緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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雄英の友達

「いやぁこれは凄いですねぇ!!これで個性使ってないなんて信じられませんよ全く常時発動型の個性でもこんな身体能力なんて信じられませんよ成程なるほどなるほどそれで私はこの身体能力に耐えうる最高のコスチュームを作っちまえばいいんですね解ります良いんです良いんです遠慮なんかしなくても最高の物を作って見せますから!!」

「いやせめて僕の要望とか聞いてから作って欲しいんですけど!?」

「勿論お聞きするに決まってるじゃないですかクライアントの要望を確りと汲み取った上でロマンと実用性の両立そして趣味の確立―――それこそが最高の技術者というものです!!」

「今趣味って言いましたよね!?絶対僕を実験体にする気満々ですよね!!」

「フッフッフッ落ち着いて下さい緑谷さん、よく言うじゃないありませんか―――科学の進歩、発展には犠牲は付き物でーす!!だから大丈夫、All right!!」

「全然大丈夫じゃない人が言う言葉だぁぁぁぁぁ!!?」

 

発目と出会った事で出久の雄英生活は一気に賑やかそして騒がしくなったと言っても良かった。自身のコスチュームの追加アイテム開発やらをお願いする事になったので正確な身体能力やら光線技などの力を測る事になったのだがそれだけで発目は大興奮だった。データを見るだけで今まで思いつかなかったようなアイデアがスパークして止まらない模様。

 

「光線技なんてエキサイティングでアメイジング、そしてセンシティブな物でしょう!!これは技術者としては相当な難題、だがそれが良い!!難しければ難しい程にそれに向けて解決する努力を積み重ねたくなるというものなのですよハッハッハッハ!!という訳で緑谷さん私は全力であなたに協力したいと思うのでこれからは良い友人同士で在りましょう言え寧ろ親友になりましょうそうだそうですよそれが一番いいんですよ私が作って貴方が試すという実に有益でエレガントな関係が生まれるんですよその結果として平和を守る光のヒーローになるなんて最高じゃないですか!!」

「いやそういう風に言ってくれるのは嬉しいですけどそれ絶対に僕を試作品やらの実験に巻き込む気全開で言ってるよね!?いや友達になってくれるって言うのは嬉しいけど絶対そっちが主目的ですよね!?」

「ぶっちゃけそうですね!!」

「そう言う所はせめて隠してぇぇっ!!」

 

常時スーパーハイテンション且つ自分の欲望に超素直&超早口で物事を進行していくという初体験過ぎる相手に出久は既に振り回されておりツッコミが定着しつつあった。誰かに振り回されるというのは初めてではない筈なのに出久は全く慣れず常に発目のペースで進んでしまっている、が幸いなのが発目が超ハイテンションながらも確りと出久の意見を尊重し話を聞いてくれるという事である点だった。

 

『いやぁしかし凄いテンションだね、光の国にはいないタイプの子だ。技術者というのは冷静な人が多いと思っていたが如何やら偏見だったらしい。私もまだまだだな』

「いや多分発目さんみたいな人は少数派だと思いますよ……」

『だが良いじゃないか。自分のしたい事ではあるがそれが同時に誰かのためになると思いながら全力でやってくれる、ああいう人との絆は大切にすべきだよ出久君。必ず君の財産になる筈だ』

「まあそうかもしれませんけど……」

 

目の前ではステルスで姿を隠しながらも通信でやり取りをしているグルテンと言葉を交わしながら出久の光線をどのように制御するアイテムを作るかという事を熱弁している。なんだかんだで出久も発目の熱意と自分の事にあそこまで必死になってくれる人は初めてなので心から嬉しく感じられて、発目の滅茶苦茶にも付き合ってしまっている。人が良いというかなんというか。

 

「緑谷君悪いけど光線制御装置の仮デザインが出来たから見てくれないかい?」

「えっもうですか!?」

「フッフッフッ出来る技術者は優れたデザイナーでもあるんですよしかもそこにクライアントの意見を取り入れる事も忘れないのも一流の証っという訳で制御次いでに剣も出せるようにしました軽くて扱いやすい感じにしてブレスレットみたいにしたいと思うんですが如何ですかね」

