緑茶風少年   作:アユムーン

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前回遅くなってすみませんでしたぁ!

ここのあたりはめちゃくちゃ力いれたいのでこれからも遅くなるかもしれません!




夏はまだ続く、たまには一休み

エリアが千夜から逃げて、千夜の指揮の元、エリア君を助け隊が結成されて翌日

 

「(・・・よくよく考えたら、帰る家一緒じゃないか)」

 

自室で目覚めて、頭を押さえる。

 

「(関わるなとか・・・何様だよ。)」

 

遠回りに彼女を否定してしまった。きっと傷つけた。

 

「(・・・でも)」

 

あの時言ったのは間違いなく本当に思っていること

 

「(何て言おう、昨日はごめん・・・は間違ってる。)」

 

そうこうしていた時だった、スパーーン!!

 

エリアの部屋の戸が開かれた。

開いたのは・・・千夜

 

「おはよう!いつまでも寝てちゃだめよエリア君!朝ご飯できるわ!」 

 

エプロンを来て、お玉片手にやって来た。

 

「ちっ、千夜?」

 

「あら、起きてたの?さっきも言ったけど朝ご飯できてるから早く来てね?」

 

そう言うと、部屋を出ていった。

 

「・・・え?」

 

あまりにもいつもと変わらな過ぎた・・・

 

・・・前日の夜、ラビットハウス

 

「ダメです。電波が届かないのか電源を切ってるのかココアさんに繋がりません。」

 

「そう、ならもしココアちゃんから電話がかかってきたらお願いしてもいいかしら?」

 

「分かりました。」

 

「うーん、体を動かすなんてどうだ?スッキリするし、一緒にスポーツでもすれば前みたいに話せるだろ。」

 

「そうですね、けどエリアがそれに乗ってくるかどうか・・・今は誰にも会いたくない感じみたいですし」

 

「じゃあゲームならどう!?エリア今このスマホゲーにハマってるって言ってたよ!」

 

「それなら会わなくたって一緒にできそう!・・・これ個人プレイ専用じゃない?」

 

「ほんとだ!?」

 

「プレゼントなんてどうでしょうか?エリアさんの好きなものなら喜んでくれるのでは?」

 

「エリア君の欲しいもの・・・最近はこうスイッチで先が開く感じのを欲しがってたような気がするわ。」

 

「そんなんじゃ分かんないわよ、って!それよりまず決めなきゃいけないことがあるわよ!」

 

「それってなんだ?」

 

「これから私たちがどうエリアと接するかですよ。さっきからの案はいいと思います、でも露骨に態度を変えたりしたらエリアますます警戒すると思うんです。」

 

「・・・そうね、あくまでもいつも通りで、けどなにかを伝えなきゃいけない・・・」

 

どうすればいい?その時頭によぎったのは・・・

 

『言葉にして千夜が伝えてくれたから、俺に直接届いた。ずっと一緒にいたいって思えたんだ。』

 

自分の軽率な発言がエリアを傷つけてしまったのではないかと後悔している自分に、エリアがかけてくれた言葉

 

「言葉・・・!」

 

・・・

 

その後の話し合いで、エリアと接するときはいつもと変わらないようにした。きっとそれが一番だと、全員が思った。

 

「どう?美味しいかしら?今日のお味噌汁は私が作ったのよ?」

 

「お、おいしいよ?」

 

「それならよかったわ、さ!今日から甘兎庵復帰でしょ?早く食べて着替えて準備しましょう!」

 

「う、うん」

 

怒っている様子ではない、本当にいつもと同じ千夜に戸惑う。

 

昨日あんなことを言ってしまったのを謝らなくてはいけないのに、そのタイミングが掴めない、なんとかしなければ。

 

「あ、あの千「エリア君」!、な、なに?」

 

「いつもと変えないって決めてたけど、宣戦布告しないのは卑怯だってリゼちゃんが言ってたの、だからエリア君・・・言うわね」

 

「!、な、なにを?」

 

いつもと違い、キリッとした顔でエリアを見つめる千夜

 

「私たちはエリア君を一人になんて絶対にさせない。

 覚悟してね、こうなったら私たちはもう止まらないから」

 

「!!」

 

「よし!・・・さぁ、早く用意しちゃいましょ?遅れちゃうわ」

 

・・・甘兎庵

 

久しぶりの職場、常連さんから久しぶり、と声をかけられながら働く。

 

動いてる間は考えなくていいからよかった。

少しでも長く少しでも長く・・・と動き続けた。

 

そうして、その日のバイトの時間が終わった。

 

「・・・ふぅ「お疲れ様」!」

 

エリアに声をかけた千夜がコトリ、とテーブル席に置いたのは栗羊羹と抹茶オレが二人分

 

「余りだから食べちゃいましょう。今お客さんもいないし」

 

「う、うん・・・」

 

