緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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次への備えに向けて

「ウ、ウルトラ・フォー・オール……では緑谷少年の中にある個性は既に大きな変化を……!?」

「ですね、私の中にあり続けたアサリナの力や菜奈さんの意志もあり進化したと表現するべきでしょうか」

 

雄英高校の談話室。オールマイトからの連絡を受けて移動した先で待ち受けていたのは包帯を巻いているオールマイト、そしてその隣に立つナイトアイやグラントリノ、根津校長の姿だった。談話室へと移動して詳しい話をする事になり、そこで今まで紡がれてきた個性とウルトラウーマンアサリナの力が合わさり新たな物へと変わった事を知らせると驚愕された。特にオールマイトやグラントリノはそれが顕著。

 

「菜奈……あいつは、いやあいつの意志は今もイズティウムとアンタの中にあるって解釈で俺達は考えていいのか」

「ええ、何方かと言えば私の中に。ワン・フォー・オールの中には歴代継承者らの意志が存在していましたが、それらが意志を伝える為には切っ掛けが必要です。その切っ掛けを私が務めているという訳です」

「そうか、そうか……」

 

噛み締めるように言葉を紡ぎ続けるグラントリノ、志村 菜奈の盟友として駆け抜け続けた彼としてもその意志がまだ生き、それが新たな力となって自分達と共に歩み続けるというのはどれだけ嬉しく思える事なのだろうか……出久には何も言えないが瞳を閉じながら涙ぐみながら嬉しそうにしているグラントリノは酷く印象深かった。

 

「兎も角これで憂いが断たれたといってもいい、最大の懸念であったオール・フォー・ワンの打倒はこれからのヒーロー社会において非常に喜ばしく未来に光を齎すニュース。そして同時にアウローラという異星人の撃破にも成功した」

「楽観視はするべきではないとは思うけど僕個人としては喜んでいいかなと思ってる。マグナさんというウルトラマンの存在も明確になり、世界は大きく動き始めている」

 

差し出される新聞にはヘリから撮られたと思われる写真がデカデカと掲載されており、マグナとしては何処か気恥ずかしい。

 

「新たな光、ウルトラマンマグナ。人々に新しい光が生まれた、心の拠り所が出来たんだからね……出来ればウルトラマンオーブであるクレナイ・ガイさんにも是非お礼を言いたかったけど」

「彼は既に地球を発ちました、私の宇宙でも厄介な事が残っておりますので」

「そうか……私もガイ君にはお礼を言いたかったが」

 

出久は拳を握った、ウルトラマンの力は皆の為に(ウルトラ・フォー・オール)。それが自分とマグナの新たな力となる、そこにあるのは絆、自分だけではなく平和を願い戦い続けてきた歴代継承者達とマグナとの絆。紡がれて、託されて、願い続けてきた者たちの結晶が今自分の中にあると思うと緊張が止まらなくなる。

 

「私はゼットライザーを如何するか考えないといけませんね、一旦其方で解析しますか?」

「いえとんでもありません!!それは光の国で生み出された技術の結晶、それを我々が触るなど……!!」

「好ましいのはこのままマグナさんが管理する事だと思われます、仮に解析するにしても発目 明と共に居るというグルテン氏に委託するのが良いでしょう」

「ああそうか、発目さんの事があるのか……まあうん、流石にコピーは出来ないだろうけど不安だなぁ……」

「僕としては興味深いけどなぁ……」

「気持ちは分かるがやめとけ根津」

 

「あのっ!!」

 

その時出久はテーブルを叩きながら立ち上がった、思わず全員がそちらを見る中で出久は汗を流しつつも決意に満ち溢れた言葉で叫んだ。

 

「僕、これからもっと頑張ります!!ガイさんに言われて僕、漸く自分らしさを持てるようになりました。これからもっともっとそれを磨きながらもっと強くなります!!ウルトラ・フォー・オールに相応しい男になる為に頑張ります!!」

 

そんな風に叫ぶ出久に全員が頷いて笑う、そしてグラントリノは景気の笑いを浮かべながらオールマイトを睨みつけるようにしながら言う。

 

「言うじゃねぇか小僧、それじゃあこの後俺と一戦するか。職場体験からどの程度強くなったか見せて貰おうじゃねぇか」

「是非お願いします!!」

「結構結構。俊典、お前の弟子はお前と違って本当に素直だな。何時までも俺にビビり腐ってるお前とは大違いだ、ついでだお前も扱いてやる」

「そ、それだけはご勘弁を……!!リカバリーガールにも安静にしてろと言われてますので……!!」

「では代わりに私が供を。いい機会だ、イズティウム君の力を存分に見せて貰おう」

「はいっ!!!」

 

出久を伴ってグラントリノ、ナイトアイはそのまま開いている運動場βへと向かって行く。マグナも同伴しようとするのだが出久自身の能力を見たいという事なので今回は離れる事になってオールマイトと根津と話を続行する事になった。如何やら根津としても宇宙の神秘を宿すウルトラマンともっと話してみたかったらしい。

 

「やれやれオールマイト、君ももう少し威厳という物を持つべきじゃないのかい?何時までもグラントリノに震えっぱなしというのも情けない話だと思うけど」

「す、すいません反射的に身体が……」

「まあそれはいい、それはそうとマグナさん。貴方は別の宇宙などで地球などにおける防衛組織についても良くご存じですよね」

「ええ。ウルトラ兄弟が活躍した地球には様々な組織がありました、そして他の宇宙にも」

 

それを聞いて安心しつつ根津がテーブルに滑らせるように差し出した資料。そこには―――超巨大ヴィランに対する特殊作戦実行ヒーローチーム、即ち防衛チームに関する資料があった。

 

「今回の一件で正式に組織される事が決定しました、これからもあんな存在が平和を脅かさないとは限りません。ですのでマグナさん、貴方の知る防衛チームのノウハウや情報などを教えて頂きたいんです」

「私などで良ければ喜んで、映像なども踏まえてお教えしましょうか」

「流石マグナさんそのようなことまで……」

「是非お願いしたい」

 

あの戦いの影響は何処までも広がっている、誰もが安心して平和を求められる日が来るようにと。

 

「柔拳とはな、俊典とは別の方向で来るか!!面白い、いっちょ揉んでやるから来い!!」

「存分に来るといい」

「はいっ!!!」

 

 

「様々なヒーローが活躍している事を踏まえるとXIGなどは悪くないと思いますが」

「成程。様々な分野にチームを分けて……」

「この辺りは現行のヒーローも同じ部分がありますので取り入れやすいですね、それにヒーローが怪獣に立ち向かう事も考えなければ」

 

全ては平和の為に―――……。

 

「矢張り発目少女にも協力して貰った方が良いですかね」

「うん。そうだね、幸いシールド博士にも協力要請はしてあるから大丈夫だと思うよ」

「……本当に大丈夫かな……不安が尽きない」

 

 

「おおっ緑谷さんじゃないですか何ですか戦闘中ですかそれでしたら直ぐにウルトラマンスーツ用意しますのでお待ちくださいああ私ですか丁度新しいベイビーのテストをしてたんですけど丁度いい所でお会いしました新アタッチメントがあるんですよ是非試してくださいはい有難う御座います!!」

「本当に急に出てくるね発目さん!?だから僕の了承は!?」

「有難う御座います!」

「有無を言わせず!!?」

「ああ揉みます?」

「だからいいですって!!?僕を峰田君か何かだと思ってるの!?」

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