「なんかウルトラ兄弟にそんなブレスレット付けた方がいるってマグナさんから聞いたんですけどこれは絶対グルテン博士の趣味ですよね!!?」

「あっバレた?」

 

そんな騒ぎがなんと昼休みの間中だけで起きたという事実、もう既に1週間分程のエネルギーと言葉を発した気分の出久は若干疲れながらも午後の基礎学に臨む事になったのであった。そんな状態で臨む午後のヒーロー基礎学の時間になった時に相澤が今日の授業内容について話し始めた。

 

「今日のヒーロー基礎学はオールマイトに俺ともう一人も含めての三人体制で教える事になった。授業内容は人命救助、即ちレスキュー訓練。今回は色々と場所が制限されるだろう。ゆえにコスチュームは各々の判断で着るか考える様に」

 

人を助けるための授業、ある種ヒーローの本懐ともいえる授業に皆のテンションも上がっていく。相澤はコスチュームを出すと訓練場は少し遠いからバスに乗るので早く来るようにと言うとさっさと教室から出て行ってしまった。当然出久は着る方である。救助では瓦礫などで身体を傷付けるかもしれないのでそれらから身を護る意味でもコスチュームは有効なのである、そして訓練場へと向かうバスへと乗り込んだ

 

「こういうタイプだったのか……」

「意味なかったね……で、でも前もっての練習にはなったとは思うよ飯田君」

 

と落ち込む飯田。委員長へと無事就任した彼の主導の下で出席番号順に席へ着いたのだが、後部はよくあるの二人分の座席、しかし飯田達が座っている中部から前部は左右に座席があって向かい合うタイプだったので出席番号順というのはあまり意味をなさなかった。それをフォローする出久の言葉を受けて次に活かそうとなんとか持ち直すのであった。

 

「私、思った事は口に出しちゃうの。緑谷ちゃん」

「えっあっはい!……えっと蛙吹さん!?」

「梅雨ちゃんと呼んで」

「え、えっと努力します……」

「あなたの個性――オールマイトに似てるわね?」

 

会話量だけならば話した女性トップ4に入りそうな勢いだった発目のお陰で一気に女子との会話に慣れたのか、初めて話すクラスメイトの蛙吹 梅雨にも問題はなく話をする事が出来た。だがその内容は核心を突くような物だったので思わずドキっとなってしまった。

 

「そ、そうかな……」

「ええっ流石にオールマイトは光線を発射したりはしないけど貴方の動きとか凄いパワフルな所とかオールマイトみたいだったわ」

「いやぁマジで緑谷凄かったもんな!!まさか人間からビーム出るとは思わなかったわ、超派手な個性だよな!!」

 

と言われると少々照れる出久、そして少しばかり梅雨の言葉に応えて少しは意識を反らしておこうとする。

 

「僕の個性は身体能力を強化するだけじゃなくて体内にあるエネルギーの放出も出来るからね、と言っても戦闘訓練で使ったのはどっちかというと基礎的な物なんだ」

「結構な威力出るのに?」

「うん。一応発展型はあるんだけど……入試でそれを使ったら全身が悲鳴を上げちゃってお師匠からは改善出来るまでは基礎技だけって言われちゃって」

「けっだったらさっさと改善しやがれ」

 

とそこに少し馬鹿にするように爆豪が悪態をつく。

 

「俺はもっと先に行ってやる、テメェなんざ置いてな」

「アハハッ頑張るよ。まあうん……取り敢えず今は基礎を練習しないとね……でないと発展なんて夢のまた夢だし……」

 

 

そんな話が行われている間にもバスは訓練先である施設へと向かい続けていく。そしてそこで彼らを出迎えるのは―――初めて出会う凶悪な悪意であった。




多分発目さんとグルテンさんはサブレギュラーかな。


前回のサブタイトルは前回のサブタイトルはウルトラマンエックスの第11話『未知なる友人』が元ネタです。
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