「ふぃ~」
顔を念入りに洗ったエリアが朝御飯を食べに戻ってきた。
「おかえり、最初はまぁいっかと思ってたけど・・・止めるの遅くなってすまなかった」
「もういいですよ・・・」
先ほどまで顔中に書かれていた落書き(しかも油性)を落とすため、顔がふやける程に顔を洗っていたのだ
「あ、エリアおかえりー!新しい顔だね!」
「マヤちゃんが一番落書きしたみたいだけどね!?」
「でもまだうっすら残ってるわね」
「本当?」
シャロの指摘を受け、鏡を見る。はやりまだ額の肉の文字が消えきっていない・・・
「そういえばおばあちゃんが柑橘系の汁で落ちるって言ってたっけ?」
「へぇ、たまには役に立ちそうなおばあちゃんの知恵袋ね、じゃあ早速支配人に・・・「レモンならここにあるわよ?」えっ?」
千夜が机の上にあったフルーツの中から輪切りのレモンを手に取り、容赦なくエリアの顔に絞る
ブシャァァァ!!!
「ギィァァァァ!!!!?」ジタバタジタバタ
「え、エリアー!!!、」
目の激痛にのたうち回るエリア、皆は流石に気の毒になったのか、おしぼりでエリアの顔を拭いてあげた
「千夜っ!流石にやり過ぎ!なにを怒ってるのよ!?」
「別にー」プイー
別に無防備に寝てた自分に対してなにもしてこなかったことに対して女のプライドが傷つけられたとか・・・別に思ってない
「あーあ、これはまた顔洗った方がいいぞ?」
「い、いってきます・・・」
某名探偵携帯獣のようなシワシワの顔のまま洗面所に向かった
・・・
「ただいまー、見て見て!完璧に落ちた!」
再び顔を洗ったエリアが戻ってきた、今度こそ完璧に落書きが落ちたことにご満悦
「本当だ!すっかり元通り!」
「千夜のおかげだよ、ありがとうね!」
「うっ罪悪感・・・」
千夜が胸を抑えて蹲る、罪悪感に襲われているようだ
「なんの仕返しか知らないけどそうなるならやめなさいよ・・・」
そんなこんなでようやく朝御飯です
「それより皆今日はどうする?」
実はおすすめのところが・・・と雑誌を取り出そうとするエリアに
「あ、そうだエリア、言い忘れてた。お前この旅行中単独で行動するの禁止な、常に誰かと行動しろよ?」
「えぇ!?」
「とりあえずお昼は昨日行けなかった喫茶店巡りに行きましょうね、終わったら一度戻ってきましょう?」
「えぇ!!?」
知らぬ間自由と予定が決められてしまったエリアだった
・・・で
「うわぁー!このケーキすごい!」
「エリア君エリア君!あっちも美味しそうだよ!」
「落ち着いてください!」
そんなこんなで千夜、チノ、ココアと共にスイパラに来ました。
「そういえば喫茶店じゃなかったの?」
「ふふっ、昨日ここを見つけた時にエリア君が喜ぶと思ったの・・・朝はごめんなさい・・・けどエリア君頑張ったんでしょ?だからごほうびのサプライズよ?」
「!、~っ!ありがとうっ!」
「さ、時間制限だから無駄なくいきましょう!」
「「了解!」」
「エリアさん取りすぎです!ココアさんは同じものばかり取らないでください!千夜さんは新しいアレンジ加えないでください!」
騒がしいスイーツの時間となりました・・・
・・・
「ふぃ~お腹いっぱい・・・」
「甘いもので満たされてる・・・すごい幸せ」
「食べすぎちゃったわね~」
「あまり食べる余裕がありませんでしたよ・・・」
そんな帰り道でエリアがある店を見つける
「あの店なんかよく見るよね。清治さ・・・叔父さんの所にもあったよ」
そういって指差す先のお店は『ブライトバニー』というお店、チェーン展開しているのかあちこちで見かけるのだ
「最近勢いがすごいみたい、若者に人気みたいよ?入ってみる?」
「でもコーヒーでしょ?それならいいや、俺チノちゃんのコーヒーしか飲めないし」
「エリアさん・・・」
「コーヒー以外にも甘い飲み物あるんだって!」
「よし行こう!」
「エリアさん!?」
・・・
「!!、千夜!これウチで出そ「そんなクリームの塊だすわけないでしょ?」!?クリームの塊!?」
クリーム増し増しのフラペチーノに感激のエリア
他の三人は流石にもう甘いものはいいのかコーヒーを頼んでいた
「でもこうやって気軽に入れて自分が好きなものにカスタムできるのはいいかもね」
クリームの塊を美味しそうに飲みながら話す
「そうね、こうやって片手で持ち歩けて友だちとシェアできたりしたら楽しいわね」
「だねー」
そんな話をしていると・・・ステンッ!
