SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 私の二次創作小説全般における、最・終・兵・器を投下!
 そして、まだ名前こそ出てないけど、ようやく初期からあった参戦作品のキャラがこれで全部で揃います! 実はこの場所で戦闘してた時からずっとギター弾いてたけどね!


メインシナリオ外伝 第二章 第64話

「外はいったいどうなっている?」

「早く、壁を開けて!」

『その前に場所を少し移動します! G3ユニット! 援護を!』

 

 と、その言葉と同時に急発進したトレーラー。それと同時に聞こえてくる爆撃音。おそらく、先ほどの男性が言ったG3ユニットとやらの攻撃なのだろうが、それはいったい何なのだろか。

 

「G3ユニットは警視庁が対未確認、対人類に有害な敵に対抗するために結成した部隊だ。今のは、そのG3ユニットの前の総責任者の声、このトレーラーを逃がすために、囮になってくれたんだろう」

 

 そんな部隊があったとは、初耳である。いや、それ以上にだ。聞き捨てならない言葉が聞こえて来た。

 

「逃がすためだと……なら、今このトレーラーは桜が丘高校から出ようとしているのか!?」

「いいえ、それはあり得ません。桜が丘高校の校門付近には、岩沢雅美さんの手術のための車や機材が置かれているから、そっちの方に逃げるのは得策じゃありませんから」

 

 と、小夜が興奮するシノを安心させるように言った。事実、トレーラーはグラウンドの中を周回しているだけだった。

 

『彼女の言う通りだ。今は、アナザーポッピーから少しでも離れた場所に行くように移動している』

 

 と通信してきたのは、このトレーラーを持ってきてくれた鳳鏡夜である。

 

「鏡夜! 無事なのか!?」

『こんなこともあろうかと、少し遠くから全容を見ていた。が、とんでもないことになったな……』

「……」

 

 とんでもないこと。それが、一体どんなことであるのか、シノには余裕で想像することができた。

 

「外は今、どうなっている?」

『聞いてどうする?』

「くっ……」

 

 確かに、彼の言う通りだ。もし自分の想像通りの事態が起きたのであれば、自分にできる事はまず何もない。いや、というよりも自分たちが何もなすことができなかったが故の結末が待っているだけ。

 そもそもの話、自分たちはただ梓に≪あの曲≫を聞かせるために集まったのではない。それは、元々自分たちが聞かせたかっただけの、いわば前奏のようなものだった。本当に彼女に聞かせたかった曲はこれから始まるところだったのだ。

 だが、もしかしたらそれがいけなかったのか。もし、己らが己の都合を優先したりせず、最初から彼女が聞きたかった曲を演奏していれば、いやそもそも自分が彼女にあの言葉を伝えていれば、外にいる者たちが傷つかずに済んだのではないか。

 そう、あの言葉。最初に、彼女に叫んだ、あの言葉。しかし、爆発音に消されて届くことはなかったあの、彼女の目を覚まさせる言葉。

 それでどうなるかなんてわからない。元から自己満足に近いその言葉を発して、果たして意味があるのか。

 それすらも分からないまま、ただただ自分たちは戦士たちの戦いを邪魔しただけじゃないのか。

 岩沢雅美しか助けられないはずの中野梓を、自分たちの手で助け出すなんて、そんな、幻想に惹かれていたのではないか。そんな考えすらも思い浮かんできてしまう。

 

「私は、無力なのか……」

「無力なんかじゃ、ない……」

「え?」

 

 と、言ったのは今回ギタリストとして招集したある一人の女の子だ。

 中学三年生、自分よりも三つも年下の、しかし自分よりも大人のように見える少女は立ち上がるとギターを確認しながら言う。

 

「たとえ何の力もなくったって、全力で応援する。それが、今の私たちに、できる事だから……」

「……」

 

 少女は、自嘲気味に笑いながら言う。

 

「馬鹿みたいな話だけど、私……友達が危険な目にあっているのにそれも知らずに生活してた。命を懸ける戦いや、場所に行っている間も、夏休みを満喫して、大変な目にあっているのに、何もできなかった。それが、悔しくて、悔しくてさ……」

「か……」

 

