SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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SAO×ケロロ軍曹×小林さんちのメイドラゴン×這いよれ! ニャル子さん

 地球、それは数多くの侵略者に常日頃から狙われている。宇宙の歴史から鑑みるにとても異質な惑星である。

 一体何が彼らをそこまで掻き立てるのか。まるで引力にでも惹かれていくかのようにその者たちは地球に降りたち、そしてその侵略を目的とする。

 だが、その侵略の全てが叶ったことはない。この星には、人々の平和や人間の自由のために戦う戦士たちが、そして当たり前の日常を守る為に戦う少女たちがいたから。

 しかし、それは侵略者というカテゴリーの中ではほんの一握りにしかすぎない。

 地球には、今でもあちらこちらに潜伏し、侵略の機会を伺っている侵略者が山のようにいるのだ。

 これは、そんな侵略者の一つである者たちと、その侵略者を含めた宇宙人を取り締まっている組織に属している人間。そして、侵略してきたわけではないが、世界にすっかりと染まりきったドラゴンたちの、あるちょっとした悪戯から始まった出来事である。

 

《秋、ときいてみなさんは何を思い浮かべますか? 読書の秋。食欲の秋。芸術の秋。色々と思い浮かべると思いますが、今日この日に限っては、少し様子が違うようで……え? 私が、誰かって? あ、どうも。私、ケロロ軍曹のアニメのナレーションをしている人です。多分今回限りの出番になると思いますが、どうぞごひいきに……え? ケロロ軍曹が何か知らない? では、説明いたしましょう》

 

 謎の黒子は、そう言いながらどこからともかく講釈台を取り出すと、ハリセンでソレを叩きながら言った。

 

《西暦、20××年。地球は突然謎の地球外生命体に襲われた。空を覆い隠すUFO。残酷にして冷酷無比な侵略者。逃げ惑う人々。圧倒的な科学力の差。警察も防衛軍もなすすべもなく敗れ去り、そして地球は新たな支配者を迎えることになる。ハズだった……てな感じでアニメ第一話が放送されて今年で18年。宇宙人であるケロロ軍曹とその仲間たちが、地球人の少年少女たちと送る。愉快痛快ドタバタコメディ。それがケロロ軍曹というわけでして……》

「ゲロゲロリ……」

《おやおや、今日も軍曹は何か企んでいるようで。それでは、私はこの辺で……あまり長居しすぎると別れるのが辛くなりますし、後に残る物に任せるとしましょう。では、さようなら!》

 

 と言って、黒子は去っていった。いったい何者なのか、しかしこれだけは言えるのかもしれない。

 もう、二度と彼に会うことはできないであろうと。

 

「クルル曹長、作戦は順調でありますか?」

「もちの論だぜ~。第一フェイズ、第二フェイズ、共に問題なく遂行しているぜぇ~」

 

 緑色の、人の姿をしていないカエルのような生物は、黄色の、同じく人とは思えない人物にそう聞いた。

 この緑色の人物こそ、このケロロ軍曹という物語の主人公、そのものずばり《ケロロ軍曹》。ガマ星雲という星雲にある惑星、ケロン(スター)からある目的を持ってこの星にやってきたケロン人である。黄色い星のマークをお腹に付けているのが特徴だ。

 黄色の人物は、ケロロの部下の一人である《クルル曹長》。作戦通信参謀であり、ケロロ達が使用しているメカの設計、開発を担当している部隊のブレーンともいうべき人物だ。こちらは、お腹にはオレンジ色の渦巻きのようなマークを付けている。

 

「でも、本当にできるんですかねぇ?」

「誰にいってんだ坊主。地球の科学力なんざ、俺にかかれば原始時代の武器みたいなもんだぜぇ」

 

 クルルに聞いたのは、《タママ二等兵》。この部隊の中では唯一、オタマジャクシのような尻尾を持っており、部隊最年少のケロン人だ。胸のマークは、自動車に就けるような初心者マークであるのは最年少であり、まだ幼いという事が関係しているのかもしれない。

 

「おい、呑気にゲームなんてしている場合か! 俺たちの目的を忘れたのか!!」

「もう、そう怒らないでよギロ山君」

 

