SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

237 / 361
 今回、作者がどうしてもこの小説に出したかった特撮レッド三人組が登場します=ド直撃世代、です。


メインシナリオ 第三章 第十八話

 私は、そのバカ騒ぎを二階に上がる階段の途中から冷めた目で見ていた。こんなことならあの時逃げ出して、そのまま迷宮区にでも行ってればよかったと、後悔しても手遅れだ。

 入口は、見た通り先ほど帰って来たこのギルドのメンバーというプレイヤーを出迎えるためにイインチョウや多くのプレイヤーの目があってコッソリと抜け出すことなんて不可能。裏口に当たる場所もここにはないみたいなので、自分が逃げることなんて不可能。

 自分に、逃げ場なんて、ない。そう、まるであの日、はじまりの街でデスゲームの始まりを聞いたときのような閉鎖的空間に、いつの間にか自分は送り込まれてしまっていたのだ。

 悲しいことに。その事に自分は今の今まで気が付くことができなかった。

 

「馬鹿みたい……」

 

 彼女は、アスナはそう呟くと二階へと勝手に上がっていき、一つの部屋に入っていった。そこは、この建物の二階部分の中でも唯一、何故か鍵が開いていた場所。そこに入ったアスナ。

 

「……」

「あ……」

 

 因みに、一階で宴に参加しているプレイヤーには大勢、その姿を視認した者達がいたのである。当然だろう。皆が一階でこれほどまでに談笑している中、たった一人だけ二階に行っているのだから、注意力に長けている者が気がつかないわけなかった。そして、彼女の事をこっそりと気にかけているプレイヤーもまた。

 

「……」

 

 そのプレイヤーは、他の二人のプレイヤーとともに彼女の後を追った。その姿を見て、自分が行く必要はなさそうだと思ったちうは、一人でジュースを飲むのであった。

 

「クールっすねぇ、ちうの姐さん」

「うむ、あれもまた人に好かれる人間のたたずまいと言うやつだな」

「それはちょっと違う気もしますけど……」

 

 なんて馬鹿な話をしている二人とそれに突っ込む一人はさておきだ。

 

「へぇ、もうこんな建物買ってんだ、凄いじゃねぇかイインチョウ」

 

 と言いながら、ブルームやイーグレットの後ろからプレイヤー達が現れた。メガRなどのβテスターと、他数名の知り合いで構成されたパーティーである。彼彼女たちもまた迷宮区のマッピングをしながらボス部屋を探していたパーティーであるのだ。

 

「フフフ、まぁ私のおしゃれテクニックがあれば当然ですわ。オーホホホホ!」

 

 なんてまた浮かれているが、実際そうなのが少し腹立たしい。実はこの建物の購入代金は、彼女の考案したアクセサリーによって得られたコルを元にしているのだ。

 彼女の考案するアクセサリーは、周りの人間たちも不思議になるほど、アイテムへの付加価値が強くなるような、能力を付与する能力にあふれていた。マリンが作っている服や、セノの作ったアクセサリーも彼女のアドバイス通りの素材を使用し、彼女の言った通りに作っていればいつの間にかそうなってしまう。

 無論その中にマリンたち独自のアイデアによる造形も含まれているから、全部が全部イインチョウのいいなりと言うわけでもないため彼女たちのフラストレーションがたまることもなく、とても綺麗で、普通に使用しても問題ないアクセサリーが大量に作ることができているのだ。

 そして、ソレを各露店などで売りまくった結果、このような建物を買えるほどの収入を得た。素材自体、ノルゲイやビショップといった探検、戦闘専門のプレイヤーがモンスターを狩ることによって仕入れ値無しで取得することができるので、売ったら売った分だけ利益が出ると言うのが、このゲームにおける一番の利点だろうとイインチョウはかつて語っていた。

 

「にしてもイインチョウ。βの時のキャラクターも良かったけど、現実の顔もイケてんじゃん」

「Nさんこそ、その素敵な顔をどうしようか腕が鳴りますわ」

 

 何が、と言うのはこの際置いておくほうがいいのだろうとして、だ。

 

「N、どうやら無事に帰ってきたようだな」

「うん、それに、とってもいい収穫もあったしね」

「収穫?」

「そっ、とその前にだ、俺と一緒にプレイしている仲間を、紹介するぜ」

 

 と言ったのはメガRであった。

 今回ボス部屋も間近にあるという事を聞き、正確なマッピングをするために必要だろうと考え、βテスターであったN、戦闘力に長けたアギトが向かい、そして彼彼女たちが迷宮区の最上階にて、ボス部屋を探していたのである。つまり、第一層ボス攻略会議においてヤスミが言っていた、ボス部屋を探しに行ったβテスターとは彼らの事だったのだ。

 

