緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

210 / 232
終焉のZ

「ゼェ……トォォン……!!」

 

幼体であったを完全に蛹として脱ぎ捨てて生まれた新たなゼットン。巨大だった姿は一変し元のゼットンと同程度の大きさへと落ち着いた、それこそ本来のハイパーゼットンのそれと似通っているがマグナは思わず眉を顰めながら観察していた。

 

『私の知らないゼットンだと……急激な進化をしたが故にギガントの特徴が色濃く継いでいるように見えるな』

 

外見はウルトラステージにて出てきたゼットンバルタン星人のそれに近い、バルタン星人の手の代わりにギガントの鎌と闘士ゼットンの鎧を掛け合わせたような見た目に少しばかりに言葉を濁らせた―――ゼットン特有の甲高い電子音のような音がまるでチャージ音のように周囲に木霊していく。それを見たキングは全身に鳥肌が立った。

 

「Shit!!退避っ!!」

「ゼェェッ―――トォォォンッッッ!!!」

 

退避命令を出した直後の事、胸部の発光体から天へと向けて巨大な火球が打ち上げられた。光線のような速度で打ち上げられたそれは空で炸裂し太陽のような輝きを放ちながら無数の流星となって周囲一帯を飲み込む勢いで降り注いだ。

 

「うおおおぉぉぉわぁぁぁあぁっっっ!?」

「何つぅ無茶をするんですかぁあのゼットンんんっっ!?オートガードONにしてああやばいっこっちも全速で退避ぃぃぃ!!!」

 

その範囲は戦闘範囲から出ていた筈の発目すら危険になる程の広範囲に降り注いでいた。咄嗟にゴモラのオードガード機能を起動させてから緊急回避機動を取らざるを得なかった。それはアートデッセイ号も同じく、シールドを起動させながら後退しながら回避行動をとっている中で複数のファイターが向かって来ていた。

 

「いかんっ!!整備班緊急着艦用ネット用意!!医療班待機っこのまま後退する!」

 

「Shit!!あのファイヤーボール、ホーミングアビリティまであるなんて……何て奴だ!!」

 

回避にこそ成功しているキングだがこれ以上はファイターでは邪魔になると判断してアートデッセイ号の直掩に徹する事にした。無数の火球が流星群のように降り注ぐ上に一つ一つがQAAM(高機動空対空ミサイル)以上のホーミングで迫ってくるという異常性。キングは地面激突スレスレで機首を上げる事で何とか対処したが、他のチームは少なからず被弾してしまっている。あれこそ特空機でないと対処しきれないという事を自覚させられる。

 

「特空機、今度はグレイトな祖国があれを作って、リベンジね……!!」

 

 

「ゼッ……トォン……!!」

 

進化したてでありながらもその実力の高さを見せ付けるゼットン、だがそれは攻撃を凌いだ特空機など目もくれずに唯々真っ直ぐとマグナを見据えていた。そして鎌の手を使って掛かって来いと言いたげなサインをしてきた。

 

『師匠っ気を付けてください!!こいつ、俺がタイガ先輩と一緒に戦った事があります!!確か宇宙恐魔人ゼットが操ってたゼットンです!!』

『成程……(またZ本編絡みかな……すげぇ気になってきた……だとすると更に豪い戦歴になるな……)』

『俺も一緒に!!』

『いや、君は不測の事態に備えていてくれ―――それに奴は私達を指名している』

 

ゼットの加勢を敢えて断る。倒した段階でまた新手が来るかもしれない、だとするとゼットを此処で戦わせるのは得策ではないしこのゼットンの力は未知数。だったら逆に危険に合わせるかもしれない、だとしたら自分が戦うのが望ましい。

 

『行くぞ出久君、相手はハイパーゼットンの変異体。全力で行くぞ!!!』

「はいっ!」

 

その言葉は出久にも分かっていた、そしてゼットライザーを握る手に自然に力が入る。手にしたメダルは互いに干渉し金色へと変貌しそれを装填する。

 

『平和を願う、悠久の想い。それを実現する力を今―――此処に!!』

「宇宙に平和を齎す、無限の光!!!ベリアルさんっ!!アサリナさんっ!!ノアさんっ!!」

 

 

〔BELIAL ATROCIOUS〕〔ASARINA〕〔NOAH〕

 

 

『平和を望む者、それを乱す者。音にも聞け、刮目せよ!!』

「命を滅し、絶望を喰らう化身を屠る光の姿を!!!」

『「マグナァァァァァァァァァァァッッッ!!!!!」』

 

―――ヌ"ア"ァ"ッ!! ティァッ!! シュワォ!!

 

ULTRAMAN MAGNA OMEGA SUPREME(ウルトラマンマグナ オメガスプリーム)

 

 

顕現する光、紛れもないマグナの最強の形態であるその姿(オメガスプリーム)。煌く光を(イージス)に携えながらハイパーゼットンと対峙する。互いに構えを取る、先程と一転して静寂が周囲を支配する、そして―――それを切り裂くように巨大鎌を振りかざしながら攻撃を開始する。

 

「ゼッ―――トォォォオンッッッ!!!!」

「シュァッ!」

 

空間を切り裂かんとする一撃をギリギリまで引き寄せながら回避しながら拳を振るう。ゼットンも同じく回避するが甲殻を擦ったのが大きな火花を飛び散らせる、素早く鎌を切り返す。

 

「ハァッ!!」

 

素早い手刀が鎌の根元へと炸裂して動きを封じるが、そのまま切り落とそうと思っていたの筈だが想像以上の硬度に驚く。その一瞬の隙を突くかのように頭部から火球がマグナの胸部を捉える。僅かに後ろへと退かされるが大したダメージではない、だが直後にゼットンは超連続のテレポートを行いながらその連続さ故に残像で分身を生み出しながら連続的に鎌で攻撃してきた。

