ヒーロー主導による爆豪救出作戦。脳無格納庫とは別の本命、そこでは作戦が進行していた―――筈だった。だがそれはアウローラの出現によるウルトラ戦士たちへの妨害も重なり、失敗に終わったがオールマイトは即座に脳無格納庫へと跳んだ。そこにあったのは瓦礫の山だった、格納庫制圧班は既に全滅、その中央に立つのは―――悪の元凶、断ち切れぬ数々の因縁、オール・フォー・ワン。
その手によって爆豪らを含めたヴィラン連合の主要メンバーは格納庫へと転移させられたが即座に追いつく事が出来た。そして今度こそ倒すとオールマイトが迫り腕を振るう。
「もう貴様の好きにはさせんぞ、今度こそ貴様を刑務所へぶち込む!!」
「出来るのかな、君に」
「出来るさっ俺達がさせる!!」
「戦うのはオールマイトだけではない、という事だ!」
その場に現れたのはグラントリノ、そしてサー・ナイトアイだった。その登場に思わずオール・フォー・ワンも驚いた様子だった、オールマイトならともかくこの二人がこんなにも早くこの場に現れる事は完全な予想外だったらしい。それもその筈―――彼らは装備していた装備を溜息混じりに脱ぎ捨てた。
「ったくあの嬢ちゃんの発明はすげぇがちょいと身体に堪えるな」
「ですがその分高性能。感謝しなければ」
「そうか発目少女の……!!」
身に着けていたそれは体育祭で使われた強化外骨格を発展向上させたジェットパック。パワーセルの関係で一方通行にしか使えないがそれでもオールマイトでなければ即座に移動出来ない距離を短時間で移動可能な時点で有能な発明品と言わざるを得ない。そしてオールマイトにとって何よりもない救援、爆豪を助けたいがオール・フォー・ワンが邪魔をするこの状況。その救助を任せられる。
「二人とも、爆豪少年を頼みます!!一刻も早く―――」
その時だった。大地を突き破るようにそれは姿を現した。
「何だあの化け物は!?」
「ほう……あれが彼のとっておきか、流石は宇宙から来ただけはある。彼とはこれからも仲良くしたいねぇ……」
それを聞いて3人はもしやと思った、あれがマグナが言ってた奴の物なのかと。青白くも身体中に走っている赤黒い閃光、背中から突き出した巨大な翼で宇宙を駆けるというのだろうか。その上から纏われた紅蓮と黄金の鎧は美しくありながらも禍々しい、初めて目にする超巨大生物にオールマイトとナイトアイは息を呑み、ツルク星人を見ているとはいえそれとは全く別次元の存在に汗を流すグラントリノ。だがそれはヴィラン連中も同じだった。
「っ―――!!」
「あっしまったっ!!?」
と仮面をつけたヴィランが声を上げた。何故ならば爆豪がその一瞬のスキを突き、爆破で一気に身体を浮かせるとオールマイトの背後まで移動したのだから。流石に味方であろうとも突然あのような存在が出現したら呆然とするのは当たり前だろう、流石に責められないか……と工業地帯のようなマスクを擦る。
「よくぞあそこから逃げてくれた爆豪少年!!」
「ッ……オール、マイトあれはやべぇぜってぇにやべぇ……!!」
「ああ分かっている……!!」
あの爆豪が汗を流しながら僅かに震えながら進言する、出久が居たら驚天動地だったこと間違いなしだろう。だがそれにはオールマイトも概ね同意であった。あれと戦闘が出来るとは思えない、全盛期の自分だとしても絶対に勝てないと断言出来る。あれがマグナたちウルトラマンが対処すべき存在だと身を以て体験していた。あれから爆豪を逃がしながら戦うのか!?と思っていた時だった―――巨人が、現れた。
「行くぞ出久君―――私に力を貸してくれ!!」
『分かってます僕はそのつもりでしたよ』
「言ってくれる―――では行こう!!」
指輪を掲げる二人に同じくガイもオーブリングを掲げその光の中にいた。そここそオーブへと成り得る為の場所、そしてガイはウルトラマン達の宿ったカードを手にして―――オーブリングへと向けた。
「ウルトラマンさん!!」
差し向けられたカード、そこに宿るは怪獣退治の専門家、栄光ある初代ウルトラマン。カードは青白い光の粒子となりつつもウルトラマンへと変化しガイと並び立つ。続けて手にされたのは超古代の戦士で地球の守護神とされる巨人、ウルトラマンティガ。
「ティガさん!!」
「光の力、お借りします!!」
二人のウルトラマンの間に挟まれながらガイはオーブリングを掲げながら栄光あるお二人への敬意を込めながら叫びをあげた。これから起こる変化の為に、力をお借りしますと。それらにウルトラマン達は快く頷き、同じ動きをしながらオーブへと一体となっていく。それこそがオーブの強さ、フュージョンアップが開始された。ガイ、いやオーブへとウルトラマンとティガが重なるように一体化し、それらを一つにしたオーブへと昇華される。
―――タァァッ!!
―――シェアッ!!
大地を揺るがし轟かせ、降り立った巨人。保須の巨人、木椰の巨人。その両者が今神野へと出現した、目的は唯一つ。眼前の存在を討ち取る為に―――。
「あ、あの巨人……!!」
爆豪はその姿を見た時に過ったのは合宿の時に出現した巨大ロボットへと向かっていた姿、そしてもう一つ何かが過った。振り向きながら此方を見てゆっくりと頷き任せろと言わんばかりの姿に連想したのは―――雄英に入学する前の……。
「ナイトアイ、爆豪少年を頼むぞ!!」
「全く無理だけはしないでくださいよ!!行くぞ爆豪君!!」
「っ~……ったよぉ!!」
「俊典、直ぐに戻る無理はするな!!」
グラントリノとナイトアイに連れられてこの場から離れる爆豪、だがそれをオール・フォー・ワンはスルーした。この状況で下手に手を出そうとしたら巨人の標的が向きかねないからだろうか、それとも全く別の狙いがあるからだろうか……。それでもいい、兎も角爆豪を逃がす事さえ出来れば自分は戦いに集中出来る。
「済まないがそちらを頼めるか!?」
「ォォッ……ディアッ!!」
「シュオッ!!」
オールマイトの言葉にファイティングポーズで応えた、それなら自分も全力で戦うのみ―――!!活動限界も十分にある、力も出せる、ならやる事は唯一つでしかない。
「貴様との因縁も今日、此処で完全に終わらせる!!!」
「ほほう嬉しい事を言ってくれるねオールマイト、じゃあ僕もそうしてみようかな……!?」
―――アハハハハッさあおいでよマグナ、また俺を倒して見せろよぉ!!
『ガイ君行くぞ!!』
『はい!!』
『マグナさん行きましょう!!』
「ディアアアア!!!」
「ウオオオオリアアア!!!」
「キィィィィイッッ!!!」
―――死闘が、始まる。