緑茶風少年   作:アユムーン

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セカイに入って、呼び込んで!!

「ふわぁ~・・・あー眠い」

 

眠気が抜けないいつもの朝の通学路

 

しかし今日はエリアが少しだけ寝坊したのでいつもより遅い時間に出ています

 

「もう、昨日も遅くまでピアノしてたでしょ?ココアちゃん達も先に行ってもらったからよかったけど・・・」

 

いつもは登校中に合流するのが恒例となっているココアとチノに先に行くように伝えて、千夜はエリアを待っていました

 

「ほんっとーにごめん!けどもうすぐテストなんだよ」

 

「テスト?」

 

「音楽の授業の一貫で皆の前で課題曲を弾くんだ」

 

上位者にはなにやらご褒美があるとのことでクラスメイト皆燃えているのです・・・なぜか特に男子が

 

「へぇ~、けどエリア君今年はいったばっかりなのにそのテスト受けるの?」

 

「うん、入った時期は関係ないからとにかくやってみなさいって言われて、今日はバイト休みだしちょっと弾いてくるよ」

 

実はエリア最近音楽の授業で頭角を現しているのです

 

「そっちはもうすぐ球技大会だっけ?シャロの学校と合同のやつ」

 

「うん。バレーボールに出場するんだけどチーム分けのクラスは自由なの、だからココアちゃんと一緒にやるのよ!」

 

「へー、そりゃ楽しそう」

 

「エリア君も来る?」

 

「記憶が確かならどっちの学校も女子高だったと思うんだけど?」

 

「エリア君ならいけるわ!」

 

「どういう意味!?」

 

「それに協力は惜しまないわ!」

 

「なにする気!?」

 

そんな話ながら進んでいると・・・

 

「あ、ココアちゃん・・・早速後輩に囲まれてるわね」

 

「そだね、なんか花舞ってるけど」

 

特技となった手品を披露し、後輩たちに囲まれているココアを発見、近くにはチノとフユもいる

 

ココアにとって先輩も後輩も同輩も等しく妹の対象(エリアを含む)のでココアも満更ではなさそうである

 

「ん?行かないの?」

 

そこに巻き込まれたくなかったエリアは遠目で見ていましたが、千夜はココア達に駆け寄らずエリアと同じ場所で様子を見ていました

 

千夜ならすぐに近づいていつものハイタッチをするのでは?と思ったので聞きましたが、それに対して千夜は

 

「えぇ、もちろん行くわ・・・けどもう少し」

 

ギュッ

 

「!」

 

エリアの手をとり、握る

 

「もう少しだけこうしてちゃダメ?」

 

「ッ!・・・拒むわけないでしょ。分かってるくせに」

 

悪態をつくが顔は紅く、そっぽを向いた

 

「ふふっ、そんな顔が見たかったのよ」

 

「・・・ならもっとしようか?」

 

やられっぱなしではいられないと、繋いでいない方の手で千夜の顎をくいっとあげる

 

「っ!」

 

「けど、ここ千夜のクラスメイトも通るかもだけどいいの?」

 

そう、ここは通学路、エリアと千夜の学校の生徒も通る道

 

「そ、それは・・・」

 

ちょっと二人きりを満喫したかっただけだが、エリアが迫ってくる

 

「それとも見せつけちゃう?」

 

流石にこれは恥ずかしい・・・という顔の千夜を見ることができたので

 

「まぁ俺も恥ずかしいからやらないけどね?」

 

顎から手を離し、手と手は繋いだまま進む

 

「え、エリア君?」

 

「俺も耐性みたいなものはついてるし、今みたいに千夜の猛攻にカウンターきめるよ」

 

顔を見られないようにか手を少しだけ引っ張るように前を歩き、顔を前に向けて進む

 

しかし耳まで真っ赤なので照れてるのはバレバレだが・・・

 

「(ほ、本気でなにかされると思った)」

「(や、やりすぎた?怒ってはないよね?)」

 

