世間一般で見ると色々あった一年でしたが私個人で考えると何があった一年か思い出せません。
来年もよろしくしてくれると嬉しいです。
「みんなどうだった?」とラキュースが尋ねることで会議が始まった。
「私たちは3人の死体を見つけた。」
「冒険者、1人は戦士で1人はモンクで後一人は多分魔法詠唱者」
とティアとティナが報告する。
「多分???」
「その死体だけ頭がなかった。服装とパーティ構成から多分魔法詠唱者だと思った。」
「頭部が、、、なるほど、わかったわ。私たちは残念だけど何も見つけられなかったわ。イビルアイとリムルさんは?」
「私はこいつとちょうど同じとこにいたから持ってる情報は同じだ。私から説明するぞ」
「ああ、頼んだよ」
「おそらく私たちが探している魔力の痕跡を見つけた。ここにはもういないが、かなり強い魔物だと思う。」
「そう、わかったわ。それじゃあこれからどうしましょうか、イビルアイ 、その魔物がどっち方面に向かったかわかる?」
「おそらくあの魔物が向かったのはトブの森の方だな。追って討伐するにしても準備をしっかり整えた方がいい。」
「トブの森、、、少し厄介ね。ひとまず今日はエ・レエブルかエ・ペスペルに向かって支度するのがいいかしらね。」
「おう、じゃどっちにするよ」
「私はエ・ペスペルの方がいいと思う。エ・レエブルだと最悪大きく迂回したり山を越えなければならなくなる。」
「お前はエランテルに近いからそっちの方がいいってだけだろ」
とガガーランがからかうと慌てて「ッッナ///そ、そんなんことは、、、」と弁解する。
そんなイビルアイを蒼の薔薇はやや呆れ気味に、リムルは不思議そうにみるのだった。
少ししてラキュースが「じゃあこれからのことも決まったし暗くなる前にエ・ペスペルに向かいましょう。リムルさんもそれでいいかしら?」
「ああ別にそれでいいんだけど王国で使える金がなくて、モンスターとか換金してもらえる場所ってそのエ・ペスペルにあるかな?」
「ああ、そっか、そうね。いいわ、今回のことで長い間拘束しちゃうから宿代とかは私たちが出すわ。」
「んー、いいのか?」
「ええ、ただ討伐にも協力してくれると助かるんだけど」
「なるほど、それも込ってわけか。いいけど俺は約束通り3日以上かかるようなら途中でも墓探しに行くけどそれでいいのか?」
「ええ、構わないわ。」
「それならよろしく頼む」
会話がひと段落付きエ・ペスペルへ向かった。
「へぇあそこがエ・ペスペルか、結構大きいんだな。そう言えば俺身分証とかないけど大丈夫なのか?」
「いくらか必要だけど大丈夫よ、それより問題はそっちのランガくんよ。従魔の首輪もないのにそんなにおっきな魔物がいたら大騒ぎよ」
「あーそうだな、でも問題ないぞ」
「問題ないって、大有りじゃない?」とやや呆れ顔のラキュースを無視しリムルは
「ランガ戻れ」と一言、するとランガはリムル の影に吸い込まれ消えてしまった。
「「「「え?」」」」と皆同じように驚く。
「種族スキルでランガは影を移動できるんだ、言ってなかったっけ?」
「ええ、初耳よ。でもそれなら問題ないわね」
そうしながら歩くうちに街に入るために並ぶ列を見つける。
列に並びしばらくすると門兵から身分証の提示を要求される。
当然持ってないリムルは怪しがられるものの王国で3つしかないアダマンタイト級冒険者パーティの紹介ということで難なく入ることができた。
「これから私たちは宿をとって明日からの準備をするけどリムルさんはどうする?」
「んーどうするって言われてもな、ここのことなんも分からないしな、何か手伝うことはあるか?」
「そうね、、特にないわね」
「そうか、じゃあこの街を散策でもしているよ」
「わかったわ、じゃあ日が落ち始めたらあそこに見える飛龍亭ってところに来て」
「わかった、じゃあまた後でな」
とリムルが街の散策に行った後、いつもは別々にそれぞれの役割をこなす蒼の薔薇だが今回は一緒に準備をしていた。
というのもこれからリムルと行動を共にするのでリムルの情報共有が今しかないと思ったからである。
「それでイビルアイ 、さっきはなんで一緒に行動してたの?」
「ああ、それな、俺も気になってたぜ」
「私は魔力の気配を追った。あいつもそれをしたってだけだ。」
「リムルさんからは魔力反応全くないって言ってなかった?魔力を持たない人が魔力の反応に気付けるの?」
「本人が言うにはあいつじゃなくてランガがこっちに行きたがってたからきたって言っていたぞ。」
「なるほどね、というより魔力も感知できるのね。ほんと優秀ね。」
「いや案外魔力感知に優れているのはあいつかもな」
「どうしてだ?」
「あいつは冒険者ランクBと言っていた。よくは分からんが話を聞いたところだいぶ上のランクだ。
あの見た目からして近接型の戦士などは考えにくい。それならもう魔法詠唱者しか考えられないだろう?」
「まぁそうかもね。ただ魔力はないんじゃないの??」
「ただのテイマーなんじゃねぇか?あんだけすげー魔物なんだし主人が弱くても大抵のことがなんとかなりそうだがな」