 ケロロにギロ山と呼ばれた赤い人物は、《ギロロ伍長》。彼のみ腹部には何のマークもない、ベルトをたすき掛けにしているのが特徴ともいえる人物だ。

 《軍曹》《曹長》《二等兵》《伍長》そして《部隊》。この名称を聞いて薄々感づいているかもしれないが、彼らはただの宇宙人ではない。軍隊に所属している人間だ。それも、ただの軍隊ではない。彼らは―――。

 

「俺たちは、このペコポンを侵略しに来ているんだぞ!」

 

 侵略者、である。

 ペコポンとは、ケロン人の中での地球を意味する単語であり、彼らはケロン星からの指令でペコポンを侵略しに来たのだ。したがって、彼らの部隊の正式名称は、《ガマ星雲第58番惑星 宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊》であり、その隊長がケロロ軍曹であるのだ。

 因みに、実際の階級上ではクルルの階級である曹長の方が階級は上であるのだが、体調の素質を持っていたのがケロロであったために彼が隊長の役職を持っているのだ。

 なお、この部隊に所属している軍人は彼ら四人だけではない。その時、クルルの目の前にあるモニターが作動した。

 

「おじさま、ニャル子さんたちが来ました。ていうか呉越同州?」

「おっ、グッドタイミングであります。モア殿、お通しするでありますよ」

「了解!」

 

 モニターは一瞬のうちに途切れる。

 このモア、という女性こそがこの部隊のもう一人の隊員。というわけではない。彼女はいわゆる外部協力者であり、ケロン人ですらもないのだ。

 そして、その本名を聞けば誰でも思い出すであろう。あの予言を。

 彼女の名前は《アンゴル=モア》。ノストラダムスの大予言、と呼ばれる1999年7月7の日に地球が滅亡するという予言の中に現れた恐怖の大王と同じ名前を持つ女の子であり、当の本人である。

 本来であれば、彼女が1999年に目覚めることによって地球は滅亡するはずだった。しかし、彼女が寝過ごしたおかげで1999年に地球が滅びることなく、さらに目覚めた後に滅ぼそうとした時に古い中であったケロロが《ある物》を守るために彼女を説得したことによって地球を滅ぼすことを止めて、以来彼らケロン軍に協力をしているのだ。

 

「おいケロロ! まさかニャル子というのは、あの惑星保護機構の者の事じゃないだろな!」

「ゲロ? そうでありますが?」

「何を考えている! 地球を侵略しようとしている我々と、惑星保護機構はいわば敵同士! 敵をわざわざ懐に入れるなどと!」

 

 と、ギロロはどこかで見たような形の銃をケロロの頭にめり込ませながら言った。

 《惑星保護機構》とは、宇宙連合に参加するだけの文明レベルに達していない惑星を宇宙人の介入による急激な変化から守るための組織であり、ニャル子という人物はそこに所属している隊員であるのだ。

 つまり、ギロロの言う通りケロン人である彼らにとっては敵と言ってもよい物、のはずなのに。何故ケロロがその人物を招き入れるようなことをしたのか。

 

「いやぁ、実は先日ゲロロ艦長のファン会がありまして、そこで意気投合しましてですなぁ。ニャル子どののご友人もこのゲームをすると言うので、どうせならニャル子殿もプレイしてみてはと誘った次第でして」

「アホかぁぁ!!」

 

 ケロロの言うゲロロ艦長というのは。その名前の通りゲロロ艦長という人物を主人公とした宇宙戦艦ガマトの戦いを描いた地球で大人気のアニメだ。その人物の容姿はどう考えても彼らケロン人と瓜二つであるはずなのだが、別に関係性はないらしい。

 ケロロが言うには、先日そのゲロロ艦長のファン感謝祭のようなものがあって地球人に変装して参加したところ、同じく地球のアニメに造詣が深かったニャル子とばったりと出会って、あとついでにファフニールなる人物とも意気投合してその後二次会をして互いの素性について語り合った挙句、本日サービス開始となるゲームにまで話が飛び、結果彼女たちの仲間も含めてみんなでゲームをしようという話になったとか。

 

「おい待て! 誰だファフニールとは!! ソイツも惑星保護機構の人間なのか!?」

「いや、彼はそう言った機関には所属していないらしいでありますが、どうやらただの地球人というわけではないらしく、吾輩たちの正体も一目見ただけで看破したそうな」

「そんな怪しい人間を基地の中にいれるなぁ!!」

「ゲロォォ!!?」

 

