緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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迫る試験、迫る危機。

「期末試験まで残り一週間、お前たちちゃんと勉強してるだろうな。知っての通り期末は筆記だけでなく演習も含まれている。当日に備えて頭と体、同時に鍛えておけ。以上だ」

 

そう言い残して授業も終了した、相澤の言う通り間もなく迫ってきている期末試験。それが告げられ、退室していく姿を確認してから直ぐにクラスは一気に騒めき騒がしくなっていったのであった。特に―――中間での成績が悪かった上鳴、芦戸が声を荒げた。

 

「「全く勉強してないいいいい!!!!!」」

「体育祭やら職場体験やらのイベント続きだったから全然勉強なんて追い付けてねぇよぉ!!!」

「いやぁ全くだよねぇ~!!」

 

芦戸はもう諦めているのか開き直るかのようにもう盛大に笑い続け、上鳴は絶望のあまり顔色を悪くさせながらも頭を掻きむしっている。と言っても彼の言う通り雄英でのイベントが立て続いているだけではなく勉強のペースも早い為その辺りも大変、しかも期末は実技まであるので勉強ばかりしていたらそちらを落とし、身体を鍛えてばかりだと筆記を落とすという事になりかねない。

 

『期末試験か……いやぁ懐かしいね、訓練校時代にもそんな事があったなぁ……』

「(ウルトラマンも受けるんですねテスト……因みにマグナさんは如何だったんですか?)」

『いや特段勉強をした記憶はないね、授業受けてれば普通に分かったし……だからもっぱら実技の方を対策してたよ』

「(流石マグナさん……エリート部署に所属してるだけありますね!?)」

 

例えテスト期間中だったとしても趣味に時間を費やしていたが特にテストを落とした事も無い優等生だったらしい。転生前も後もそんな感じだったマグナである。

 

「緑谷君も確りと勉強は欠かさずにな!君は中間の成績も良かったから問題はないとは思うが!!」

「うん分かってるよ、まあ僕はその前に発目さんにもっと自重して貰って自分の時間を作りたいんだけどね……」

 

と軽く目が死んだ出久に全員が気の毒に思った。発目は体育祭での超有能っぷりが話題を呼んでおりオールマイトが述べたようにスカウトも動き出す程の人材なのだが……その分酷く癖が強い上に色々と問題を起こしてしまう、最近はサポート科で教鞭も取るパワーローダーがストッパーのような役目を果たそうとしているがハッキリ言って抑えきれていない。出久が出張って交渉兼協力して貰った方が素直に言う事を聞いてくれる程なのでパワーローダー直々に彼女の安定を手伝って欲しいとまで言われてしまっている。そこまで言われたら断る訳にも行かず……出久は発目の実験に付き合い続けている、度々死にそうになりながら。

 

「緑谷、流石にやべぇならやめとけ。あいつは優秀だけどその分ネジがネジ穴ごとぶっ飛んでるぞ」

「でも止める訳には行かないんだよ……発目さん僕が居なかったら別の誰かで試そうとするから、流石にそんな事を許したら……」

『やべぇっ……色んな意味で助けられっぱなしだ……』

 

間違いなく発目の矛先は自分達へと向けられると皆が理解した、出久が色んな意味で防波堤を果たしている事になるのである。此処で出久にやめておいた方が良いというのは簡単である、それでやめたら自分に来る。あの出久や爆豪が本気で逃げる姿を見ている身としてはそれが降りかかってくる光景は想像したくないしされたくもない……。そんな彼へと梅雨ちゃんが励ますように肩を叩いた。

 

「緑谷ちゃん、ご飯御馳走するから一緒に食べましょ。相談に乗るわ」

「有難う、でも僕発目さんに呼ばれてるんだよね……アハハハッそれじゃあまた今度……」

 

闇しか感じられない様な笑い方をしながら去っていく出久にクラス中の心はこの時一つになった、彼の無事を祈る事であった。この時ばかりは爆豪も同じ事を思っており、本気であんな女に目を付けられた出久に同情しつつも僅かながらの感謝をするのであった。

 

「……気張れやデク」

 

 

 