 シノは、彼女に声をかけようとし、その手を伸ばそうとした。だが、その切ない顔つきに、つい手が降りてしまう。

 だが、彼女はあえてその手を笑顔で受け取ると言う。

 

「だからこそ、天草さんが中野さんを応援したいって気持ちは分かるつもりだよ。少なくとも、応援すらできなかった私たちみたいな凡人と違って、天草さんが中野さんを助けたい、伝えたい思いがあるってのは分かってる。だから、私も……そして……」

 

 と、彼女が目線を向けた先。そこにいたのは、トレーラーの奥で待機をしていたもう一人の女の子だった。

 そう、その少女こそ。四つ目の桜をその名に関している少女。本来SAOに参加するはずだったがそのたぐいまれなき業運によって巻き込まれなかった。しかし、友達の何人かをSAOに奪われ、失意の中にいた少女。

 その中で、今回天草シノに誘われたこのバンドに参加してみて、ギタリストの少女と同じく何もできなかった自分と決別したくて、自分も誰かの事を応援したくて入ったこの新生キラメイバンド。

 そこで垣間見た、自分たちの知っている秘密と同等、それ以上の裏の世界の真実。けど、それでも彼女は決して逃げなかった。もう、傍観者でいるのはごめんだから。

 彼女も、彼女たちもまた一つの物語に組み込まれたことによってなにもできなかった自分とは卒業する。

 何かを伝えられる自分に、成長することができる。そう、信じてこのバンドに入った。

 その少女たちの名前は―――。

 

『ついたぞ!』

「え?」

 

 と、その時だった。トレーラーが止まった。ついたとは、一体どこに。そんな疑問がわく前に、開いていくトレーラーの壁。その向こうにいたのは―――。

 

「シノ、先輩……」

「梓……」

 

 中野梓。自分が、伝えたい思いがある少女だった。おそらく、ゲーム病が進行しているのだろう。徐々に徐々に薄くなっていくその姿に、痛々しさと、申し訳なさを感じながら、シノはトレーラーから飛び降りる。

 外は、正直惨状と言ってもいいほどに死屍累々の様そうを呈していた。

 死人はもちろん出ていない。しかし、仮面ライダーも、プリキュアもその変身が解除するほどのダメージを受けていて、唯一立っているのは、耐久力を極限まであげた仮面ライダーG3-Xぐらいで、今もなお、たくさんのバグスターウイルスと戦っているようだ。

 そして、その近くにはこちらになお近づこうとしているアナザーポッピーも―――。

 

「くっ……」

「ゴメン、なさい……」

「え?」

 

 と、その時だった。急に梓がシノの身体に倒れこむようにその身を任せると泣き始めたのだ。

 

「私、シノ先輩を避けてました。ずっと、ずっと。あの人に、似ていたから……澪先輩に、ソックリだったから……」

 

 突然の告白。澪、というのは放課後ティータイムのベースをしている少女。黒髪ロングヘア、なおかつ、声も身長もシノにそっくりの女の子の事だ。

 

「やはり、そうだったのか……」

 

 薄々ではあったが勘づいていたシノ。彼女が自分を見る時に、どこか拒否反応のようなものを示していたことに違和感を持っていたシノは独自に―というより畑に見せてもらって―放課後ティータイムの映像を見た。

 そして、聞いた。彼女の歌声を。自分の声にそっくりな、彼女の歌を、彼女の雰囲気を、そして、彼女の面影を。

 きっと、梓は重ねてしまったのだろう。自分に澪の姿を。そんなことをしてはならないと心の中では思っていたのに。

 

「シノ先輩と澪先輩が違うのは心の中ではわかっているんです。でも、それでもシノ先輩の事を受け入れてしまったら、私、もう、それでよくなっちゃうんじゃないかって。失ったものを一つ取り戻した気になるんじゃないかって! それが、怖くて……」

「梓……」

 

 この感情。やはり、そうだったのか。これでハッキリとした。この≪馬鹿げたゲーム≫が何故、攻略できないのか。何故、自分の歌が、アナザーポッピーに通用しないのか。

 あまりにもソックリだったからだ。自分の声が、彼女の仲間である秋山澪に。その声を聞くと、安心できる自分に、ストレスを感じてしまっていたのだ。だから、彼女はきっと自分自身でも知らないうちに自分の中にあるバグスターウイルスを活性化させてしまっていた。