互いの行動にドキドキしてしまい、分かれる所までお互いの顔が見れませんでした

 

「(男の子の成長ってすごい・・・)」

「(続きは家でだな)」

 

・・・そして、放課後

 

「んー・・・これがド・・・あ、これはシャープだから・・・あーめんどくさい!」

 

学校・・・ではなくラビットハウスにエリアはいました

 

学校のピアノで練習しようとしましたが、家にピアノあるやつは帰ってやれと、クラスメイトに追い出されたのです

 

実際家にピアノがなかったり、楽器がないから学校でやるしかないという生徒は多いので・・・仕方なくエリアは帰る・・・その途中でラビットハウスに寄りました

 

向かい合っているのは楽譜、最近練習していた曲の後半部分の楽譜です。

 

その楽譜に乗っている音符の下にはドやらソやらと、カタカナで記入しています

 

「どうぞエリアさんコーヒーです・・・どうしたんですか?」

 

「さっきからなんか悩んでるけど勉強か?」

 

頭を抱えるエリアにコーヒーを渡したのはチノ、カウンターからエリアを覗いているのはリゼ

 

今日のラビットハウスには二人がおり、ココアは現在千夜と何やら特訓しているらしい

 

「コーヒーありがとう。実は今度テストがあってその課題曲の楽譜に振り仮名打ってるんです」

 

「そういうのって音符の位置で覚えるのでは?」

 

「まだスラスラ読めなくてさ」

 

「記号の所にも書いてるな」

 

「うん、なんか記号とかどこで止まるとか、~のように演奏する、とかそういう抽象的に言われても困るんですよね」

 

「?なら今まではどうやって弾いていたんですか?」

 

「うさぎの歌は前々から聞いてて副支配人の指と音で覚えた。それからこの間弾いたギターはネットで見て覚えたんだ」

 

たまにいる指の動きと音で覚えるタイプの人間、それがエリア

 

実際そっちの方がすごいのだが・・・

 

「それなら先生に聞いたりしたらいいんじゃないか?一回手本みせてもらうとか、課題曲の原曲を探して聞いてみろよ」

 

「なんか貴方ならなんとなく分かるはずよって言われたんですよ。それからなんかアレンジを加えることが加点の対象になってるから原曲聞いてもあんま意味なくて」

 

「難しいですね。だけどその先生が言っていることはなんとなく分かります。エリアさんからなんとなくできそうな気がします」

 

「えぇ!?」

 

「確かにエリアならなんとなくできそうだなよな?」

 

「り、リゼさんまで・・・なんでそう思うんですか?」

 

「「なんとなく」」

 

「えぇ~・・・」

 

「どういう曲なんだ?クラシックとか?」

 

「昔のドラマの曲です」

 

「こういうのってバイエル?とかブルグミューラー?とかではないんですか?」

 

「先生が変わった人でね。皆同じ曲じゃなくて常に色々な曲を弾いてごらんなさいって言ってた。課題曲も先生が一人一人決めてて皆バラバラなんだ」

 

「前衛的だな・・・どれどれ?」

 

リゼとチノが楽譜を見る

 

「「(わ、分からない!)」」

 

しかし書いてあるのは楽譜とエリアのメモのみ・・・なのでエリアに聞いてみる

 

「これはどんな曲なんですか?」

 

「曲調は早いんだけどなんかすっごく楽しい感じなんだ!どんな姿でもいいからなりたい自分になろうっ!て言ってくれるそんな曲なんだ!」

 

「えらく気に入ってるんだな」

 

エリアが普段聴いたり弾いたりする曲は両親の思い出の曲や自分が好きなアニメソングばかりなのだが今回は曲調がそのどれもとガラッと違う

 

「はい、それできっと母さんも好きになりそうだなって・・・そう思ったんです」

 

明るい曲を弾くことが多かった母とそれに合わせて歌う父の姿を見ていたから、エリアもそういった曲が好きなのだ

 

今回の課題曲がまさにそれにあたる

 

