が失われていき、遂にそれを突き破りながら内部へとエネルギーが突き抜けて行く。思わず悲鳴を上げた時、鎌の力が緩んだ。その瞬間をマグナは見逃さなかった。
『『SMASHHHHHHH!!!!』』
渾身の力を込めて飛び込みながらボロボロとなっている発光体へと拳を叩きこむ、内部で連鎖的にレギオンビームとゴモラ・ブレイクのエネルギーと反応して大爆発を起こしていく。その爆発は遂に体表でも確認できるほどの大きな物へと変貌していき背中がエネルギーが放出される程の大爆発を引き起こしながらハイパーゼットン・ギガントは悲鳴を上げながら倒れ伏した。
ゼッ……トォォォォオン……
頭部からも光が消えて全く動かなくなっていくゼットン。史上最大の怪獣はウルトラマンと人間の力の前に遂に倒れ伏したのだと誰かが歓声を上げようとした時だった―――ピキッ……パキメキメキッ……と乾いた音が響き始めた。
『この、音は……?』
『まさか……』
そのまさかであった。マグナが視線を向けた先、ハイパーゼットンの亡骸からその音はし続けていた。先程破れた背中から何かが巨大な殻を抜け出ようとするかのように少しずつ、その姿を露わにし始める。形容するならば鋭角な鎧を身に着けた悪魔のような形相となったゼットン。紫色の刃のような鎧を身に付けながらもその腕はギガントの面影を残すかのように巨大な鎌のままとなっていた。先程の姿と比べてしまうと酷く小さくなってしまったようにも見えるが、溢れ出させる力はギガントの比などではない。
窮地に追い詰められたハイパーゼットンは急速な進化を試みた、唯巨大すぎるだけでは的になる。サイズは元のままにだがより強固な身体を、より鋭角な武器を、より強く強く……それを望んだ結果、未成熟でありながら進化を達成してしまった。今のゼットンは唯のゼットンではない、ハイパーゼットンでもない。低く唸るような音を響かせながら世界に生まれ出た新たなゼットン。
「ゼェェッ……トォォンッ……!!」
窮地に追い込まれ急速な進化の末に到達したゼットンのEX化の極地。ハイパーゼットン・ファルクス。
ハイパーゼットン・ファルクス。
ギガント状態のハイパーゼットンが窮地に追い込まれた事で急速な進化を試みた結果誕生したゼットンの亜種。本来の成熟体であるハイパーゼットン・イマーゴと異なり幼体の面影を残した状態となっている。
という訳でハイパーゼットン・ファルクスのエントリーだ!!デスサイズかと思った?残念半分正解でした!!個人的にハイパーゼットンってサーガもそうだけど超闘士激伝のあれのイメージも強いんですよね。
なので今回、未成熟の幼体の急激な進化という事で鎌を残しつつ強化されたゼットンという感じを出したかったのでこんな感じにしました。