 と、ギロロはケロロに対して怒鳴るが、しかし怒るのも無理はない。

 普通の人間であれば決して見抜けるはずがないケロン人の変装を簡単に見抜き、そして惑星保護機構と侵略者双方に接触しようとしてきた怪しい人物を、わざわざ自分たちの前線基地に招き入れる馬鹿がどこの世界にいるのか。いや、ここにしかいないだろう。

 

「おじ様、ニャル子さんたちを案内してきました。ていうか一蓮托生?」

 

 ケロロとギロロが喧嘩をしている最中、モアが多くの男女を連れてケロロ達の元へと到着した。

 ところで、先ほどからモアの使用している四字熟語があまりその場その場に適応していない者であるのだが、それがある意味彼女のアイデンティティのようなものであるので仕方がない。

 

「ここがケロン軍の前線基地、なんともオタク心が揺さぶられる出来ですね!」

「ニャル子殿、ようこそおいでくださいました!」

「あの女の子がニャル子さんなんですか?」

「はい! あなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです!」

 

 ニャル子は、仮面ライダー一号の変身ポーズのような物を決めながらそう挨拶をする。

 そう、彼女が惑星保護機構に所属しているニャルラトホテプ、通称ニャル子である。

 ニャルラトホテプという名前自体は、クトゥルー神話と呼ばれるアメリカの小説に登場する架空の神話に登場する這い寄る混沌、強壮なる使者の名前と同じであるのだが、どうやら本人であるらしい。架空の神話のはずなのに本人とはどういうことなのかと疑問に思うのだが、それはこの際置いておこう。

 

「そして、この丸眼鏡の男性こそ、ファフニール殿であります」

「フン……」

 

 ファフニールは、ケロロの紹介に対して不機嫌そうに顔を逸らした。執事のような恰好をしているが、どこかの屋敷に仕えている人間であるのだろうか。タママのホームステイ先である西澤家の執事であるポールのように。

 もしかしたらその背後に控えているメイドもまた同じ屋敷のメイドである可能性も考えられる。

 

「私はクー子よろしく」

「ハス太だよ。よろしくね!」

 

 と、ニャル子の知り合いという二人が、正反対の挨拶をする。

 クー子、もまたニャル子と同じく惑星保護機構の職員であり、ハス太は非正規職員のような立ち位置であるそうだ。

 そして、この二人もまたニャル子と同じようにクトゥルー神話の中にその名前を記す存在であるクトゥグア、ハスターの元ネタである。

 この三人が、時に協力し、時に喧嘩をしながら、地球上で発生する様々な宇宙人の事件を解決している宇宙人であるのだ。

 

「では、ファフニール殿の後ろにいるお二方が……」

「初めまして。私トールと言います。小林さんの家でメイドをしています」

「私はカンナ」

 

 と、ファフニールの背後にいたメイドの格好をした女生徒、そしてケロロより少し背が高いくらいの子供が答えた。

 

「おい、ファフニールとか言ったな……お前はいったい何者だ?」

「……」

「いや、お前だけじゃない。お前の仲間という後ろの二人もだ……ケロロはともかく、惑星保護機構の隠蔽を見抜く眼力は、ただの人間とは思えん」

 

 と、ギロロが不信感をあらわにしながらファフニールに聞いた。その後ろでケロロは彼に抗議しているがギロロは完全に無視している。

 ギロロはケロロの迂闊さという物をよく知っていた。そのため、ケロロの変装が見破られる可能性というのは多分にあり得ることだろう。しかし、惑星保護機構は違う。

 彼らの認識阻害能力というものは、とてもよくできており、特に彼らの使用する結界は、自分たちケロン軍の脅威のメカニズムをもってしても解析することは難しいという程の物。

 そんな彼らの使用する力を難なく突破する等、ただの人間にできるはずがない。果たして、ファフニールトは、トールとは、カンナとはいったい何者なのか。

 

「俺の正体など別にどうでもい。俺はただ……」

「私たち、実はドラゴンなんです!」

「そう」

 

 そっけなく対応しようとしたファフニールを押しのけ、トールが極当たり前かのように自らの紹介を果たした。カンナもまたトールの言葉に同意する。

 

