緑茶風少年   作:アユムーン

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温泉プール回

すれ違いが起きてしまった千夜とエリア・・・困った二人は友達に相談することに・・・




あれやこれやはお湯に流して

エリアは困っていた。

 

ここ最近、千夜が話してくれない。

 

「おはよう、千夜」

 

「おっ、おはようエリア君!!私日直だから先にいくわ!」

 

夕方

「千夜、注文・・・「はい!準備してるから行ってきて!」あ、ありがとう・・・」

 

「あのさ千「ごめんなさい、明日も早いから、おやすみなさい」え?あ、おやすみなさい・・・」

 

・・・という具合に避けられている。

 

自分ではどうにもできないと判断したエリアは・・・

 

「こういうわけなんだけど、どうしたらいいと思う?」

 

「話があるって呼び出しといてそんな話?」

 

シャロに相談してみた。

 

「なんで私なのよ、ココアがいるじゃない」

 

「??千夜と幼なじみのシャロの方がよく知ってるでしょ?」

 

「そ、そうかもしれないけど・・・」

 

「それにさっき話したのがここ数日連続だから不安で」

 

「たまたま早くでる用事が重なったりしただけでしょ?」

 

「だとしたら千夜は一週間連続で日直なんだけど」

 

「え?あれ例え話じゃないの?」

 

「ここ一週間、おはようの前に日直だからだって。それになにより・・・聞いた注文渡される時にいつものメニュー名じゃなくて普通の名前で言ってる」

 

回想

『はい!抹茶パフェとおだんご!3番さんにぜんざいお願いね!』

 

いつもの奇抜なメニュー名ではないのだ、どれだけ長くてもちゃんと言っていたメニュー名だったのに

 

「!!?それは重症だわ!!」

 

・・・

 

シャロが事の重大さを理解したその頃のラビットハウスでは、

 

千夜は困っていた。

 

エリアとまともに話ができないと

 

原因は明白、前回の事だ

エリアの傷を知りたくて、エリアの力になりたくて、聞いた。

 

結果、エリアは話してくれなかった。

 

シャロには友達でも話したくないことはある、とは言ったが、本当は少しショックだった。

 

だけど、ココアは違った。自分と同じようにショックを受けるどころか、励まし、エリアを笑わせてみせた。

 

そんなことができるココアがすごい、と思った、しかしそれ以上に

 

『・・・ごめん』

 

あの時、話せないことを辛そうに謝ったエリアの顔が頭から離れない。

 

謝らなければならないとはもちろん思ったが、自分が謝ればきっとエリアは後悔する、気にやむだろう。

 

あの一件以来、更に明るくなった様子の彼にそんな思いをさせたくない、そう思ったら・・・

 

「どんどん話せなくなっちゃって・・・」

 

「そんなことがあったんですか、それでココアさんはどう思うんですか?」

 

「うーん、難しい問題だね。」

 

ラビットハウスのカウンターで千夜はココア、チノに相談していた。

 

「けど、千夜ちゃんなら思いきってぶつかっていくと思ったよ。シャロちゃんの時もそうだったじゃない。」

 

「うん、これがシャロちゃんなら気にせずいけたわ・・・けど相手がエリア君だと思ったらなんだか上手くいけなくて・・・」

 

「!、千夜さんもしかしてそれって!」

 

恋なのでは・・・とチノが言おうとしたその時

 

「最近なついてくれたペットに激しめのスキンシップをするのに尻込みする感覚なの、やりすぎたら嫌われちゃうんじゃないかなっていう・・・」

 

「あー、分かるよぉ。チノちゃんとのスキンシップもそのへんの線引きが大事だからね。」

 

「ペットなんですか!?それにココアさんはそんな線引きしてません!」

 

チノのツッコミが響いたところで、

 

「でも、本当にどうしようかなにかきっかけでもあればいいんだけどな~」

 

そこで、

 

「おつかれ、今来たけど・・・?どうしたんだ?」

 

「リゼさん、実は・・・」

 

バイトに来たリゼにも相談してみた。

 

「そうか、そんなことが・・・それなら、一緒に風呂でも入ったらどうだ?ほら、裸の付き合いっていうじゃないか?」

 

「!?リゼちゃん!!?そ、それは一体!?」

 

「り、リゼさん!?どうしたんですか?疲れてるんですか!?」

 

「リゼちゃんがまさかそんな人だったとは思わなかったわ!?けどやってみようかしら・・・」

 

「「千夜ちゃん/さん!?」」

 

混乱する一同

 

「あー、ごめん、言葉が足りなかったな。温泉プールだよ。あれなら水着でいけばいいし、男女でもいけるだろ?」

 

近所にある温泉プール、そこなら男女関係なく入浴することができる。

 

「なんだぁ、でもそれって楽しそうだね!皆でいこうよ!」

 