 怖かったのだ。彼女の代わりになる人間を見つけたと、喜ぶ自分が。

 恐ろしかったのだ。彼女がいれば、もう何も恐れる者はないと思える自分が。

 申し訳なかった。そんな、弱い自分の心のせいでいらない者にされてしまう先輩の事が。

 だから、彼女はあえてシノから離れようとした。そうすることで、澪への未練を残そうと、そう思ったのだろう。

 けど、それじゃダメなのだ。

 

「梓、よく聞け。私は秋山澪じゃない」

「分かっています! でも!」

「でもじゃない! 私は天草シノだ! 桜才学園生徒会、生徒会長天草シノ。それ以上でも以下でもない。それを、受け入れればいいじゃないか」

「え?」

「私は、秋山澪の代わりになんてなれない。彼女のようにベースも弾けなければ、奇想天外だが心のこもった歌詞も書くことができない。私にできる事は、仲間たちをまとめて、仲間たちに助けられて学校の運営に尽力する事。ただ、それだけ……秋山澪のようにはなれない」

 

 そして、シノは梓の事を抱きしめると言う。

 

「だから大丈夫だ。私は、秋山澪じゃない。私は、お前の友人で、頼れる先輩の一人、天草シノ……」

「シノ……先輩……」

「黒髪ロングの人間なんてこの世界には何万人もいる。同じ声の人間だってそうだ。だが、私、天草シノという人間は、そして君のバンド仲間である秋山澪という少女は、たった一人しかいない。だから、私の事を恐れなくてもいい。受け入れてもいい。それでも、君の中の秋山澪という存在は、消え去ることはないのだからな」

「……」

 

 分かっていたこと、だ。でも、分かりきることができなかったこと。

 確かに彼女の言う通り、黒髪ロングの髪を持つ少女も、同じ声の人間もこの世に何千何万といる。そんな人間たち一人一人に対して拒否反応を示していたら絶対に誰とも仲良くなることなんてできない。

 孤独になり、ふさぎ込み、耳と目を塞ぎ孤高のまま、心を閉ざして生きるのみ。ただ、それだけの人生になってしまう。

 そんな事、澪も、そしてシノも望んでいない。

 梓には、もっと自由に、何物にも、どんな声にも縛られずに生きていてもらいたい。それが、シノの願い。そして、今もSAOの世界で戦い続けている放課後ティータイムの願いのはずだ。

 

「梓、お前が分からないのなら、私は何度だって、何回だって同じことを言う……私は!」

 

 と、言うとシノは目の前にいた少女に梓を託して再びトレーラーの上に乗るとマイクを片手に言う。

 

「桜才学園生徒会長! 天草シノ!!」

 

 と、高らかに。

 そして、彼女らしく。

 かつての、彼女らしく叫ぶ。

 

「ナ〇〇ン派だ!!!」

「はっ?」

「ちょ、え!?」

 

 その言葉を聞いたその場にいた女性人たちは皆、赤面した。男性陣は、あまりよく分かっていない様子。

 そして。

 

「そして、私は! 大貝第一中学生徒会長! 相田マナよ!!」

 

 と、梓を屋上から連れて来た少女も高らかに宣言したのだった。

 こちらは何派かは当然言わなかったが。

 別に張り合わなくてもいいのに―――。

 と、いうかだ。

 

「なんでここにキュアハートがいるの!!?」

「あ、一度変身といたから相田マナでいいです」

 

 君は何故さも当たり前のようにそこにいるのだ。

 何はともあれ、だ。この、突如として巻き起こった謎が謎を呼ぶ人物の追加と、生徒会長同士の宣言、というよりシノの宣言は、本当だったら何の効果も起こさないはずだった。

 けど、今回はそうとも行かない。

 そう、その場にいる全員がはっきりと見たのである。

 

「フフッ……」

 

 彼女が、≪笑っている≫姿を。




 私にとっての『デウス・エクス・マキナ』。この子がいれば何とかなる、てか何とかしてくれる! 最強の鬱フラグクラッシャー相田マナ! 堂々参戦!

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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