緑茶風少年   作:アユムーン

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だいぶ間が空いてしまい申し訳ありませんでした

正直に言うと体調崩していました。
例のアレではないのでご安心ください。

そして前回のお話で、ご気分を害された方がいらっしゃったそうです。お話の都合上どうしてもあのような表現となってしまいましたが、どのような理由があったとしてもそうなってしまったのは私の技術不足でございます。

謝罪などされても困惑されるだけとは思いますがこの場を借りて謝罪させていただきます。

皆さんのご気分を害してしまい申し訳ありませんでした

今回のお話では、なぜ前回あのようなことになってしまったのかについて触れさせていただきます。

最後となりますが皆さんも体調にはお気をつけください。身体を労り、心の栄養にこの物語が少しでもお役立てれば幸いです♪

それでは今回のお話をどうぞ!


気付いて、傷付きにいって、駆け出した

エリアが自身の間違いに気付いたその時から物語の針は少し戻る

 

丁度エリアがラパンを出た頃、千夜は自室で思い悩んでいた

 

自分達は確かに好き合っていて、愛し合っていると断言できる程の道を歩んできたのだから、あの時のエリアの言葉に嘘偽りがないことは分かっている

 

だからこそあの時エリアがなんてことないように放ったあの一言がどうしようもなく嫌だった

 

その事実を受け止めたくなくてあんな言葉を言ってしまった、あのような態度をとってしまった

 

以前自分や家族たち以外がエリアの魅力に惹かれた時と同じで自分の知らないずっと昔からエリアを知るフユが想いを伝えたのを目の当たりにして焦ってしまった

 

そしてその焦りが心の僅かな部分で、もしもエリアがフユを選んでしまったらと・・・そんな不安生まれてしまった

 

そしてそれは・・・

 

「(エリア君のことを信じられなかった)」

 

エリアのことを信じられなかったという事実となり、千夜の心に突き刺さる

 

・・・

 

きっとそれは感じても仕方ない不安だ

 

確かにここまで来るのに過酷な道を走ってきた二人

 

それでも固く結んだ絆に綻びが生じてしまうことはある

 

どんなに信じていたって不安を感じることだってある

 

そしてその不安に煽られるままにすれ違って傷つけ合って、誓いが揺らいでしまうこともある

 

だけどそれは仕方のないことなのだ

 

それが分かるのはもっと時間と想いを重ねてからのことだ

 

・・・

 

そうしていると

 

「あ・・・雨」

 

窓から雨が降りだしてきたのが見えた

 

雨は次第に強くなっていく、予報にない雨だエリアは傘を持っていない

 

携帯を取り出して連絡を取ろうとする・・・がその手が止まる

 

「(きっとどこかで雨宿りしてるわよね)」

 

今のエリアは二年前とは違う、ちゃんと助けてが言える人もいるし、助けてくれる人もいる

 

自分が一番に手を差し出す必要なんて・・・

 

「ない・・・わけない」

 

そんなわけない

 

あんな態度をとって何様のつもりだと思う

面の皮が厚いにも程があるとも思う

 

・・・だけど、それでも

 

「私はエリア君の隣にいたい」

 

その場所を誰にも譲りたくない

 

家族でも、友だちでも譲れない

 

自分と同じようにエリアを想うあの子であっても譲れない

 

そういってエリアの携帯に電話をかけたが・・・

 

「?出ないわ・・・けどきっと誰かのところにはいるはずだからまずは皆に連絡してみましょう」

 

いつものメンバー(幸せになり隊)のグループトークを開き、早速メッセージを送った・・・その数分後

 

『ごめんなさい、私のせいだ』

 

というシャロのメッセージが届いた

 

「・・・え?」

 

そのメッセージに驚いていると・・・「千夜!!」

 

下の階から聞こえるほどに大きなお婆ちゃんの声が響いた、慌てて下に降りる

 

「な、なに!?」

 

「客だよ」

 

「お客さん・・・!?」

 

そこにいたのは

 

「シャロちゃん!?」

「千夜・・・」

 

傘もささずにここまで来たのだろう全身ビショビショに濡れたシャロがそこにいた

 

だが、その装いよりもひどく沈んだ表情に驚く

 

思わず固まってしまった千夜に風呂沸かしておくからとにかくタオルで拭いて着替え貸してやりな、とお婆ちゃんが言ってくれた

 

きっと話があるのだろうと察してくれたのだろう、お婆ちゃんの気遣いに感謝しながらシャロを連れて自室に戻る

 

タオルを渡しても一向に拭こうとしないシャロ・・・千夜はタオルを取り、シャロの頭を拭く

 

「今日はバイトじゃなかったの?」

 

