真・仮面ライダー-----終章-----『仮面ライダーワールド序章(プロローグ)』   作:狼と踊る男

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~新訳版3章~『復活の戦士達』
新訳版1話『最大の危機!? キュアエコー変身不能!?』


 

 

 

あゆみ・グレル・エンエン「うわああぁぁっ~~!?」

 

時の狭間を抜けた瞬間、坂上あゆみ達は森の中へ放り出された。

 

あゆみは背中から地面へ落ち、そのまま尻餅をつく。

 

あゆみ「いたた……」

 

全身がじんと痛む。

 

だが、あゆみはすぐに自分の腕の中を確認した。

 

グレルとエンエンを抱えていたからだ。

 

エンエン「あゆみ、大丈夫?」

 

あゆみ「うん。何とか……二人は?」

 

エンエン「僕は平気だよ。あゆみが守ってくれたから」

 

グレル「俺も大丈夫だ!!」

 

あゆみ「よかったぁ~……」

 

時の狭間を漂っている間、あゆみはずっと二人を抱きしめていた。

 

空間から放り出された時も、自分の体で二人を庇った。

 

そのおかげで、グレルとエンエンに怪我はない。

 

あゆみは上半身だけを起こし、周囲を見渡した。

 

そこは森だった。

 

横浜みなとみらいではない。

 

さっきまでいた場所でもない。

 

あゆみ「ここ、どこ……?」

 

考えをまとめようとした、その時だった。

 

女性「伏せて!!」

 

鋭い声が飛んだ。

 

あゆみ「えっ……?」

 

反射的に顔を上げる。

 

そこには一人の女性がいた。

 

その手には拳銃。

 

銃口は、あゆみに向けられているように見えた。

 

あゆみ「拳銃!? きゃあっ!?」

 

発砲音。

 

あゆみは思わず頭を抱えて伏せた。

 

だが、着弾音は背後から聞こえた。

 

恐る恐る振り返る。

 

そこには、真っ黒なマントをまとった何者かが立っていた。

 

手には大鎌。

 

弾丸を受けたらしい体は、わずかに揺れただけだった。

 

さらに、その顔を見た瞬間、あゆみ達は凍りつく。

 

二本の角。

 

金色がかった骸骨の顔。

 

あゆみ・グレル・エンエン「骸骨っっっーー!? ヒィィィィッーー!?」

 

三人はあまりにも不気味な目の前の怪人に叫んだ。

 

骸骨の怪人は、銃弾が当たった場所をぽりぽりとかく。

 

まるで蚊にでも刺されたかのようだった。

 

そして何事もなかったように、大鎌を持ち直す。

 

あゆみ「うわっ!? ひぃぃっ!?」

 

骸骨の怪人が鎌を振るう。

 

まずは頭を狙った横一閃。

 

あゆみはしゃがんでかわす。

 

続けて足元を狙う一閃。

 

あゆみは両膝を曲げるだけの小さなジャンプで避けた。

 

あゆみ「えいっ!! おっとと!?」

 

着地と同時に左足を伸ばし、骸骨の腹部へ蹴りを入れる。

 

命中はした。

 

だが、相手の体は硬く、反動であゆみの方がバランスを崩しかける。

 

何とか踏みとどまり、あゆみはエコーデコルに手を伸ばした。

 

あゆみ「仕方がない!! グレル、エンエン!! 行くよ!!」

 

グレル「おう!!」

 

エンエン「うん!!」

 

あゆみ「ふっ!!」

 

胸元からエコーデコルを外し、右手に構える。

 

だが、その瞬間、骸骨の怪人が口を開いた。

 

スカル魔スター「機能停止ビーム!!」

 

あゆみ「喋れるの!? うぅっ!?」

 

黄色い光線が放たれる。

 

怪人が普通に喋ったことに驚いた一瞬が、命取りになった。

 

ビームはあゆみに直撃する。

 