きっと母も好きになる曲だと思ったのだ

 

「!、応援してます!頑張ってください!」

 

「ありがとう!・・・けどアレンジとかよく分からなくてさ」

 

「当日はピアノの演奏だろ?流石に楽譜にアレンジを持たせるとか初心者には無理なんじゃないか?」

 

よくしれっと演奏をするエリアだが、実際はまだまだ初心者

 

「そうですよね・・・やっぱりここは置きにいった方がいいのかな」

 

もらった楽譜に忠実に弾けば失敗しない限りは減点はされないだろうが・・・

 

「けどなんかそれしたら母さんと千夜とココアにに怒られそうで」

 

「?、なぜですか?」

 

「折角エリアが好きな曲なのにもっと楽しくないともったいないっ!って言いそうじゃない?」

 

波長が似ているからこそ、三人がどんなリアクションをとるのかが手に取るように分かってしまう

 

「た、確かに、派手な段幕とかうちわとか作りそうです」

 

「チノちゃんの時もそうだったもんね」

 

「それで終いには私たちは歌担当!とか言って隣で歌いだしそうだ」

 

「そうならないためにも頑張らないと」

 

応援してくれる気持ちはすごく嬉しい、だからこそ今回のテストに全力で挑戦したいのだ

 

「それなら特訓するしかないな?景気付けに羊羮パンサービスしてやるよ」

 

「!、ありがとうございます!特訓っていえば今日はココアと千夜なんか特訓とか言ってたんですけどなにか知ってますか?」

 

「そういえば私も知らないな・・・チノはなにか聞いてるか?」

 

「なにやらチェスの特訓をしているそうです。その後に勝負を挑まれました」

 

「チェス?なんで?」

 

チェスはチノの趣味、かつて温泉プールにいった時にはそこにいる猛者達とチェスをしたらしい

 

「フユにもそこで初めて会ったんだっけ?」

 

「はい、最近学校でも行っているのですが連敗中で・・・」

 

「へぇ・・・そういえばフユちゃんボードゲーム強かったもんな。じゃあそれが原因かな?チノちゃんの特訓相手になれるように!みたいな?」

 

「分かりません。ただ勝負を挑まれたからには負ける気はありません。フユさんにもリベンジを果たすつもりです」ゴゴゴ・・・

 

「ち、チノが燃えてる」

 

メラメラと闘志の炎を抱くチノ

 

「んー・・・チノちゃん!」

 

「!、はい!」

 

「勝敗だけが全てじゃないよ!」

 

「へ?」

 

「昔カードゲームやってる時に学んだことだけど、勝っても負けても楽しいゲームができた時が一番楽しいんだよ」

 

「!」

 

「確かに負け続けたら楽しくないかもだけど・・・負けたら次はどうしようとか考えるのも楽しくない?

 

それに最近俺はピアノ弾いてるけど失敗したら次は弾けるように頑張ろう!とか、こうやって楽譜読むのめんどくさくて必死に書いてるけど出来上がったときにはすっごく嬉しいんだ

 

これってチェスと同じじゃない?もちろんめんどくさいこともあるけどさ・・・それでも相手と自分で真剣に競い合って勝敗っていう一つの結果を生み出すのって楽しくない?」

 

一つの結果に向けて己と、他者と競い合い結果が出た時・・・それは楽しい時間になるのだ

 

「そうです・・・だけど最近はモヤモヤしてて・・・集中できないんです」

 

「?チノちゃんにしては珍しいね」

 

「そうだな、なんか悩みか?」

 

「分かりません・・・」

 

「そっかぁ・・・うーん」

 

・・・

 

「というわけでフユちゃんチェスどうやったら強くなれるの?あ、猫だ。俺も撫でさせて」

 

ラビットハウスから帰る途中、野良猫と戯れるフユを発見し、隣で猫と戯れる

 

「唐突だね」

 

「火急だから」

 

「もしかしてチノ?」

 

「うん」

 