「という訳ですね私なりに緑谷さんの新しいコスチュームのアタッチメントを考えてみたんですよそのままでもシンプルで流れるような流線形が本当に美しくて魅力的で変えてしまう事がもったいないんですがそれを敢えて変えてしまう事に魅力を感じてしまう事も事実なんですよという訳でお昼奢るので是非ともご意見をお聞かせくださいよマグナさんも是非お願いしますよ何でもはしませんけどおっぱいをもませてあげる位なら良いですよ緑谷さんなら!!」

「いや何を口走ってるの発目さん女の子がそんな事言っちゃ駄目だってば!!?普通に意見位言うから!!」

『いやぁ本当にアグレッシブだね発目さんは』

「ウルトラの国では見ないタイプの女性ですかね?」

『まあですかね、あまり見ないかも』

 

例によって発目、グルテンが待ち受けている談話室。そこで以前も貰ったバラカツを使ったカツ丼を頂きながらも発目考案の新たなシステムと装備へと目を通すのであった。それは出久にも大きく関係するコスチューム関連のものであった。

 

「実はグルテン博士から色んなウルトラマンのデータを頂けましてそれらを参考にして色んな装備考案をやってみたんですよいやぁすごいですねウルトラマンと一口に言っても色んな方々がいるんですよ!!」

「へぇそれは興味深いかも……」

『というか博士、前に私から注意受けておいてよくもまあそんな事出来ますね……ある意味尊敬しますよその肝の太さは』

「いやぁ発目ちゃんに強請られちゃって、つい☆まあ外見のデータと簡単な技の概要しか見せてないから大丈夫でしょ」

 

溜息をつきながらも確かに、と言葉を濁らせる。技術的な物ではないし再現するにしても使われるにはこの地球の技術……ファントン星人の技術がリバースエンジニアリングされた物と付くがそれでもギリギリセーフ、アウトに片足突っ込んでいるような物……言うなればセウトと地球では言うのだろうか。まあ此処は出久の為にもなるという名分もあるのでマグナの裁量でセーフという事にして置こう……複雑ではあるが。

 

「これなんて如何でしょうかマグナさんの戦友というウルトラマンを参考にした対巨大ヴィラン戦闘想定型、コードネームMAXです!!」

「あっ聞いた事ある!!確か最速最強って言われてるウルトラマンですよねマグナさん!」

『そうだね、唯強いだけではなくその素早さも凄い物が……』

 

それが反映されたならばきっとパワーとスピードが両立された高機動高火力スーツなのかなと思って空間投影型ディスプレイに映し出されたMAXアタッチメントを見て思わずマグナは言葉を失った。何故ならばそこにあったのは強固な装甲で覆われた大柄、そして巨大な盾とマクシウムソードと思われる巨剣を装備している最速とは無縁そうなスーツがあったのだから、本当に戦友(マックス)がモデルなのかと疑いたくなる程。

 

「最速要素皆無!!?」

「いや流石に最速と最強の同居って普通に難しいんですよ最速にしようとする装甲を削ったりしながら軽量且つ排熱に優れた素材を探すとかしないといけませんし最強にすると何処を最強にするのかで迷いますので敢えて最強の部分を強調してみました。高出力による重装甲と盾で攻撃を耐えつつカウンターの巨剣で相手を打ち砕くというコンセプトです!!」

「そこは現実的なんだ!?」

『ああうん、確かに……そう考えるとコンセプト的には間違ってないしいいのか……いやこの場合は彼が異常とも言えるが……』

 

改めて元同僚の戦友の規格外っぷりが理解出来たような気がした瞬間であった。

 

「緑谷さん今度の休日に早速新アタッチメントのテストを行いましょう実はこれ私達サポート科の課題でもありますので私を助ける為だと思って協力してくださいよ良いですよねいいですよねやっぱり私の身体という報酬が無ければだめですか分かりましたそれで受けてくださるのであれば私脱ぎます!!」

「だからなんでそうなるのぼくは全然そういうの望んでないからね解ったから協力させて頂きます!!」

「いや本当にごめんね出久君」

『そう思うなら少しは止めてくださいグルテン博士』

「ごめん無理、僕甘やかしちゃうみたいだから」

 

 

―――手始めと行こう、さあマグナこいつに勝てるかな……?

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