「え?・・・!、ココア!」
ココアが小さな段差につまづき、転んでしまう
「うぅ、転けたし頭からコーヒーかぶった~!」
「大丈夫?」
「うん、怪我はないけど・・・髪と服が・・・」
「ちょうどホテルの近くでよかったです、着替えてシャワーを浴びましょう」
少し早足でホテルへ向かう
「へぇ、そんなことがあったのか。それでココアは今シャワーか?」
「はい・・・ところでマヤちゃん、その膝にいるのって」
「この子?このホテルの猫だよ~」
マヤの膝の上にいる猫を発見した。この猫の顔があんこにそっくりなようでシャロは少し警戒している、だがそのことを誰にも理解されていなかったので・・・
「ねぇエリア、この猫あんこに「可愛い!!」へっ?」
いつになくテンション高めのエリア、目がキラキラしている
「な、撫でてもいいかな?」
「いいんじゃない?」
「じゃあ遠慮なく・・・ふわぁぁ・・・」
優しく猫を撫でるエリア・・・すると
ストンッ・・・スリスリ・・・
マヤの膝上から降りて、エリアの足に顔をすり付ける猫
「ほわぁぁ!!?」キューン!
「人懐っこいみたいで昨日は私たちの部屋にいたんですよ?・・・ってエリアさん?」
「も、まじ、無理、可愛い・・・」
猫を抱き上げるエリア、もうメロメロのご様子
「こんなエリア初めて見るな・・・」
「猫好きなのかしら?」
「あんこがこの光景見たらどう思うのかしらね?」
実はエリア、動物では猫が大好き(今いる都会に猫が多いこともある)で、見ると溶けるほどにメロメロになる
エリアの意外な一面に驚く一同、その時だった
「ギィャァァァァ!!」
「シャワー室から悲鳴が!?」
「ココアちゃん!?」
ドタドタドタ・・・バンッ!
「水!バスルームから水しか出ないこのホテル!」
「へ?・・・ヘエァッ!??」
慌てていたのかバスルームからタオルを体に巻いただけで広間に来たココア
猫を愛でていたエリアは少し見てしまい、慌てて目をつぶって猫で視界を遮る。
「うん、エリアのその対応はあってるぞ・・・とにかくココアは体を拭いて服着てこい」
「その間に支配人に抗議に行きましょう」
「ほーらエリア君こっちよー」
「うぅ、ごめんなさいココア・・・」
「大丈夫だよ、エリア君!」
「そのままで近づいてこない!エリア爆発するから!」
・・・で、
修理を呼んだので、明日まで待つことになった
そのため、今日のお風呂は・・・
「スパにきたー!」
近くのスパガーデンにやって来た。
水着を着て泳げる入浴施設で、木組みの街にある施設よりも広い
早速水着のレンタルに向かう
その時ココアからの提案で普段じゃ買わない水着を着ることになった。
「って言っても俺はあんまり関係ないよね」
本日のエリアの水着はいつものトランクスタイプの水着ではなく、スポーティーなデザインの水着、色も黒地に黄緑色のラインが入っている・・・まぁそんなのはどうでもいい、野郎の水着なんぞなんでもいい
「ひどい言われようだな・・・」
ほらほら、お楽しみはこれからだ!
「エリアくーん!おまたせー!」
先に着替えて待っていたエリアの元に女子メンバーがやって来た
「どうかな?普段より大人っぽいでしょ?」
黒で大胆なデザインのココア
「あまり選んだことのない色にしてみたけど・・・」
「あら?エリア君もスポーティーな水着、お揃いね」
互いのイメージカラーを交換したようなシャロと千夜
「あ、あんまり見るなよ・・・ってエリアなら言わなくてもいいか」
フリフリの可愛いビキニを着て少し照れているリゼ
「ど、どうでしょうか?」
「大胆なのはちょっと恥ずかしくてこういうのになっちゃったけど・・・」
普段のワンピースタイプではなく、ビキニに挑戦したチノとメグ
「あれ?マヤちゃん?なんで泣いてるの?」
「着たいビキニ緩くていつも通りに・・・くっ」
普段とあまり変わらないマヤ・・・
「・・・」
「目を抑えて天を仰いでます!」
「そんなに見るに耐えないのか!?このー!!」ゲシッゲシッ
「マヤちゃん落ち着いて!?多分私たちには普通だよ!?」
「いえ、恐らくですがメグさんにも反応しているかと」
「えぇ!?」
「メグの裏切り者ー!!」
「あーいつものだな」
「いつものねー」
「いつも通りね」
「けどその初な対応!いじらしいから100点!」
・・・というわけで、皆で泳ぎます
「あのー、俺サウナいっててもいい?」
「ダメよ、単独行動禁止ー」