あゆみ「くぅっ……きゃぁっ!?」

 

体から力が抜けた。

 

腕にしがみついていたグレルとエンエンが、ずるずると落ちていき、最後は地面へ尻餅をつく。

 

グレル「おい!? 大丈夫か!?」

 

エンエン「しっかりして!!」

 

あゆみ「ぅぅっ……えっ? デコルが……!?」

 

あゆみの手から落ちたエコーデコル。

 

それは石のように固まり、輝きを失っていた。

 

グレル「おいおい!? どうなってるんだよこれ!?」

 

エンエン「石になってる!?」

 

この骸骨の怪人の名は、スカル魔スター。

 

かつてクライシス帝国が、仮面ライダーBLACKの変身機能を封じ、破壊するために用意した機能停止ビームを備えたスカル魔の隊長格である。

 

南光太郎に対して使われた時、外見には大きな変化がなかった。

 

だが、プリキュアの場合は違う。

 

変身の鍵であるエコーデコルそのものが石化してしまった。

 

この状態では、キュアエコーへ変身することなどできない。

 

あゆみ「これじゃあ、変身できない……ぁっ!?」

 

スカル魔スター「ウゥッ!!」

 

大鎌が唐竹割りの要領で振り下ろされる。

 

あゆみは間一髪、体を転がしてかわした。

 

だが、その刃は地面に落ちたエコーデコルを捉えていた。

 

石化したデコルが、真っ二つに割れる。

 

あゆみ「あっ!?」

 

声が漏れた。

 

しかし、悲しむ暇もない。

 

スカル魔スターは何度も鎌を振り下ろし、あゆみは転がって避け続ける。

 

やがて、スカル魔スターが一度跳んだ。

 

そして、あゆみをまたぐように着地する。

 

両肩を足で挟まれ、あゆみは動けなくなった。

 

スカル魔スター「ウゥウゥ!!」

 

あゆみ「ふっ!! うぅっ!?」

 

頭部を狙って鎌が落ちる。

 

あゆみは首を左右に振り、かろうじてかわした。

 

女性「ふっ!!」

 

拳銃を持った女性が再び発砲する。

 

弾丸はスカル魔スターへ命中した。

 

だが、やはり効いていない。

 

スカル魔スターは一瞬だけ女性を見ると、すぐにあゆみへ向き直る。

 

鎌が高く掲げられた。

 

グレル「止めろぉぉーー!!」

 

エンエン「やめてぇぇーー!!」

 

あゆみ「うぅっ!?」

 

あゆみは強く目を閉じた。

 

死を覚悟した。

 

その時だった。

 

何かが森を裂くように飛び込んできた。

 

一瞬で距離を詰め、スカル魔スターへ体当たりする。

 

スカル魔スター「ウゥッ!?」

 

怪人の体が吹き飛ぶ。

 

あゆみを挟んでいた足が外れ、あゆみはようやく自由になった。

 

あゆみ「何……?」

 

あゆみは吹き飛ばされたスカル魔スターを目で追う。

 

その視線の中に、もう一つの異形が立っていた。

 

後ろ姿だけでも、人間ではないと分かる。

 

緑の体。

 

骨を思わせる輪郭。

 

バッタの特徴を持った、骸骨のような戦士。

 

骸骨が死神なら、こちらはバッタの骸骨。

 

だが、不思議とあゆみは恐怖を感じなかった。

 

助けられたからだけではない。

 

その背中からは、敵意よりも、守ろうとする意思が伝わってきた。

 

緑の異形は、頭だけを動かしてあゆみを見る。

 

そして、腕で「行け」と示した。

 

あゆみ「……分かった」

 

あゆみはグレルとエンエンを抱きかかえ、拳銃の女性の方へ走った。

 

女性はあゆみを自分の後ろへ庇い、銃を構えたまま怪人達を見据える。

 

女性「大丈夫?」

 

