新年を迎え、学校にお仕事に慌ただしく過ぎ去る日々
途中リゼの誕生日パーティーをしたり、バレンタインがあったりと色々楽しいこともしながら、過ごしておりました。
本日はエリアが通う学校から物語は始まります。
エリアが通う高校では本日は卒業式、
しかし、エリア自身特に先輩と思い出があるわけではないので・・・
「Zzz・・・Zzz・・・」
「おいっ、和田っ、起きろって・・・」
居眠りしていました、エリア君はお店などではしっかりしているようですが、学校では割りと自由人なのです。
まぁ思い入れもない行事なので無理もないでしょうが・・・
「う、うーん、千夜・・・抹茶と唐辛子は流石にあわないって・・・」
「なんの夢っ?ほんと先生みてるから起きろってっ」
これは自由すぎますね。
・・・
「んんん・・・ふわぁぁ・・・」
卒業式からの帰り道、体を伸ばして、欠伸を溢していました。
学校の友人は卒業する先輩に挨拶に行ったりと忙しそうなので、周りに比べると早めに下校し、目的地に向かっています。
道行く学生は花を持っていたり、涙を流していたりと、どこも卒業式だったそうです。
「(もう、この時期だもんね。もうすぐ1年か)」
後一ヶ月もすれば、自分も進級し2年生になり、この街に来て1年が経つことに気づいた。またあの春の日がやってくる。
「(早いものだなぁ)ふぁぁ・・・」
最近暖かくもなってきてるし、眠いなぁ・・・そう考えながら欠伸がまた溢れた、そこに
「あっ!エリアだ!」
「!、マヤちゃん、それにチノちゃんにメグちゃんも」
チマメ隊こと、チノ、マヤ、メグと会う。
欠伸を慌てて止めて、欠伸の涙を拭うために目をごしごしと擦りながら、挨拶をかわす。
「こんにちは・・・っ!?ど、どうしたんですか!?」
挨拶を返そうとした、チノがエリアの顔を見て慌てる。
「どうしたってなにが?」
「だってエリアさんが泣いてるから・・・」
チノに釣られたのか、メグも不安そうである。
「泣いてる?・・・!いやこれは欠伸で「うわぁぁん、チノちゃ~ん!」!?ココア!?」
誤解を解こうとしているところにココアが登場、何故か大泣きしている。
「ココアさん!?まさか進級できなかったんですか?」
エリアに続いて、泣いてやって来たココアに大慌てのチノ
「3年生の卒業式に感動して・・・あっエリア君ももしかして?」
少し目元が赤くなった(擦りすぎ)エリアを見て自分と同じように感動したのだろうと判断したようだ。
「違「うんうん、分かるよ!この感動を分かち合おう!」っとストップ、それはよくない」
感動を共有しようと腕を広げて迫ってくるココアを流石に止める。
友達といえど男女であり、チマメ隊の前でそれはよくないと思ったのだろう。不意打ちでない限りは止めているのだ。
「やっぱり、エリア君はガードが固いなぁ。」
「ガードが固いって言うかココアがユルいだけだよ。」
「それにしてもエリア君早かったね、そんなに楽しみだったの?」
「楽しみっていうか、早めに帰れただけ、他の皆は?」
「?楽しみってなにが「お待たせ~」!リゼさん、千夜さん、シャロさん!」
高校生組の残りの面々が来た。
「エリアの方が早かったんだな。それにチマメ隊も一緒か」
「?ココアと同じくらいでしたが?」
「さっきまで一緒だったけどココアちゃんはチノちゃん達見つけて走り出したのよ。」
「そうなんだ」
リゼ、千夜、エリアの会話にチノが質問する。
「皆さんは待ち合わせしてたんですか?」
「うん、進級祝いに皆でお茶する約束してたんだ。」
「おいしい喫茶店見つけたの、エリアも行けるように紅茶のメニューもあるところにね。」
無事(2名ほど心配なメンバーもいたが)全員進級した高校生組、今日の卒業式後にお茶の約束をしていたのだ。
「チノちゃん達も一緒にどう?」
「いいんですか?」
「人数が多い方が楽しいしな。皆で行こう。いいだろ?エリア」
「?なぜ俺に聞くんですかリゼさん」
「そりゃ今日の主役はおm「リゼちゃんだめー!」「それはまだ秘密なの!」おっとすまない、忘れてくれ」
「??まぁいいですけど」
リゼの言葉を慌てて遮ったココアと千夜に首をかしげつつも皆で喫茶店に向かう。
・・・喫茶店
「混んでて席離れちゃったね」
高校生組と中学生組で席がはなれてしまった・・・が
