SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 この作者ホントあのアニメが好きだな。そう思われてもおかしくない登場人物たちが出現。


メインシナリオ外伝 第二章 第59話

 爆風が自分の身体を襲った事。それ自体を感知したシノは、正直言ってこの時の彼女には何の策もなく戦場に現れた愚かな少女に過ぎなかった。

 しかし、それでも彼女は伝えたかったのだ。彼女に、自分の思い。自分の考え。そして、自分自身の事を。

 それを蛮勇という。しかし、その蛮勇を勇気と変える者が、もし、いたとしたら。

 もし、その勇希を作り出す戦士がその場にいたとしたら。

 そして、もしその≪少女≫が―――。

 

「いざとなったら無茶をするのは、マナちゃんそっくり……」

 

 目の前に、いたとしたら。

 結果的に言えば、シノは無傷だった。奇跡でも起きない限りそんな事あるのだろうか。

 いや、奇跡なんかじゃない。これはれっきとした事実。彼女がその場所にいたからこそ起こった現実。

 

「生徒会長が、生徒のために奔走するのはよくあることよ」

「そう言う物なのかしら?」

 

 よくわからないが、そう言う事なのだ。

 クローバー型のシールドで、シノの事を守った少女。キュアロゼッタは、ほほえましい笑顔を他の二人の少女に向けると言う。

 

「そう言う物ですね」

 

 と。

 

 今度は、瀬奈が競技大会に出場していた時刻にまでさかのぼることになる。

 瀬奈のスポンサーの会社であるスクラッチ社は、スポーツを科学と心でサポートするというキャッチフレーズの下、世界的規模で商品展開を行う総合スポーツメーカーだ。

 しかし、その姿は仮の姿。その実態は、激獣拳ビーストアーツの活動拠点、そしてスーパー戦隊の一つ、獣拳戦隊ゲキレンジャーのサポートを行っている組織であるのだ。

 故に、そのビルの中には激獣拳を指南する立場の人間もおり、日夜獣拳を学ぶために日々これ精進する者たちがその人物に教えを乞うために、また高みを目指すためにスクラッチ社所有のスポーツ器具を使いに来ていた。

 無論、その者たちの中に真に獣拳に目覚めることができる者は少ない。獣拳とは、獣の心を感じ、獣の力を手にする憲法で、約四千年物歴史を誇る由緒正しき武術。それを、簡単に習得できる者、そう多くはない。

 だが、その日は違った。

 

「フッ! はぁっ!!」

「凄い……」

 

 激獣レオパルド拳の使い手、真咲美希の娘であり、並びにこちらも流派は不明であるが激獣拳を多少は扱うことができる女性、真咲なつめは、目の前の少女の発生させたオーラに驚愕していた。

 そのオーラは、まさしく自分が、そして自分の仲間と言っていい人たちが使っていた獣拳であるから。

 先も言った通り、獣拳という物はそうたやすくマスターできる者ではない。日々の精進、互いに極める相手と、高みを目指すという目標、そして長年の修行が必要な武術なのだ。それを、≪たった一日≫でオーラを放つほどまでマスターするなんて、なつめが驚くのも無理はなかった。

 元々彼女は様々な武術に家の方針で触れていたらしいことは聞いていた。しかし、まさか獣拳までもここまで使いこなすようになるなんて天才と言ってもいいほど。

 きっと、自分なんてすぐに超えられてしまう。

 いや、元々彼女が持っている力の事を考えると、もうすでに―――。

 

「どうでしょう? なつめさん」

「あ、うん……」

 

 と、タオルで汗を拭きながら声をかけてきた少女。四葉ありすに対してなつめは一応つくろった笑顔で言った。

 

「こんな短時間で獣拳をマスターするなんて、思ってなかったから、びっくりしちゃった」

「ありがとうございます。とはいえ、実は家でこっそり獣拳の勉強はしていたんですよ」

「え?」

「獣拳には二つの流派があったという事。その二つの流派で争いが起こったこと。そして、今ではその二つの流派が合わさった新たな激獣拳が生まれたという事……色々と面白い情報を見ることができました」

「そ、そう……」

 

 これにはなつめもさすがにドン引きである。

 確かに彼女の言う通り、かつて激獣拳の二つの流派が争った時期があった。今では、二つの流派を会得した≪三人≫の活動によって新たな激獣拳、いやただの獣拳として新たな道を歩んでいた。

 けど、その情報はあまり多くの人間に伝わっている情報というわけではなかった。そんじょそこらの情報網で知ることができるものでもない。この辺り、彼女の会社、四葉グループという巨大企業の力を垣間見たような気がする。

 

「それにしても、どうして今になって獣拳を? そんなことしなくても……」

「確かに、私は色々な武術に精通しています。ですが」

「いや、そんな事じゃなくて……ありすちゃんって、プリキュアだよね?」

「……はい」

 

