SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO 作:牢吏川波実
ここに、数人のプレイヤーがいた。いや、それ自体は普通のこと。ただ、やっていることが少し異様だった。
「攻略会議までもう少しありますけど、どうします?」
「あぁ、そうだな。サツキ」
「フッ! あぁ、行こうか」
と、一人の美男子がモンスターの一体を≪蹴り飛ばした≫。本来だったら剣以外での攻撃は、≪体術≫という特殊なスキルを覚えなければほとんど威力を発揮することはない。しかし、だ。今戦っていたモンスターのHPはほんの一ドットしかなかった。その結果、そのモンスターは微々たる攻撃でも倒され、ポリゴン片となって消滅したのだった。
彼は元々空手家であるので、この時は彼もそのスキルの事を知らないのだが、その≪体術≫スキルを覚えてからが彼の始まりになるのかもしれない。
「この世界で一か月、そろそろ足の感覚も戻ってきたかな」
と言ったのは、もう一人の美男子、少し見方を変えれば女性にすら見えてしまうほどに美しい男性プレイヤーは、足をトントンとする。その姿を見た一番最初に話しかけた女の子は聞いた。
「アンフィニさん。大丈夫ですか、足の調子は?」
「勿論。地面を踏みしめる勘は、完全に取り戻したよ」
と、彼は言った。そう、≪アンフィニ≫と言う名前を使っている男性は、およそ一年前までスケート選手として国内外で活躍をしていた。しかし、成長痛や、過去に負った傷の影響もあって徐々にスケートを上手に滑ることができず、更には交通事故にまで遭遇して、彼の選手生命は完全に断たれてしまった。
自分のスケート人生の最後を自分で決めることもできない、そんな絶望に沈みこんだ。
が、しかし、それでも彼はある女の子たちのおかげで、自分の原点を、自分がスケートをして、それを見てもらえることでみんなが笑顔になることが嬉しかったことを思い出し、立ち直り新たな出発を果たした。
それから一年。まだ、現実世界では足の感覚が戻っていなかったが、しかし彼は絶望することなく前を向き、明日を目指して頑張っていた。そんな時にこの事件に巻き込まれた。
でも、彼はそれもまた不幸中の幸いなどと笑い飛ばしていた。もう二度と戻らないと思っていた左足の感覚が戻った。だから、自分はこの世界に感謝すらもしていると。
でも、だからと言ってこの世界を作った茅場明彦を許しておけない。だからこそ、彼も、いや、彼らもまた攻略組の一員になることができたのだ。
「そう、良かったです!」
「フ……」
と喜ぶ≪セブン≫とちょっとカッコつけた≪バン≫。と、ここまで見ているとこのパーティー、男性三人に女性一人というセブンにとってはちょっとかわいそうなパーティーに見える、だが、ここにいるのは彼女たちだけではなかった。
「おーいゆい、じゃなかった、セブン!」
「あ、こっちです!」
と言って現れたのは六人の女性だった。どうやら、三人は学生で、三人は成人している大人の様だ。
「そっちは、レベルアップしたのか?」
「勿論です。バンさん」
「分かれてレベルアップしたかいがあったね!」
「そうですね……」
≪ユカ≫≪ナオ≫≪ミウ≫≪アカリ≫≪カノン≫そして≪クロエ≫。この六人の女性と、先ほどの四人を含めた十人で、このSAOを闊歩しているのである。
この面子が集まったのは偶然なはず、たまたま攻略をしようとフィールドに出たら遭遇して、一緒にパーティーを組もうと言う話になったのは三週間前の事。なのに、その裏ではどこかつながりを持った七人と、そしてそのつながりに極めて似ている物とつながっている三人が出会ったことは、必然だったのかもしれない。
「そう言えば、今朝の新聞どう思いました?」
と聞いたのはカノンである。今朝の新聞、というのはあれの事だろう。トールバーナへ至る前の町、そこで宿を取っていた彼女たちは、張り出されていた新聞を見て驚愕した。
そこには、元βテスターと名乗るプレイヤーたちによって攻略会議が妨害されたとの旨の発言と、その時の写真が載っていたのだから。
はっきり言うと、あまりにも粗雑な物であったためにそれが全て真実であると断定できるような証言も証拠も出ていないため自分たちはその内容をあまり信用していない。
それに、何よりだ。
「あぁ、でもまさか、花咲もこのゲームをプレイしているとはな……」
「それに、いつきも……」
「はるかちゃん……」
その時の写真をよく見ると、映っていたのだ。自分たちの知り合いが。それぞれが、それぞれに知っている人間の顔がはっきりと。ある人物は同じ学校のクラスメイト、ある人物は自分の実の妹、そしてある人物は、親友。
そんな彼女たちが攻略会議を邪魔するだと。あり得ない。
実は今回のボス攻略会議、彼、彼女たちはスルーすることにしていた。まだ、レベルが前線で戦っている攻略組よりも劣っていることも、自分たちの実力も良く知っていたから。
