歪な愛   作:糸守

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急いで書いたため誤字がありましたらすみません。


5-2 仮面の2人

「なんとかイビルアイとの約束に間に合いそうだな。

しっかしあれからヒナタは攻め込んで来るわなんやらでめっちゃ忙しいかったな、、、、、

休みが欲しくて転移したのに結局前より忙しくなってんだからやってられないよな、、、」

と苦笑するリムルだが彼は今テンペストを一旦離れイビルアイに会うためにトブの森へ来ていた。もちろん前々回同様ランガと共に。

「しっかし向こうの2日がこっちの1日っていう謎の時間軸でなきゃ絶対間に合わなかったからな。謎時間軸に感謝だな」

と独り言を呟いているとリムルの向かい側の方から気配を感じる。

向こうも同様でこちらの気配を感じて駆け寄ってくる。

 

 

「久しぶりだな、リムル」

「ああ、久しぶり、にしても日付が合っていて安心したよ」

「なんだ?1ヶ月後としっかり伝えたじゃないか?」

と謎時間軸について知らないイビルアイは不思議そうに首をかしげる。

リムルは異世界のことなんて言えるはずもないので「ははっ」と頭をぽりぽりと掻きながら乾いた笑い声をあげる。

「そ、それでだ、リムル。その、聞いてきてくれたか?モモン様に」

「まぁ立ち話もなんだからあっちの湖の方にでも行って座って話さないか?色々と伝えることも聞きたいことも多いし。」

リムルが場所を変えることを提案するとイビルアイはただ首を縦に振り歩き始めた。

移動中、特に魔物に襲われるたりすることも、なくほどなくして湖に到着した。

 

 

「それで、リムル、モモン様は今交際している方とかはいるのか?

どんな人が好みなんだ?私について何かおっしゃっていたか?」

とものすごい勢いと圧で質問されるためリムルはたじろいでしまう。

「ちょ、ちょっと待ってくれ。そんな一度に質問されても答えられないって!

あと落ち着いて、ほら椅子あるから座って」

と言いリムルはランガとともに机1つと椅子を2脚取り出した。

影から物を取り出すという異様な光景にイビルアイも落ち着きを取り戻し

一言「すまない」と言いリムルから差し出された椅子に腰掛けた。

「何か飲むか?」

というリムルの問いに何故か一瞬硬直したがすぐに

「いや気にしないでくれ」とだけ返事をする。

リムルはすぐにでも聞きたいのだろうと特に不審がることはなく依頼されたことについて答えようとする。

「それでだな、モモンに恋人がいるかどうかだよな?モモンは今現在、、、」

「ちょ、ちょとまっっってくれ、いざ聞くとなると心の準備が、、、、」

 

 

と慌て始め深呼吸を何度もして「スマナイ、オチツイタ。オシエテクレ」

ととても落ち着いていない様子でモモンの話をしたらすぐに取り乱すのは容易に想像できた。

そのためこのままではキリがないのでリムルは話し始めた。

「今はモモンに恋人はいないそうだぞ。それに想い人も。」

今度はイビルアイが止める間も無く一気に伝えてしまう。

イビルアイは「あ、、、」と慌てていたがモモンに恋人がいないと知ると安心したのかホッと胸を撫で下ろす。

「そ、それで好みのタイプとかは何か言っていたのか?」

「んーそのことなんだけどな」なんて言い出したらいいのか悩んでいると

「私に気を遣ってくれているならば構わないから教えてくれ!!!!!」

「いや気を使っているわけじゃ、、、なんというか特に好みはないらしい、、、ぞ?」

「好みが、、、ない?」

「ああ、今は、、というよりは自分にはやることがあるからってどうも恋愛に関してはあまり積極的じゃないっぽい。それに、、、いやなんでもない。」

「おい、!何を言いかけた!?気になるぞ!