 ありすはとてもいい笑顔で言った。それは、先ほどなつめがややドン引きしながらもひきつって発した笑顔とはまた別でとてもいい笑顔だった。

 そう、四葉ありす。その正体は、ドキドキプリキュアという伝説の戦士、プリキュアのチームのメンバー、キュアロゼッタであるのだ。

 正体自体は、彼女たちの最終決戦と言われているキングジコチューとの戦いの際にリーダー的存在が大々的に発表してしまったために全世界の周知の事実となってしまっている。故に、なつめもそのこと自体は知っていた。

 そう、彼女はプリキュアという力をすでに持っている。だが、それでもなお、何故獣拳を学ぼうとしているのだろうか。

 

「より高みを目指し、より心を磨く。そのためです」

「高み……」

 

 それは、獣拳の神髄の一つと言ってもいい物。いろんな情報を集める中で、彼女はそれを知ったのだろうか。いや、違う。きっと彼女は真面目に、真剣に考えたのだ。自分が獣拳を学ぶという意味を。きっと、そう思う。

 

「確かに、私には力があります。ですが、それに甘んじていたら一歩も成長することができません。だから、私はもっともっと強くなりたいんです。私にとって、大切な人たちを守るためにも」

「……そっか」

 

 大切な人たちを守るために戦う。それは、まるで自分が知っているあの人物の様だ。

 そう、自分の、友達と言ってもいいあの人。天真爛漫で野生児で、最初にここに来た時には日本という国の生活になじむのにも苦労していたあの人に。今、彼はどこにいるのだろう。一体、彼はどこで修業をしているのだろう。

 どこで、獣拳を人々に教えているのだろう。

 それを考えるだけで、なつめは少しだけ嬉しくなった。

 

「フフッ……」

「どうしたんです?」

「ううん、なんでもない」

「なつめさん!」

「え?」

 

 と、その時だ。一人の少女が武道場に現れ、なつめに声をかけた。なつめは、その少女の事を知っており、とても嬉しそうな顔で言う。

 

「あ、美希ちゃん」

「久しぶりです! なつめさん」

「どうしてここに?」

「撮影が終わって、近くを通ったので挨拶をと」

 

 少女、蒼乃美希。ファッションモデルになるのが夢で、現在進行形で読者モデルもしているスタイル抜群、容姿端麗の中学生。

 多くの芸能人を輩出している中学校に通っている、将来の芸能人候補の人物。 

 

「それにしてもほんと久しぶり。ダンスは、続けているの?」

「えぇ、勿論」

 

 というと、美希はウインクをする。

 実はなつめと美希の二人にはある共通点があった。それが、ダンス。なつめは小学生のころからダンスを習っており、美希もまた一年ほど前からではある物のダンスを、その界隈では有名なダンスグループのリーダーから教えを乞うていた。

 その実力は折り紙付きで、二人ともが別々のチームでダンス大会において優勝した経験を持っているのだ。

 とはいえ、ある事情において美希の所属していたチーム、≪クローバー≫は活動休止状態、彼女は一人でのダンスの練習を余儀なくされていた。しかし、それでも一生懸命に練習に励むのは、きっと、仲間たちがあの世界から戻ってくると、そう信じているからなのだろう。そう、なつめは考えていた。

 そんな時だった。顔の汗を拭き、水分補給を終えたありすがなつめ、いやなつめの向こうにいる美希に声をかけた。

 

「美希ちゃん。お元気でしたか?」

「ありす? どうして貴方がここにいるの?」

「拳法を習いに、です」

「拳法?」

「えっと、二人は知り合いなの?」

「え? う、うん。まぁちょっと……」

 

 と、美希が慌てたような表情をする。偶然とは恐ろしいものだ。たまたまこの日獣拳を習いに来たありすと、自分の知り合いの美希が顔見知りであったなんて。

 

「はい、何しろ彼女も私と同じ、プリキュアですから」

「え!?」

「ちょ、ありす!?」

 

 顔見知りどころの話じゃなかった。戦友でした。そんな事誰が想像できる物か。

 さらっと明かされた事実に、美希が慌てた様子でありすと自分の間に割って入った。

 

「いいんです。なつめさんも、プリキュアとは違いますけど、世界の平和のために戦う人たちをサポートする組織の一員ですし。私たちの事も少しは知っていてもらわないと」

「え、そうなの?」

「あ、えっと……どこから話せばいいんだろう?」

 

 こうして、なつめと、そして二人のプリキュアは出会ったのだった。果たしてこの出会いは運命のいたずらという物だったのか。それとも、単なる偶然だったのか。

 いや、これは意図的な物だったのだ。

 後に聞いてみると、美希は帰り道で知り合いからスクラッチで働いているなつめに会いに行くことを促されたらしい。もしそんなことがなかったら、自分がスクラッチ社に足を運ぶことなんてなかっただろう。そう彼女は証言している。

 もしかしたら、この時から誰かによって運命が操作されていたのかも。そう、ありすは考えざるを得なかった。




 フレッシュプリキュア!
            参戦
 逆に参戦してないプリキュアシリーズってなんだ?

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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