「ゼェェェェッッッ……ガガガァァ……ドォン……」
低い唸り声のような物を上げつつもピポポポポ……という不気味な点滅音を立てながらも姿を現したそれは周囲を見渡すようにしながらも全ての人間に対して悪意を燃やしながらもそれらを嘲笑うような声を出した後にゆっくりと進撃を開始した。
「な、何々あれぇ!!?」
「大きいっ……Mt.レディの数倍はあるわ……!!」
ショッピングモールからでも見える程の巨体、60mという圧倒的な巨体の進撃速度は見た目の緩慢な動作とは裏腹に速い。動作の一つ一つの速度は大した事はないだろうがそれでもあれだけ大きければ移動距離はそれだけ大きくなるという物。着々と此方へと向かって来ているそれらに対して人々は恐怖を抱いて我先へと逃げ出していく、保須で出現したそれらとは違う絶対的な戦慄と恐怖が一体を支配していた。
「デ、デク君早く逃げよう!?」
「緑谷ちゃん早く!!」
「う、うん!!」
出久はマグナリングへと意識を向けようとしたところを麗日と梅雨に連れ戻されてしまった、この場では変身出来ないと思いつつも何とか此処から脱出しなければと足を動かす。向かって来ている怪獣の威圧感はエレキング、ツルク星人、バキシマムとは比較にならない程に圧倒的な物だった。まるで怪獣が持ち合わせている力すら感じられるほど。
「っ……!!麗日さん蛙吹さん先に行ってて、僕は逃げ遅れてる子を助けてから行く!!」
「えっデ、デク君!!?」
「緑谷ちゃん!?」
この言葉に嘘はない、視界の端で女の子が転んでしまっている姿が目に入った。距離を取るとあっという間に人の波が二人を連れ去っていってしまう、がこれはある意味好都合だったかもしれない。
「大丈夫!?さあ立って!!」
「う、うんっ……!!」
「すいませんうちの子なんです!!」
立ち上がるのに手を貸していると先程まで一緒に居たと思われる親が大急ぎで駆けつけてきた。普段使用禁止である個性を、翼を使ってまで必死に此処まで戻って来ると我が子を胸に抱き込むと頭を下げて大急ぎで逃げていった。それを確認すると出久は駆け出して行く、ゼッパンドンの進行により電線がやられたのか店舗の灯りが徐々に消えていく中を駆け抜ける。
『あれはバキシマムとは比べ物にならない程の強敵だ、覚悟はいいな!?』
「勿論!!」
『よし、行くぞっ!!』
「ゼェェェェッッッパァァァァ……ンガガガドォン……」
人々の逃げ惑う悲鳴が木霊する。歩みを進める度に地面が爆発するように抉れアスファルトが宙を舞う、遂にショッピングモールへと足を踏み入れようとした時だった、進撃方向から溢れんばかりの光が合体魔王獣の歩みを止めた。そればかりかその光に戸惑い怯むかのように後方へと仰け反らせるようにしながら後ろへと吹き飛ばした。道路へと倒れこみながらすぐさま起き上がるゼッパンドンが見たのは―――お前の好きにはさせないと言わんばかりに自らへと立ち向かう光の巨人の姿。
「デュオッ!!」
「ガガァッドォォン!!!」
「ハァッディッデュォ!!」
自らを吹き飛ばした巨人への怒りを爆発させると言わんばかりに大口を開けるとそこから無数の
「ガァガガガァァ!!!」
だが流石は火球を放つ怪獣が融合しているだけあってまともなダメージには繋がっていない、それ所か膝蹴りをまともに受けながらも長い爪で身体を切り裂いてくる。反撃と言わんばかりに連続で横腹へと蹴りを炸裂させる、その衝撃で周囲のビルの窓ガラスはビリビリと音を鳴らしながら震えあがる。それでも僅かに身を捩らせるだけで大した事はないのが巨体から来る超パワーでマグナを捻じ伏せようとしてくる。
『こいつぅっなんてパワーなんだぁぁぁっっ……!!』
「グゥッ!!ドゥワァァッッ!!!」
純粋な腕力でねじ伏せながらも超至近距離から撃炎弾を連発させながら頭の両脇にあるパンドンの口のような器官から発射する紫色の破壊光線を照射、大爆発が無数にマグナの身体を焼いていくがそれでも光の巨人は屈する事など無い。全身に光が纏われると瞬間的にマグナの力が強化されて逆にゼッパンドンを押し返しながらも重々しい蹴りを食らわせる事に成功する。
