SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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メインシナリオ第三章 外伝 第四話

「変身!」

≪タカ! トラ! バッタ! タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!≫

≪マスカレイド!≫

 

 ある夜道。そこで、一人の男は赤い顔、黄色い胸部、緑の足を持った怪人に、そしてそれと相対する者たちはスーツ姿にマスクには骨のような外見をした怪人に姿を変えた。

 一体は仮面ライダーオーズ。その手が届く場所にいる人たちを救うために戦う仮面の者。

 そして、もう一体は欲望のままにその力を使う外道の者。その名を、財団Xという。

 

「やっと追い詰めた、財団X! 今度は何を企んでいる!」

「知ってどうする? やれ!」

「ハァァァ!!!」

 

 恐らく、財団Xの幹部であろう人間の言葉を合図とし、マスカレイド・ドーパントの集団が一斉にオーズへと向かって来る。その数、十、二十、いや三十はいるだろうか。

 

「やるしかないか! ハッ!」

 

 オーズは、黄色い腕を爪のような形の伸ばすトラクローを出現させると、向かって来たマスカレイド・ドーパントを切り裂く。縦に横に、そして間合いに近づかれた者にはキックをと、その動きは完全に熟練者の物であった。

 しかしいくら力が強くても数の差は如何せんまずいものがあった。

 

「クッ!」

 

 オーズは、一度トラクローをひっこめると、剣、メダジャリバーを取り出した。その鋭い剣先に次々と倒れていくマスカレイド・ドーパントたち。これならいけるか。そう思ったのものつかの間だった。

 

「チッ、仕方がない……」

 

 といって、後方に控えていた数名の財団Xの人間たちが、額に一枚のメダル、セルメダルを投入した。その瞬間、彼らの中から一体のミイラのような外見の怪人が現れ、そしてその身体が破裂に似た崩壊を起こしたと思ったら、その場には数体の怪人が立っていた。

 その存在の名前はヤミー。人間の欲望を糧にして存在することができる、かつて仮面ライダーオーズ、火野映司が戦っていた敵である。

 

「ヤミーまで! クッ!」

「ウゥゥ、アァァァァ!!!」

「ッ!?」

 

 ヤミーのうちの一体、リクガメヤミーはその大きな鉄球をオーズに向けて投げた。マスカレイド・ドーパントのこと等お構いなしと言う様に。

 

「ぐわぁぁぁ!!」

 

 オーズはマスカレイド・ドーパントを捌くのに精いっぱいでその攻撃を避けることもできずもろに当たってしまった。

 火花を上げて、地面を転がったオーズ。そんなオーズに向けてゆっくりとヤミーたち、そしてマスカレイド・ドーパントが歩みを向けて来る。どうする、立ち上がりながらオーズは自分の手の内にある物でどうこのヤミーとドーパントの相手をするか、考えていた。

 その時だった。

 

「え?」

 

 背後から、バイクの排気音がしたのである。そして、振り返ったその先にいたのは、黒と緑、半々のバイクに乗った男であった。その男は、オーズのすぐ後ろに止るとバイクから降り、ヘルメットを外し、黒い帽子をかぶった。男性を見た財団Xの人間達が慄いてるのが見てわかる。

 ソレもそうだろう、なぜならば彼は財団Xにとっても敵、幾度となくその商売を邪魔してきた男、であったから。

 

「財団X……また何か悪だくみしているのか?」

「翔太郎さんなんで!?」

 

 その男の名前は左翔太郎。風都という町で探偵をしながら仮面ライダーとして人々の平和のために戦い続ける仮面ライダーの一人、いや二分の一の、男であった。

 

「話は後だ……行くぜ、フィリップ!」

 

 と言って、ダブルドライバーを腰に巻き付けた翔太郎。が―――。

 

「……いけね、また癖だ……」

「翔太郎さん?」

 

 オーズは、その姿に何か違和感を感じた。どうして、あの仮面ライダーに変身しないのか、と。そして翔太郎はダブルドライバーとはまた別の形のドライバー、ロストドライバーを装着する。

 

≪ジョーカー!≫

「変身」

≪ジョーカー!≫

 

 そして、ジョーカーメモリというガイアメモリを装填した部分を倒すと、その顔に傷跡のようなものが浮かび上がり、身体を黒い破片のようなものが覆っていった。そして最後に、その目を赤く光らせて、左翔太郎が≪一人≫で変身する仮面ライダージョーカーの推参である。

 翔太郎、いやジョーカーは財団Xに向けてその手を向けると言う。

 

「さぁ、お前の罪を数えろ! はぁぁぁ!!」

「ッ! ハァァァ!!」

 

 こうして、仮面ライダージョーカーとそして立ち上がった仮面ライダーオーズの二人は、敵に向かっていくのであった。

 

「フッ! ハッ! ハァッ!!」

 

 ジョーカーは、次々と襲い掛かってくるマスカレイド・ドーパントをその巧みな格闘術でいなしながら、打撃を与えて倒していく。

 

「グアァァァ!!」

「ッ!」

 

 と、その時だ。巨体を持ったネコヤミーと、鎌を持ったカマキリヤミーが向かってきたのである。

 

「フッ! おらぁ!!」

 

 ジョーカーは、その二体の攻撃をするりとかわすと、回し蹴りをして距離を取った。そして―――。

 