けど、その写真を見た瞬間にその考えはすぐに消え去った。
彼女たちはただ、真実が知りたかったのだ。自分たちの知り合いが何故、攻略会議を邪魔したとなっているのか、あのキバオウなるインタビューを受けたプレイヤーが何者であるのか。どうして、その攻略会議を邪魔したとされるプレイヤーの意見が乗っていないのかなど、色々と聞きたいことがあった。
だから彼らは行くのだ。自分の知り合い、そして自分たちと共に生きた仲間たちの下へと。
「ここからはトールバーナは目と鼻の先だ。急ごう」
「はい」
と、サツキの言葉にセブンが同意した瞬間だった。
「!」
三体の≪リトル・ネペント≫が姿を現した。それも、自分たちの進行方向と同じ方向に、だ。
「あぁ、もう! こんな時に……」
「アカリ……」
「ッ! ……えぇ」
「全く、君たちの方もそうだけど、こっちの決着もつけないとね……」
と言って、アンフィニは≪スモール・レイピア≫を取り出した。そして―――。
「フッ!」
「ハッ!」
「えい!!」
その戦いはあまりにも圧倒的だった。柔軟に、あるいは大胆に、そしてチームワークの良さは、それぞれの知り合いと同じくらいに高まっていた。
この三週間一緒に戦ってきたのだ。この程度の相手に後れを取る必要はない。
「セブン、スイッチ!」
「ハイ!」
「はぁぁぁ!!」
アンフィニは、リトル・ネペントに対して、ソードスキルのリニアーを使用。その後、セブンが瞬時に間に入り込みソードスキルを発動させる。
「サツキさん!」
「任せろ!」
そして、ホリゾンタルによって一閃した後、さつきもまたスイッチによってその間に入り、ソードスキルも使わない普通の剣技を見せる。
そして、リトル・ネペントが毒液を吐こうとしているのをみると、全員に向けて。
「下がれ!」
と大声で呼びかけ、全員が後ろにステップする。瞬間、三体のリトル・ネペントが毒液を放出した。それと同時に背後に回り込んだクロエ、アカリ、バンの三人が背後からそれぞれにリトル・ネペントに攻撃を与える。
「ッ!?」
その攻撃によって、先ほどから一点集中的に攻撃を受け続けていたリトル・ネペントの一体はポリゴン片とかした。リトル・ネペントは、基本的に自分の前にしか攻撃を出せない。なので、後方にてソードスキルを放っても、硬直時間によるデメリットはあまりないのだ。
そして。他のリトル・ネペントが、彼女たちに向けて振り向こうとしたその時だった。
「「「「はぁぁぁぁぁ!!!」」」」
ユカ、ナオ、ミウ、カノンの四人がそれぞれにソードスキルを発動。それぞれの剣閃が昼間のフィールドの中に残る中、残った二体のリトル・ネペントもまた、最初に倒されたリトル・ネペントの後を追うかのようにポリゴン片となりて、その姿を消した。
そして、彼、彼女たちの前にはリザルト画面が表示される。
「ふぅ、もうこの辺りの敵はこりごりですね」
「あぁ、はやくトールバーナに向おう」
「「はい!!」」
こうして、少しのトラブルはあった物のトールバーナへと向かうことになった十人のプレイヤー。
この、SAOの世界においてよく見る光景の一つ、である。
プレイヤーNo.179???(サツキ【Satukl】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.180???(アンフィニ【infini】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.181???(セブン【Seven】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.182???(バン【Ban】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.183???(ユカ【Yuka】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.184???(ナオ【Nao】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.185???(ミウ【Miu】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.186???(アカリ【Akari】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.187???(カノン【Kanon】)≪原作:???≫
プレイヤーNo.188???(クロエ【Chloe】)≪原作:???≫
ユカ、ナオ、ミウはともかく、他のメンバーは一目見て誰か分かりますよねこれ。
本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。
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