緑茶風少年   作:アユムーン

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舞台は再び木組みの街に、皆で新年やその他諸々をお祝いしましょう!


今度の旅立ちは皆と共に

今日は雪が積もる木組みの街から物語が始まります。

 

「・・・ってな感じでさ、ココアのお母さんめちゃくちゃ優しい人でさ、ウチの子になっちゃう?なんて言ってくれたんだ・・・って聞いてる?」

 

「ぎ、ぎいてるわ・・・」

「そ、そんな話こんな道すがらで話すんじゃないわよ!グスッ」

 

旅行から木組みの街に帰ってきて、新年を迎えました

 

今日は新年で賑わう街で屋台巡りです。

 

今は千夜とシャロと共にガレットデロアを購入し、皆の元へ戻る途中で旅行に行った時のことを話しました。

 

あの日、ココアの母と話していたら帰りの列車がなくなってしまった。

 

それについてはモカがめちゃくちゃ謝った、今日はここに泊まってください、明日の列車のチケットも用意させてもらいます、と猛省していたので、その気持ちをありがたく受け取り、その日は泊めてもらい、翌日帰ってきました。

 

けど、その時のことを話しただけなのに千夜とシャロは楽しげに話すエリアの成長に感動、更にエリアの母を知る人と出会えたことに感動し、涙を流していました。

 

そしてそれ以上に、何気ない会話で話すことではないだろうとも思っていました。

 

「それでさ、学生の頃の母さんは「待って!これ以上はやめて!」えぇー」

 

続きを話そうとしたら止められました、そりゃこんな街中で泣きたくないでしょうし、これ以上はちゃんとした場で聞きたいという気持ちもありました

 

そしてそうこうしているうちに・・・

 

「あっ!千夜ちゃん!シャロちゃん!エリアくーん!」

 

ホットワインを飲んでいたココアとチノと合流、近くではマヤとメグとリゼが雪合戦をしています。

 

「おまたせココア」

 

「ガレットデロア買ってきたわよー」

 

「がれっとでろあ?」

「そういえばなんとなく買いに行ったけどそれなんなの?」

 

聞いたことのない名前のお菓子に首をかしげるココアとエリア

 

「知らなかったの?新年のパーティーで家族や友達と楽しむの」

 

「それから切り分けたパイの中に指輪が入ってた人がその年の王様になって、その王には皆に何か一つ命令できる権利が与えられるわ」

 

「なんとぉ!」

「へぇー!楽しそう!」

 

シャロと千夜の説明に興味を示した二人、早速

 

「では始めましょう!王の冠をかけた戦いを!」

 

千夜の号令から、それぞれパイを手に取り、それぞれどんな命令をするのか考えながらパイを食べました

 

「おいしい・・・」

しかしエリアはパイに夢中になりすぐに食べ終わった

 

「エリア君ちゃんと確認しながら食べた?指輪飲み込んじゃったんじゃない?」

 

「!?」

 

「全員出なかった時はエリアが王様ね」

 

その時・・・ガキン!

 

「あ、あはっへひまひまひた」

 

「チノ!?おめでとー!」

「すごい音したけど大丈夫!?」

 

思い切り指輪を噛んだのか口を押さえるチノ、手には金色の指輪があります。

 

・・・

 

その後、チノが命令を考える間に一時解散、それぞれ買い物に出掛けました。

 

「よっ、ほっ」

 

「おぉ!いい感じだよー!」

 

エリアはココアと雪遊びをしていました。

エリアは大きな雪玉を転がし、ココアは雪に埋もれています。

 

「お母さんから聞いたよー?私の実家に行ってたんでしょ?」

 

「そうなんだ、いいところだったよ寒かったけど」

 

「でしょ?それからびっくりしたよ、私のお母さんがエリア君のお母さんと同じ学校で仲良しだったなんて」

 

「そうだね、そう考えると、同じ街に来たココアと友達になれたのってなんか・・・」

 

「「運命だよね」」

 

二人の声が重なり、笑う。

あの日あの時あの場所で出会った二人、あの時エリアの運命の歯車が大きく回りだした、そう考えると運命を感じずにはいられない

 

「ふふっ、あの時の言ったこと、間違いじゃなかったでしょ?」

 

「うん、ココアはすごい、魔法使いみたい」

 

「そこはお姉ちゃんって言ってよー」

 

「二万年早いよ、はい完成!」

 

いい感じの枝を刺して、雪だるまが出来上がりました。

 