「・・・店長が今日はもう帰りなさいって」

 

「なにかあったの?」

 

「エリアが、来たの」

 

「・・・そう」

 

シャロの様子からエリアが絡んでいることは分かっていた、頭を拭く手を止めて正面に座り直す

 

頭にタオルを掛けて項垂れるシャロ、表情は見えない

 

「フユちゃんのこともあったけど、それに加えても最近アンタ達二人の様子がおかしいから、なにかあったのかって、聞いたの」

 

「エリア君もシャロちゃんに話を聞いてもらいたかったのね」

 

「えぇ、だから、聞いたの・・・それで、エリアの言ったことが信じられなくて・・・それで・・・」

 

「・・・それで?」

 

「エリアのことを叩いた」

 

「!・・・いつもの?」

 

いつものじゃれあいの延長によるものかという確認・・・それに対して

 

「・・・」フルフル

 

シャロは顔を上げて、首を横に振った

 

反対の手で抑えている右手は震え、瞳からは涙が溢れる

 

「怒りに任せて、エリアの顔を叩いちゃった。どうしても千夜を傷付けたエリアが許せなかった、それが分からないって顔してるのが許せなくて、分からないなら出ていけって言った・・・言っちゃった」ポロポロ

 

「シャロちゃん・・・」

 

「どんなことがあったってエリアが千夜のことを傷つけることはないってどこかで勝手に信じてた

 

けどエリアは自分が疲れてることも気付かない位に頑張ってて、そこにフユちゃんとのことがあって・・・エリア自身も今迷って、どうしようって考えてる途中だったんじゃないかって思ったの・・・それなのに、私、私はっ!!」

 

信じていた者に裏切られ、そしてその人物に親友を傷付けられた・・・怒りを持つには十分な理由、そしてその感情によってとってしまった行動

 

抱いた感情も、とってしまった行動もなにひとつ間違っていない

 

だけど間違っていなかったとしても・・・

 

「辛かったわね、シャロちゃん」

 

「ッ!!」

 

間違っていなくても、心は辛い

 

「・・・私も同じだわ」ポロ

 

エリアに裏切られたように感じ、色々な想いがグチャグチャになってあんな態度をとった

 

そして時間が経ってエリアのことが信じられなくなって、そんな自分が嫌になって・・・

 

エリアがどんな気持ちかなんて考えもしなかった

 

「けど、それなのに

 

まだ私、エリア君と一緒にいたいって思ってるの・・・私、嫌な人ね・・・」ポロポロ

 

たとえどんなに傷つけて、傷つけられても・・・エリアのことを愛してしまっている

 

鎖縁(くさりえん)は砕けない

 

「千夜・・・」

 

都合がいいことも分かってる

自分の愚かさも分かってる

 

だけど・・・それでも

 

「どうしようシャロちゃん。私エリア君と離れたくない、一緒にいたいの、なのに・・・私も・・・」ポロポロ

 

「ッ!」

 

言わんとする言葉は察せた、だけどかける言葉が見つからない

 

シャロも同じだから、言葉を掛けられない

 

きっとエリアも同じ

 

そんな彼らを救い上げる存在がいるとすればそれは

 

♪~♪~♪~

 

千夜の携帯が鳴る

 

電話を掛けてきたのはエリアではなく・・・

 

「!、ココアちゃん」

 

先程からろくに見ることができていなかった携帯には探そう!とココアがメッセージを送っていた・・・それに皆も同意して今探してくれている

 

「とにかくでなさいよ」

 

「え、えぇ」

 

電話に出る

 

『あ、やっとでてくれた!千夜ちゃん!エリア君見つけたよっ!』

 

「ほ、ほんと!?」

 

『うん!びしょ濡れだから今はリビングにいるよ。私は今エリア君の着替えの準備中』

 

「よかった・・・」

 

『うん、エリア君見つけたのは皆に連絡済みだよ。皆はフユちゃんには連絡いかないようにしてくれたみたいだし、青山さんと凛ちゃんさんもエリア君のこと探してくれたから今度お礼言おうね?』

 

「うん、ありがとうココアちゃん」

 

『気にしないで・・・それでね千夜ちゃん』

 

「なぁに?」

 

『エリア君は答えを見つけたよ』

 

的を射たかのようなココアの言葉

 

「!・・・エリア君に聞いたの?」

 

『なんにも聞いてないよ。けどシャロちゃんの様子と雨の中で歩いてるエリア君見たらなにかあったのかなって思ったの』

 

「・・・すごいわココアちゃん」

 

『お姉ちゃんだからね』

 

本当になにも言わず相手のことを察せて、気遣いのできるココアのことをすごいと思う・・・エリアが憧れるのも納得だ

 

