SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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メインシナリオ 第三章 第七話

 ブロッサム、ムーンライトたちが再会を果たして一時間近くたった。その頃になってくるとフィールドに出ていたプレイヤー、街中でその時間が来るのを待っていたプレイヤーらと、次々と現れる攻略組のプレイヤーで会場がいっぱいになり始めたころだった。

 ちなみに、アギトは迷宮区攻略をしている仲間からメッセージが届き、ちょっと合流してもらいたい事情がある。との話で攻略会議には参加せず、後々他の仲間達と合流すると言う話となった。

 

「ここが、第一層攻略会議が行われる場所ですか……」

 

 そんな中現れたのは三人の少女、以前とあるクエストを制覇するためにパーティーを組み、そしてその直後から一緒に行動をしていた、エイミー、クレール、ベーゼラの三人だった。

 三人はあの騒動の後も当然のように攻略に向けてレベルアップ、そしてアイテム収集を続けていき、彼女たちもまたプレイヤーたちの中でも強者と言われる程のプレイヤーとなっていた。

 因みに、エイミーはあの戦いの後からは手に入れた特別なスキルである[魔法少女]と[救済の弓]は使用していない。あまりそれで有名になるのも困る時が必ず来る、そうクレールたちから言われて今日までソレを制限して、普通に剣を用いて戦っていた。それでもなお今日この時まで彼女たちが生きて来られたのは偶然でもなんでもない、必然の強さを持っているが故の事だろう。

 さて、会議が行われる場所に現れたクレールは大勢集まったプレイヤーを見渡した。あの人たちの事だ、きっと一人や二人や三人はこの攻略戦会議に参加しているはずだ。そう信じていたのである。

 

「見つけた」

「え? あ」

 

 そして、さっそく見つけた。何故かは不明だが一番キラキラとしていてる様に見える、自分たちと同じ三人一組で動いており、あの戦いにおいて重要な役割を担った少女たち。

 そのうちの一人である青髪の少女がこちらに全速力で向かって来て言った。

 

「お久しぶりですわね、皆さん」シュバフィーン

 

 TSFである。因みに、前々から思っていたのだが彼女が何か言葉を発しようとすると変な擬音があたりから聞こえてくるのだがこれはバグか何かなのだろうか。

 

「三人も、元気そうでよかった」

「あの後、色々とありましたが……」

「皆無事に会えてよかったよ」

「はい。本当に……」

 

 エイミーは、特にUMOのその言葉にとても感慨深そうに言った。そう、この世界がデスゲームであるが故に、再会できたのが、とても嬉しかった。六人無事に出会えることができて良かった。そうエイミーが思っているのもつかの間だった。

 

「エイミー! 皆ぁ!」

「あ……」

「あの時ぶりですね、皆さん」

 

 と言って、二人の少女と、二人の男性プレイヤーが近づいてきたのだ。彼女たちの顔、そのどれもがエイミーやクレールにとってはなじみのある顔だった。そう、TSFたちと共に戦ったあの[グラン・ネペント]、引いてはゲルトルートとの戦い、その前に出会ったプレイヤーたち。

 エイミーは、良かった彼女たちも生きていたんだとホッとしていた。

 勿論、彼、彼女たちみんなの実力はあの時の戦いで知っている。だからこそ信用していたが、でも実際に顔を合わせるまでは完全に安心することもできなかった。

 だからこそ、エイミーははじけるような笑顔で言った。

 

「スター、セレーネ! ……それに」

「久しぶり」

「キッドさんたちも!」

 

 スター、セレーネ、キッド、そしてナイト。あの一連の事件の中で出会い、友情をはぐくんだメンバーの一員。エイミーたち三人にとっては、誰もが誰かに恩を貰いあった四人が、集まった瞬間である。

 

「あの後一緒に動いていたんですか?」

「いや、さっき偶然出会った。だが、この攻略戦はいかに他のメンバーと息を合わせるかが大事になって来る。知っている人間は固まって歩いたほうがいいだろう」

「なるほど……」

 

 確かに、ボスの攻略戦と言う物が何であるのかはまだ分からない。しかし、だ。少なくとも一人で倒すことができないような強敵と、あの時のゲルトルートのような強敵であるのは間違いないのだ。だからこそ、何人かで集まってチームで動いたほうが得策だと、ナイトは考えたらしい。

 キッドはそう言うわけでもなくただ単にスターたちに声をかけただけらしいのだが。とりあえず、こうして集まれたことは何かの縁。この先も何か起こった時には集まろう。そう互いに言っていた時だった。

 

「にしても、随分集まったなぁ」

 

 と、馬鹿のようにキッドが言った。そんなもの最初から分かっていたし今いう事でもないはずなのに、ある意味能天気と言うか、この会議の重要性を理解していないと言うか。

 

「無理もありません。何せ今日は……」

「待ちに待った攻略戦の会議だから」

「え?」

 

 と、その時である。また聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。もしかして、そう思いながら振り返ったエイミーたち。その先にいたのは、やはり、彼女たちにも見覚えがあるメンバーだった。

 

