SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO 作:牢吏川波実
桜才学園。少子化の影響で数年前に女子校から共学校となったこと以外にこれといった特徴のない普通の公立校である。
しかし、それは学校という一つの物で見た場合のもの。その場所に通学する生徒のごく限られた物たちがかなり個性的であるのだ。
「まずいな、放課後は会議があるのに……」
廊下を走らない程度で急いでいるのは津田タカトシ。桜才学園生徒会副会長である彼は、諸事情で担任の先生の話を聞いていて生徒会の大事な会議に遅刻しそうになっていたため急いでいるのだ。そして、そんな彼がようやくのおもいでいつもの生徒会室に現れたのはそれから数分後のことであった。
「すみません遅れました!」
「遅いぞ津田!」
部屋に入って早々の彼を叱責したのは生徒会長天草シノ。文武両道で成績優秀である彼女は、厳しい一面があるもののしかし、時に柔軟な態度で生徒たちに接し、よく相談事に乗ったりしている。
「全く、今日は大事な会議があると言っておいただろう。なにをしていたんだ?」
「えっと、教室で先生に進路について話がありまして……」
「そうか、もうそのような時期になったのか……」
時期はすでに秋。高校2年である津田タカトシにとって将来を決めるための大事な時期である。これと言ってやりたいことがあまり見つかっていない津田にとって、将来どんなことをしたいのかという決定を早々に決めるにはやはり厳しいものがあった。
「よし、なら今日は私が進路相談に乗ってやろう」
「え?会議はどうするんですか?」
「無論、早目に終わらせよう」
「それは助かります」
「しかし、早めに終わらせるのは今回だけだぞ」
会議という若干退屈なものがすぐに終わるのもそうであるが、生徒会長であるシノが相談に乗ってくれるというのだからかなり助かる。
見て分かるとおりシノは見た目も、行動もここまでは欠点もなにもにあような人間に見える。しかし、それは彼女に関するある一面を目撃していないからそう感じるだけだ。そう、完璧人間天草シノ、その最大にして最低の欠点というのは……。
「癖になってしまったら早○になってしまうからな!」
「そんな心配ノーセンキューです」
これである。そう、彼女は極度の思春期であるのだ。
いや、思春期であるから下ネタをいうというのではただの偏見となってしまうので、これは彼女独特の思春期であるといっても良いだろう。
そう、彼女はことあるごとに下ネタを臆面なく、時に大声で発するという大きすぎる欠点を持っているのだ。
生徒会長である彼女がそのような性格を持つ人物であるというので有れば、一見して生徒からのにんきはだだ下がりであるのではないかと思われる。しかし、前述したとおりこの学校は元女子校。このような性格の人物が1人や2人いるだけでは動じないのだ。
「ちょっとシノちゃん!津田くんがかわいそうよ!」
そう言ったのは七条アリア。この生徒会の書記を務めている人物だ。彼女も文武両道の多才な少女で、一見してこのセリフも津田に対して放った下ネタを嗜めているように見える。
「一度癖になったらちょっとやそっとじゃ治らないのよ」
「そ、そうかすまん津田。それじゃまずはゆっくりから始めるか」
「ほほう、なぜ俺が既に手遅れだと?」
だが、そこは桜才学園生徒会。彼女もまた極度の重病の思春期であり、津田を助けるどころかシノに対して助け舟を出す始末である。あと、先ほどから津田が先輩2人に対してかなり乱暴な言葉遣いになっているのだが、それは両者の信頼関係がなりたっているからこそと言えよう。
「会長早く始めましょう。もう時間も押してるんですから」
「おっとそうだったな、すまない萩村」
シノに対して意見したのは、生徒会室の真ん中のパイプ椅子に座っている少女、萩村スズである。一見して小学生のように見える少女ではあるが、こう見えてもタカトシと同じ高校2年生の17歳。しかもこちらもシノやアリアに負けず劣らずの優等生で、IQ180を誇る帰国子女、10桁の暗算も余裕でこなし、英語も堪能なまさに天才といっても過言ではない少女だ。
さて、この生徒会に会計として所属している彼女ではあるが、ここまでのパターンであれば、この少女もまた……。
「では、スズがどんな人生設計を持っているのか教えてくれないか?」
「え?会議はどうなったんですか?」
