今回はやや遅くなってしまいましたが、ジョジョ・ラビットの二次創作を書いていこうと思います。とはいえ私も忙しいですので、亀更新になるかと思いますがお許しください。
それではしばらくの間、よろしくお願いします。
私と君との関係性は最期の最期まで変わらなかった。結局君は強いくせに、愛が故に、愛したために弱くなってしまった。
ロージー・"ヨハンソン"、君は本当にいい人だった。向こうで会えるだろうか。尤も、会ったら会ったで散々怒られるのだろうけれど。
嗚呼、走馬灯が見えてきた。
ロージーは僕が物心ついたころから一緒にいた家族のような存在だった。
第一次世界大戦が終わる直前の秋に生まれたのがロージーで、終戦直後の年明けに生まれたのが僕だった。
戦火から少し離れた農村だった1のもあって、僕らはどうにか健康に育つことができた。
一方の僕はというと、貧しい家庭に育ち、喘息もちで体もけんかも弱く、その上臆病だったため、ガキ大将には「
大体はロージーが蹴散らしてくれたけれど、そのたびに僕は不甲斐ない気持ちに苛まれた。
もう一つの悩みといえば、近くに住んでいる叔父のことだった。
叔父は僕が生まれた年に終わった世界戦争で出征し、幾つもの勲章を受賞するほどの戦果を挙げたらしく、口を開けばその時の自慢話ばかりしている。
おまけに品もないので、しばしば酒を飲んでは敗戦したことに対する愚痴を喚いたり、僕にもっと鍛えろと凄んでみたり、組手と称して暴力を振るったりと好き放題していた。
ただ我が家も父がいなくて貧しいため彼が怒鳴り声と共に持ってくる援助なしで生活することは難しく、無下にもできなくて、母は僕が叔父に絡まれた後は決まって強く抱きしめて泣きながら「ごめんね、ごめんね」と繰り返していた。
そんな僕の強い味方が、友人のロックウェルだった。
頑なにファーストネームを名乗らない彼は僕にない物をたくさん持っていた。
力が強くて粗暴で、いつも一緒にいてくれるサムは僕の心のよりどころだった。
時々「おねしょ」をして僕を困らせるのが玉に瑕だったけれど、それ以外は本当にある種憧れのような存在だった。
そんな僕の転機は10歳の時に訪れた。
いつものように酒瓶を車に積んで現れた叔父はどこか普段よりも上機嫌だった。
そして玄関から入ってきたかと思うと、僕に一枚の紙を手渡した。
「お前、これに出ろよ。エントリーはもう済ませてあるからな。」
動揺しながら受け取った紙を見るとそこには「陸軍主催射撃大会開催決定」と書かれていた。
今回の補足説明
・ロージー・ヨハンソン、サム・クレッツェンドルフ
本編でジョジョのお母さんであるロージーの旧姓、キャプテンKのファミリーネームが出なかったので、それぞれ演じておられるスカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェルの両名から取りました。
・貧乏農家クレッツェンドルフ家
キャプテンKは最初から強キャラだったのではなく努力の結果強くなっていてほしいという作者の願望から。
・イマジナリフレンドのロックウェル
キャプテンKのイマジナリフレンドについては原作で本人が言及している。命名法則は同上。
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