座って、なにか話さないといけない・・・と慌てる、だけど、なにも思い付かないから誤魔化すように栗羊羹を食べた、口一杯に甘さが広がり、思わず頬がつり上がる。

 

「ふふっ、やっぱり幸せそうな顔」

 

「!」

 

「こうやってると、初めてエリア君がここで働いた日を思い出すわ。もう去年の話なのね。」

 

「・・・そうだね」

 

あの頃はなんとかここに慣れようって必死だった。

それと同時に周りの皆と少しずつ仲良くなれていた・・・と思う。

 

「これからも色々あるかもしれないけど、こうしてる時間は変わらないでほしいと思うわ。」

 

「変わらないでほしい?」

 

「そう、こうやって座ってお茶を飲みながらのんびりする時間はきっと必要よ。だから変わらないでいいことなの。そういうことってきっとあるのよ。」

 

「変わらない、でいいこと・・・」

 

「それに、たまには休憩しないといけないもの、一休み一休み」

 

「一休み・・・してもいいのかな?」

 

「えぇ、頑張ったじゃない。だから休みましょう?」

 

「・・・うん」

 

・・・夕方、少しラビットハウスにおつかいに行って欲しいと頼まれたエリアは向かっていた。

 

「いらっしゃいませ!お、やっときたか」

 

いつもと違い、バータイムの制服を着ているリゼが出迎えてくれた。

 

「あの、えっと「千夜から聞いてる。おつかいだろ?」は、はい」

 

そういえば、なにを買うのかは聞いてない。

 

「とりあえず座れよ。ご注文の物持ってくるからさ。」

 

「よ、よろしくお願いします。」

 

知らない間にラビットハウスでは持ち帰りでも始めたのか、と考えていると・・・

 

「おまたせしましたー!こちら!」

「マヤ&メグ特製パンケーキでーす!」

 

手伝いをしているのだろうか、リゼとココアの制服に身を包んだマヤとメグがケーキとを持ってきた。

 

「クリスマスの時にココアのパンケーキ美味しそうに食べてたから、ココアと連絡が繋がった時に聞いたんだ。食べてみて!」

 

「2人でたくさん練習したんですよ~!あ、あとこれが追加のシロップです。増し増しでどうぞ!」

 

「い、いただきます。」

 

パクっと一口、出る前に食べた羊羹とはまた違う甘みが広がる。

 

「美味しい・・・」

 

「やったよメグ!」

「やったねマヤちゃん!」

 

二人はハイタッチして喜んでいる、思わず頬が緩んだ。

 

「!、よし!発見!」

「これで満タンだね~」

 

「?」

 

満タンの意味がよく分からず、首をかしげる。

 

「ほら、これこれ」

 

マヤが見せたのはいつぞやのスタンプカード

 

「今の笑顔で、メグと私のスタンプ満タンなんだ!」

「デザート、食べに行きますね。」

 

そして、二人からどうぞ、と手渡されたカード。

小さいカードだが、スタンプがたくさん押されている。

 

これが、自分が笑っていた証・・・そして今も?

 

「それ引換券だから、預かってて!」

「二人で甘兎庵に行くからその時に返してください。

食べるのは・・・あっ!あのインタビューの時に食べたお菓子がいいなー」

「そうそう、あれ美味しかったよね!」

 

随分と前の話だがとても楽しそうに話し合う二人、そこに

 

「お待たせしました・・・お二人とも今のエリアさんはお客さんです。あまり騒がないようにお願いします。」

 

トレーにカップを乗せたチノがやって来た。

 

「わわっ!ごめんねチノちゃん」

「ごめんごめん、それよりチノー!スタンプ全部貯まったんだ!」

 

「!、お二人ともずるいです!」

 

「へへーっ、けどそれで、チノも満タンでしょ?」

「そうだよー!ずっと考えてたんでしょ?」

 

「そうですけど・・・っ!エリアさんごめんなさい、こちらを忘れていました。」

 

そう言ってエリアの前に置かれたカップは・・・

 

「わぁきれーい!」

「なにこれ?お花?」

 

「ラテアートです。カプチーノですが、飲んでください。それからこれは苦かったら使ってください。」

 

数個の角砂糖を渡されるが・・・まずは一口飲んでみる。

 

「・・・!美味しい」

 

「!!本当ですか!!」

 

「うん、口当たりに苦味がなくて飲みやすい・・・すごい」

 

とても驚いているエリアと嬉しそうなチノ

 

「よかったねチノ!リベンジ達成じゃん!」

「はい!遂にやりました!」

「あれ?けどエリアさん笑ってなくておどろいてる顔かも・・・」

「!!、いけません!エリアさん!笑ってください!」

「え、えぇー」

 

チノに詰め寄られて思わず困惑するエリア

 

「ほら、その辺にしといてやれよ。」

 

そんなエリアを助けたのは戻ってきたリゼ

 

「まだまだ仕事のこってるんだから、早く片付けてこい。手伝いといえどここに立つ以上甘えは許さん!」

 

「「「さ、サー!イエッサー!」」」

 

敬礼して去っていくチマメ隊、このままじゃいってしまう。

 

「チッ、チノちゃん!」

 

「?どうかしましたか?」

 

「あ、ありがとう。コーヒーすごく美味しいよ。」

 

去る前にどうしてもお礼が言いたかった、その時

 

カシャッ!

