誰もが一度は考えるアレ

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こんな事を思ってしまった藤丸立香

 彼、藤丸立香は考えていた。

 それはもうマイルームと食堂の移動が面倒くさくて食堂を己のマイルームにしてやろうかなと企み、見事食堂の守護者に正座させられる位考えていた。その考えとは………

「元逸般人のサーヴァント割といるな?」

 これである。こらそこ、英雄全員逸般人だろとか言わない。英雄は英雄、逸般人は逸般人。OK?

 確かに今は人理漂白とか言うどえらい事が起きていてヤバいのはわかるのだが、アラヤさん最近イレギュラーなサーヴァント出すの好きッスね?と思っていた。

 まぁ今頃になって始まった訳じゃ無い。

 幻霊のハイブリットサーヴァントである新宿組や、ジル元帥の妄想と言っても過言では無い存在であるジャンヌオルタ、水着霊基やクリスマス霊基などの人理がマジヤベーイ!時にしか召喚できないサーヴァントが沢山出てきた訳だ。

 そして、最近はエリセやグレイなどのとある英雄、または神と深い繋がりのある逸般人達や、両儀式や浅上藤乃の様なただの逸般人もいる。ただの逸般人って何?

 そんな事に気がついた藤丸は思ったのだ。もしかしたら日ノ本のサブカルチャーをダウンロードしたアラヤさんが、世に出回っている小説やらゲームやらのキャラを仮サーヴァントとして寄越してくれるのではと!

 流石に無いだろと思うかもしれないが待ってほしい。知名度的なヤツで言えば、(fgoの世界では)知名度のちの字も無さそうな両儀式や浅上藤乃と言う前例がいるし、物語の登場人物で言えばポールバニヤンや紅閻魔と言う前例がいる。

 というか知名度に関しちゃ有名所のアニメやゲームとかは滅茶苦茶あるのでは無かろうか?極端に言えば現代産まれの神話の様なものだし。最近はバカげた設定を持った主人公とかいる訳だし、可能性はあるのではなかろうか?

「食堂にいるのならば料理の一つでも食べたまえ」

「あ、エミ…オカン」

「何故言い直したのかね?」

 藤丸の後ろから声をかけたのはエミヤと呼ばれる英霊だ。

 彼も普通の英霊では無く、抑止の守護者、つまり株式会社アラヤで働く清掃員(物理)の一人である。いつもは掃除(物理)ばかりやらされてる彼だが、今は人理の危機である為、抑止の守護者兼カルデア食堂の守護者兼オカンをしている。

「最後のオカンは余計だと思うがね」

「それで、俺に何か用?」

「あぁ、食事もせずに食堂に居座るのは色々と迷惑でね」

「スイマセン……」

「本来は追い出す所だが、今は昼時だ。どうせ何も食べていないのだろう?」

 そう言って藤丸の前にカルデア日替わり定食を置くエミヤ。矢張りオカンだったかこの英霊、と藤丸は思った。

「ありがとエミヤ。いただきます!…………うん!美味しい!」

 エミヤのお手製定食を食べて笑顔を浮かべる藤丸。ソレを見たエミヤは、遊びに来た孫にご飯を振る舞った時のおばあちゃんみたいな優しい顔をしていた。そろそろオカンからメガシンカしそうだなこの弓兵。

「ソレを食べ終えたら大人しく戻るんだぞ」

「わかった………あ、ちょっと待って」

「……何かあるのかね?」

 藤丸は、さっきまで考えていた事をエミヤに言ってみた。

「一度ナイチンゲールに頭を見てもらってはどうかね?」

「世界で一番物騒な心配されたよ俺」

「真面目な説明の様に話しているが、正直言って馬鹿以外のなにものでもあるまい」

 あまりにもドストレートな否定に、藤丸の気分が落ちていくのが目に見えてわかった。

「しょうがないやん、今までだって式さんだったり藤乃んだったりグレイだったりエリちだったりが来てたんだしさ、期待しちゃってもいいじゃん……」

「期待する分には問題ないが、幾ら親しいからと言ってソレらを喋るのは止めておいた方がいい。要らぬ恥をかいた挙げ句、後から殺したくなる程の黒歴史になるぞ」

「わーお。なんかやけに重みがありますね」

「一応言っておくが、アラヤは人類の無意識集合体、言うなればスーパーコンピューターだ。日本のサブカルチャーを知っている保証は無い。現に今の状況下でその類のサーヴァントは来ていない所を見るに、そういう事だろう」

「ぐはっ……矢張りアニメキャラサーヴァント化計画は無理かぁ……」

 定食を完食した藤丸は、エミヤの言葉を聞いて机に突っ伏した。というか何だアニメキャラサーヴァント化計画って、初めて聞いたぞ。

「だが…俺は諦めない!諦めなければ、いつか必ず辿り着けると信じてる!」

「何処からそんな自信が湧いて来るのだか……」

 エミヤが呆れている間に、なんかのスイッチが入った藤丸は食器の乗ったお盆を返しに行くと、そのまま食堂を出る。目指すは召喚部屋だ。

「恐らく召喚部屋に向かったのだろうが……まぁ、出る訳が無いだろう」

 そんな事を呟きながら、藤丸の背中を見つめるエミヤであった。途中、超人オリオン(レベル1)が召喚部屋へ向かうマスターに「レベル上げてください」と視線で訴えてた事は見なかった事にする。それはエミヤも言いたい事なのだ(レベル1)。

 さて皆さん、エミヤの最後に言ったセリフがあるだろう。「まぁ、出る訳が無いだろう」である。なーんかフラグに聞こえますよね?聞こえますね。

 まぁつまり、そういう事です。この少し後、召喚部屋から藤丸立香の歓喜と驚きが混じった意味不明な叫び声が聞こえたのだとさ。




続くんじゃないですかね

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