「強くなるのはよく分からないけど・・・チノ最近身内にチェスの相手してもらえなくなったって言ってた」

 

「身内?」

 

「うん。だから、ココ姉にまたチノとチェスしてあげてってお願いした」

 

しかしココアは全くチェスをしたことはなかったはず・・・

 

「うーん?」

 

だとしたら父であるタカヒロとなるが・・・

 

「タカヒロさんじゃない気がする」

 

だとすれば・・・

 

ハロウィン(・・・・・)以降、ラビットハウスにうっすらと見える影・・・もしかして

 

「?、ココ姉じゃないの?」

 

「!、ココアがチェスできる質だと思う?」

 

思案を中断してフユの話に切り替えた

 

「思・・・う、よ?」

 

「本音が見え隠れしてるよ」

 

「う・・・エリア兄は?」

 

図星をつかれたフユ、慌てて話を方向転換

 

「知ってるでしょ。ボードゲーム全戦全敗記録」

 

「半泣きだったもんね」フフッ

 

それでも楽しかった

 

「カードゲームではいい勝負してたもんねー」

 

「懐かしい。まだデッキある?」

 

「あるよ、フユちゃんも?」

 

「あるよ・・・またいつかやろうね」

 

エリアがやっているから、となんとなく一緒にやっていたカードゲーム

 

エリアからカードをもらったり、お手伝いをしてお小遣いをもらって一緒に買いにいったりした懐かしい思い出

 

「うん、約束」

 

またそんな思い出を作るために、あの日と同じように小指を絡めて約束した

 

・・・

 

「ただいまー」

 

そうして甘兎庵兼自宅に帰ってきたのだが・・・千夜の部屋がなにやら騒がしい

 

「ココアちゃん!これが降り飛車よ!それから美濃囲い!」

 

「くっ、これでどうやって戦えばいいんだっ!」

 

将棋盤を挟みなにやら盛り上がっている千夜とココア

 

「なんかゲーム変わってないかしら!?」

「そもそもそれ将棋じゃん・・・なにやってんの?」

 

ツッコミをいれているが疲れているのかずれているシャロに、エリアがツッコんだ

 

・・・で、

 

「で?なんでココアがチェス始めたの?」

 

一旦中断しお茶を淹れて一息ついた

 

「うん・・・実は最近チノちゃんがチェスとかパズルとか好きなことをあんまりしてないみたいで、もしかしたら私が振り回してるからかなと思って・・・」

 

「なるほど」

 

普段の様子を見ればありありと分かる、ココアのチノの振り回しっぷり

 

今だってチェスの代わりに将棋をするほどの暴走っぷりもあるが・・・チノのためならといろんなことをしてあげたり、こうして新しいことに挑戦することができるのがココアだ

 

「けどチノちゃんに合わせるつもりじゃないよ!私が興味をもってやってみたいの!」 

 

そして、そこでチノのためだけでなく自分自身がチノと楽しむために、と努力する姿は正しく姉だ

 

「それは分かってるよ。むしろそうじゃないとね」

 

それでこそ自分の憧れなのだから

 

「うん!チノちゃんが私のセカイに来てくれたみたいに私がチノちゃんのセカイに入りたい!」

 

「チノちゃんのセカイ・・・か、ココアなら大丈夫だね」

 

「!、ほんとに!?どうして!?」

 

そんなの決まっている・・・きっとリゼとチノも同じ気持ちだったのだろう

 

「なんとなくだよ」

 

それは根拠のない理由・・・言い換えるなら信頼

 

この人ならできるっ!と確信できる程の絆

 

えぇー!!という一同の声を聞きながらエリアは愉快そうに笑うのだった

 

・・・その後ココアとシャロは家に帰ったので、なんとなく晩御飯まで千夜と将棋をすることとなったエリア

 

「ほんとに将棋の特訓してたの?」

 

スッ、スイーッ

 

「えぇ、チェスの代わりになるかと思ったんだけど」

 

ススッ、スイーッ

 

「そうなんだ」

 

