「ば...化け物」
目の前の腰を抜かし、震えている人間が私に対してそう言葉を投げかける。その言葉に対して私は考える。どうして私を化け物だと言うのかこう見えても私は人間だ。それに加えて美人とまではいかないけど、かわいい方だと自負している。だから私は目の前の人間に問いかける。
「ねぇ?どうして私が化け物なの?」
問いかけても目の前の人間はカチカチと歯を鳴らし、答えることはなかった。
私は待つのは好きだ。だから目の前の人間が問いに答えるのを待つつもりだった。
キーンコーンカーンコーン
私はその音を聞くと、ある用事を思い出した。答えを待つつもりだったが、時間がない。
そこで私は目の前の人間から答えを聞かずに別の人から聞けば良いと考え、目の前の人間を握りつぶした。
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私は家の前に立ち、深呼吸をし、扉を開けた。
カランコロン
防犯用のベルが鳴る。
「ただいまー」
そう言い、私は玄関で靴を脱ぐ。
「おかえりー」
その言葉を聞き、音がした方に私は目を向ける。
そこには捨て子だった私を助けてくれたマスターが私を待っていたかのように近づいてくる。
「大丈夫?...怪我はない?」
「そこまで心配しなくても大丈夫だよ。マスターは心配性なんだから」
あぁ、マスターが心配してくれるだけで、私は幸せになる。そう思いつつ、家の中に入る。
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しばらくして、私はマスターに今日の事を報告する。
報告が終わりマスターから労いの言葉をかけられ、それからマスターとお茶をしている。
私はふと思い出して問いかける。
「そういえばマスター」
「どうしたんだい?」
「今日、私が化け物って言われたんだけどどういう意味だったんだろう?」
その問いかけに対してマスターは少し考えた後に言葉にした。
「多分、自分と同じ人間のはずなのに、異常な部分があったから化け物だって答えたんだと思うよ」
「あぁーなるほど」
私はマスターの言葉に理解をした。
今日であった人間に対して心を読んで追い詰めたからあの人間は私を化け物だと言ったのだろう。
それなら仕方ない、私の見えている世界は確かに普通の人間とは違うのだから。
そこまで考え、私は目の前のマスターに質問を投げかける。
「マスターは私が化け物だと嬉しい?」
「カケラちゃんは化け物でも人間でも嬉しいよ」
あらかじめ答えを用意していたかのように即答された。私は少し照れてしまった。
マスターが化け物でも人間でも嬉しいなら今の私を貫こう。
だから今はこのマスターとの一時を大事にしよう。
時間は有限なのだから。