D4DJ 伝説のニコニコ勢   作:好きなことして生きたい

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第17話。勇気のキャンパスライフ。

 

「で、どうしたんだ勇気?そんなに落ち込んで?」

 

本日は珍しく太刀川家にお邪魔をしている英雄の弟の勇気。何やら相談があって来たみたいだ。

 

「いや、実はですね。あの大輝さんをお呼びしたゼミのパーティー以来、物凄く同級生達に話しかけられるようになりまして…」

「へぇ〜、良かったじゃん」

「はい。そのおかげで椿さんに話しかけられました」

「おっ!確かお前が好きだって言ってる子だよな!良かったじゃん!」

「…はは…。そうですね。話しかけられて嬉しいです…」

「な、なんだよ。その渇いた笑い声は?もっと嬉しそうにしろよ。全然顔が嬉しそうじゃないぞ?」

「いや、なぜか目の敵にされてるんです。僕…」

「何で?」

「わかりません。最初は普通だったですよ。話しかけられた当初はめちゃくちゃ嬉しくって舞いあがっちゃて、それから燐舞曲メンバー達と交流させてもらうことが増えまして、今ではALTER-EGOでスタッフとしてバイトをさせてもらってます」

「それだけ聞くとめちゃくちゃ順調に仲良くなってると思うけど、どんな感じで目の敵にされてるんだ?」

「なぜか親の仇をとるかのように睨まれたり。冷たい態度を取られたり。この前なんて、「絶対に負けないから!」なんて言われました」

「負けないって…何に?」

「わかりません。別に何かを勝負したことなんてもちろんありませんし。僕って何かいけないことしましたっけ?」

「いや、知らんけど…。あ〜、アレじゃない?嫉妬してるんじゃない?」

「嫉妬ですか?」

「そう、ほら女の子って、自分だけに優しくして欲しいとか聞くし。お前ALTER-EGOで働き出して、燐舞曲メンバーと関わることが多くなったんだろ?」

「えぇ、まあ、そうですね」

「それでお前が他の子と話してるのを見て、嫉妬して冷たい態度を取ったじゃないか?」

「えっ!?その話だと椿さんが僕の事を好きって見たいですけど!?そうなんですか!?」

「いや、わからないよ。あくままで俺の予想だから。でも燐舞曲のメンバーと関わるようになってから、急に冷たい態度とられるようになったんだろ?それはもうお前に対する嫉妬だ…。多分」

「うぉ〜!そうだったですね!確かに言われてみればそれ以外理由が見やたらないですよね!」

「お、おう。元気出てよかっよ。それで、相談と言うのはそれだったのか?」

「あ、いえ、違います。ちょっとこの曲を聴いてもらいます?」

「曲?」

 

勇気に言われて聞いてみる大輝。

 

「コレは?」

「実はですね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレは昨日のことだった。あの掃き溜めスターズを呼んだパーティーから数日後、勇気は椿に話しかけられて、いろいろあって今はクラブALTER-EGOの裏方のスタッフのバイトをすることになって数日。初めてのバイトで慣れないこともあったが、今はそれなりにこなけるようになった。

 

「おつかれさま、どう、そろそろ仕事には慣れたかしら?」

「真咲さん」

 

勇気が真咲と呼んだ彼女は、このALTER-EGOのオーナーである。今日はクラブハウスで燐舞曲がライブを行って、それの後始末をしていた。

 

「まあ、何とかやらしてもらってます」

「そう、いつもありがとうね。今日はもう上がっていいわよ」

「えっ?まだ掃除が終わってないですが…」

「後は私がやっとくわ。ほら、首を長くして待ってる子達がいるわよ」

 

そう言って真咲が目線を向ける先には、ライブを終えて、これからうちあげをしようとしている燐舞曲のメンバーがいた。

 

「お〜い。アタシらコレからうちあげに行くんだ。勇気も来いよ」

「ほら、渚ちゃんも言ってるんだし。行きなさいよ」

「それじゃあ、お言葉に甘えて…」

 

 

 

 

 

 

 

「と言うことで、今回もライブ成功を祝して!かんぱ〜い!」

「あの〜、今更なんですけど、燐舞曲のうちあげに僕がいてもいいですか?」

「何水臭いこと言ってるんだよ。いいに決まってるだろ。なぁ皆んな!」

「うん。勿論だよ」

「そうよ。ゆうきくんにはいつも裏方の仕事を頑張ってもらってるんだし、仲間なんだから縁料なんてしなくていいのよ。ね、椿ちゃん?」

「…みんなが言うならそうじゃない」

 

燐舞曲メンバーは優しいが、なぜか椿だけには冷たい態度を取られて悲しくなる勇気だったが、それから普通にうちあげが始まったて落ち込んでいた勇気だったが、いざ始まってみると美少女達に囲まれたうちあげは、大いに楽しんだ。正直に言って自分以外女子なので話が置いていかれることが多いが、そこは気にしない。なぜなら美少女達に囲まれてるからだ。正直に言ってこの空間にいるだけで幸せだ。などと幸せ空間に浸っていたら、何やらせっかくのうちあげで何かを考えている葵依がいて、皆んながどうしたかと聞く。

 