と思うのではあるが、不幸中の幸いにこのスズはほか二名のように下ネタを発することは無く、むしろタカトシと同じくシノやアリアの下ネタ等々に対しての突っ込み役である。といっても突っ込み力に関してはタカトシのほうが一枚上手であり、以前タカトシが風邪で寝込んでしまった時、たった一日一人で突っ込み役を引き受けた際には次の日にはぐったりとし、全快したタカトシに笑顔で抱き着いてしまったほどだ。
とはいえ、タカトシにとってもシノとアリアのボケに対してたった一人で突っ込みをこなすのは難しいため、スズが突っ込みを一緒にやってくれるというのは大変心強いことなのだ。
「おっとすまない。実は今回の会議は学校の事ではないのだ」
「え?」
「じゃあ何です?」
「うむ、それはアリアから話してもらう」
「皆は、ソードアート・オンラインってゲーム知ってる?」
「えぇ、世界で初めてのVRMORPGでしたよね」
「TheWorldと違ってキーボードやコントローラーを使うんじゃなくて、自分の身体を使って遊ぶゲームでしたよね?」
「うむ、実はアリアの会社がソードアート・オンラインの開発へ出資していてな」
「その縁で、ソードアート・オンラインとナーヴ◌〇〇を8つもらえることになったの」
「津田、言い間違えは訂正したほうがいいわよね」
「チッ、聞き間違えじゃなかったか」
正確にはナーブギアである。なお、アリアがなんと言ったかに関しては、スルーしておいた方が得策であるので、ここでは触れない。
「でもすごいじゃないですか。あれって初回1万個しかなくて、手に入れるのは難しいってネットで話題になってましたよ?」
ともかく、アリアの想定外ともいえるような言い間違えで驚きは減ってしまった感はあるが、それはそれとして貴重な1万分の8をアリアが持っているというのはすごいことであると言える。
「そうだ!1『万個』だ!」
「いやそこ強調しなくていいですから」
「でも、8つということは、私たち4人のほかにあと4人誘えるってことですよね?」
そう。生徒会役員はここにいるシノ、アリア、スズ、そしてタカトシの四人だけ。なので、ほかに4人集めなければならない。
「うむ、そこで残り4つを誰に渡すかを議論しようと思っている」
「でも、俺たちの知り合いにゲーム好きの人っていましたっけ?」
「心当たりありませんよね……」
この学校の他、他校にも知り合いの多い4人ではあるが、あいにく彼らにはそういったゲーム好きの友人のあては存在しなかった。となれば……。
「とりあえず1つ目はコトミにあげるというのはどうだろう?」
「コトミにですか?」
「うむ……彼女には以前生徒会を手伝ってもらった恩もあるからな」
コトミというのは津田タカトシの妹で、思春期の高校一年生である。シノのいう以前というのは、タカトシとスズの二人が修学旅行で沖縄へといった際に手薄となった生徒会を手伝ってもらった時のことだ。といっても、残ったシノとアリアの実力もあって戦力になったとはいえない活躍だったのだが。
「身体を動かすゲームなんですから、運動神経のいいムツミにも上げたらどうですか?」
「おお、そうだな!それはいいかもしれない」
ムツミはタカトシやスズと同じ2年生の柔道部部長の少女。ちなみに彼女はこの学校においては珍しいほどに性に関しては無頓着、いや純粋無垢といったほうが正しいだろう。とにかくタカトシやスズにとっての癒し的な存在であると同時に、シノやアリアその他諸々に毒されないかと悩みの種ともなっている存在である。
「となるとトキさんにもあげたらどうですか?」
「そうだな、コトミにとっても気の許せる仲の人間がいるのはよいことだろう」
トキもまたムツミと同じく柔道部に所属している。こちらは高校1年生でコトミの友人であり、タカトシがいない場所でのコトミに対しての突っ込み役である。空手の有段者で、本人曰く複数人を同時に相手取ることが可能であるそうだ。
「あっという間に3人決まっちゃいましたね」
「といってもまだ本人達に許可取ってませんけどね」
「うむ……となると、残る1人が問題だが……」
そう。残る1つを誰にやればいいか。新聞部の畑、風紀委員のカエデ、ロボット研究部のネネ、はたまたコトミやトキと同じ柔道部の誰かや担任の横島という手もある。
「残り一個ってなると悩みますね……」
「うむ、まさにSAOのハーレムプレイだな」
「いやゲームだからってその例えは無しでお願いします」
「それじゃSAOの輪〇プレイ?」
「訂正して悪化してどうする!?」
果たして、残り一つのSAOの行方はどうなったのか、それは11月7日に明かされることとなる。
以下に挙げる小説の中で見たいものはどれですか?
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