 

「ゼッ―――ッットン!!!!」

「ォォッ……!!!」

 

全方位から浴びせ掛けてくる無数の斬撃、ギガントの鎌だけに凄まじい衝撃が襲ってくる。この姿でなければ大ダメージは確実だろう、だがこの姿ならば耐える事は出来る―――テレポートの隙間、超連続で転移をする切れ目に呼吸をするかのように間が生まれている事を防御しながら確信する。そこに攻撃を叩きこむだけ。

 

『「……そこだっ!!」』

 

浴び続ける中で意識を集中させながらその瞬間に向けて光線を放つ、まだ全身が斬撃を襲い続けているが隙は今しかない。そしてその時、確かにゼットンは姿を現した。超連続テレポートのチャージ、その隙に確かに攻撃を叩き込めたがそれも予想していたと言わんばかりに即座にそれを吸収する。そしてそれを十数倍にして火球と混ぜ合わせて赤黒い火炎光線として放つ。

 

「ディァ!!」

 

ハイパーゼットンアブソーブなど想定済み。故に弱い光線を放ったのだから、と言わんばかりに拳で払い除ける。その最中でも残像は攻撃し続けるが聞いていないと言わんばかりに腕を振るうと残像が掻き消える。このままで互いに決め手がない事が示すそれに対してゼットンは両の鎌にエネルギーを蓄積させ、自らの火球で熱されたような超高温に仕上げながら構えを取った。

 

『お前に武器があるように』

「こっちにも武器はある」

 

左腕を上げる。直後に手首から光が溢れそこから武器が出現する。それはウルトラマン達が使用するウルトラランスに酷く似ているが似ている武器があった、嘗てベリアルが使用していたギガバトルナイザーとゼロのウルティメイトゼロソード。その二つの特徴を融合させたような武器、ウルティメイト・マグナランスを手に持ったマグナは構えを取りながらゼットンへと向かっていく。

 

「シュァッ!!」

「ゼットッ―――ン!!!」

「ディッデァッ!!」

 

暗黒火球の力を宿した鎌を振るいながら自身の身体を焼き斬ろうと迫ってくるそれを槍で防御しながらも狙いをつける、鎧を纏っているかのような風体に似合わない動きの素早さはハイパーゼットンの名に相応しさ。だが此方とてそれに不足するような力を持ち合わせている訳などではない。

 

『「見切ったっそこぉ!!」』

「シュォオッ!!」

 

地面を強く踏み込みながら放たれた渾身の一突き。それはゼットンが放った一撃とぶつかり合いながらもそれを押し返しながら胸部へと突き刺さった、思わずよろけるがそこを見逃す事はあり得ない。

 

『「サンダー・ビッグバン!!」』

―――ヌ"ア"ァ"ッ!!

 

雄叫びと共に槍から稲妻のようなエネルギーが沸き上がりゼットンの内部へとエネルギーを炸裂させていく。直接送り込まれてくるエネルギーを吸収する事も出来ず爆裂していく身体に声を上げながらも怯む事も無く鎌を振り上げる姿に槍を更に押し込む、ゼットンは突き飛ばされながらも体勢を立て直すが深く踏み込んだマグナの一閃が放たれる。

 

『「aurum gradius(アウルム・グラディウス)!!」』

―――テァッ!!

 

金色の輝きを纏った一閃が掲げられた防御の鎌を砕きながら胸部を切り裂いた、暗黒火球の力を宿していた自ら最大の武器が砕かれた事は流石にゼットンに動揺を与えた。だがテレポートで距離を取りながら傷ついた胸部へとエネルギーを集中させていく。電子音が徐々に速く高くなっていく、最強の攻撃を仕掛けようとした時にゼットンが見たのは―――左腕から光の弓を生み出し、槍を矢として番えているマグナの姿であった。

 

「ォォォォォォォォ……―――!!」

 

左手首から広がった巨大な光の弓、そしてウルティメイト・マグナランスは銀と金、純白の光を纏った光の矢となる。右手で槍を引くとそれに連動するように弓が撓りながらエネルギーがチャージされていく。弓から溢れ出しオーロラのような虹色の輝き、その煌きが太陽のような強さを持った時、その必殺の一撃は放たれた。

 

『「ウルティメイト・ギガ・オーバーシュート!!!」』

 

最高最強の槍の一撃、無限の光を蓄えたそれは螺旋に光を併せた渦となって真っ直ぐとハイパーゼットンへと向かって行く。ゼットンもギリギリでチャージが完了した最強の暗黒火球を放つ。自らの身を貫かんと迫る光の一撃、それを押し返し拮抗しようとした瞬間、暗黒の火球は無へと還りその肉体へと光が突き刺さり更に回転して深く強く突き刺さっていく。

 

「ゼゼゼットトトン……ゼェットォォォン……」

 

ゼットンを貫通する光、それは一度天へと昇ると即座にマグナの元へと帰還しその手に握られる。そして一度、大地を槍で鳴らすとそのまま倒れこむとその身体が光の粒子へと変換されてそのまま風に流されて地球と一体化するかのように消えていった。




ウルティメイト・マグナランス、まあ所謂DX武器枠。
敢えて名前はそこまでカッコよくせず、マグナの究極の槍みたいな感じに留めました。

探してみると分かりますが、結構ネタ入ってます。というかまあ特空機の必殺武器からしてね……。最後の(ネタ)が分かった人は私と握手。

次回は改めての三ヶ国集結やりてぇなぁ……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。