「実はちょっと曲作りで苦戦してて」

「それってこの前言ってた新曲のことか?」

「私はアレでいいと思うけど…」

「う〜ん。でも、もう少しにつめたいだよね」

「だったら勇気にアドバイスしてもらおうぜ!」

「…えっ!?何で僕!?」

「それはいいわね」

「ひいろさん!?」

「頼めるかな?」

「あおいさんまで!?」

「…」

 

皆んなが勇気を頼る中で、椿だけが少し不機嫌そうにする。実は言うと椿が勇気に冷たい態度を取る理由はコレだ。勇気がペッパーだと勘違いしている燐舞曲メンバー達、ペッパーと言う人物は数多くのボカロ名曲を作り出した伝説の男で、あおいも昔から彼のことを知ってるため、何かと勇気をペッパーだと勘違いして、頼ることが多い。椿は葵依を取られて嫉妬しているのだ。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれませんか?僕じゃ無理なのですので、代わりに知り合いに、そう言う詳しい人がいますので、その人に聞いてみます!」

「知り合いってペッパーさん達か?」

「うん。まあ、そうだね」

「ふ〜ん…」

「な、何です?」

「いや、別に〜。そんじゃよろしくな勇気!」

「よろしく頼むよ。勇気」

「よろしくね。勇気くん」

「…ふん」

 

 

 

 

 

 

…と言うわけなんです。兄貴にも相談しんですけど、曲作りなら大輝さんの方がいいと言うので」

 

と言うことで、勇気がこんなお願いをした。ここまでの経緯を一通り説明した。

 

「なるほどね。わかった。そうだな…俺からアドバイスするとだな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…これ、何も変わってないよね?」

 

翌日に早速大輝に手直ししてもらった曲を聞かせたが、曲は何にも変わってなかった。皆んなは頭にハテナを浮かべる。

 

「うん。ペッパーさんがね。直さなくっていいって」

「…どうして?」

「確かにペッパーさん的には直した方がいいと思うところはあっただけど、正直に言って自分が入る隙がないだって」

「…どう言うこと?」

「この曲からは椿さんの為に作られた曲だから、はっきり言って椿さんの事を何も知らない自分なんかが手を加える資格がないって、この曲を作った奴は相当、椿さんに惚れ込んでいる。もし、どうしても手直しするのであれば、俺じゃなくて、惚れ込んだ椿さんに聞けだそうです。こんなイチャついた物を見せつけるな!だそうです」

「…アハハ!確かにそうだったかもね。どうやら大きすぎる太陽に魅入られて自分が惚れ込んだ。太陽より輝く満月を忘れていたよ。そうだよね。僕が惚れ込んだのはペッパーさんじゃない。椿なんだ」

「あ、あおい…」

 

そして、葵依と椿は見つめあって2人の世界にトリップした。渚が咳払いしてようやく2人が現実世界に戻ってきた。

 

「ありがとう勇気。忘れていたものをおまい出させてくれて」

「正直に言って、曲は何も手直ししてなかったので、不安だったですけど、納得してくれたみたいで良かったです」

「うん。ありがとう。とてもいい言葉だったよ」

「そ、そうね。今回はありがとうって言っとくわ」

「あ、それとペッパーさんから伝言があります」

「何かな?」

「その曲ができたら聞かせてくれって、お前が惚れ込んだ惚れ込んだ彼女の力を見ててくれだと言う事です」

「…わかった。いいよ。見せてあげるよ僕達燐舞曲の力を」

「えぇ、負けないわ」

 

宣戦布告を受けて、燐舞曲のメンバー達は心の内に対抗心を燃やしていた。

 

「しかし、勇気も恋中によく塩を送るな。あの2人ますますラブラブじゃん」

「アレじゃないかしら?どんなに椿ちゃんが好きでも、音楽にかける想いは紳士的と言う事じゃないかしら?」

「そう言うもんかね。でもいちいちめんどくさいよな。一日おいてからアドバイスするなんて、その場で言えばいいのに」

「それはやっぱり素顔は不明のミステリアスで売ってるから、正体がバレたくないじゃない?だから、聞きに行くなんて嘘ついたじゃないかしら?」

「だとしても、正直なところめちゃくちゃ凄い人だから常に相談したり指導してほしいだよな〜。だからALTER-EGOに向かい入れたのに…」

「まあ、そこは気長に待ちましょう。もうALTER-EGOには入ってるんだから」

「それもそうだな」

「2人とも何話してるんですか?」

「何にも〜。それよりその新曲、一回皆んなでやってみようぜ!」

「そうね。一度歌ってみたら改善点が見つかるかもよ。椿ちゃん為に作った私達燐舞曲の曲なんだから」

「そうだね。椿。今からでも大丈夫?」

「ええ、もちろんよ」

「勇気も聞いてくれる?」

「えっ?僕もですか?」

「もちろんだよ。今回は勇気のおかげで気付かされたから」

「でもお邪魔じゃないですか?」

「別に邪魔じゃないわよ。アンタは私達の仲間なんだから」

「おっ、椿が珍しく勇気にデレた」

「なっ!?デレてないわよ!」

「…アハハ!」

「何笑ってるのよ!?」

「いえ、別に。わかりました。アドバイスとか何もできないかも知らませんけど、聞かせてもらいます」

 

こうして、更に燐舞曲の結束力は強くなった。

 

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