SAO/UNLIMITED プロジェクトSAO   作:牢吏川波実

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 ついに十一月に入りましたねー。
 と言うことで、実はまだあった。前日談編三話(中、後編合わせて五話)を投稿してから例の日を迎えたいと思います。
 ところでここ最近小説の描きすぎなのか体調が悪くなった感がありますが気のせいでしょう。


前日談
特捜戦隊! 私たちは超能力戦隊?(前編)


 ≪バベルの塔≫、聡明なる読者諸君は、存じ上げているはずだ。

 旧約聖書に出てくるその塔は、人間が神の領域にまで足を踏み込もうとして鉄槌を食い、崩壊した。以来、ソレは人類の欲望の塊と、その末路としてよくしられ、実現不可能なことを指す事柄としても使われることとなる。

 ここに、その塔の名前を冠した一つの組織、そして天高くそびえ立つ一つのビルがあった。が、由来はその間に挟まったとある漫画ではないかとの説があるため定かではない。

 わかることがあるとするのならば、その場所にあるその組織、B.A.B.E.Lもまた、実現不可能に近い事に日夜挑戦する組織であること。

 そのことがどれだけ大変で、そしてどれだけの年月が必要になるのかわからないほど壮大で、そして一部の人間を不幸にしかねない組織。

 それが、B.A.B.E.L。今、そのB.A.B.E.L上層階にある一つの会議室の中には大人から子供まで、十数名の人間が集結していた。いや、後もう四人到着する。

 

「『ザ・チルドレン』皆本以下四名、到着しました」

 

 一人は、メガネをかけた大人の男性。

 一人は、赤髪の見るからに活発そうな女の子。

 一人は、メガネをかけた青髪ロングヘアーの女の子。

 一人は、白髪セミショートの女の子。

 この四人が≪出現≫したのだ。そう、出現である。ドアも窓も開けず、無色透明の人形に突然色が付いたかのように四人は現れたのだ。

 手品か、あるいは超能力か。正解は後者である。

 男性を除いた三人の女の子、そして会議室に集まっている人間の大多数が超能力者なのだ。

 ここは、超能力支援研究所、通称《B.A.B.E.L》。この世界において、超能力者というものは一般常識的に広まっており、人の一つの人種として知られている。

 しかし、その力は超能力というものが発見されて半世紀以上が経過してもいまだ全てを解明することができず、超能力が暴走することによる被害。また、超能力を利用することによる犯罪も多数発生している。

 そんな超能力者を取り締まり、または正しい道に導く存在、それがB.A.B.E.Lなのである。

 

「詳しいことは、原作『絶対可憐チルドレン』全63巻を見てね! あ、中学生編の終わりまででOKだから!」

「ってこら、説明を投げるついでに原作をステマするな!!」

「まぁ、原作でも似たようなことやってたからいいんじゃないの?」

「せやせや」

 

 なお、彼女たちによるメタ発言はこれで最後とする。

 

「ってあれ? 皆も呼ばれてたの?」

 

 と聞いたのは念動能力者(サイコキノ)超度7の明石薫である。

 

「ワイルドキャットやハウンド……ティムやバレットまで」

「集まってるのは、B.A.B.E.Lのエース級の特務エスパーチームばかりね」

 

 瞬間移動能力者(テレポーター)の野上葵、接触感応能力者(サイコメトラー)の三宮紫穂と続く。因みに、先ほど彼女たちが瞬時にこの会議室に出現したのは、葵の能力によるものだ。

 彼女たちは、三人とも超度7。エスパーの力は1から7まで、数字が大きくなるにつれてその力の強さを暗に表している。つまり、エスパーの最高ランクの持ち主。現在この日本で見つかっているたった三人だけの超度7のエスパーなのである。

 B.A.B.E.Lは、彼女たちを特務エスパーチーム《ザ・チルドレン》と呼称し、皆本光一という男性を現場担当主任としてほとんど毎日一緒に行動し、日夜エスパー犯罪に対処しているのだ。

 

「皆本クン、これは一体何の集まりなのかね?」

 

 と、皆本に話しかけたのは、《ワイルドキャット》現場運用主任である谷崎一郎である。

 

「いえ、僕たちも緊急招集をかけられたばかりなので……」

「では、皆本さんも知らないんですか?」

 

 続いて、ザ・ハウンドの現場運用主任の女性、小鹿圭子である。どうやら、二人もなぜいきなり本局から呼ばれたのか、詳細不明であるようだ。

 だが、確かに今回はいつもよりも唐突だった。携帯に入った緊急招集に応じて葵の能力で一気に飛んできたのはいいものの、まさかここまでエース級の面々が揃えられているなんて思っても見なかった。皆本は、とある懸念を頭に思い浮かべた。