『それでエリア君は答えを見つけたみたいだよ。どうすればいいのか、どうしたいのかがちゃんと分かったみたい』

 

「そう『千夜ちゃんは?』!」

 

『千夜ちゃんは見つけた?』

 

「・・・答えは分かってるの」

 

それはエリアと共にいたいというシンプルな答え

 

『うん』

 

「けどそこにたどり着くのにどうすればいいか分からなくって」

 

『そうなんだ。だったらぶつかっちゃえ!』

 

「えっ!?」

 

『千夜ちゃんが抱えているものはきっと後悔、とっても重い後悔だよ。それを一人で抱えるのは無理でしょ?だったら家族に持ってもらっちゃおう!もちろん私も背負っちゃうよ!』

 

「ココアちゃん・・・」

 

『・・・けど、その千夜ちゃんの後悔を一番背負いたがるのは誰?』

 

「えっ?」

 

『私?それともシャロちゃん?・・・もう分かるでしょ?』

 

「・・・うん」

 

『今エリア君は私たちから心配かけたお仕置きを受けてるんだ』

 

「えぇ!?」

 

『リゼちゃんからは激辛パスタでしょ?チノちゃんからはブラックコーヒー!それで私からは・・・フフッ後で写真送るね』

 

「なにっ!?エリア君に何が起きてるの!?」

 

『とにかく楽しみにしてて!それから今ここにいない皆もなにかしらのお仕置きは考えてるみたい♪』

 

「けどなんでお仕置きなんて・・・」

 

『今回は二人とも周りに迷惑かけすぎっ!振り回すのはOKだけどギスギスして周りにも影響でるのは迷惑だからね?』

 

「ご、ごめんなさい・・・」

 

『・・・だから、お仕置き兼お詫びってことで、これでチャラにしようってことだよ』

 

「ココアちゃん・・・『だから千夜ちゃんも覚悟しててね』えぇ!?」

 

『千夜ちゃんのことはまた今度として・・・とにかく今エリア君はウチにいるから。着替え終わったら帰らせ「行くっ!」!そういうと思った!』

 

ココアの言葉を遮って伝える

 

「すぐに行くわ」

 

答えは分かってる、そこへのたどり着きかたも教えてもらえた

 

だからもう大丈夫

 

『分かった!じゃあ千夜ちゃんが来るまでエリア君のこと止めておくね!』

 

「よろしくっ!」

 

ピッ!、携帯を止める

 

「エリアいたのよね?ココアはなんて?」

 

シャロが恐る恐る聞いてきた・・・ので

 

「シャロちゃん」

「な、なに?」

 

真っ直ぐに見つめて、告げる

 

「私のこと、叩いて」

「へっ!?」

 

告げた言葉に当然シャロは困惑する

 

「いいから早く、それが答えなの」

「ど、どういう答えでそうなるのよ」

 

「今回のことはどっちが悪いとか、どれだけ悪い、とかじゃないの。どっちも悪いの」

 

そう、今回のことで罪の所在を明らかにするのは愚行であり、そんなことに意味はない

 

まず今しなくてはならないことは周りへの謝罪だ・・・そのために

 

「ちゃんと私も罰を・・・お仕置きをちゃんとうけないと」

「だからって・・・」

 

それは決してエリアだけが受けるものではない、違う・・・エリアだけに受けさせなくない

 

「お願いシャロちゃん」

 

ちゃんと自分もそれを受けたい

それができて、ようやくエリアと向き合えるから

 

だからお願いだ、とシャロの瞳を見つめる

 

「・・・分かった、だけど条件があるわ」

 

覚悟を悟ったシャロが渋々要求を飲んだ・・・がなによら条件があるようだ

 

「条件?」

 

「簡単なことよ」

 

・・・そして

 

「いくわよ!」

「えぇ!」

 

パシィンッ!

 

シャロが千夜の頬を叩く、そして

 

「いくわね!」

「きなさい!」

 

パシンッ!

 

千夜がシャロの頬を叩く、これがシャロの言った条件だ

 

「後でちゃんとエリアにも叩かれるわ!」

「それはないとは思うけどもしもシャロちゃんのこと叩いたら私がエリア君のこと叩くわね!」

 

そうして傘を二本持って千夜はラビットハウスに向かう

 

真っ直ぐに、エリアにぶつかりにいくために・・・千夜は走る




喫茶店こそこそ話!

千夜ラビットハウスに移動中のこと・・・

「早くいかないと!・・・あれ?ココアちゃんから写真が送られて・・・」

GET!エリアのラパン制服の写真

「可愛いっ!?なにこれ天使!?」

次の甘兎庵のイベントでエリアの女装が確定した瞬間である
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