「!?私達もですか!?」

 

「早速シャロちゃんに連絡ね・・・後、エリア君にも」

 

・・・そして、一行は温泉プールへ

 

「さぁ!水着にも着替えたし、遊ぼうか!」

 

水着に着替えて、テンション高めのリゼ

 

「おー!」

「ココアさん、準備体操しないとだめです」

 

同じくテンション高めのココアとそんなココアを落ち着かせるチノ

 

「・・・」プクー

「お、おー!」

「なんでこうなるのよ・・・」

 

なにやら怒っている千夜、無理してテンションあげようとしているエリア、困り顔のシャロ、修羅場である。

 

事の顛末はこうだ。

 

1、千夜、シャロに温泉プールに行くことを連絡

2、エリアと千夜のことについて話していたシャロ、丁度いいと承諾

3、その際、目の前にいるエリアには自分から伝えると千夜に連絡

4、シャロがエリアといることが発覚、千夜なぜかプンスカ

 

・・・という具合である。

 

「どうしようシャロ、千夜なんか怒ってるんだけど」コソコソ

「知らないわよ、本当になんかやらかしたんじゃないの?」コソコソ

 

隅の方で再び作戦会議をする二人

 

「でも本当になにも知らないんだってば」コソコソ

「だとしたらなんで怒ってるのよ・・・っていうかさっきからどこ向いて話してるのよ。こっち見て話なさいよ。」コソコソ

「い、いやそれはちょっと無理な相談というか・・・」コソコソ

 

シャロと話すエリアではあるが、目線は上の空、それはまぁ無理もないだろう・・・

 

「二人とも?なんの話してるの?」

 

「「い、いえ!なんでもありません!」」

 

話しかけた千夜にびびりまくる二人

 

・・・

「・・・はぁぁ」

 

ぬるま湯に浸かりながら、思わずため息

 

「長いため息だな、千夜と話せてないのか?」

 

「あぁリゼさん、そうなんですよ」

 

「もしかしてだけどさ、千夜は・・・ってどこ向いてるんだよ。」

 

「いえ、お気になさらず」

 

視線は上を向いてる。

 

「?、とにかく千夜はさ、エリアのこと傷つけたんじゃないかって思ったんじゃないか?」

 

「?なににですか?」

 

「それは、お前のこと聞いてしまったからだろ。」

 

「!、でもそんなこと「ないって言えるか?」っ!」

 

「エリアなら相手を傷つけたかもしれないって思ったら、どうする?」

 

「俺なら・・・」

 

謝りたいって思う、けどきっと二の足を踏むだろう。

謝ることで更に相手を傷つけるのではないかと、思ってしまうだろう。

 

もし今、千夜がそう思っていたら?

 

「そんなの、千夜が悪いわけないじゃないか。勇気のない俺が「そう思うのが千夜ちゃんは嫌なんじゃないかな?」!ココア」

 

「ごめんね、2人の話し聞いちゃった。けど、千夜ちゃんはエリア君のこと心配してるんだよ?それが友達なら当然・・・だけど、心配かけて、かけられたままじゃよくないよ」

 

「あの雨の日、私は千夜の言葉を聞いただけだったけど、エリアはあの言葉に救われたんじゃないのか?だとしたら今、エリアがすべきことはなんだ?」

 

「俺がするべきこと・・・「ほら!千夜ちゃんはあっちでチェスやってるよ!行こう!」ちょっ!?なんでチェス!?」

 

ココアに手を引かれて、千夜の元へ!

 

・・・その頃のチノVS千夜

「・・・」

 

「千夜さん、元気ないですね。チェス楽しくないですか?」

 

「え?ううん、楽しいわ。初めてだけど、おもしろいのね」

 

「・・・エリアさんのことですか?」

 

「っ!私ってそんなに分かりやすい?」

 

「分かりやすいです。けど今日の話を聞く限りで、エリアさんが千夜さんに傷つけられたとは思えません。むしろ千夜さんの今の態度に戸惑っていると思います。」

 

「そうよね・・・」

 

「私はまだ千夜さんもエリアさんと知り合ってそこまで経っていません。けどいつも見るお二人は、お互いを思いあっていて、優しくて・・・信頼しあっていると思っていました。」

 

「!」

 

「まだお二人はどっちも本心を話していません。だから「チノちゃん!千夜ちゃーん!」!、ココアさん、エリアさん」

 

「はぁっ、ココア早すぎ・・・」

 

「エリア君・・・」

 

まだ少し気まずそうな千夜、その表情を見たエリアは、

 

「・・・チノちゃんまだ勝負は終わらなさそう?俺千夜と話したいことがあって」

 

「・・・分かりました。今、終わらせます。」

 

・・・

チノがチェスで勝って、千夜とエリアは2人で別のお風呂へ

 