「なんかごめんね、俺ここに入っちゃって」
人数の関係上、4人ずつに分かれる必要があったためエリアは中学生組の席に着いていた。
「いえ、問題ないです。エリアさんともっとお話ししてみたかったので」
「?俺と?」
「実は以前からコーヒーが苦手な人も飲みやすいコーヒーを考えていたんです。エリアさんと話せばそれに近づけるのではないかと思って。」
「チノちゃんそれって・・・」
「もしかしてエリアのため?」
「は、はい。コーヒーを好きになってもらいたくて」
初めてラビットハウスにいった際に出されたコーヒーはきっと美味しいものなのだろうが、残念ながらコーヒー苦手なエリアはそれを実感できなかった。
それ以降、チノはエリアが訪れた際にはココアを勧めていた。
もちろんココアも美味しいのだが、エリアは、チノ自慢のコーヒーを美味しく飲むことができないのが、すこし心苦しかった。
その気持ちを汲み取ってくれたのだろうか・・・
「チノちゃん・・・ありがとうね。」
笑みを浮かべて、感謝を述べる。
「!エリア笑った!」
「これでスタンプもらえるねー」
「スタンプ?」
マヤとメグの言葉にはてなを浮かべるエリア
「これです。」
チノが見せたカードには・・・
エリア君の笑顔発見スタンプカード
全部溜まったら甘兎庵のデザート1品無料!
と書いている。
「・・・千夜か」
「そうだよ。自己申告制で発見したらスタンプもらえるんだ!この間ゲームしたときのがこれ!」
「この間ケーキの苺あげた時のがこのスタンプです。」
「ココアのホイップ多めにいれた時のはこれです。」
どれも身に覚えがある。
「・・・」チラッ
向こうの高校生組の机を見ると・・・
「・・・」グッ!
千夜が無言でこちらにサムズアップしていた。どこぞの冒険野郎か
「はぁ・・・」
思わず溢れたため息、それを見て
「あ、あのエリアさん。このスタンプはあくまでもおまけなんです。」
「これがきっかけでもっと笑ってくれるようになるかな~って思ったんです」
「エリア全然笑わないし、笑ってても意識してないことが多いしさ、こうしたらいつどんな時に笑ってたかって分かるじゃん。」
「千夜さんも、これをきっかけにもっと笑ってほしいからといっていました。だけど・・・気分を悪くしたらごめんなさい・・・」
三人が慌てて話す。千夜にも千夜なりに狙いがあったようだし、なによりこの三人もデザート目当てではないだろう。
しかし、エリアが自分を景品にされているのが気分よくおもっていないのだろうと感じたのだろうか、少ししょげているようだ・・・
「っ!・・・」
悲しそうな3人の瞳、これには怒るに怒れない。
「見てーあの男の子女の子三人を泣かせてるわー」
「本当だ!、私の妹達になんてことを!」
「千夜とココアうるさい」
遠くから聞こえるヤジは聞こえないことにして、答える。
「その、知らない内にそういうことされたのが嫌だったというか・・・えっと三人の気持ちはよく分かったからもう気にしないでいいよ。むしろありがとう」
「エリアさん・・・」
「三人が仲良くしてくれようとしてるのはよく分かった。だから気にしないでいい・・・但し千夜は帰ったら説教してやる。」
「そんな!」
「スタンプカードも続けていいし、こんな俺だけど3人ともこれからもよろしくね」
「「「はい!」」」
・・・そんなこんなで楽しくお茶をしていると
「私もあんな高校生組みたいに大人っぽくなりたいなー」
マヤがそう言った。
「「(お、大人っぽい?)」」
チノとエリアの間で普段のココアと千夜の姿が繰り出される。
「こんな風に後輩お茶に誘ったりさ私もやってみたい!」
「それはただのナンパだよ。」
エリアのツッコミが冴え渡る。
「けど、シャロさんのお茶を飲む姿とかお嬢様だよ!」
「大人の女性って感じです。」
「あんな高校生になりたいなー」
「・・・」
普段のシャロは勉強を頑張っていたり、部屋はきれいだが割りと普段の服はだらしなかったり、寝癖ついてたり・・・する。
その上あの洗練されたお嬢様はあくまでもお嬢様高校で生き抜くための処世術のようなものなのだが・・・
「(いわない方がいいな)」
キラキラした憧れの目でシャロを見るチノとメグの夢を壊したくなかったので、なにも言わなかった・・・この喫茶店の無料券を使っているシャロがいて、それにすら憧れている様子を見たとしても。
