「凄い!凄い!昨日の掃き溜めスターズさん達凄かったね!」
「りんく。それ昨日からずっと言ってるわよ」
「だって〜、本当に凄がっただもん」
ここは陽葉学園の中庭テラスで、リンク達はいつもここで皆んなと食事をしている。そして、昨日の掃き溜めスターズと名のる2人組の男達の話で盛り上がっていた。
「本当に凄がったですが、あのお二方はいったい何者なんでしょうか?」
「そうだね。お礼や話をしようも、いつの間にかいなくなってたしね」
「そうなんだよね〜。お礼言いたかったな…。あ!太刀川先生〜!」
リンクの視線にたまたま入ってしまったタイキは、リンクに呼び止められてしまう。そして、リンクはタイキの元に駆け寄る。
「昨日のライブ見に来てくれました?」
「えぇ、一応行きましたよ(見たどころか乱入して参加したけどな)」
「ハぁ〜!そしたら昨日の人たち凄くなかったですか!?あの〜、え〜と…」
「掃き溜めスターズですか?」
「そう!その掃き溜めスターズです!あれ?先生知ってるんですか?」
「えぇ、(本人だしな)昔にニコニコ動画で活躍してた人達ですね」
「ニコニコ…動画?」
「昔流行っていた動画配信サイトだよ」
「アレ?響子ちゃん!」
そこにまたもや第三者が入って来た。彼女は陽葉学園が誇るカリスマ高校生の山手 響子だ。
「響子ちゃん。知ってるのそのニコニコ動画ってやつ?」
「昔に流行ってた動画配信サイトで、掃き溜めスターズって言ったら当時1番人気が高かった動画クリエイターだよ」
「へぇ〜、響子ちゃん詳しいだね」
「うん。私もファンだからね」
「以外ですね。今の若い子達は知らないと思ったのですが」
「ふふ、何言ってるんですか、太刀川先生なんですよ。彼らを教えてくれたのは」
「…あれ?そうでしたっけ?」
「そうですよ。中学の頃私が曲作りに苦戦してた頃に、先生に相談してもらった時に参考にしてといろんなクリエイターを勧められた時の一つにこの掃き溜めスターズなんですよ。そのおかげで、今はこうしてしのぶ達とユニットを組むことができました。とても感謝してます」
そう言われてみれば、そんな事を言った気がする。当時授業中にいつも眠たそうにして目の下にクマができていたので、心配して話を聞いてみると、どうしてもユニットを一緒に組みたい子がいて、そのために週に多い時は2曲も作って聞かせてたらしい。それがずっと続いてたらしく、それなら少しでも助けになれば良いかなと思って、適当に数人の動画を紹介したんだったな。まさかその中に自分のも入れてたとは思いもしなかったな。
「何だか凄い人なんだね」
「凄いってもんじゃないよ。今ディグッターでも凄い反響で、トレンド1位にもなってるよ。ほら」
そう言って響子がスマホを見せると、そこには掃き溜めスターズの話題で大変なことになっていた。【現代に蘇ったレジェンド!】【最強の歌い手ここに再臨】などなどいろんな事をツイートされていた。
「わ〜!すごいね」
「うん。今日本どころか世界中で注目されている…。あれ?太刀川先生どうしたんですか?顔色が悪いですよ?」
「い、いや、へへ…な、何でもないですよ…。ちょっと私は急用があるのでコレで失礼します!」
「急に慌ててどうしたんだろう?」
「さぁ…」
そして、俺は逃げるようにこの場を去った。ま、まさかこんな事になってるなんて知らなかった。早く英雄に言わないと。俺はすぐに英雄に電話をかけた。
『はい。どうした?』
「英雄!ネットニュースを見ろ!」
『はぁ?どう言う事だよ?な、なんじゃこりゃ〜!?』
「へぇ〜、スマホ1個で配信できるなんて、便利な時代になったな」
「なに年寄り臭いこと言ってるんでござるか」
「いや、実際に年取ってるし。あの時代は動画投稿が主流だったじゃん。ライブ配信とか最近流行り出したじゃん」
休日の朝から、俺達は車を走らせてもう人がいない廃墟神社で、ライブ配信の準備をと言うか配信をしていた。
「これ本当に見えてるの?何もコメント来てないけど」
「そんなすぐに人が来るわけないでござるよ」
「あま、それもそうか、来ないなら来なくても別にいいけど、とりあえずやるか?」
「そうでござるな」
「いや〜!それにして緊張するな!いつも出来上がった物を見せてるからな」
「そうでござるな。しかも生放送だから失敗したら編集できないでござるからな」
「ちょっ、変にプレッシャーかけるなよ」
などと昔の話で盛り上がっている。そしてようやく準備が終わって動画を回した。
「え〜と、ながらくお待たせして申し訳ありませんでした。一つ言い訳させてもらいますと、まさか一本目の配信でこんなにバズるとは思いもしませんでした。なので少しの間は仕事が忙しくほったらかしにしてました。本当にすみませんでした」
数日後に再び配信をした俺達はとりあえず謝罪をした。正直に言って何に謝罪してるかわからんが、とりあえずあやまっておこうってなった。
「今誤っても意味ないでござるよ。視聴者0でごぞるから、やっぱりSNSで拡散しないと来ないでござるよ」
「と言ってもな。俺ディグッターとかやってないし。バケツはやってる?」
あ、バケツというのは英雄の事で、俺らは昔から顔を隠して動画投稿をしていた。英雄はバケツで、俺は紙袋を被って動画を撮っていた。今回もこのスタイルでやっていこうと思ってる。
「拙者もやってござらん」
「今から作るか?」
♂️〜ヒーロー〜
いや、やっと始まったか!見張っててよかった!
〜いちごノート〜
大丈夫。見てるから
〜シロクロ〜
遅いよ〜!めちゃくちゃ心配したんだから
〜皇帝〜
てか、今時SNSやってないって、ま?
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「うぉ!?コントが来てるぞ!?」
「す、すごいでござる。同時視聴者が爆発的に伸びて、数千人行ってるでござる」
〜冬将軍〜
歌声はめちゃくちゃ聞いてたけど、何気に普通に喋ってるのこの前の配信が初めてだよな。
〜とっとこマウス〜
バケツは…太ったね。
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「うるさいでござる!ふくよかになったと言うでござる!」
「やめい!何喧嘩腰になってるんだよ。まずは謝罪しないとだろ」
そう言って俺達は視聴者達に謝罪をした。素直に謝罪したおかげか、それほどコメントは荒れてなかった。初めましてとか、お帰りなさいとか歓迎ムードのコメントがズラリと止まる事なく動いていた。スマホを片手にリアルタイムに流れるコメントを見ながら視聴者と話す。コレは動画投稿では楽しめない面白さだな。しばらく雑談と言うものをした。いろいろと質問されるので、それに当たり障りなく答える。素顔は見れないとって聞かれたら見せないと答えたりして、結構話すだけでも面白かった。そんな感じで話していると今日はパフォーマンスしないのかと聞かれる。
「あ〜、そうだな。ちょっと話すのに夢中になっちゃったな。え〜とですね。ここで大事なお知らせがあります。我々掃き溜めスターズはこの配信を最後に活動を終了します。今日そのための配信です」