あゆみ「はい……あれは一体……?」

 

女性「真……やっぱり生きてたのね」

 

あゆみ「しん……?」

 

女性の名は、セーラ・深町。

 

CIAのコマンドリーダーを務めていた女性である。

 

二年前、財団の日本支部であるISSが壊滅した後、彼女は風祭真の行方を追っていた。

 

そして今、その真を見つけた。

 

ただし、人間の姿ではない。

 

怪人体――改造兵士(サイボーグソルジャー)として。

 

セーラがこの地へ来た理由は、つい最近起きた事件にあった。

 

緑の巨人と巨大怪獣が現れたという異常事態。

 

仮面ライダーJとフォッグ・マザーの戦い。

 

その事件が、風祭真の行方を掴む手がかりになるかもしれないと踏み、彼女は日本へやって来ていたのだ。

 

スカル魔スター「何者だ?」

 

シン「……」

 

スカル魔スター「ウゥウゥ!!」

 

スカル魔スターが大鎌を振るう。

 

頭部を狙う横一閃。

 

シンはしゃがんでかわす。

 

足元を狙う一閃。

 

今度は跳んでかわす。

 

三発目の横一閃を、シンは腕で受け止めた。

 

そして、そのままスカル魔スターの顔面へ拳を叩き込む。

 

スカル魔スター「ウゥッ!?」

 

骸骨の怪人が後方へ吹き飛び、地面へ倒れ込んだ。

 

スカル魔スター「機能停止ビーム!!」

 

黄色い光線がシンへ直撃する。

 

シン「!?」

 

動きが止まる。

 

その隙を逃さず、スカル魔スターは大鎌を振り下ろした。

 

刃がシンの胸部を斬り裂く。

 

深い傷。

 

普通の人間なら致命傷になりかねない一撃だった。

 

スカル魔スターは勝ち誇るように笑う。

 

だが、次の瞬間、その余裕は消えた。

 

シンの胸の傷が、みるみる塞がっていく。

 

スカル魔スター「ウゥッ!?」

 

シン「……!!」

 

機能停止ビームの拘束を、シンは力ずくで破った。

 

このビームは、変身機能や機械的な力を封じるもの。

 

しかし、シンは違う。

 

彼の体は、細胞レベルで改造されている。

 

機械や変身アイテムを封じる力では、完全には止められない。

 

数秒の硬直。

 

それだけだった。

 

シン「!! !! ……!!」

 

シンは左右の手で、引っかくようなビンタをスカル魔スターの頭部へ叩き込む。

 

一発、二発。

 

最後に右手へ力を込め、張り手のような一撃を顔面へ放つ。

 

スカル魔スターの体が後ろへ吹き飛ぶ。

 

だが、怪人は踏みとどまり、壊れかけた鎌を中段に構え直した。

 

シン「……!!」

 

シンの右腕から、のこぎりのような刃が生える。

 

スパイン・カッター。

 

低空ジャンプで一気に距離を詰める。

 

右手刀。

 

スパイン・カッターをまとった空手チョップが、鎌の柄を真っ二つに斬り裂いた。

 

そのままスカル魔スターの体まで切り裂く。

 

スカル魔スター「ウゥウゥ!?」

 

あゆみ「すごい……」

 

スカル魔スターは割れた鎌を捨て、よろめきながら構えた。

 

シンがゆっくり歩み寄る。

 

その両者の間に、一人の少年が割って入った。

 

ダルイゼンだった。

 

セーラ「あの子供は……?」

 

ダルイゼン「ボロボロじゃん、お前」

 

スカル魔スター「ウゥッ!?」

 

ダルイゼン「戻ったら? 後は俺がやっとく」

 

スカル魔スター「……」

 

スカル魔スターは不服そうに動きを止めた。

 

だが、ダルイゼンの言葉には逆らわず、煙のように姿を消す。

 

ダルイゼンはシンへ向き直った。

 