「えぇー・・・」
「あ、トイレは好きに行ってもいいからね?」
「逆にそこまで禁止されると困るんだけども・・・はぁ」
視線を明後日の方に向けているエリア
「っていうか、そろそろ慣れなさいよ」
「慣れろって・・・無茶苦茶な」
「逆に考えるんだ、見ちゃってもいいさって」
「考えれません・・・あれ?チマメ隊は?」
「色んなプールに行ってみるって」
「そっか」
ふぅー・・・と一息つく、なんだかんだで旅行に来てから初めてゆっくりできた。
「こう、ゆらゆらしてるだけで・・・リラックスできるな」プカー
「それもいいけど、私たちも他のプールに行かないか?」
「いいですよー・・・」
・・・流れるプールにて
「ほらほらエリアくーん!泳げるようになったわー」
「いや、あれは流されてるだけだろ・・・あれ?エリア?」
「グー・・・」ドンブラコドンブラコ・・・
「エリアも流されてる!っていうか寝てる!?シャロ!千夜のこと頼んだぞ!エリア待てー!!」
「スヤァ・・・」ドンブラコドンブラコ・・・
・・・で
コツンっ
「!、ごめんなさい!?」
人にぶつかってしまい、目を覚ます。
ぶつかってしまった女性に慌てて謝る
「?今?・・・はい、一人ですよ?」
あ、そういえば単独行動禁止だったと慌てたが不可抗力である。
「え?よかったら一緒に?けど俺友だちがいて、え?ほんの少しだけ?」
そのまま手を掴まれて、どこかへ連れていかれそうになる
「?、どこに行くんですか?」
「エリアー!!?」
そこにギリギリでリゼが駆けつけてくれた
・・・
プールサイドに正座させられてお説教
「知らない!人に!ついて!いかない!はい、復唱!」
「知らない人についていかない」
「よし・・・しかしお前今自分がどういう状況だったか分かってるのか?」
「?なんかよかったらお姉さんと一緒に遊ばない?って言われて」
「ナンパされてたんだよ・・・はぁ、こんなののどこがいいんだ・・・」
「なんか知らないけどひどい言われようだ・・・」
まぁ実はエリア、モカにココア母、それに青山や凛、タカヒロ、リゼ父など年上に好かれるタイプなのですよ(喫茶店こそこそ話番外編)
「とにかく戻るぞ、面倒かけさせたんだから全員分の飲み物買え」
「えぇ!?」
・・・缶ジュース二人で抱えて皆のもとへ戻ると
「負けたーっ!」
「負けました・・・」
「お姉ちゃんが慰めてあげるよ!」
なにやら負けたと騒ぐマヤとチノにジュースを差し入れながら
「ほら、これでちょっと頭を冷やせ、珍しい経験できてよかったじゃないか」
「それに、負けたことでこれからまた強くなれるよ。なんの勝負してたかは知らないけど」
「リゼちゃんとエリア君に負けたー!」
「中身はまだまだ、だな」
・・・結局慌ただしくなってしまったので
「ここからは本当にゆっくりしようよ、流石に疲れた」
「そうだね、ここからはのんびりタイム~」
「都会の夜は長いもの」
日も暮れて、暗くなってきたプールでのんびりしようとしたが・・・
「プールが光り始めた!」「音楽まで!」「都会すごい!」
プールがライトアップされ、陽気な音楽が流れてきた。
周りのお客さんもテンションアップ!踊ったり騒いだりと楽しそう・・・これは負けてられない!
「よーし!レッツダーンス!」
「「「イヤッフー!」」」
ココアの号令で再び皆のテンションもアップ!
「のんびりするんじゃなかったのかよ!?」
「諦めましょう先輩、もう止まりませんよ」
「なんだか分からないけど楽しんでおいでー」
「なに言ってるのエリア君?ほらあっちも楽しそうよ?ほら!」
エリアに向かって手を差し出す千夜、いつもならエリアの手を取っていくのに・・・待っている?
「・・・」ジーッ
「・・・」ジーッ
「なんだあれ」
「リゼちゃんしっ!今エリア君の進化が試されてるよ!」
そう、千夜はエリアから手を繋ぐのを待っているのだ・・・そして
「・・・こう?」ガシッ
「!!、正解!さぁ行きましょう!」
「うわっ!?」
そのまま嬉しそうに手を引っ張って進む。
きっと彼と・・・そして彼女となら楽しいことが待っている、そう思うと笑みが抑えられない二人だった
喫茶店こそこそ話!
Q、今、エリアの尊敬している人は?
A、津田タカトシさん、あの人みたいに美少女に囲まれても自分を見失わないメンタルがほしい
「そんな・・・美少女だなんて・・・」
質問コーナーにお客さんが来たので終了!