「『SMASHッッ!!』」
「ゼェェガガァァ……!!」
拘束から脱出しつつもお返しだと言わんばかりにその首元にラリアットのようなスマッシュが炸裂、ゼッパンドンの巨体を浮かしながら地面に叩きつける。追撃だと言わんばかりに無理矢理ゼッパンドンを立たせると胸部の発光体に向けて再度スマッシュを浴びせ掛ける。思わず後退ってしまうゼッパンドンに構えを取り続けるマグナだが―――突如としてその姿が消えてしまった。
『き、消えたっ!?』
『違うこれは―――ゼットンのテレポート!?』
「ガァガガガァァ!!!」
そうだと言わんばかりに頭上に転移したゼッパンドンはまだ避難が終わっていないショッピングモールへと特大の撃炎弾を放った。
『やめろぉぉおお!!!!』
『させるかぁぁぁ!!!!』
特大の撃炎弾を自らの身体を盾にして防ぐ、が撃炎弾は容赦なくマグナの身体で大爆発しながら爆炎で焼いていく。それを見たゼッパンドンは愉快と言わんばかりに声を上げながらもそのまま不気味なチャージ音を響かせながら火球を放ち続けていく。だが今度は広範囲にばら撒こうとしている、自分の身体の盾だけでは防ぎきれないとエネルギーシールドを火球を全て防げるサイズで展開しながらその猛攻から人々を守る。
「デュゥゥゥッッ……!!!ゥァァァァッ!!!」
流石のマグナと言えどゼッパンドンのチャージ撃炎弾を、広範囲のエネルギーシールドを維持し続けて防ぎ続けるのは難しい。エネルギーの消費は徐々に加速していく。反撃しようにも此方に行動を許さんと言わんばかりの火球を降り注がせてくる、何とかしなければ自分も他の人々も危なくなってくる。瞬間、突然撃炎弾がやむとゼッパンドンの姿も掻き消えた。シールドを解きながらも気配を探ろうとした直後―――自分の真上ながら今までよりも更に巨大な火球を生み出して落とそうとしている姿を確認した。
『ここら一帯を吹き飛ばす気か!?』
『そんな、まだみんなが避難終わってないのに!!?』
『そんな事私がさせない!!来るなら来い、伊達に私だって継承者ではない!!』
そんな事をさせてたまるかと、マグナの全身が更なる光に包まれていく。青白いスパークを起こしながらもそれらを両腕へと収束させようとしたその時だった―――空の彼方より青白い中に紫の閃光が走る光線が飛来し火球を貫きながらゼッパンドンへと炸裂した。
「ガガガガットンッゼゼゼ!!?」
火球も大爆発に巻き込まれながらもその爆風で押し出されるように道路へと墜落していく、突然の出来事に驚いているようにも見えた。それは出久も同じだったがマグナは空を見るとそこから光の流星がやってくる事に気付き、思わず笑いながら立ち上がった。その流星は優しく地上へと着地すると纏っていた光を四散させながらその姿を露わにした。そこにいたのは―――マグナと同じ光の巨人だった。
『ウ、ウルトラマン……!?』
『そうか、貴方がくるとは……確かに道理ではあるね』
その巨人はマグナと比べるとカラフルな印象を受けた、赤や銀だけではなく紫もある為だろうか。何より特徴的なのは胸のカラータイマーが円形、Oの形をしている事だった。そんな巨人はゼッパンドンを見つめながら名乗りを上げた。
『俺の名はオーブ。闇を照らして悪を撃つ!!そしてマグナさん、お久しぶりです』
『君と会えるなんて思えなかったよ、だが今は再会の感動に浸っている間ではない。悪いが力を貸してくれるかい?』
『喜んで、俺もあれを放置は出来ないんでね』
そう言うとオーブ、ウルトラマンオーブはマグナの隣に並び立ちながら戦闘態勢を取った。突然の事に驚くが、もう一人のウルトラマンの登場に不思議と出久の精神は浄化されていった。一気に落ち着いた精神を燃え上がらせながら同じように瞳を鋭くする。
『さあ行くよ出久君、彼が居るなら百人力さ。行くぞ!!』
『はいっ!!』
『はい、僕も頑張りますマグナさん!!』
銀河の光、我らが風来坊のクレナイ・ガイさん、ウルトラマンオーブのエントリーだ!!何を隠そう私オーブ大好きなんだよいやマジで好きなんだよマジでニュージェネの中で一番だよ。
という訳でゲストウルトラマン、ウルトラマンオーブが登場!!