ダルイゼン「こいつが財団とかいうところの改造人間レベル3? いや、サイボーグソルジャーレベル3だっけ? 聞いてた通り、ほぼ怪人じゃん」

 

シン「ゥゥゥッ……」

 

ダルイゼン「ま、どうでもいいけど。俺がすることには変わりないし」

 

ダルイゼンが手をかざす。

 

ダルイゼン「進化しろ。ナノビョウ――」

 

グレース「そうはさせない!!」

 

上空から声が響いた。

 

キュアグレースが急降下キックを放つ。

 

ダルイゼンは咄嗟にナノビョウゲンの具現化を中断し、後ろへ跳んでかわした。

 

グレースは地面へ着地し、ダルイゼンと向き合う。

 

ダルイゼン「プリキュア……また来たの?」

 

あゆみ「プリキュア!? あの子が!?」

 

セーラ「あなた、あの子のこと知ってるの?」

 

あゆみ「知ってるけど、知らない子です」

 

セーラ「意味が分からないわ」

 

グレース「って、今度は怪人?」

 

シン「ゥゥゥッ……」

 

フォンテーヌ「グレース!!」

 

グレース「皆!!」

 

スパークル「お待たせ!!」

 

さらに、JとZOも駆けつける。

 

J「おぉっ!?」

 

ZO「むっ!?」

 

ダルイゼン「ぞろぞろ来ちゃったか」

 

グレース「今度はメガビョウゲンを生ませない!!」

 

ダルイゼン「はぁ……流石に今度は試せそうにないし、だるいからもう帰る。じゃあ」

 

あっさりと、ダルイゼンは引き下がった。

 

そのまま瞬間移動で姿を消す。

 

JやZOの時と比べ、あまりに早い撤退だった。

 

しかし、今はそれを追うよりも、目の前のシンの方が問題だった。

 

シンもまた、得体の知れない少女達と二人の仮面ライダーを警戒し、構えを解かない。

 

スパークル「何あれ!? めっちゃ怖いんですけど!?」

 

フォンテーヌ「でも、心なしかさっきのクモの怪人達よりはマシな気がする」

 

グレース「あれって、新しいビョウゲンズ?」

 

ラビリン「分からないラビ……」

 

シンが一歩前へ出る。

 

グレース達も反射的に身構えた。

 

その間へ、あゆみが飛び込む。

 

あゆみ「待って!!」

 

シン「!?」

 

グレース「えっ?」

 

スパークル「何あの子!?」

 

フォンテーヌ「危ない!! すぐ離れて!!」

 

あゆみ「攻撃しないで!! この人はきっとプリキュアの敵じゃない!!」

 

フォンテーヌ「えっ!?」

 

グレース「今、あの子『プリキュア』って言った?」

 

スパークル「ちょっとどうなってるの? プリキュアのことって秘密じゃなかったの!?」

 

あゆみはシンの前に立ち、両手を広げた。

 

グレルとエンエンもその足元に並び、同じようにシンを庇う。

 

グレル「俺達だって黙ってないぞ!!」

 

エンエン「僕達が守る!!」

 

ニャトラン「おいおい!? 妖精じゃないか!?」

 

ペギタン「ということは、あの子ってまさか!?」

 

ラビリン「プリキュアの関係者ラビ!?」

 

グレース「あの子も、もしかして……プリキュア?」

 

あゆみ「この人は、私を骸骨の怪人から助けてくれた!! あなた達の敵には思えない!! だから私はこの人を守る!! 例え相手がプリキュアでも!!」

 

シン「……」

 

グレース「……」

 

その時、ベリーが口を開こうとした。

 

ベリー「皆!! 彼は――」

 

ラテ「あんっ!!」

 

ラテの声が、偶然にもベリーの言葉を遮った。

 

ラテはとことことシンの方へ歩き出す。

 

グレース「ラテ!?」

 

