SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 今回、以前から名前だけは出ていたあるキャラが出演します。さて、そのキャラは?


メインシナリオ 第三章 第一話

 ここが、天国なのだろうか。意識が目覚めた私は、すぐさまそう考えた。

 確か、私はあの迷宮区の中で、気絶してしまったのだろう。と思う。どういう理屈なのかはわからないけど。でも、モンスターが大量に湧き出すフィールドの中だ。そんなど真ん中で寝てしまえば、一体どうなることか簡単に予想がついていた。

 きっと、あの後大量に出現したモンスターに嬲り殺しにされた私は、そのままHPを全喪失して、ゲームオーバーになってしまったのだろう。

 そして、第一層の大黒宮にある生命の碑の≪アスナ≫の名前に横棒が引かれて、レールから外された私の人生の幕が下りた。

 その、はずだった。

 でも。不思議なことだ。私はこの天国の光景に見覚えがあった。草木が生い茂り、朝焼けのまぶしい光が顔に当たって、辺りからはモンスターの声なのかそれとも本当の鳥の声なのか分からないようなか細い声が図々しいくらいに美しく聞こえてくる。

 天国、そう言われても差し支えのない光景だ。でも、違う。

 

「ッ……ここは?」

 

 ここは、確か。迷宮区に行くまでの道にあった、モンスターが出現しないポイントだった。ただひたすらに前を向くだけだった私は、そんなものに目もくれずに走り去った。そんな場所で、目覚めたら私は横になっていた。

 どうして、ここに。何故、私はまだ生きてるの。そう思いながら起き上がった私に、何人かの女の子が歩み寄る。

 

「あ、目が覚めた、よかった……」

 

 そう言ったのは、金髪ロングヘアの日本人にはありえない髪色の女性。いや、この世界はゲームの世界。自分はあまり容姿を変えることなんてしていなかったけれど、本来はこうやってキャラメイクをしてゲームの世界に入り込むのが、真っ当なのだろう。

 他にも、どうやら三人の女性の姿が見て取れる。一人は、桃色髪の少しほんわかとした女の子。一人は赤髪でショートヘアの勇ましい顔つきをしている、ちょっと見ていてほれぼれするような格好いい女の子。

 それから、あの迷宮区の中で出会った桃髪の女性の姿も見えた。それを見て私は直感した。そうか、私は助かったんだ。どういう方法なのかは分からないがしかし、この四人によってあの迷宮区の自分が倒れた場所からここまで運ばれてきた。

 私は、生き延びたのだ。でも、そこに喜びなんて感情はない。私の中にあったのはただ一つ。

 

「……余計なことして……」

「たく……助けた人間に対しての第一声がそれか……」

 

 と、私が最初に出会った女性が私の言葉に対して苦々しく言った。私は、彼女に自分が最後まであらがって死ぬために戦っている。そう伝えてあったはず。それなのに、どうして私のことを助けたのか。

 

「貴方、迷宮区の中で倒れてたんですよ?」

「うん、もし私たちが通り掛からなかったら今頃……」

 

 と言うこの言葉から察するに、どうやら他の三人は自分が倒れた直後に迷宮区のダンジョンに足を踏み入れて、自分と、それからもう一人を見つけたようだとアスナは判断した。

 そう、正解だ。彼女たち三人は、いくつかのグループに分かれて迷宮区の階層制覇、それから町中で情報収集を行うグループ、レベリングを続けるグループ、そして彼女たちのように迷宮区の完全なるマッピングという、まだまだ迷宮区の中でも不明瞭な場所を探索するグループに分かれていた。

 その中で、彼女たちは出会ったのだ。一人の、倒れこんだ女の子と、その女の子に群がろうとするモンスターたちと戦っている女性の事を。

 彼女たちは、一瞬驚いたものの、女性の姿がまだこの世界にあることから女性が死んだわけではなく、気絶状態にある物とすぐに察した。この世界で気絶と言う現実世界のソレと全く同じものがあることに少しだけ驚いた彼女たちだったが、とにかく女性に加勢をした。

