SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 今回からは前回のシリアスから打って変わってギャグ回となります。


メインシナリオ 第三章 第四十五話

 人間とは、常に二つの種類に分けられる生物である。

 男と女。

 お金持ちと貧乏。

 そして、馬鹿と天才。

 だが、その種類を隔てている壁を取っ払う事だってできるのもまた、人間である。

 今では、男の心を持ったまま生物学的には女性として生きていた人間が、手術やホルモン療法などで肉体を男性にすることもできる。

 また、お金持ちであっても一つの過ちによって貧乏人になることがあれば、逆に一発逆転で大金持ちになる貧乏人。または、家が貧しくても才能さえあれば大金持ちと一緒に勉強だってできる。

 そして、馬鹿と天才だが、これに関しては―――。

 

『うわぁぁぁぁぁ!!!』

 

 混ざり合わないと馬鹿の方が死ぬので逆に壁を取っ払う努力をし続けなければならない。

 秀才の方が、歩み寄らなければならない。

 それが、人類という生き物に二種類ずつ存在している理由に。いや、ならないか。正直言って、馬鹿は何をやっても馬鹿で、足を引っ張ってしまう。別に歩み寄る必要も壁を取っ払う必要もどこにもない。でも、その馬鹿という部分が愛らしくて、笑えてしまう。周りを笑顔にできる。ただ、それだけでいいのだ。

 人間は皆馬鹿になってしまえばいい。そうすれば、人間関係に悩む人間も、将来に悩む人間も、いなくなる。みんなが皆、能天気で、のほほんとしていれば、世界は穏やかなまま時が過ぎる。いや、そうなったら将来的には人類はいなくなるかもしれないが、まぁ、何が言いたいかというと。

 

「ごめんなさぁぁぁぁい!!!」

「マリンお説教は後にするから走りなさいってね!」

「え!? 説教されるの確定なの!?」

 

 そう言うキャラは一チームに一人で十分だという事だ。

 ユウキやフルムーンたちとはまた別の森。そこでコル稼ぎをしていたパーティーが四つ、存在した。

 ブロッサム、マリン、サンシャイン、バン、マシェリ、アンフィニのパーティー。

 A、ガンリュウ、バット、スタームルガー、ジョナサン、アミカのパーティー。

 フミコ、テンザイ、ミィ、ブラックローズ、ベーゼラ、クレールのパーティー。

 キッド、レイアース、シズク、ローウェル、ノエルとそしてもう一人のパーティー。

 この四つ、計二十四人のプレイヤーで森の中を探索していた。

 はずだったのに、なぜか走っている彼女たちの背後には―――。

 

『グルルルルラァァァァァ!!!!』

 

 その三倍くらいの数のダイアー・ウルフと、さらに同じくらいの数がいるフレンジー・ボアが彼女たちの事を追っていた。普通だったらこんな状況になるわけない。そう、普通ではないことが起こったのである。

 

「たく! なんであんな見え見えの罠にハマるんだよ!!」

 

 と、走りながらキッドがマリンに言った。

 この世界のフィールドには、宝箱が落ちている。ソレを開けると、中からアイテムが出て来たり、あるいはコルがゲットできるのだ。しかし、ソレを開けられるのは最初に見つけたプレイヤーのみで、それ以降はその宝箱は消滅し、中に入っているアイテムを入手することは不可能になる。

 いわば、宝箱を見つけたプレイヤーの総取り、早い者勝ちなのである。なので、本来だったらこういう既に捜索しつくされたであろうフィールドに宝箱なんて落ちているはずない。

 が。

 

『あ! 宝箱みっけ!!』

 

 マリンが、見つけてしまったのである。その、宝箱を。そして、彼女が独断でその宝箱を―――。

 

「ってちょっと待ってよ! あの時キッドだって!」

『おラッキー! 何が入ってるか開けてみよう!!』

「って賛成してたじゃん!!」

「まぁ、確かにそだけど……」

 

 と、二人はもめにもめていた。そう、見つけたのはマリンだが、開けるようにそそのかしたのはキッドなのである。結果、この始末。

 その宝箱は他の大多数のプレイヤーの想像通り、トラップであった。簡単に言えば、開けると、周りから大量のモンスターが現れて、開けたプレイヤーとそのパーティーを襲うと言う罠。それにハマってしまったのである。

 で、現在はそのモンスターたちから逃げているところ。ハッキリ言って間抜けもいいところの大失敗である。が、今はそんなことを言っている場合じゃない。

 

「二人とも! もめるのは後にして、今は走って!!」

「「はい!!」」

 

 とシズクの言葉に返答した二人。マリンはともかくとして、キッドは十分大人なのに中学生にそう指摘されるのはどうかと思うのだが、その辺り、くぐって来た修羅場の数、というよりその修羅場の記憶の違い、なのだろう。シズクの言葉には何か従わなければならないと言う恐れが二人にはあった。

 ともかく、彼女たちは今≪ある場所≫に向けて逃げている状況にあるのは、見てわかる通り。ダイアー・ウルフはとても俊敏性が高いモンスターであり、普通のスピードであればすぐに追いつかれてしまうのだが。

 