ラビリン「ラテ様!?」

 

シンをまだ警戒しているグレース達は呼び止めた。

 

だが、ラテは止まらない。

 

あゆみも止めなかった。

 

ラテはあゆみとシンの前で一度立ち止まる。

 

そして、尻尾を振りながら、シンの足元へ近づいた。

 

ラテ「わふ……」

 

頬をシンの足へすり寄せる。

 

シン「……?」

 

シンが戸惑ったように足を引く。

 

するとラテは、また一歩寄って、再びすり寄った。

 

その光景に、全員が言葉を失った。

 

グレース「……」

 

やがて、グレースは静かに変身を解いた。

 

花寺のどかの姿へ戻る。

 

フォンテーヌ「グレース!?」

 

スパークル「何で!?」

 

のどか「きっと大丈夫。だって、ラテがあんなに懐いてるんだもん」

 

フォンテーヌとスパークルは、ラテとシンを見た。

 

シンはラテを傷つけようと思えば、いくらでもできる距離にいる。

 

それでも、ただ戸惑っているだけだった。

 

フォンテーヌ「……うん」

 

スパークル「分かった」

 

二人も変身を解いた。

 

ちゆとひなたに戻り、戦う意思がないことを示す。

 

ベリー「J、ZO。君達も変身を解こう。彼はきっと僕達の味方だ」

 

耕司と勝も変身を解いた。

 

それを見て、あゆみとグレル、エンエンも構えを解く。

 

最後に、シンの体がゆっくりと人間の姿へ戻っていった。

 

風祭真。

 

普通の青年の姿になったことで、あゆみ達は改めて驚く。

 

ラテ「くぅぅ~ん」

 

真「……」

 

のどか「抱いてあげてくれませんか? その子もきっと喜びます」

 

真は困惑していた。

 

だが、ラテは目で「抱っこ」をねだっている。

 

あゆみは咄嗟にラテを抱き上げると、真へ差し出した。

 

あゆみ「はい!!」

 

真「えっ……」

 

半ば強引に渡され、真は反射的にラテを抱きかかえる。

 

落とさないように、しっかりと腕で支えた。

 

ラテ「わふぅぅ~ん!!」

 

ラテは満足そうに鳴いた。

 

その様子を見て、一同の緊張はようやく少しずつ解けていった。

 

それから、全員は簡単に自己紹介をし、情報を整理することになった。

 

のどか、ちゆ、ひなたは、ヒーリングっど♡プリキュアのこと、そしてビョウゲンズとダルイゼンのことを説明する。

 

あゆみ「ビョウゲンズ?」

 

のどか「うん。さっきの男の子、ダルイゼンって言うんだけど、地球を病気にしちゃう悪い人達の一人なの」

 

次に、耕司と勝は仮面ライダーについて語った。

 

ネオ生命体。

 

フォッグ・マザー。

 

そして、仮面ライダーZOと仮面ライダーJの意外な接点。

 

ちゆ「ネオ生命体……?」

 

勝「あぁ。バッタの遺伝子を組み込まれた俺は、宏君を守るために奴と戦った」

 

ひなた「じゃあ、テーブルマナーってのと戦ったのが耕司さんの仮面ライダーJな訳?」

 

耕司「あぁ。それと、フォグ・マザーだ」

 

のどか「それにしても、お二人の姿ってよく似てましたよね。どうしてですか?」

 

ベリー「Jは、ZOを参考にして改造されたからだ」

 

耕司「そうなのか!?」

 

ベリー「あぁ。そもそもZOが山で彷徨っていたところを、僕と兄が森の精霊達に呼びかけ、体を休ませるために眠りにつかせたんだ。来るべきフォグとの戦いに備えてね」

 

勝「だが俺は、そうとも知らずに望月博士のテレパシーで目覚め、ネオ生命体との戦いの後、旅に出てしまった……」

 

耕司「そうだったのか……」

 

