SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 今回、唯一はぶられていたあの子達がようやく参戦します。オマケを伴って。


メインシナリオ 第三章 第二十七話

 時は、少し遡る。

 

「……」

「ミント、どうしたんですか?」

「いえ……」

 

 とうららがミントに聞いた。戦闘の途中にである。

 彼女たちにもまた、当然のようにイインチョウからアスナの衣装のお披露目にお呼ばれされていた。しかし、ミントとうららの二人は他の数名のプレイヤーと共にあるクエストを受注して遠出する途中だったため、残念ながらそれに参加することができなかったのだ。

 その、他数名のプレイヤーの中に。

 

「エール! スイッチ!」

「うん!」

 

 いる、エール、そしてスターの二人が。エールは息をピッタリに会わせてスターのソードスキルの硬直時間をカバーするべくモンスターの間に入り込むと。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 つかさずソードスキルを発動させないでその身体を切り裂いた。ソードスキルの硬直時間を補うのに、ソードスキルを使用するなんて、本末転倒の話だからだ。

 結果、その一撃でモンスターのHPは無くなったらしく、その身体が倒れ、崩れ去った。

 

「やった!」

「スター流石だよ!」

「エールこそ!」

 

 と、言葉通りに互いに≪エール≫を送り合う二人。あの子が、キュアスター、星奈ひかる。エールから話は聞いていたけれど、会うのはこれが初めてだ。

 自分たちが戦っていた一年前、不思議なことだが、その時から彼女たちスタートゥインクルプリキュアの話は聞いていた。でも、どういうわけか交流を持つことなく、一年が過ぎて、このゲームの世界において出会うなんて思ってもみなかった。

 なるほど、確かにプリキュアらしく元気な女の子だと、そう思う。と同時に、ミントはある懸念をしていた。

 

「エール、スターがいる……もしかすると……」

「ミント?」

 

 ミントにはある考えがあった。自分たちが見知らぬプリキュアであるスターやセレーネがいたのだ。という事は、自分たちが≪知っている≫、でも他の皆はまだ知らない≪あの子たち≫の内の誰かもまた、この世界のどこかにいるのかもと。

 

「ハァッ!」

 

 彼女は、目の前のモンスターをガラス片と変えると、すぐにメッセージウインドウを開いて、あるプレイヤーにメッセージを送った。

 プレイヤー名がソレで合ってるか分からない。都合よく自分たちのようにプリキュアの時の名前を使用しているのか分からない。でも、それでも可能性があるとしたら。

 果たして、その数分後に帰って来たメッセージは。

 

『ミント!? ミントって、こまちさん!?』

「やっぱり……」

 

 ミントは、困ったような、しかし呆れたような表情を浮かべた。まったく、なんで自分達プリキュアはこうも毎度のように大事件に一斉に巻き込まれることになるのか、と。

 

「ミント、どうしたんです?」

「うららさん。どうやら、≪あの子≫もまた、こっちの世界に来てるみたいなの……」

「≪あの子≫?」

「えぇ……」

 

 その、あの子とは。

 

「えぇ!? ミント!!?? あの人もSAOをプレイしてるの!?」

「うん、メッセージを見るとそうみたい」

 

 とその叫びを受けたピンク髪の少女は元気いっぱいのその声にややのけぞりながらそう呟いた。

 そう、彼女こそ、ミントがメッセージを送った少女だったのだ。

 

「他にも、私たちが会ったことのないプリキュアの子たちも一緒にいて、ひかるちゃんやはなちゃんもプレイしてるって」

「えぇ!? ひかるやはなも!!??」

「プリキュアって、あの?」

「あぁ、何でもないなんでもない!」

 

 と、≪ナターシャ≫は≪エリザベス≫に対して取り繕う様に言い訳をした。

 しかし、まさか自分たち以外のプリキュアもまたこのSAOの中に入っていたとは、確かにナターシャとまではいかないまでも驚きであると、≪グレース≫は思っていた。

 彼女のプレイヤー名はグレース。現実での名前は≪花寺のどか≫、そして、一年前までキュアグレースとして、プリキュアとして戦っていた戦士である。

 グレースは一年前まで、地球を蝕み、病気にしようとするビョーゲンズという敵と戦っていた≪ヒーリングっとプリキュア≫のメンバーの一人だった。隣にいるナターシャもそう。かつては、キュアスパークルという名前を使って一緒に戦っていた仲間なのだ。

 しかし、彼女はこのゲームの中ではそんなプリキュア時代のプレイヤー名を使っていない。彼女が使っているのは、≪ナターシャ≫。今彼女の隣にいる≪エリザベス≫というプレイヤーと、小学校時代に呼び合っていた愛称を使っているのだ。

 そう、ここには、自分たちの事をプリキュアとは知らないプレイヤーが≪二人≫もいる。安易にプリキュアの名前を出すのはやめておこう。それが二人の共通認識となった。

 

「あぁぁぁぁ!!!」

「「え?」」

 