スイーッ

 

「エリア君はどうだった?練習できた?」

 

スッスッスッ・・・スイーッ

 

ちなみに将棋の特訓に呼ばなかったのはエリアが練習を頑張っているからだったが・・・

 

「そういえばなにもできてないや」

 

今日やったことといえばラビットハウスで駄弁ってフユと約束したことである

 

スススッ・・・カタンッ 

 

そうしていると集中が切れたのか、駒が音を立てて倒れた

 

「あっ」

「はいエリア君の負けー」

 

二人がやっていたのは崩し将棋

 

「やっぱりこういう系は苦手だな」

 

「カードゲームは得意なのに?」

 

「あーいうのとは別なの!本当の将棋は動きとかよく分からないし・・・」

 

「そう?それぞれの個性があって面白いと思うけど・・・」

 

「ふーん・・・やってみようかな」

 

千夜も将棋がかなり好きなようなので、やってみたくなった、きっとこれも誰かのセカイに入る・・・ということなのだろう

 

「そう?なら私が教えてあげるわ!!」

 

「よろしく先生」

 

「それからその後は勝負よ。私がそう簡単に負けるとは思わないでね」

 

「うーん、流石にそれは勝てないような」

 

「なら何枚か落として、それで勝てたらご褒美あげちゃう?エリアくんの言うことなんでも聞いちゃう!」

 

「!」

 

な、なんでも?アレとかソレもいいの?と目を輝かせるエリアですが・・・

 

「私が勝ったらエリア君一曲歌ってね」

 

「えぇー」

 

予想外の罰ゲームに不服の声を上げました

 

「だって私はエリア君の料理と歌声に胃も鼓膜も掴まれてるんだもの!いついかなる時も聴きたいくらいなの!」

 

「そういってくれるのは嬉しいけどさ~」

 

そうして楽しく将棋の時間は過ぎていき・・・エリアは計三回歌った・・・そうしてテスト当日

 

「(結局アレンジできなかった・・・原曲の練習はやったからできると思うけど・・・)」

 

『当日はピアノの演奏だろ?流石に楽譜にアレンジを持たせるとか初心者には無理なんじゃないか?』

 

リゼの言葉が蘇る、なんだか自分が情けない・・・クラスメイトは皆演奏にアレンジが加えられているというのに

 

これが実力の差である

 

「(しょうがない、次頑張るか)」

 

チノに言ったように失敗しても次はよい結果が出せるように・・・と気持ちを前に向けようとした時・・・思い出す

 

『それで終いには私たちは歌担当!とか言って隣で歌いだしそうだ』

 

『だって私はエリア君に料理と歌声に胃も鼓膜も掴まれてるんだもの!いついかなる時も聴きたいくらいなの!』

 

・・・歌、父から習った・・・歌

 

演奏するのと同じくらいに好きなこと、それは歌うこと

 

『折角エリア/君が好きな曲なのにもっと楽しくないともったいないっ!』

 

言われてないのに、三人の声が頭に響いた

 

「(そっか・・・どうせなら、派手にやってやろう)」

 

逃げ腰でやるくらいなら思いきって・・・ピアノを弾き

 

「♪~♪~♪~!」

 

自分は歌う、ここまでクラスメイトは誰もやらなかったエリアが好きなことをどちらもできる弾き語り!

 

これだって立派なアレンジであり・・・なによりこの場にいる誰よりも楽しみ・・・そんな楽しいエリアのセカイへ皆を誘うために、エリアは声を上げて歌いあげる

 

そうして音が止まった時、エリアを包むのは沢山の拍手だった

 

 

 

 




喫茶店こそこそ話!

今回のテスト、エリアは無事に満点がとれてご褒美をもらえました!(但し次はない、とのことです)

「へぇーご褒美って付近の高校との交流を兼ねた演奏の披露なんだ・・・ついでに丁度球技大会があるからそれと合同になるんだぁ・・・んん?」

どうやらなにやらもうひと悶着始まります?

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