それからしばらくすると、
「こちらアフタヌーンティーセットです。」
頼んでないものメニューが来た。
「あちらのお客様からです。」
店員の示す先には・・・
「ぐっ☆」
今度はココアがサムズアップしていた。
・・・で、
「わーい、ありがとココア、いっただきまーす」
「待って!、たしかこれって食べる順番があったはずだよ!」
手を伸ばすマヤを慌てて止めるメグ
「そ、そうなんですか!?エリアさんはなにか知ってますか?」
「えっ?」モグモグ
チノに聞かれる前に一番上のカップケーキを食べるエリア
「「「!?」」」
「いや、甘いの食べたくて、もちろん全部残さず食べるよ?」
「そ、そう言う問題ではなくて・・・」
「待ってチノ、これを優雅に食べられなきゃ大人のレディーにはなれないんだから・・・エリアは男じゃん。」
「あっそうだね、エリアさん関係ないねー」
「!?(え?俺ハブられてる?)」
その後関係ないと言われたエリアは大人しく、他の高校生組を観察するチマメ隊を観察していた。
・・・
トイレに立ったリゼに何故かついていったチマメ隊、その様子も観察しつつ、一番下段のサンドイッチを食べる。ちなみにこの上から下に食べていくのは作法としてはバツである。
すると
「失礼します、あちらのお客様から席をくっつけてほしいとのこですが、よろしいですか?」
店員に話しかけられる。
「あちらのって・・・あぁはい、よろしくお願いします。」
視線の先にはこちらに手を振るココア達がいた。
・・・
その後戻ってきたメンバーと共に皆でお茶会をして、暫くして
「ふっふっふっ、さて!そろそろメインイベントだよ!シャロちゃん!」
「本当にやるの?・・・分かったわよ。」
ココアが立って、シャロに合図、シャロはカウンターの方に目配せし、そしてパチンッと指を鳴らして、
「シェフ!例のものを!」
シェフになにかを頼むシャロ、その姿は気品に溢れていた。
「す、すごーい、やっぱりお嬢様みたい!」
「一体なにがくるんでしょうか!」
その様子のシャロに羨望の眼差しを向けるチノとメグ
すると、
「お誕生日おめでとうございます」
アフタヌーンティーセットと席の移動をしてくれた店員がろうそくのついたケーキを持ってきた。
「?誰か誕生日だっけ?」
メグが周りを見回すと・・・
「えっ嘘・・・」
口を押さえて驚いているエリア
「!エリアさん誕生日だったんですか!?」
「え、えっと、うん・・・」
「知らなかったです、おめでとうございますー!」
「えー、私たちのけ者かよー」
どうやら知らなかったのはエリアとチマメ隊のみのようだった。
「ごめんねー!最初はここでやってから三人を誘ってラビットハウスか甘兎庵に行こうと思ってたんだけど・・・」
「途中で三人に会っちゃったからな、計画変更するしかなかったんだよ。」
手を合わせて謝るココアとリゼ
「でも、俺誕生日誰かに言ったっけ?」
「おばあちゃんに聞いたら一発だったわ、この間のリゼちゃんの誕生日の時はあんなに張り切ってたのに、自分の時はなにも言わないんだから・・・」
「もっと早めに言ってたらここまで派手になることはなかったわね、残念だけどこのサプライズをちゃんと受け入れなさい。」
千夜が知り、皆に伝えて、高校生組が準備してくれたサプライズ
「高校生組って本当仲良しだよなー」
「私たちだって負けてないよっ!」
「はい!エリアさんおめでとうございます!」
なにも知らなかったとしてもすぐにお祝いしてくれるチマメ隊
いつ以来だろう・・・こんなに嬉しい誕生日は、
「ふぐっ・・・うぅー・・・」
「わわっ!?エリア君!?」
「なんだ!?そんなに感激したのか!?」
「・・・そうかもしれませんね。」
思わず出てくる涙を抑えられない。
拭っても拭っても出てくる。
「皆エリア君をお祝いしたくて集まったんだから、泣いてちゃダメよ?」
エリアの頭を撫でて、慰める千夜
「ほら、ろうそくの火を消して?」
「うん・・・」
フゥっと一息、ろうそくの火が消える。
「「「「お誕生日おめでとう!」」」」
一同が改めてお祝いの言葉を送る。
耐えきれないエリアがまた泣きだすのに、理由はいらなかった。
喫茶店こそこそ話
エリアの誕生日は3月10日、砂糖の日なのですよ。
後、バレンタインの話はいずれしたいそうですよ。