 なった瞬間だった。ある少女が、自分たちに向けて指を突きつけて驚いているのだ。その少女、二人もまた見覚えがあった。

 

「あぁ! あの子って確か……」

「えみるじゃん!!」

「この世界ではマシェリなのです、ではなくて!!」

 

 そう、≪HUGっとプリキュア≫というプリキュアのチームに所属しているキュアマシェリこと愛崎えみる。彼女とは、ある戦いにおいて面識があり、一緒にお花見までした仲である。ではなくてだ。

 

「何故お二方までこの世界に!?」

「えっと……」

 

 説明するまでもないほどにテンプレな理由である。ただ、最新のゲームを遊びたいと言う≪ナターシャ≫の強い希望で応募したら偶然当たって、更には彼女の小学生時代の友達であり、以前グレースも会ったことがある女の子≪エリザベス≫こと斎藤えりこや、グレースの≪病友≫である少女もまた当選したとのことでプレイしてたら閉じ込められた。

 つまり、そう言う事。

 

「そうだったのですね……」

「でも、驚きだよ。まさか……あ」

「ん? なんです?」

 

 言葉を紡ごうとしたグレースはしかし、隣にいるエリザベスともう一人の顔を見て言葉を止めた。その行動を不審に思ったイーグレットは、もしかして、と思って機転を利かす。

 

「私たちは、この二人の友達なの。久しぶりにあったから、少しだけ席を外させてもらって。話をさせてもらえますか?」

「あ、はい! 分かりました!」

 

 と、エリザベスではない方の少女がそう元気よく答えた。それじゃまた後でと、グレースも手を振り返しながら、路地裏に向かったグレース他もろもろ。

 

「イーグレット、今のどういう事?」

 

 とブラックが聞くとイーグレットは返す刀で答えた。

 

「あの二人、貴方たちもプリキュアだってこと、知らないんでしょ?」

「え? あ、そうだけど……貴方たち、も?」

「そうなのです!」

 

 貴方たちも、その言葉が気にかかったグレースが聞き返すと、イーグレットの代わりにマシェリが答えた。

 

「この方々もまた、私たちと同じプリキュアの同志なのです!」

「えぇ、マジで!!??」

「うん、私はブラック、よろしく!」

「私はブルーム!」

「イーグレットよ」

「私はホイップ!」

「二人とも、久しぶり!」

「のぞみさん!」

「この世界じゃドリーム、ね!」

「はい!」

「って、えぇ!? ドリームは、グレースたちと会ったことがあるのですか!!??」

 

 と、自己紹介をしているうちにナチュラルに再会の挨拶をしている二人を見て、マシェリが驚いていた。この反応、どこかナターシャに似ているなぁと思いながらグレースは言う。

 

「えっと、前にちょっとした事件の時に」

 

 と、グレースは返答した。

 ちょっとした、と言い方だと大したことのないように思えるが、実際には夢のつぼみという、簡単に言えばその人間の生きる気力をある科学者が根こそぎ奪い、娘を救おうとしたと言う人間のエゴと悲しみの時間だった。

 そして奇跡というプリキュアにとってはいつもと同じような手段でなければ解決することのできなかった悲しくて、大きな事件。

 その事件の際、彼女たち≪プリキュア5≫と≪ヒーリングっとプリキュア≫は出会っていたのだ。

 しかし、まさか双方ともにこの世界にいるとは思いもよらなかったが。

 ふと、ここでドリームが気がついた。

 

「フォンテーヌや、アースは?」

 

 フォンテーヌ、そしてアース。この二人は、プリキュア5が彼女たちと一緒に戦った時にいたヒーリングっとプリキュアの残りのメンバーである。その二人は来ていないのかと、単純な質問を投げかけたはずのドリームだったが。

 

「フォンテーヌはSAOが当たらなくて……アースは、元の世界に帰ったの」

「元の世界?」

「うん、ヒーリングガーデンっていうところなんだけど……」

 

 等々、情報共有をしていく彼女たち。

 その姿を見ていたグレースの≪病友≫。その耳には、彼女たちの声が聞こえてくることはない。でも、きっと自分の予想が正しかったら、彼女たちまた≪グレースと同じプリキュア≫なのかもしれない。

 そう思いながら、スッと彼女はその場から去っていくのであった。




プレイヤーNo.169花寺のどか(グレース【Grace】)≪原作:ヒーリングっとプリキュア≫
プレイヤーNo.170平光ひなた(ナターシャ【Natasha】)≪原作:ヒーリングっど♡プリキュア≫
プレイヤーNo.171斎藤えりこ(エリザベス【Erizabes】)≪原作:ヒーリングっど♡プリキュア≫
 プリキュアだけじゃなく一般人まで巻き込むスタイル。因みに残る一人はプリキュアでもプリキュアの登場人物でもありません。
 グレースと、とても縁とゆかりと似たところがある、≪病友≫、誰か分かりますね?
 そうです、あの子です。本来ならSAOなんてできる状況じゃないはずのあの子です。

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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