あゆみは、自分がキュアエコーに変身できること。

 

そして、その力を得るまでの経緯を語った。

 

ひなた「あゆみっちもプリキュアなんだ?」

 

あゆみ「うん。でも、デコルが骸骨の怪人に壊されて、もう変身できないけどね……」

 

ちゆ「それにしても驚いたわ。私達の他にも、そんなに大勢のプリキュアがいたなんて……ねぇ、のどか?」

 

のどか「えっ? ……あぁ、うん。そうだね……」

 

のどかは少しだけ考え込む。

 

以前、夢の中で会ったような気がするプリキュア。

 

キュアスター。

 

あれは本当に存在するプリキュアだったのかもしれない。

 

最後に、真の話になった。

 

だが真は、多くを語ろうとしなかった。

 

代わりに、セーラが知る限りの事情を大まかに説明する。

 

財団。

 

CIA。

 

改造兵士。

 

そして、真が奪われたもの。

 

あゆみ「財団……そんなひどいことをする人達がいたなんて……」

 

真はセーラへ視線を向ける。

 

真「あんたがまた俺の前に現れるとは思ってもみなかった。……また俺を殺しに来たのか?」

 

セーラ「どうなのかしらね。自分でも分からない。ただ、気になっていただけだったのかもしれないわ」

 

真「俺は財団も、あんた達CIAも許さない。愛は財団に……父さんはあんた達CIAに殺されたようなものだ」

 

セーラ「……」

 

空気が一気に張り詰める。

 

誰も言葉を挟めない。

 

その時だった。

 

ぐぅぅぅぅぅ。

 

のどか、ちゆ、ひなた。

 

三人のお腹が、ほぼ同時に鳴った。

 

一同「……」

 

張り詰めていた空気が、音を立てて崩れた。

 

ひなた「うぅ……そういえば、お昼まだだった……」

 

のどか「私も……」

 

ちゆ「戦闘続きだったものね……」

 

この時代へ来る直前、三人はまだ昼食を取っていなかった。

 

その上で戦闘が続き、体力も尽きかけている。

 

耕司は小さく息を吐いた。

 

耕司「一度、食事にしよう。俺のキャンプが近くにある。そこでなら少しは落ち着けるはずだ」

 

こうして話はいったん中断され、一同は耕司のキャンプへ向かうことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこか分からない、黒い空間。

 

床は白い煙で満たされている。

 

そこに、ダルイゼンが姿を現した。

 

ダルイゼン「今帰った」

 

彼の前に立っているのは、銀色の体をした者。

 

ベルトの中心には、緑色の石のようなものが埋め込まれている。

 

その姿は、どこか王のようでもあり、怪人のようでもあった。

 

ダルイゼン「プリキュアが邪魔してきて、頼まれてた三人目をメガビョウゲンにして力を調べるの、失敗した」

 

銀色の者「構わん。その必要もなくなった」

 

ダルイゼン「ふ~ん……何でまた?」

 

銀色の者「あの小僧が、もう例の三人目に決めたからだ」

 

ダルイゼン「ふ~~ん。だったら俺、行かなくてもよかったんじゃない?」

 

銀色の者「お前が出ていった後にそう言っていたんだ。仕方がないだろう」

 

ダルイゼン「あっそう? それで、次に俺はどうすればいい訳?」

 

銀色の者「船へ向かい、あの小僧と合流しろ。あいつもそろそろ動き出すつもりのようだからな」

 

ダルイゼン「へいへい……ったく、人使い荒……」

 

ダルイゼンの声が、白い煙の中へ消えていく。

 

銀色の者は、何も言わずに闇の奥を見つめていた。

 

J。

 

ZO。

 

そして『風祭 真』。

 

そう遠くない未来、三人の男達に再び危機が訪れようとしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





~3章~『復活の戦士達』

新訳版2話『出現!! ネオ生命体!!』へ続く
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