GGOでパイロットを活躍させたかっただけの話 作:EDFからあげT
始まりは突然だった。
たまたまプレイしたSAO…ソードアート・オンラインがデスゲームになりログアウトも出来ず、ただひたすらに剣を振り続け、気付けばゲームはクリアされ。
無事に現実に帰ってきて。お隣さんのとある特殊な事情を抱えた幼馴染みにはやたらと心配され、無事であることを喜ぶべきなのだろうけど。
─あの空気、死んだら終わるあの世界が忘れられなくて。
ナーヴギアは回収され、代わりに置いていかれた後継機のアミュスフィア。
共に置かれていた『GGO ガンゲイル・オンライン』。
あの世界とは違い剣ではなく、銃。そんな世界にどうしようもなく惹かれ、私は…
『プレイヤーを発見。ローニンソードによる攻撃を開始します。』
「了解!逃げた奴は俺に任しとけ。」
「やべぇぞパイロットだぁぁ!」
「撃て撃て撃てぇ!どうせ逃げられねぇんだ!」
「は、速い!弾が当たらな…ぎゃぁぁぁ!」
「一人殺られたぞ!一体どうしろって言うんだ!」
私は『パイロット』になっていた。
様々なスキルを取り、鍛え上げ。
気に入っていたサブマシンガン『CAR』『ボルト』も作り、サブウェポンに『RE-45』を携え。
壁を走り空を駆け、姿を消し亜空に消え、光壁を張りデコイを作り、ソナーを使い薬で加速し、グラップルで飛んでいく。そんなパイロットに。
最初は良かった。ただひたすらに駆け巡るだけで楽しかった。
でも、それだけじゃパイロットじゃあなかった。
『タイタン』がいてこその『パイロット』。
一心同体たるタイタンなくしてはパイロットとは言えない。
だから、作ることにした。マップを駆け巡っているうちに素材の場所、敵がドロップする素材も分かってる。
それからは早かった。素材は一週間足らずで集まった。タイタンの設計図こそ無いけれど愛が有れば問題ない。
二週間経つ頃にはボディは完成、残るはコアとAIのみ。コアはタイタンで言うところの脳の様なもの。
製作には恐ろしく長い時間がかかった。具体的な製法は私の少ない語彙じゃ厳しいので割愛させていただく。
AIには組み込まなければいけない物が多く、主としてタイタンとしての戦闘法、学習機能、そして『人間性』だ。
もちろんこのタイタンは『TITANFALL2』のバンガード級をイメージして作っている。
そしてバンガード級と言えば真っ先に上がるのは『BT-7274』だと私は思っている。
BT-7274…長いのでBTと呼ぶがBTは元々ラスティモーサ大尉…TITANFALL2に置いて主人公のジャック・クーパーの教導員とでも言えば良いのだろうか。
まぁそのようなものをしていた大尉の乗る機体であった。しかしラスティモーサ大尉は『エイペックス・プレデター』による攻撃を受け戦死してしまった。
なんとか生きていたジャック・クーパーはラスティモーサ大尉に搭乗権を託され、ラスティモーサ大尉が受け持っていた任務を引き継ぎ進んでいくのだが…。
その進んでいく中でもBTの人間性が垣間見られるようになる。
比較的有名な中から取り上げていくが『…信じて!』や『もうパイロットを失いたくありません。』など序盤には見られなかった人間性を見ることができる。
私はそんな『人間性』をこのタイタンに持たせたいのだ。
当然、苦労した。毎日毎日会話を続けおおよそかかった時間は三週間。
苦労した甲斐もあったと言えるレベルの『人間性』を持たせられたとは思う。BTには劣るだろうけれども。
まあそんなこんなで完成したタイタン。よくよく考えてみれば機体名をかんがえてなかった。
BTのようにしっくりくる機体名。BTのような…。
『敵プレイヤー全滅を確認。ドロップしたアイテムを回収しましょう。』
「おう。お疲れさんTF。警戒だけは怠らないでくれよ?」
『了解しましたパイロット。』
機体名『TF-2016』。BTのようなしっくりくる名前を目指したがネーミングセンスのない私には無理だった。
最終的にTITANFALL2のTとFの頭文字と発売された年の2016を付けることにした。
バンガード級を模して作り上げたTF-2016だがやはりバンガード級そのままとは言えない出来で、どちらかと言えばモナーク級に近い性能になってしまった。
ただ、モナーク級と違うのはシールドの自動回復があることだ。本来のバンガード級タイタン程ではないにしろGGO内の一般的なプレイヤーの持つ武器では機体そのものにはダメージが入らない程度の回復力はある。
TITANFALL2では対タイタン用武器などもあったがこの世界には今の所ひとつもない。ロデオしてバッテリーを引っこ抜けるやつもいない。
つまるところ、タイタンは『準チート』級の性能なわけだ。俺がTFに搭乗している間は俺も死なないTFも壊せない。…本当にチートじゃないか。
まぁそんなことはいいんだ。あくまでTFはプレイヤーメイド。文句こそ言われど規制されることはない。
ある酒場にて。
「またやられたぞちくしょう!」
「俺のWA2000がぁぁぁぁ!!」
「あいつチーターじゃないのかよ!運営は何をしてるんだ!?」
「あくまでプレイヤーメイドだから規制できないってよぉ!ちくしょう!」
先程狩られたプレイヤー達が感情を剥き出しにしながら喚き続けている。周囲のプレイヤー達が眉を潜めているのにも気付かずに。
そんな彼等に近付く人影が一つ。
水色の髪、パイロットが見たら「クレーバー?」とでも言いそうな武骨な銃を携えた彼女は彼等のリーダーのような男に話しかける。
「ねぇあなたたち、そいつについて教えてもらいたいのだけれど。」
「なんだおめぇ…ちっ!なんだおめぇかよ。やめとけやめとけ!おめぇさんがいかに優れたプレイヤーだろうがあいつにゃ勝てねぇよ!」
ドンッ!
今の音から察するにかなりの額が入ってるであろう皮袋を机に叩きつけて彼女は言う。
「200K入ってる。話して」
「200K…?200Kだぁ!?一体どこでそんな金を……。いいぜ。話してやる。これで挑んで殺られたとしてもおめぇさんの責任だぜ?」
その回答を引き出した彼女の顔はひどく満足気であった。
正直なことを言うとGGOの方の知識が不安なのです。
誤字所か洒落にならない間違いが…。報告ありがとうこざいます。
久しぶりに続き書こうと思って読み返してたら読みづらかったのでちょっと改変しました。