「ドラゴンだと!?」

「確かに、よく見るとファンタジー物でもおなじみのツノやしっぽが付いていますね」

「本当だ。気が付かなかった……」

 

 と、ニャル子とハス太がトールの頭や背後についている尻尾を凝視しながら言った。

 認識を阻害する能力を使用する自分たちですらも認識するのに時間をかけるなんて、どうやらとても高度な技術を使っているようだ。

 

「ゲロゲロリ。それほどの認識阻害能力が備わっているのであれば、吾輩たちの正体を見破るのも朝飯前という事でありますな」

「そういうことです!」

「しかし、何故そのドラゴンであるトール殿がメイドなど?」

「それはですね……」

 

 ここで、トールたちドラゴンの紹介をしておこう。

 『トール』は、元々この世界の存在ではない。また別の異世界に住んでいた生物である。

 そちらの世界では、人間たちと敵対する立場である『混沌勢』という物に所属して、その中枢として戦っていたが、神々との戦いで背中に剣を突き立てられて重傷を負った。

 そして、そのまま世界を超えてこの世界にやってきたときに、彼女にある出会いが待っていた。

 それが、人間の女性『小林』との出会い。

 当時酔って山の中に入ってきた小林は偶然トールに出会い、酔った勢いで彼女の背中から剣を引き抜き、彼女の命を救った。

 それを恩義に感じたトールはメイドとして恩返しをするために小林の家でメイドとして暮らし始めたのだ。

 そして、この世界で生活を送る中で、元々彼女の世界にいたドラゴンの仲間もまたこちらの世界の地球にやってきて、暮らしを始めた。

 そのうちの一人が彼女『カンナ』。本当の名前は『カンナカムイ』というドラゴン。

 まだ幼竜である彼女は、元々いた世界でとある出来事を起こしこちらの世界へ追放されてしまったのだ。そして、親しかったトールがこちらの世界で生存していると知った彼女は、トールを探し出し、彼女と一緒に小林の家で居候をしているのだ。

 そして、ケロロ達の正体を見抜いた『ファフニール』。

 彼は、こちらの世界に来たドラゴンの中では唯一の男性である。

 彼に関しては恩返しのためにこちらの世界に常駐しているトールや、追放されたカンナのように特別な事情を持ってこちらの世界に来たわけではなく、二人の居候を抱えたことによって手狭になったために三人で暮らすことのできる家に小林が引っ越した時の祝いの会の際にこちらの世界にやってきた。そしてその後、どういうわけかこちらの世界に長居することになったようだ。恐らく、その理由はこの世界でハマった物が原因なのだろうが。

 そう、実は今回彼らが集まったのはあるゲームが原因であるのだ。そのゲームとは―――。

 

「それで、いつになったら始められるんだ。SAOは?」

「まぁ待ちな。あと10分で準備完了だぜぇ、クック~」

 

 『SAO』。本日、11月6日。サービス開始となるVRMMORPGである。

 本来、このゲームをプレイするためにはソフトとナーヴギアというゲーム機が必要であるはずなのだが、この部屋のどこを探してもソレに似たような物すらも見つからない。

 

「しかし、ナーヴギアを吾輩たちが使用することが出来ないと知った時にはどうなることかと思ったであるます」

 

 そう、本当は彼らもまたナーヴギアとソフトを購入しようとしていたのだ。しかし、試しにナーヴギアを使用して別のゲームをプレイしようとして見たのの、何故か彼らではVR空間に入ることすらもできなかったのだ。

 これは、彼らケロン人と地球人との頭の構造の違いによるものではないかという仮説が立てられたが、原因は不明である。

 そのため、ケロロの居候先の人間である冬樹や夏美が、同じくタママの居候先の大会社の令嬢である桃華が手にいれたSAOをプレイするというのに、彼らはお留守番という疎い目に合いかけたのだ。

 そこで、ケロン軍驚異のメカニズムの悪用である。彼らは、独自にSAOの世界に入ることが出来る装置『電脳世界侵入帽子(こどものころやったことあるぼうし)』を開発してそれを利用してゲーム世界に入ろうとしているのだ。