「皆、久しぶり」

「シシーラさん! フラウさん、アンチョビさん! 皆さんも来たんですね!」

 

 ノルゲイやビショップ、それにアンチョビの側近のように付き従っていたカルパッチョやペパロニはいない様子だが、しかしあの時いたかじゅやセノの姿も後ろの方に見える。

 他にも数名あの時にはいなかったプレイヤーがいるのだが、あの後にもまた仲間を増やしたのだろうか、とちょっとした勘違いをしながらもアスナやリーファの事を見たエイミー。

 

「フッフッフッ、今日は我らのギルドの戦える人間を全員連れて来たぞ!」

「一応リーダーはイインチョウ」

「あと何人かはお留守番になってるんだけど」

「う……まぁ、確かにそうだが」

「まぁ、良いじゃないですか。初めまして。私がこのギルドのリーダーという事になっている、イインチョウですわ」

「イインチョウ、さん?」

「はい!」

 

 と言って、握手を求めて来たイインチョウの手を取ったエイミー。この人が、アンチョビやシシーラら等、多くの人間を従えるリーダー。いや、従えると言う言葉はおかしい。なぜなら、彼女はただギルドを立ち上げようとしているだけの完璧主義で、おせっかいな女の子。ブローチなどのアクセサリーを作りながらも攻略に生を出しているだけの普通の女の子なのだから。

 そんな彼女の周りに、いつの間にか人が集まって一つのギルドとなっただけ、本人はそう思っていた。

 

「ここが、攻略戦の会議場所……」

 

 一方で、アスナはその会議場所となる石畳の階段に座っている人間たちを見て少し感動を覚えていた。

 こんなにも多くの人間が攻略のために動いていたのかと。それと同時に、これだけの人間が動いてもまだ、第一層すらも攻略できていなかった。その事実に胸が押しつぶされそうになる。

 そして、そんな攻略不可能なボス戦にこれから挑む。いわば、戦友と言ってもいい人間たち。アスナにとってその場にいるのは友達とか、仲間とか、そんなんじゃない。ただ攻略に付き添うだけの人間たち。それで十分言葉が足りていた。

 

「そう言う事らしい……さてと、私も知り合いを探してくる。ドゥーチェたちもそうなのだろ?」

「おう! この機会を逃したら次いつ会えるか分からんからな…‥」

 

 と言って、かじゅとアンチョビは周囲を見渡す。そう、もしも自分たちが知っている人間がいるとするのならば、当然この攻略戦の会議に参加しているはず。そう考えたのだ。

 

「と言っている間に見つけたな!」

「あれ? あそこにいるのは姫達だ! アスナさん、一緒に来てください! みんなに紹介しますから!!」

「え、ちょ!」

 

 と、アンチョビは一人の女性に目を付けた。というより、その一人の周りに集まっているプレイヤー群を見つけた。間違いない。あの背格好、そして顔立ち。間違えるものか。アンチョビは走った。

 それと同時に、アンチョビが目を付けた女の子のすぐ近くに自分達の仲間の姿を見たナデシコは、アスナを強引に引っ張って彼女たちの元へと向かった。

 

「西住みほ!」

「え? あ、貴方は!」

「アンツィオ高校の!」

「アンチョビだ! まさか、お前たちまでこっちに来てるとはな」

 

 西住みほ、そしてアンチョビ。共に戦車道でその腕を磨き、戦った者同士の邂逅であった。

 

「私もです。まさか、アンチョビさんが来てるなんて……」

 

 知らなかった。まさか他の高校の戦車道履修者まで、このゲームに囚われてしまっているなんて。これは、再会できたことに喜んでいいのかどうなのかと、みほが考えていた時だった。

 

「本当、びっくりだよね」

「え?」

 

 と言って、何かジャーキーのようなものを口に含みながら一人の女の子が現れた。みほよりもやや背の小さい、でも彼女よりも上級生の女の子。

 

「あぁ! お前は!!!」

「安斎久しぶり」

「アンチョビだ!」

「会長!」

「元、会長だって」

 

 大洗学園生徒会長、いやもうその役割を他の人間に譲っているので彼女の言う通り元生徒会長なのだが、とにかく大洗学園が戦車道を復活させたその一因となった人間。

 大洗女子の生徒会役員で結成されたチーム、カメさんチームの戦車長である角谷杏。この世界では≪ヘッツアー≫と名乗っている女性だ。

 因みに彼女の言った安斎と言うのはアンチョビの本名。一応現実世界でもアンチョビとは名乗っているのだが杏は毎度のように彼女を本名で呼ぶのが恒例になっているのだ。

 

「それに……」

 

 そして、みほは見た。杏の後ろに、見知った仲間三人の姿を。

 

「西住隊長!」

「澤さん、坂口さん、丸山さんも!」

 

 それは、大洗女子高等学校の一年生で作られたチーム、ウサギさんチームの六人のうちの三名の姿だったのだ。

 

「ん?」

「どうしたの?」

「いや、なんとなく……」

 

 なお、この三人の名前を聞いたときなぜか≪ナデシコ≫が反応したのはここだけの話。

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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