「行くぜ!」

≪ジョーカー! マキシマムドライブ!≫

 

 仮面ライダージョーカーは、ロストドライバーの右腰に付けてあるマキシマムスロットにジョーカーメモリを装填して、そのマキシマムスロットをもう一度触れると、ガイアメモリの増幅された力が彼の右腕に紫色のオーラを与える。そして。

 

「ライダーパンチ! ハァッ!」

 

 浮かび上がるように飛んだ仮面ライダージョーカーは、ネコヤミーにその拳による攻撃を一撃、喰らわした。ネコヤミーはその攻撃によって爆散、近くにいたマスカレイド・ドーパントもまたそれに誘爆するかのように撃破されて行った。

 

「フッ! まだやるぜ!」

≪ジョーカー! マキシマムドライブ!≫

 

 ジョーカーは再び同じ動作をする。しかし、今度はその力が右足に集中している。そう、先ほどのはパンチ、では次の攻撃は。

 

「ライダーキック!」

 

 跳び蹴り、仮面ライダーの代名詞ともいえるソレをカマキリヤミーにぶつけたのだった。これにより二体のヤミーは倒され、マスカレイド・ドーパントに変身していた財団Xの人間たちは死亡した。

 元々マスカレイド・ドーパントは、機密保持を目的としてメモリに組み込まれた自爆機能によって倒される消滅してしまうのだ。これほど最悪な力を、他のドーパントにも使用されていなかったことに安堵しながらも、ジョーカーは変身を解いた。

 

「フッ! ハァァ!!!」

 

 一方で、仮面ライダーオーズの戦いも終盤に入っていた。

 ほとんどのマスカレイド・ドーパントが倒され、残るはリクガメヤミーだけとなった。確かに、このヤミーは頑丈で、強敵であると言ってもいいだろう。だが。

 

「ならこっちは、スピードだ!」

 

 と言って、オーズは二枚の黄色いメダルを取り出して、オーズドライバーの装填し、スキャンした。

 

≪ライオン! トラ! チーター! ラタラタ! ラトラーター!≫

「ハァ!」

 

 仮面ライダーオーズの姿は、上から下までを黄色の体色に変化させた姿、仮面ライダーオーズ、ラトラーターコンボへと変化させた。そして。

 

「フッ! ハッ! ハァァァァ!!!」

 

 マッハ一.三二の俊足を生かした攻撃を仕掛け、鈍重なリクガメヤミーを翻弄する。リクガメヤミーはその攻撃に対処することができずに次々にその堅牢な体に傷を作っていく。

 オーズはその傷を見てチャンスと思い、ジョーカーのマキシマムドライブと準ずる行動、つまりベルトにオースキャナーをスキャンさせ、必殺技を放つ体制を取った。

 

≪スキャニングチャージ!!≫

 

 すると、目の前に黄色い輪のようなものが現れて、ラトラータコンボのオーズはソレに向って走る。その速度にリクガメヤミーは付いて行くことができず、後はもう、オーズがその攻撃を当てるだけとなったのだ。

 

「ハァァァァァァ!! セイヤァァァァァァァァァ!!!!!!!」

 

 ガッシュクロス。トラクローにて敵をXの字に切り裂く必殺技が炸裂した。その攻撃により、リクガメヤミーはなすすべもなく倒れ、爆散。その姿を煙の中に消したのであった。

 

「ッ! 幹部には、逃げられたか……」

 

 攻撃を当てた後自分が追っていた財団Xの幹部の姿がその場から消えていることを確認すると、オーズは変身を解く。ふと、地面を見ると財団Xのメンバーが使用していたタブレット端末が落ちていた。先ほどの戦いの時に落としたのだろうか。

 映司は、ソレを拾い上げると翔太郎の下に向かった。

 

「翔太郎さん!」

「映司、久しぶりだな」

「はい」

 

 と、久々の挨拶もほどほどにして、だ。

 

「財団X、今度は何を企んでやがる」

「なにか、大事なものを運んでいたみたいなんです。俺はソレを見つけて後を付けたんですけど……」

「気づかれちまった、ってわけか」

「はい……」

 

 うかつだった。財団Xはその財力とそのコネクションを使い、様々な研究を行いこれまでに多くの悪行をなして来た集団。死の商人とも呼称されることのある者たちだ。一体、次は何をしようとしているのか。

 と、考えた時だった。

 

「そう言えば、翔太郎さん。どうしてWに変身しなかったんですか?」

「……」

 

 と、聞いた映司。翔太郎は仮面ライダージョーカー以外にももう一つ変身することができる仮面ライダーがある。それが、仮面ライダーW。≪二人で一人≫の仮面ライダーだ。そちらの方が仮面ライダージョーカーよりも力を発揮することができるのに、どうして。

 

「変身しなかったんじゃねぇ……できなかったんだ」

「え?」

 

 というと、翔太郎は、懐から一冊の本を取り出すと言った。

 

「フィリップは……また、どこかに消えちまった……」

「え……」

 

 其の時、彼らの耳のすぐそばを風が通り過ぎた。翔太郎の住む町、風都とはまた違う、悲し気な風が。




 この作者、本当にプリキュアと特撮勢を頻繁に出すな。

本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。

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