SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO 作:牢吏川波実
なんとなくだったが嫌な予感はしていた。
大福は、自分が捜査一課長からもらった住所、つまり自分が赴くことになったSAOとナーヴギアが大量に送付されたとされている場所の住所には見覚えがあったのだ。
そこは、神奈川県である。本来警視庁の人間が行くはずのない場所、県警の人間に任せればいいような場所に自分が派遣されたのは、やっぱり彼女たちのその特殊な経歴が理由なのだろうと思うし、この事件が如何に巨大なものによって操られているかを物語っていた。
そして、地獄への片道切符を手渡されたのも、その特殊な経歴が原因であるとするのならば、何とも悲しい事か。そう思いながら、彼女はあるお屋敷の前までたどり着いた。
が。
「さて、どう接触した物か……」
大福は考えあぐねていた。目の前には遠くの屋敷に続く道、当然今の今まで自分が走行してきた道とは全く違う道がある。その二つの道を隔てているのは自分の身長よりも高い塀と門であるのだ。
果たして、馬鹿正直に彼女に会いに行けるのだろうか。考えてみれば、今から自分が会うのは政財界にその名前が知られているご令嬢にして、既にその仕事をいくつか引き受けていると言う人物。何のアポも無しに会う事なんて到底叶うわけがない。のだが、ダメで元々、大福はチャイムを鳴らしてみることにした。
すると、数秒後。インターフォンの向こう側から声がかかる。
『お待ちしていました。警視庁から来た刑事さんですね』
大福は、一瞬眉をしかめた。ソレを知っているのかと。そして何故≪彼女≫自身が対応したのかと。こういった場合普通使用人か執事辺りが出るのが普通じゃないのかと、そう思ったから。だが、彼女の情報網だ。きっと既に警視庁から刑事が来ることを知っていて待っていたのかもしれない。そう考えて、彼女はキリッと表情を変えてから言う。
「警視庁捜査一課の平井です。お聞きしたいことがあってお尋ねしました」
『ナーヴギアとSAOの事ですね。どうぞ、お入りください。パトカーも一緒で構いませんよ』
「ありがとうございます」
次の瞬間、自分と屋敷を隔てていた門が荘厳な音とともに開かれて、ついに屋敷へと延びる道が自分の前に開けた。
平井、もとい大福はパトカーに乗り込むとその屋敷の敷地内に入っていく。その後は、執事らしき人間が出て来て案内をされ、車庫の方に誘導される。
その中にパトカーを収めた彼女は、セバスチャンと名乗った男性に連れられて豪華絢爛で、まぶしい屋敷の中に入っていった。
とてつもなく豪勢な屋敷だと彼女は思ったそうだ。天井からはシャンデリラが等間隔で釣り下がり、たくさんの部屋が連なっていて、時たま飾ってある絵は素人の自分からしてみても有名な絵師が書いたものであると断言できるほどの物。
流石は、四葉材場のご令嬢のお屋敷だ。いついかなる時もどんな客人が来ても大丈夫なようにと、用意は十分にしてあったのだろう。
「どうぞ、こちらにお入りください」
「ありがとうございます。セバスチャンさん」
そして、大福はたどり着いた。彼女、四葉ありすがいるとされる部屋へと。そう、今ではもう世界中で有名となっている。プリキュアの一人である女の子。そして、今回SAOとナーヴギアが送られたとされている女の子の下に。
セバスチャンがドアノブを回し、ゆっくりと扉が開かれた瞬間。彼女は眩暈にも似た何かを感じ取る。恐らく、扉の向こうのさらに奥にある窓ガラスから入ってくる日光が顔に当たったのだろう。しかし、それも一瞬の事ですぐに視界が開けた彼女。
そんな彼女の前には、驚くべき光景が広がっていた。
「ようこそ、平井刑事さん。それとも、大福さん、とお呼びしますか?」
「えっと……」
そこにいたのは、四葉ありす。だけではなかったのだ。長いテーブルにこれまた高級そうな椅子に座っているたくさんの女の子たち。その前には、ティーカップとお茶受けと思わしきお菓子、それからネームプレートが置かれている。が、なんだか数名を除いて緊張している様子がうかがえる。どうやら、こういった場には慣れていない子が何人か混じっているようだ。