 

「!」

 

「エリアさんの笑顔、もらいました。これで私も満タンです。では」

 

そういって、仕事に戻ってしまった。

 

「はははっ、激写されちゃったな。ほら、これご注文のものだ」

 

渡されたのはピンク、紫、青、サーモンピンク、スカイブルーの五色の封筒

 

「私たちの気持ちだ。どの色が誰かは分かるだろ?ピンクは連絡がついたココアからだよ。私が代筆した。」

 

「皆の・・・気持ち?」

 

「そう、気持ちだよ。直接届けれて、残るものにした方がいいって千夜がさ・・・あっまだ開けるなよ!まだ足りない色があるの分かるだろ?」

 

「もしかして緑と黄色?」

 

「正解、全部揃ったら、開けろ。さ、パンケーキとコーヒー冷める前に食べるんだぞ。じゃあな」

 

そう言うとリゼも仕事に戻ってしまった。

 

・・・甘兎庵前

 

ケーキとコーヒーをいただいた後、帰ってきたら・・・

 

「ひ、ひぃぃぃ!!噛まないでよー!ワイルドギースも助けなさいよ!!」

 

あんこにかじられて逃げ回るシャロとそれを見つめるワイルドギースがいた。

 

「・・・!あんこ!やめて!」

 

エリアの声が聞こえるとピョンピョンっとエリアの頭上に跳んできたあんこ

 

「はぁ、はぁ・・・最近エリアが止めてくれてたから忘れてたわ・・・」

 

「シャロ、大丈夫?」

 

「えぇ、大丈夫よ。それより、リゼ先輩から受け取った?」

 

「う、うん」

 

「なら、私からよ。」

 

黄色の封筒を渡された。

 

「・・・」

 

「何て言ったら分からないって顔ね。まぁ無理もないわ・・・けどね」

 

ドスッ・・・シャロの拳がエリアの腹に突き刺さる。

 

「ぐっ!?・・・!!?」

 

思わず膝をつく、そのくらい痛かった。

 

「リゼ先輩直伝よ。この一発で今まで私にしてきた相談代はチャラにしてあげる。だから、早く元気になりなさい。そしたらこれからもまた相談のってあげるわ」

 

そう言うとじゃあね、とまだ立てないエリアを置いて家に入っていった。

 

・・・甘兎庵、住居スペース

 

「あら、お帰りなさい・・・あら?お腹押さえて、痛いの?食べ過ぎかしら?」  

 

縫い物をしていたのだろうか、裁縫の道具を片付けている千夜に迎えられた。

 

「違う・・・けど、受けて当然だと思う。」

 

「そう?ならこれが最後ね。はい」

 

そういって差し出されたのは緑の封筒、最後の手紙

 

「・・・全部千夜が考えたの?」

 

「違うわ、皆でよ。接し方はいつと通りだとしてもそれだけだと伝えられないと思ったから」

 

「昨日もう関わらないでって言ったのに・・・」

 

「それに対して私は分かった、なんて言ってないわ。」

 

「っ!俺は!「なんであんなことを言ったかは私たちは知らない」!」

 

朝とは違う、少しだけ怒っている千夜

 

「それはエリア君が話してくれないからよ。だからそれに従うつもりはないわ。」

 

「っだったら、全部話すよ。そうしたら納得してくれる。」

 

「嫌よ」

 

「!?」

 

「そんな気持ちのエリア君から聞きたくない。その手紙をしっかりと読んでから、どうするか決めてちょうだい。・・・皆待ってるわ」

 

そういうと、裁縫箱とエリアの頭上に乗っていたあんこを連れて部屋に戻った。

 

しばらく呆然としてから、自分も部屋に戻った。

 

・・・エリア自室

 

机に並べられた七色の手紙、開くのに時間がかかった。

そして読むのにも時間がかかっていた。

 

「(・・・よし)」

 

覚悟を決めて、まず一枚と手紙をとった。

そして二枚、三枚・・・と読み進めていく。

 

鼻の奥がツンと痛くなってきた、視界が潤んで、息がちゃんとできない。

 

それになにより胸が痛くなった。

 

「(・・・俺は)」

 

その痛みと流れる涙がなにを意味するのか・・・少年はようやく理解する。

 

それと同時に・・・ある決意を決めた。

 

きっと皆聞いてくれる・・・そう信じて




喫茶店こそこそ話

スタンプカードは実はチマメ隊だけでなく、千夜の家族や甘兎の従業員、友達も持っていたりします。皆エリアの笑顔がみたいそうですよ。

大丈夫、その想いも願いも全部エリアに届いたから
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