「おう、俺の名前は≪タメトモ≫。元、βだ。よろしく」

 

 まずはタメトモ。元βテスターであり、現実世界においてMやNのようにプロゲーマーの一人として茅場明彦に意見を求められた結果このゲームに加担させられた者である。

 

「初めまして。俺は≪KIRA.R≫、こっちは……」

「勝手に紹介すんな! 私は、≪キサラバ≫、よろしく」

 

 このプレイヤー名、シンケンRと同じ戦士か、シグナムはそう直感した。

 果たして、それは正しかった。キラR。彼の現実世界での名前は熱田充瑠。魔進戦隊キラメイジャーのレッドとしてヨドン軍と戦ったスーパー戦隊のリーダーである。

 そして、キサラバと名乗ったのは、そんな彼の現実世界での彼女たる柿原瑞希。当初、というより充瑠がキラメイジャーとして戦うことになった時当初は、あまり接点のない、極普通の高校のありふれたクラスメイトという関係だった。しかし、キラメイジャーとして戦う中、様々な事件を通して彼女の人となり、彼の人となりを知った二人は、ヨドン軍撤退後は交際を始め、今では大学を卒業したらすぐ結婚するんじゃないかと噂されるほどの名コンビとなっていた。

 と言っても、その大学在学中にこのSAO事件に巻き込まれてしまったため果たして大学卒業もどうなるかは考え物だが。

 で、残った二人はと言うと。

 

「俺の名前はリョウマ。現実での名前もリョウマだ。SAOは健太、いやMEGA.Rの誘いで始めたんだ。よろしく」

「そして私は、いや、俺か? ともかく、私の名前は陣内恭介。またの名を……」

「あぁ、確かターボレンジャーだったか? そっちのリョウマは確か、星獣戦隊ギンガマンの……」

「あぁ、こうして対面するのは初めてになる。同じ剣を武器に戦う戦士同士、本当は現実で手合わせを願いたかったな」

「そうだな」

 

 と、シンケンRは返答した。そう、彼女の言う通り二人もまたスーパー戦隊である。リョウマは、星獣戦隊ギンガマンのリーダーであるギンガレッド。宇宙海賊バルバンの脅威から地球を救った男の一人だ。

 それからもう一人もまた彼女の言う通りターボ―――。

 

「って、同じ車戦隊だが違う! 私は、激走戦隊カ~~~~~~~……」

「はいはいそれはいいから」

「アンタの名乗り長いの」

「うおっと!」

 

 と言いながらキサラバとNに突き返されるように手でその身体を押されたターボ、いや激走戦隊カーレンジャーのレッドレーサー。これでも一応八人の中では一番戦士としては先輩であるはずなのにこの扱いは、ある意味で想定内と言ってもいいのかもしれない。にしてもキサラバとN、どこかその性格が似ているのは気のせいではないはず。

 彼ら二人は、ゲーマーでありβテスターであったメガRが現実世界で一度、あるいはレジェンド大戦などで何度か共闘したことがあり、変身を解いて話すことも度々あったため接点があったのだ。だから、今回SAOをプレイするにあたり、二人も誘っていたのだが、当然デスゲームなんてものになるなんて思いもよらず、当初メガRは責任を感じていたそうだ。

 だが、そこはリョウマと陣内恭介―プレイヤー名もジンナイキョウスケ、らしい―。戦士として、仲間のピンチに指をくわえて待っているよりも、当事者として戦う方がずっとマシだと言ってくれたり、ブラックな労働環境から少なくとも一年以上は離れることができると言った励ましをしてくれ、以来三人は、同じゲーマーでβだったタメトモと合流し、六人のパーティーでこの死のゲームの世界を走り回っていたのだ。

 そして―――。

 

「実は、来ているのは俺たちだけじゃないんだ」

「え?」

 

 と言って、リョウマが紹介した人物。それは―――。

 

「!」

「アンタは……」

「ディアベル……」

 

 今回の第一層ボス攻略会議の発起人でもあるディアベルであった。




 カオスになってきたな(歓喜)。

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

  • 最近の創作物が好き(男性)
  • 最近の創作物が好き(女性)
  • 5〜10年前の創作物が好き(男性)
  • 5〜10年前の創作物が好き(女性)
  • 10〜20年前の創作物が好き(男性)
  • 10〜20年前の創作物が好き(女性)
  • 20〜30年前の創作物が好き(男性)
  • 20〜30年前の創作物が好き(女性)
  • 30〜40年前の創作物が好き(男性)
  • 30〜40年前の創作物が好き(女性)
  • 40〜50年前の創作物が好き(男性)
  • 40〜50年前の創作物が好き(女性)
  • 50年以上前の創作物が好き(男性)
  • 50年以上前の創作物が好き(女性)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。