「チェス、よく分からないけどさ、いい勝負だったんじゃないかな?」

 

「そうなのかしら?もう少し勉強してみようかしら?」

 

「ははっ、今度はリベンジできるといいね」

 

・・・少し話して、少し止まる、さっきからこの繰り返し、そして遂に

 

「あのねエリア君」

「あのさ、千夜」

 

同時に話し出す。

 

「・・・私から話してもいい?」

「うん、お願い」

 

「ありがとう、私図書館でエリア君のこと聞いたでしょ?あの時のこと後悔してるの。もしかしたらエリア君を傷つけたんじゃないかって・・・」

 

「・・・」

 

「だから、謝らないとって思ったの。だけどそう思えば思うほど話しづらくて、避けてたみたいになってたわ・・・ごめんなさい」

 

千夜からの謝罪の言葉に、エリアは

 

「許す」

 

「え?」

 

「許すよ、図書館のことも避けてたことも」

 

あっさりと許した。

 

「そ、そんなあっさりなの?」

 

「下手に気にしてないとか、気にしなくていいとか言われてもさ、やっぱり後悔するでしょ?だから許す、後悔はここで断ち切ろう。」

 

エリアが選んだ道は許し、だった。

 

「けど、あの時のことはやっぱり少しショックだった。

 

でもあの時のことがなかったら俺はいつか皆に話そうとか、考えもしなかった。

 

ずっと黙って、心に偽りを持ったまま、皆と過ごす所だった。

 

だから、きっかけをくれた千夜に感謝もしてるんだ。」

 

「きっかけは私でもエリア君がいつか話そうと思えたのはココアちゃんでしょう?」

 

「そうだよ。」

 

「私はなんの役にも立てなかった。

 

言った後にエリア君がどんな気持ちになるのか、考えもしなかった。

 

ココアちゃんがいたからエリア君は「それはちがうよ」!」

 

千夜の言葉を遮る。

 

「ココアだけ、千夜だけじゃない。この街に来て出会った皆が俺を変えてくれた。

 

塞ぎ混んでた俺に皆が手を差し伸べてくれた、扉を開けてくれた。

 

だから俺は皆に感謝してる。

 

こんなに心配してくれる友達がいるって知れた。

 

千夜が俺のことを心配してくれたことは俺もそうだからよく分かる。

 

だけどあの時の言ってくれたじゃないか。」

 

『心配だから助け合おうとする、お互いにね』

『それからお互いに感謝し合う。それがきっと友達』

 

「心配してくれるのを知った。千夜が俺のこと助けようとしてくれてるのも知った、だから今度は俺からだよ。

 

ここのところ、千夜が俺のことを避けてて、ショックだった。

 

けどショックの後には、今千夜がすごく忙しいんじゃないか、とかなにか悩んでるじゃないかって心配した。

 

それでシャロに相談したりして、なんとか千夜を助けたいって思った。

 

それで今、ココアとリゼさんに背中を押されてここにいる。

 

千夜と一緒だよ。」

 

「・・・私もさっきチノちゃんに背中を押された気がするわ。今のままじゃダメだよって。早く仲直りしてって」

 

「そうなんだ、本当幸せだね。俺たち」

 

前のままだったら気づけなかった気持ち、周りからの優しさや愛を今なら怖がらずに受け止められる。

 

「そうね、すっごく幸せ・・・ありがとうエリア君」

 

「こちらこそ、ありがとう千夜」

 

そして最後はお互いに感謝しあった。

 

・・・そんな二人を遠くから見ているのは、

 

「やっと仲直りしたみたいですね。」

 

「そうだな、全く世話がやける。」

 

「リゼちゃんの作戦大成功だったね!」

 

「そうですね、本当によかったです。」

 

2人を心配していた友達が笑顔で見守っていた。

 

 

・・・仲直りしてからの2人は、

 

「そういえば、どうして今日はシャロちゃんと一緒だったの?」

 

「えっ?千夜のこと心配だから相談してたんだよ。玄関先で話そうと思ってたら家に上げてくれて。」

 

実際はエリアの様子を見て、あ、これは長くなる。と判断したシャロが家に上げただけである。

 

「そうなのね、てっきり・・・」

 

「?てっきり、なに?」

 

「!、なんでもないわ!それより・・・」

 

「ん?」

 

「なんでさっきからそっぽ向くの?寂しいわ」

 

「え?いや、それはその・・・」

 

「こっち向いてー!」

 

「か、勘弁してくれー!!」

 

赤面のエリアは耐えきれず逃走したとさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




喫茶店こそこそ話

エリア君、仲直りのチャンスと温泉プールに来たのはいいけど全員水着だということをすっかり忘れていたみたいですよ。照れてまともに皆のことを見られなかったそうです。勿体ない
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