 女性のHPはイエローゾーン手前まで来ていたらしく、自分たちが来てくれ、そして共に戦ってくれたことに感謝しながらポーションで一時回復して、その場に現れたモンスターを殲滅。その後は、後から来た女性三人のうちの一人が持っていた寝袋を使って半強制的に倒れている女性。つまりアスナを今自分たちがいるこの場所まで連れて来たのだ。

 それが余計な事なのだと、アスナは心の中で呟いて言った。

 

「どうせ生きていても死んでいても変わらない。私は、私らしく、あらがってあらがってあらがって……死にたいの……ただ、それだけよ」

「そんなの」

 

 と、赤髪の女の子が抗議のために声を上げようとしていた。そんなのダメだ。そう言うつもりなのだろう。そんな綺麗事をどれだけ並べられても私の決心は変わらない。だから、本当だったらその女の子の言葉なんて一蹴して、もう一度立ち上がり、迷宮区の中に入る。

 その予定だった。

 

「いけませんわ!」

「!」

 

 しかし、突如として大声が響き渡った。とても、綺麗で、そしてどこまでも伝わるような鋭い声に、驚いた私の前に現れたのは、茶髪でロングヘア、そして大きな目を持ったとても綺麗な、おしゃれなファッションをした女の子。きっと、私と同じくらいの年齢だろうか。その女の子は、猛スピードで私たちがいる場所に辿り着くと、私に指をさして言った。

 

「ここが現実であれ偽物の世界であれ、自分から死にたいなんて言うなんて、そんなの絶対に許しません」

「死ぬのに、貴方の許可がいるの?」

「少なくなくとも、私たちの目の前で死ぬのは許しませんし、そうなるように仕向けるのも許しません」

 

 だから、自分には死ぬなと。馬鹿な話だ。自分の人生は自分の人生。自分が何をしようと勝手だ。

 そう、人生と言うレールから外れた自分はもう、只々暴走を繰り返すしか能がない機関車となってしまったのである。

 

「なら消えるわ。さっさと、貴方たちの前から」

「待って! 一人じゃ危険だ、私達と……」

 

 と言って、赤髪の少女が私の事を止めようとしてくる。私はイライラを隠せないままに言った。

 

「どうせみんな死ぬのよ、いつ死ぬか、今死ぬか、わからない。だから……」

「そんなことはない! みんなで力を合わせれば、どんな困難も乗り越えられる!」

「そうだよ! だって、戦うの素人だったけど、私だってここまで生き残れたんだから!」

「人はいつか死ぬ。でも、今じゃない。そう、思いますわ」

「とりあえず、自分から死にに行くような人間を放っておくように先生に教育されたわけじゃないんでな……」

 

 と言って、四人、いや後から来たもう一人もまた、自分に着いて行こうとしているようだ。勝手な真似をしてくれる。それこそ余計なお世話と言う物だ。

 皆で力を合わせればどんな困難も乗り越えられる? 私に仲間なんていない。いらない。だって人間は皆、競争社会の中で生きているたった一人ボッチの人間なんだから。

 戦うのが素人だったけど、ここまで生き残れた? 私だってそうだ。戦うのなんて初めてだったけど、何とかここまで奇跡的に戦ってこれた。というか、この日本で戦うのに慣れている人間と言う方が不自然だ。

 人はいつか死ぬ、でも今じゃない? ならいつになる。いつになったら私はこの地獄から解放される。いつになったら私に安住の地と言う物が訪れる。そこに辿り着くまで何年かかる。分からない。分からないからこそ、今戦いに行く。

 自分から死にに行くような人間を放っておくように先生に教育されたわけじゃない?

 それこそ、ふざけている。自分の感性を他人に押し付けるような真似をして、そんなの洗脳教育そのものだ。そう私は、アスナは感じていた。

 でも、違うのだ。その子の場合は、彼女の学校の場合は違う。実際に死の危険と言う場所があったからこそ、実際に先生自身も死に直面したからこそ、たどり着いた境地。たどり着いた答え。それを生徒たちが学んでいっただけなのだ。彼女は先生に洗脳されたわけじゃない。自分たちの意思で、ここにいる。その言葉を放っている。

 でも。

 

「貴方達の理想を押し付けないで……私は私のしたいようにするだけよ」

 

 彼女に、その言葉が届くことはなかった。




 はい、みなさま。彼女の正体、どのアニメのキャラなのか分かりますか?

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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