 このB.A.B.E.Lには、≪予知課≫と呼ばれている未来予知ができる人間を集めた部署がある。ただし、その予知は絶対ではなく、超能力者による介入でいくらでも未来を変える事ができる。

 これだけの精鋭を投入せねばならないほどの大事件を、彼らが予測したのか。皆本の顔に一気に緊張の顔が映る。

 

「ったく、女の子とデートの最中だってのに呼び出しやがって……」

「賢木、お前なぁ……」

 

 そんな皆本の気持ちを知ってか知らずか、皆本の大学時代からの親友である賢木修二は軽い口を叩いた。

 彼は、接触感応能力者(サイコメトラー)の超度6。つまり、紫穂よりも超度は低いもののエスパーである。だが、彼は合成能力としてサイコキネシスの素質も持っており、それを利用することによって生命活動をコントロールできる生体コントロールの力も持っている。

 そんな彼は根っからの女たらしであり、夜な夜な女性と遊び回っている。だが、時折重要な情報を手に入れることがあるので良いとも悪いともいえない絶妙な趣味であると言えよう。

 

「皆本やチルドレンも、非番だったんだろ?」

「あぁ、でも行くところもそんなにないから家で休んでたよ」

「せっかくの休みだってのに」

「しょうがないでしょ。私たち高レベルエスパーは行けるところも限られているんだし」

「せやったら、家にいる方がのんびりできてええって」

 

 この世界において、エスパーの人権は完全に確立されたとは言い難い。普通の人間が持っていないような力。自分の思考が読まれるかもしれない恐怖。いつエスパーによって殺されるかという不安。そう言ったものが渦巻いてエスパーを忌避する人間も多いのだ。

 それが、如実に現れているのが遊園地やゲームセンターとった娯楽施設。入り口には超度測定器が置かれており、一定以上の超度がある人間の入店を拒否しているのだ。だから、超度7のザ・チルドレンの面々は、そう言ったものに頻繁に引っかかり、娯楽施設への入店、海外旅行も仕事以外では禁止され、国内での旅行の際にも身分証明の必要があるのだ。

 一応、リミッターという超度を下げる手段はある。しかし、彼女たちの超度が高すぎて、使ったとしても効果が足らずにやはり入店拒否というパターンが多い。

 だから、彼女たちは生まれながらにして束縛されたのに等しい生活を送っていると言っても過言ではない。

 しかし、ソレ故にもう半ば諦めていたのだ。そういった年頃の女の子たちが行くような娯楽施設で遊ぶということを。確かに憧れのようなものはある。でも、それ以上に彼女たちは大切な物を手に入れることができた。

 

「それに……」

 

 薫は、すぐそばにいた葵と紫穂、そして皆本を超能力によって引き寄せるすばらしいまでの笑顔で言った。

 

「私たちはいつも、四人一緒だしな!」

「お、おい薫」

「もう、べたべた引っ付かんといてぇな!」

「もう、薫ちゃんったら……」

 

 そう、今の自分達には掛け替えのない仲間たちがいる。友達がいる。ソレさえあれば他には何もいらない。薫は、今この時が一番の幸せだった。

 

「ほんと、薫ちゃんたちはいつも仲良しね」

「本当ですね」

 

 といって微笑んでいるのは念動能力者(サイコキノ)の超度6、《ワイルドキャット》の梅枝ナオミと、《ザ・リトル・マイス》所属、念動能力者(サイコキノ)の超度5である笹目雪乃である。

 彼女たちは現場運用主任が同じであること、それからとあることで境遇が同じであることから姉妹のようにと言っていい程に仲が良いのだ。

 

「ナオミ! 我々もハグを!」

「さぁ、僕の胸に飛び込んで来い、僕の雪乃ぉ!」

「よるなこのエロオヤジ!!」

「ぐあぁ、来た来た来たぁぁ!!」

「死ね、このシスコン」

「おぉう、僕の雪乃ぉ!」

 

 仲が良いのだーーー。因みに、セクハラしようとして壁にクレーターを作られるほどに超能力でおしつぶされているのは、谷崎。

 そして、雪乃の双子の兄であり、≪ザ・リトル・マイス≫もう一人のメンバー、シスコンの笹目幸生である。恐らく、この小説には二度と出てこないだろう。

 

「あの人たちもいつも通りだね」

「あぁ、本当に……」

 

 と、いうのは《ザ・ハウンド》の犬神初音と宿木明である。二人は共に合成能力者という複数の能力を持った超能力者であり、生き物に擬態したり、生き物に自分の意識を乗り移らせることによって日夜犯罪と戦うエスパーである。