 実はファフニールは生粋のゲーマーであり、この世界に来てからという物、多種多様なゲームをプレイしていた。その中で、このSAO発売のニュースを聞きつけ、様々なサイトで予約をしようとした。しかし、残念ながら抽選に当たることが出来ずに変えなかったのだ。

 そんな時に、ケロロ達のたくらみを知り、こうしてケロン軍の前線基地(ケロロが居候している家の地下)に足を踏み入れたのだ。

 

「それで、トールさんやカンナさんもゲーマーなんですか?」

 

 と、タママが純粋に聞いた。一見して、ファフニールの仲間であるトールたちもまたゲーマーではと思ってしまうのだが、しかし彼女は首を振って言う。

 

「いいえ。ただ、小林さんがSAOを手にいれたという事なので、だったら一緒にゲームをしたいなと」

 

 トールの居候先の小林はSAOを自力で手にいれたらしく、ファフニールからケロロの事を聞いたトールは、せっかくだから自分もSAOをプレイしてみたいと申し出たそうな。カンナは、なんとなく面白そうだから来たという事らしい。

 さらにニャル子もまた同じような物らしい。

 こう聞くと、なんとも自分たちは似た者同士のようだ。

 地球人じゃないという事をはじめとして、 地球人と一緒に住んでいる。

 一緒に住んでいる人間がゲームを手にいれた。

 その人たちとゲームをプレイしたいと望んだ。

 こんな様々な一致、奇跡と言ってもいいのではないだろうか。なんだか、この先も自分たちは仲良くできそうな気がしてくる。そう考えるケロロなのであった。

 

「クック~、準備できたぜぇ。後はこれをかぶっちまえばSAOの世界に行くことが出来る」

「これって……運動帽ですか?」

 

 ニャル子が受け取ったのは、一般の小学生がかぶるような紅白帽だ。何故このようなデザインで作ったのかはなはだ疑問であるが、ともかく彼彼女たちはクルルのレクチャー通りに紅白半分半分にして頭にかぶった。なんだか昔の特撮ドラマみたいな格好だ。

 

「これでいいでありますか?」

「バッチリだぜぇ、んじゃ早速行くぜぇ」

「え、もうですか!?」

「ポチッと!」

 

 クルルは何の躊躇もなく目の前にある髑髏マークの書かれたボタンを押した。すると、ケロロたちの紅白帽が突如まばゆいばかりの光を放つ。

 

「ゲロォ!?」

「うおっまぶし」

 

 そして、ケロロたちの身体は瞬く間に消えてしまった。あっけなくという言葉が似あうくらいにあっさりと、まるで誰もいなかったかのように消えてしまったのだ。

 そして、それを見たクルルは一言。

 

「妙だな、魂だけゲームの世界に行くはずなのに、なんで身体まで消えちまうんだぁ?」

 

 そう、実はこの装置本当はナーヴギアと同じくゲームの世界に入るのは意識だけで、身体だけは現実の世界に残っているはずなのだ。しかし、実際に起こったのは身体の消失。

 これは、この装置本来の仕様を考えればおかしなものだ。この状態になると、本当にケロロ達がゲームの世界に行ったのかも不安になる。はずであるが、しかしこの男は違った。

 

「まぁ、俺には関係ないぜぇ、ピロシキ食べよ」

 

 と、まるで何事もなかったかのようにクルルは近くに置いてあったピロシキを手に取ろうとする。もはや他人事だ。今日初めて会ったニャル子やトールたちとは違い、ケロロやギロロは同じ部隊に所属している人間であるというのに、薄情な人間である。

 

「あっやべ」

 

 その際、自分の頭にかぶった装置の作動ボタンを誤って押してしまったことに気がついたがもはや後の祭りであった。

 そして、誰もいなくなった。




ニャル子「なんだか、私たちの扱いが雑すぎませんかぁ? せめて、私たちの持ち味のパロディ台詞をもっと言わせてくださいよぉ」

 すみませんパロディ台詞を多くしたらグダグダになりかけたので全カットしました。
 てか、この時点でパロディ全開作品4つ目(ヘボット・ナムカプ、というより小牟・ケロロ軍曹・ニャル子)か……ネタ探し大変だなこりゃ。

この小説、本編と外伝を……(希望する方を選んでください)

  • 一つの小説でやってもらいたい
  • 本編と外伝を分けて投稿してもらいたい
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