「魔力を抑えるマジックアイテムはあるし、テイマーはなくはないがそれならテイム関連の魔法が使えるはずだから魔力がないってのは考え直さなければいけなそうだな」
「なるほど、そうね」と3人が真面目に話していると後の二人が「イビルアイ見過ぎ」
「浮気、浮気」といじってくる。またもやイビルアイ は慌てて
「ち、違うわ!!!!!と言うかあいつは女だろ」
「違うきっと男の子」
「違う、女の子」
と別々のことを言う双子。
それに対しラキュースは「それはあなたたちの希望、願望でしょ。あ、、でもどうしよう、、」
「どうしたんだ?」
「私もリムルさんは女性だと思って私たちと同室にしちゃったわ、、、」
「まぁ別にいいんじゃねぇか、とりあえずもう準備もできたし日も暮れそうだし宿に向かおうぜ」ガガーランが話を変えることで皆冷静になり、宿に向かう。
宿に向かうとそこにはリムルが既にいた。
「ごめんなさいね、結構時間かかっちゃって。」
「いや、大丈夫だ、そっちの準備はもう大丈夫なのか?」
「ええ、一通り終わらせたわ、私たちは荷物を置いてくるからもう少し待っててもらえる?そしたらそのままご飯にしましょう。」
「ああ、わかった、ここにいるから行ってきてくれ」
その後しばらくして荷物を置いて戻ってきた蒼の薔薇の面々に連れられて食事処にやってきた。
「この街に来るとここにほぼ来るのよ。」
「そうなのか」と他愛もない話をしつつ料理を待つ。
そしてリムルはある頃に気がついた。
(あ、やべ、仮面外さなきゃ。「ラファエルさんなんとか魔素が漏れないようにならない?」)
(「告、体が魔王化に適応したことにより魔素は完全に抑えることが可能です」)
(「うわ、まじかめっちゃ便利になったな」。、、まあこれからも仮面はつけるけどな)など思っていると料理が運ばれてきた。
がなぜか皆料理じゃなくて俺の方を見てくる。
みんなの視線が痛くて思わず「あの、どうかしましたか?」と急に初対面口調になってしまった。
「あ、今までずっと仮面をつけていたからどうするのかと思って」
「そりゃ外すに決まってんだろ?」
「え、ええそうね、なんか悪いわね、食べましょう」
それから気を取り直して食事を食べようとリムルが仮面を取るとみんなの顔が一斉にリムルに向けられ皆一様に驚いた。
しかしその後の反応が3つに分かれた。
明からさまにほっとした様子3人とすごい残念そうな1人、そしてご飯を食べ始めたガガーラン。
なんだこいつら、????と思いながらも無視してリムルはご飯を食べ始めた。
しばらくしてからティアがリムルに「なんでいつも仮面してるの?」と問いかける。
(なんでって言われても前まで魔素だだ漏れだったからなんて言えないしな)と思いつつ「この仮面、形見なんだよ。それに外しているとすげー絡まれてだるいし」
「形見か、、、」形見という言葉にすごく反応していたのは質問を投げかけたティアではなくイビルアイだった。
しかし何か聞くというわけでもなくただその言葉を口にしただけだった。
なんだか少ししんみりとした感じになってしまい、よくはわからないが何かやってしまったと思うリムルは急いで話題転換をする。
「それで明日からはどうするんだ?」
「ああ、明日はとりあえずここから東にあるトブの大森林という場所に向かう。
そこへ行くのに半日くらいかかるからその日は調査だけだな、見つけても居場所を把握しておくだけにするつもりだ。野営して見つけられていれば次の日に討伐する。と言った感じだな」
「なるほど、了解だ。」
「それと私の知る墓地はそっちの方角にあるから心配するな」
「そうなのか、助かるな」
「イビルアイ 、まさかその墓地って、おい、モモンに会いたくて行こうとしてんじゃねぇよな?」このガガーランの言葉にイビルアイは固まる。
「図星かよ!!!」
「し、しかし私の知っているとこがそこなのだから仕方ないだろう///」と後半甘々の声で反論するイビルアイ。
「そんなとろけた声で反論されてもな。」と流石のガガーランも苦笑している。
その状況に一人ついていけないリムルは「モモン?」とぼそりと口から溢す。
「ああ、そうよね、リムルさんは知らないわよね」とラキュースが訪ねてくる。
「ん、いや、どこかで聞いたような気もするんだけどな、誰なんだ?
「私たちと同じアダマンタイト級冒険者、漆黒ってチームのリーダーよ。チームのリーダーって言っても二人だけのチームなんだけどね」
「へ〜王国にある3つのうちの1つか。
それでなんであんなにイビルアイはいじられてるんだ?」
「ああ、あれはね、、モモンさんに惚れ込んでいるのよ。
ある事件以来モモンさんの名前を出すだけで蕩けきっちゃうから毎回いじられてるの。」
「ある事件?」
「ええ王国に悪魔が襲来したことがあったんだけどその時の敵のボスが強すぎてね。その時に助けてもらってころっとね、、、」(はぁ、、)
と説明し終えたラキュースはため息をつく。
その後に『でもいくらなんでもちょろすぎよ』という言葉はあえて聞かなかったことにした。