 以上に述べた面子は、先程も言った通り誰もがB.A.B.E.Lの中でもエース級と言われている特務エスパーチームで、その解決した事件の数は計り知れないものがあり、また助け出した人間も数知れず。それでもなお、多くの人間からは疎まれているという、まさしくどっかの都市伝説の仮面のヒーローのような存在であるのだ。

 そんな、本気を出せばこのメンバーだけでも一つの小国くらい滅ぼせる力を持った面々の前に、壮年のガタイのいい堀の深い男性。そしてロングヘアーの女性がドアを開けて入って来た。

 

「皆、そろっているかね?」

「局長……! それに、柏木さん!」

 

 局長と呼ばれた人間は、このB.A.B.E.Lの局長桐壺帝三。超能力者、特にザ・チルドレンを溺愛するまさしく超能力支援を掲げるB.A.B.E.Lの局長にふさわしい人間である。もう一人の女性は、桐壺の秘書柏木朧。超能力者のために時折暴走する桐壺を押しとどめる役や、B.A.B.E.Lに否定的な国の役員などに対応することもある、B.A.B.E.Lの裏の局長的な人間である。

 

「急に集まってもらったのは他でもない。実は……我々にとある機関から捜査協力の要請が来た」

「とある機関?」

「うむ、柏木君」

「今、繋がります」

 

 と、朧がパソコンを操作し始める。ソレと同時に徐々に暗くなっていく部屋。部屋を照らす光が完全に消えた頃、いつの間にか降ろされた白い布のスクリーンに向け、プロジェクターがほのかに白い光を当てた。

 その瞬間である。スクリーンに映ったのは、青と白の毛並みに長く伸びた口。頭には獣の耳のようなものを引っ付けた。とても人間とはおもえないような人物だった。

 

「い、犬人間!?」

「幻覚!? いや、宇宙人か?」

 

 一瞬、何者かによる幻覚であることを疑った皆本は、しかし瞬時にソレが宇宙人であるという仮説を立てる。

 何を馬鹿なというかもしれないが、実はこの世界では超能力者と同じように宇宙人というものも極一般的となっており、いまでも街中には人間の姿をした宇宙人が何千何万と地球人と同じように生活をしているのだ。

 皆本は頭の中にある記憶を隅から隅まで手繰り寄せ、調べる。この犬人間、見覚えがある。B.A.B.E.Lのデータベースにあった顔だ。確か、アヌビス星人という名称だったか。

 

「その通り。驚かせてすまない。私は、宇宙警察、地球署所属のドギー・クルーガー」

「同じく、地球署でメカニックを担当している白鳥スワンよ」

 

 と、ゆっくりと現れた老齢の女性がそう自己紹介した。

 地球署、そして宇宙警察。それは、前述したデータベースの中にもあった名前である。

 

「宇宙警察……惑星間宇宙犯罪者、通称アリエナイザーを相手にする警察機構……」

 

 アリエナイザー。それは、惑星間における犯罪行為をする宇宙人を総称する名称である。

 彼らは時に地球にやってきて私利私欲のための犯罪行為に手を染め、地球人を恐怖に陥れようとする悪人ばかり。皆本たちも仕事柄時折アリエナイザーの関連した事件に遭遇することはあったものの、それがアリエナイザーの仕業であるとわかった直後に宇宙警察に捜査権を引き渡したりしていたため、こうして実際に宇宙警察の人間と顔を合わせるのは初めてである。

 

「その宇宙警察が、なんでB.A.B.E.Lに?」

 

 そう、そんな宇宙警察が一体なぜ超能力支援機関であるB.A.B.E.Lとコンタクトを取ったのか。彼らには、S.P.Dという独自の組織が存在しているし、宇宙の技術も使えば大体のアリエナイザーによる犯罪に対処することができるというのに、なぜ。

 

「うむ、話は一月ほど前にさかのぼる」

 

 そしてドギーは語る。ある事件の話を。これが、彼らの運命の始まりであった。




絶対可憐チルドレン
特捜戦隊デカレンジャー
           参戦

タイトル、また変えようと思ってます。今度はシンプルに。でもそんな頻繁に変えていいものかと思ったので、ちょっとアンケートとります。なお、前提としてSAO、あるいはソードアート・オンラインを頭につける事としてます。よろしければお答えください。

  • ヴァルキリーズfeatボーイ
  • プロジェクトSAO
  • アルティメットカオス
  • 無への逃走
  • 肯定あるいは否定
  • フィクションスターズ
  • 〜いろんな著作物から以降はいらない
  • タイトルはそのままでいい
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