「かわいい!」

「かわいいよね!」

 

見てくれは狂気を感じる見た目ですが二人は雪だるまを大絶賛

そこに・・・

 

「お二人はなにをしてるんですか?」

 

「あっチノちゃん!」

 

「俺は雪だるまづくり、一回このくらい大きいの作ってみたかったんだ」

 

「私は雪に埋もれてみたかったの」

 

「その行動力ある意味尊敬します」ぽすっ

 

チノもココアの横に座り、空を見上げる

 

「どうしたのチノちゃん?そんなに命令のこと悩んでるの?」

 

「!、今なら私が変わるよ!そして皆を妹に!「実はそうなんです」チノちゃん!?」

 

ココアをスルーし、エリアの問いかけに答える。

 

「エリアさんならどうしましたか?」

 

「まさか私たちを妹にするつもりだったんじゃ!?」

 

「それはないよ。んー命令かぁ」

 

「甘いもの買ってきてほしいとかですか?」

 

「それいいね、けどせっかくだから今年も仲良くしてほしいって命令しちゃうかも」

 

それがエリアが一番望んでいることだった、しかし

 

「?それは必要ですか?」

 

「え?」

 

「そうだよね、必要ないね」

 

「え?え?」

 

「だって、そんなことしなくても今年も仲良しですよ?」

 

「そうそう!私たちの運命はそう簡単にほどけないよ!」

 

ココアとチノだけでなく、きっと皆もそう望んでいると言われた。少し呆気にとられたエリアだったが・・・

 

「!!、あ、ありがとう、そろそろ集合だね!行こうか!」

 

「あれ?エリア君顔が真っ赤だよ?」

「照れていますか?」

 

ニヤニヤとエリアをからかうココアと珍しく面白そうなものを見る目のチノ、エリアは顔を真っ赤にしながら叫んだ

 

「照れてない!」

 

・・・で、全員集合しました。

 

「・・・それでは王の命令を発動します」

 

チノが指輪を掲げ、命令を下す

 

「リゼさんが大学に受かったらお祝いと、チマメ隊の卒業旅行を兼ねて・・・皆さんと外のセカイに行ってみたい!これが私の命令です」

 

チノから提案されたのは、皆で旅行に行くこと

 

一同はそれに大賛成!そのために目先の受験を頑張ろうと気合いをいれるチマメ隊でしたが・・・

 

「あ、実は私この間受かったんだ」

 

同じ目標のはずのリゼは既に大学に受かっていたそうです。

その真実に皆大喜び!雪玉を投げて、しまいにはリゼに向かって飛び付いてお祝いしました、流石にそこには混じれなかったエリアも涙を浮かべながら皆と喜びを分かち合っていました。

 

そんなお祝いムードで皆幸せそうな雰囲気でしたが・・・この後のエリアの一言で凍りつきます。

 

 

 

「いやぁ、よかったよかった。じゃあ皆旅行楽しんできてね!」

 

「「「「「「「え?」」」」」」」

 

 

 

ピシッ、皆が固まりました。

 

「皆のいない間の木組みの街は任せてね!なんならラビットもラパンのお手伝いもなんでもやっちゃうよ!」

 

やる気になっているエリア、早速クリスマスの時の制服の出番だな、ラパンの手伝いって男もいけるのかな?等と考えています。

 

「「「「「「「は?」」」」」」」

 

ゴゴゴゴ・・・皆の額に青筋が浮かびました

 

まさか、この男・・・

 

「エリア君?まさか行かないつもり?」

 

代表して千夜が聞きました

 

「?、流石に女の子の旅行にお邪魔するわけにはいかないよ、そういうのなんていうんだっけ?でばがめ?あっ百合の間に挟まる男?」

 

見当違いなことを話すエリア、こいつマジで留守番するつもりらしい

 

「あっ!お土産は気にしないでね!無事に帰ってきてくれるだけで「エリア君?」ん?・・・!?」

 

気づくと、全員が雪玉を持ってエリアを睨んでいます

 

「え?皆どうしたの?なんか怖いよ?」

 

「まさかこの流れでそうなるとは思わなかったよ」

「王の命令に背くとは許せません」

「でもそういうところがエリアのいいところだとも思うけどさ」

「未だにそんな考えを持ってるのは許せませんよね?リゼ先輩」

「後半は何言ってるか分からなかったけど、エリア行かないつもりなんだよね?」

「だったらしょうがないねー、だって悪いのエリアさんだもん」

 