「でも、みんなして俊敏のスキルをあげてて良かったわね!」

「そうだな! それだけはラッキーだ!」

 

 幸か不幸か、このパーティーの全員が俊敏のスキルをかなり上げていたのである。勿論マリンのように裁縫スキルの方にポイントを振り分けたりしているプレイヤーもいるっちゃいるが、少なくともダイアー・ウルフよりも素早く動けるくらいの俊敏スキルは持っていた。

 もう一つのパラメーターである筋力は確かに大事だ。それの如何によっては将来的には使用することが不可能になる武器が出てくるかもしれないから。でも、今のこの第一層攻略の段階で将来性を見据えるにはまだまだ時間が余っている。

 そこで、多くのプレイヤーの共通認識として、俊敏のスキルを上げることによって移動速度を上げる、というのがポピュラーなものになっていた。

 勿論筋力を上げているプレイヤーだってかなりの数がいるのだが、しかしことここにいるプレイヤーたちは皆、俊敏のスキルを上げているプレイヤーで固められていた。

 

「たく、銃があったら撃ちながら逃げれるのに!」

「この世界は剣だけの世界だからそんなのないよ!!」

「そもそも銃撃ったことあるんですか!?」

 

 と、バットの言葉にツッコミを入れたブロッサム。その彼女たちに対してAが言う。

 

「あぁ、私たち武偵だから」

「武偵って、あの……」

 

 武偵、それは―――。

 

「なんて話しとる場合じゃないぞ!!! もうすぐ桃色の髪のドビュッシーが待機しとる場所に到着じゃ! 気を抜く出ない!!」

「なんか色々混ざってない?」

 

 と、フミコの言葉で正気に戻った一同は、前を見る。すると、そこには確かに桃色の光が見えた。

 そう、このパーティーメンバー最後の一人にして、最後の切り札。彼女たちはその少女に賭けたのである。

 瞬間、レイアース、スタームルガーの横を桃色の矢が通り過ぎた。いや、それだけじゃない。他にもフィールドの外の背景部分である森の木に当たる矢がいくつもある。

 

「こらぁ! ちゃんと狙わんかい!!」

「まぁ無理もない。あのシステムはソードスキルとはまた別の物らしいからな」

 

 と怒るフミコをあやすようにテンザイが言った。

 そう、そのシステムはソードスキルとはまた違った別の孤立したシステム。特に遠くから狙ったものを射るためにはソレを使っている本人の力、照準を合わせる能力と言う物が必要になって来る。

 彼女はその力を使うのが今回で二回目。≪二人≫には話していないあるデメリットがあるためにそんなに簡単に使う事をしなかった力だが、しかし今回ばかりは仕方がない。

 このパーティーをまとめているテンザイが指示を出したのだ。他のプレイヤーたちがモンスターたちのヘイトを集めている中で、彼女を先にフィールドの出口の方向に走らせて、そこから攻撃を行う様にと。

 しかし、先も言った通りその攻撃は遠距離になればなるほど照準が狙い辛くなっておかしな方向に飛んでいく物となる。現実世界で弓道をしたことがある人間ならまだしも、彼女にそこまでの正確性を求めるのは少し不憫な一面があるのは間違いない。

 だが、それでも彼女は徐々にその照準を合わせていき、次第にモンスターにその矢が当たるようになっていく。一本一本は確かに攻撃力がないかもしれない。しかし、塵も積もれば山となると言う物。元々彼女の攻撃で全てのモンスターを倒すつもりなんてさらさらない。HPを少しでも減らして、この後のモンスターの討伐を少しでも有利にさせたいからこそ、この作戦を選んだ。

 ただ一つ、誤算があるとしたら。

 

「む? なんじゃ?」

「あの、青い光は……」

 

 桃色の光の隣に、青色の光があるという事。そして―――。

 

「皆! 避けて!!」

「え、ちょ! 危なッ!! うわぁぁぁぁ!!!」

 

 エイミーともう一人が何の躊躇もなくその攻撃を放つ胆力があったという事である。

 エイミーの言葉に、マリン以外の者は躊躇なく動くことができ余裕で回避、彼女だけはブロッサムとアンフィニによって腕を掴まれて引きずられるようにその場から退避したことによって難を逃れることができたので、何の問題もないだろう。

 

「いや!! 私死にかけたんだけど!?」

「え、ご、ごめん!」

「って、マリン! そもそもの話ですが!」

『大丈夫! 避けられるから!』

「って、言って送り出したのはマリンですよね!」

「ぐう……」

 

 まぁ、それはともかく。

 

「今の青い光は、何だったの!?」

「ってそこ! なんで私を置いて話を進めようとしてるの!? 私死にかけたんだよ!?」

「今の、まるで≪ディバインバスター≫みたいだったの……」

「もしもーし!!」

 

 今一番問題なのは、一体だれがその青い光を放ったのか、みると、そこには。

 

「初めまして私も〈魔法少女〉スキル持ちなの」

 

 一人の女性、そして数名のプレイヤーがいたのである。

 

「私の命の危機に関してはまさかのノータッチ!?」

「まぁ、知らずにすぎていくのもベタでいいんじゃないかの?」




 最後に出てきたプレイヤー達、実はリリカルなのはシリーズに関係のある面々だったりします。

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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