そう感じたとともに、セバスチャンに促されて平井もまた空いた椅子に座ると同時に、ティーカップとお茶請けとして≪大福≫が出された。流石である。自分の好物を先に用意しておくなんて。とどこか関心に近いものを感じながら、彼女はソレに手を付けた。と、同時にありすがしゃべり始めた。
「では、刑事さんも来たところで会議を始めましょうか」
その言葉と同時に暗転する部屋。それと並行するようにプロジェクターらしきものが降りて来て、そこにある物が映し出された。ソレを見て、何人かの女の子が声を上げた。
「あれって!」
「ナーヴギアとSAO……」
地獄のセットが、ひとつふたつみっつ、恐らく、彼女の家に届いたと言われているソレらなのだろうが、大福は少しだけ違和感のようなものを感じていた。
「今朝がた、これが私の下に届けられました。そして、そこにはこう書かれていました。『友を奪い返したくば、こちらの世界に来た前≪プリキュア≫の諸君』と」
「やっぱり……」
「って、ありす! それは言っちゃダメなやつ刑事さんの前で!?」
と、青色の髪の女の子が慌てるように言った。やはり、プリキュアの正体と言う物は他人には知られてはならない物のようだ、が。
「それなら大丈夫です」
「へ?」
大福は、一つのもちもちとした白い物を食べ終えると何気なしに言った。
「そもそもありすさんがプリキュアなのは知ってましたし、この顔ぶれと女の子ばかりがいると言う事から事前に予想は付いてましたから」
「ですよね……」
と、黒髪の女の子、ほのかが頬を掻きながら言った。
そう、平井は最初にこの部屋に入った時から察していた。今ここにいるメンバーが全員プリキュアであろうと言う事を。もしくは、かつてプリキュアとして戦っていた人間であろうと言う事を。
「あぁ! それじゃこのネームプレートってもしかして!?」
「私のために用意してくれた、と言う事でいいんですね、四葉ありすさん」
「はい」
と、ありすはにっこりとした笑顔で語った。因みに先ほどから妙にリアクションが大きい人間は、ネームプレートの名前からすると、白雪ひめ、という名前らしい。ただし、これはあくまで日本で活動するときの名前、仮の名称であって、本名はもっと長いのだとかなんとか。
彼女は変だと思っていたらしい。自分たちの名前なんてわざわざ書かなくても皆知ってることなのに、どうしてありすがわざわざネームプレートなど用意したのかと。
答えはシンプル。刑事である大福に自分たちの名前を知っていて貰わなければ話が前に進み辛いからだ。
「話を戻します。今朝方届いたこの荷物、そのメッセージからして、ここにいるプリキュア、あるいは元プリキュアの方々をSAOに誘うための物であるのはまず間違いないでしょう」
「人数分用意しなかったのは、全員を閉じ込めないって言う最後の良心かしら?」
「もしくは、また自分だけ置いて行かれることの恐怖を味あわせるためのモノ……」
と言ったのは、キラ星シエルという名前の女の子。もしも後者だとしたら、茅場晶彦は相当のサディストであろう。かつての絶望をもう一度再現しようとするなんて、それも、こんなまだ年端もいかない女の子たちに。
「そこで、このナーヴギアとSAOを誰が使うかについて、ですけれど……」
さて、本来であれば、ここから一体だれがSAOの世界に行くのか、という議論を交わす場であるはず、というかそのためにこの場を開いたのは間違いないはずなのである。がしかし、その流れを最速でなおかつ当たり前のようにぶっちぎった人間がいた。
「私が使う!」
「マナ!?」
相田マナ、キュアハート、である。まぁ、ある意味当然と言えば当然だろうと言うのが、周囲にいる人間たちの反応だったとかなんとか。
本小説、見てわかる通り参戦作品にあまりに年代的に幅を持たせすぎてる上になかなか読者に知られてない作品が今後も増えていくと思います。そこで、素朴な疑問ですが、そもそもこの小説見てる層がどこなのか、どの層に需要があるのか知りたいため質問したいと思います。質問は、大雑把ですが、気楽にお答えください。では、あなたはーーー。
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