心なしか皆目にハイライトがない、めちゃくちゃ怒ってる

 

「ねぇ、エリア君?」

 

最後に千夜が言います。

 

「私たちと旅行に行きますって、言いなさい?」

 

「え?いやちょっと・・・」

 

「「「「「「「言いなさい?」」」」」」」

 

「・・・逃げるっ!」

 

「「「「「「「逃がすかー!!!」」」」」」」

 

一斉に雪玉が発射、エリアは雪だるまになりましたとさ・・・

 

・・・そして

 

「へ、へっくしょん!!」

 

「あら?風邪かしら?だめよ?今から体調崩したら」

 

「誰のせいだと」

 

びしょびしょになったエリア、流石にまずかったので、千夜と共に甘兎庵に帰っていました。

 

「でも良かったわ、エリア君が旅行行くって言ってくれて」

 

「いや、あれは言わせた「なに?」いえ、なんでもないです」

 

これはしばらく怒ってるだろうな・・・と思ったエリアでしたが

 

「・・・ねぇエリア君」

 

「?どうしたの?」

 

さっきとは違う雰囲気の千夜に、疑問を感じました

 

「帰らなくてよかったの?伯父さんのところ」

 

「!、バレてた?」

 

今年の年末年始、エリアはずっと木組みの街にいました

去年と違い、誰になんの相談もせず、さも当然のように

 

「店主さんには話してたけど、今年はいることにしてたんだ」

 

「そうなの・・・一言ほしかったわ」

 

「ごめんね?なんとなく言えなくて」

 

「エリア君のそういう所はもう慣れたわ・・・けど自分で連絡したの?」

 

「・・・うん」

 

「大丈夫?」

 

「大丈夫、ありがとう。

 

 それで、電話したら前に送ったぬいぐるみのお礼言われた、だからその時に、渡しそびれたメッセージカードのことも話した」

 

皆と相談して書いたメッセージカード、そこにはいつかぬいぐるみの示す人物がいつか揃うことを願った言葉を書いていた。

 

「年末年始のことも聞かれたんだけど・・・

 俺にはまだあの家に帰る勇気がない・・・正直まだ怖い」

 

「エリア君・・・」

 

「だけど、その時伯父さんはこっちにいなさいって言ってくれたんだ。また今度会えた時に元気な顔を見せてくれればいいからって言ってくれたんだ」

 

「!」

 

「すごく失礼かもしれないけど、嬉しかった

 皆と一緒にいられるんだって思うと、嬉しかったんだ」

 

伯父に対して申し訳ないとも思ったが、それ以上に嬉しかった

 

「だから、ここに残ったの?」

 

「うん、でもね?ここで過ごして来たからさ、俺の中で色々変わってきてるって思う」

 

この街で皆と過ごしているなかで自分は変わってきている

 

だってそうじゃなきゃ、自分から連絡しようなんて思わなかったから

 

メッセージカードだって、あんな内容を書こうなんて思わなかったから

 

そもそもプレゼントを送ろうなんて思わなかった

 

・・・少しずつだけど、変わることができはじめている

 

「周りからみたら小さな一歩かもしれないと思ったけど、俺にとって大きな一歩だと思うことにした。」

 

自身の成長を疑わず、前進した自分を誇るように

 

「もう二度と自分を見失わないように、しっかりと自分のことも認めようと思うんだけど・・・どうかな?」

 

「えぇ!きっとそれがいいわ!」

 

ギュッとエリアの手を握る千夜、また一つエリアが進化したことが嬉しかったからだ

 

「!冷た!!」

「だから今冷えてるんだってば・・・」

 

キンキンに冷えているエリアの手に驚くが、すぐにまた繋ぐ

 

「でも、こうしてたらすぐに暖かくなるわ、ね?」

「それはそうだけど・・・」

 

本当はまだこういったスキンシップに慣れているわけではない、感極まった時などは吹っ切れるが、こういった何気ないのには慣れてない・・・けど

 

「まぁいいか」

 

何故か千夜だと、そう思えてしまうのだ




喫茶店こそこそ話

前回に引き続き自由人度が上がっているエリア、ある意味これが素の姿なんじゃないか?という噂が立っています。

皆は・・・
「「最近エリア君のノリがいいから楽しい」」
「時々ココアさんに見えます」
「「ボケが増えた・・・」」
「エリアって、こんなんだっけ?まぁ楽しそうだからいっか!」
「エリアさん毎日楽しそう!素敵!」

と、思っているらしいですよ?
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