やることがあるのか?それは何かリムルは知ってるか?」

 

 

「それは知らな、、、」

知らないというつもりのリムルだったがあまりに真剣な様子でこちらを見つめるイビルアイに嘘をつくのはどうにも憚られてしまい言葉に詰まる。

そしてリムルは改めて言い直す。

「一応知ってはいる。

モモンがこれからやらなければいけないことは。

ただそれを俺からは言えない。悪いな。」

「ど、どうし、、、、そうか、そうだよな。いやこちらこそすまない。」

愛しのモモンと同郷だというリムル。

何かしらモモンについて知っているのだろうが、モモンの重要度の高い秘密を出会ったばかりのイビルアイに教えることはない、というより普通はできない。

ということに気がついたイビルアイは謝罪する。

 

 

「ただそのモモンの事情を知っている俺からすると少し難しいかもしれない。

それでもモモンを好きな気持ちを諦められないか?」

「ああ、私は、私が生きてきて初めて好きになった人なんだ。そう簡単に諦められない、、、!」

「そうか、なら、、、、」

ならモモンに時間作ってもらえるよう頼むことくらいならできるけどどうするかということを聞こうとした時イビルアイの言葉に何か違和感を覚え黙ってしまった。

そんなリムルを不審に思いイビルアイは「おい、リムルどうかしたのか?」と声をかける。が考え事をしているのか返事がない。

仕方がないのでイビルアイはしばらく様子を見ることにした。

(俺は何に引っかかっているんだ?

イビルアイのモモンに対する想いは少なくとも本気であるように思える。

じゃあ何に違和感を感じたんだ?

『ラファエルさん、イビルアイとの会話もう一度知ることはできるか?』

『解、可能です。』

『じゃあ頼む』

 

 

【『そ、それで好みのタイプとかは何か言っていたのか?』

『んーそのことなんだけどな』

『私に気を遣ってくれているならば構わないから教えてくれ!!!!!』

『いや気を使っているわけじゃ、、、なんというか特に好みはないらしい、、、ぞ?』

『好みが、、、ない?』

『ああ、今は、、というよりは自分にはやることがあるからってどうも恋愛に関してはあまり積極的じゃないっぽい。それに、、、いやなんでもない。』

『おい、!何を言いかけた!?気になるぞ!

やることがあるのか?それは何か知ってるか?』

『それは知らな、、、

一応知ってはいる。モモンがこれからやらなければいけないことは。ただそれを俺からは言えない。悪いな。』

『ど、どうし、、、、そうか、そうだよな。いやこちらこそすまない。』

『ただそのモモンの事情を知っている俺からすると少し難しいかもしれない。それでもモモンを好きな気持ちを諦められないか?』

『ああ、私は、私が生きてきて初めて好きになった人なんだ。そう簡単に諦められない、、、!!!!!』】

 

 

『告、内容は以上です。これより前の会話も確認しますか?』

『いや、ひとまずは大丈夫。ありがとう』)

この会話を確認しながら違和感を感じた部分を探すリムル。

リムルは並列思考や超速思考のスキルを併用して違和感の正体を探る。

時間としては1分にも満たない時間だった。そして気が付く。

(俺が気になったのはここか。

『ああ、私は、私が生きてきて初めて好きになった人なんだ。そう簡単に諦められない、、、!!!!!』

普通なら大して気にもならなかったが、、、、

そういえば俺イビルアイの年齢知らないんだよな。

小さいけど話し方は大人っぽいし、実力もこの世界では上位にあるっぽいから忘れていたけど。

悩んでいても仕方ないから本人に直接聞いてみるか。)

「なあイビルアイ、」

「あ、どうしたんだ急に黙ってしまって」

 

 

「いや、悪いな。少し考え事をしていて。それより俺からも一つ質問いいか?」

「ああ、構わないが何だ?」

「お前今いくつだ?」

そうリムルに問われた瞬間一瞬体が硬直するイビルアイ。

「お前の真剣さに押されて忘れてたけど、モモンも流石に未成年とかは恋愛対象外だと思う、、、ぞ?」

「違う!!!!私は断じて未成年なんかじゃない!!!年齢は、、、、」

勢いよく反論した割に年齢について言おうとすると吃るイビルアイをみて不思議に思ったリムルは

「どうしたんだ?もしかしてすごい年齢だったりするのか?モモンは未成年は恋愛対象外だろうけど大人であるなら年齢なんか気にしないと思うけど?」

そう言ってもしばらく無言のイビルアイだったが何かを決心したかのように勢いよく顔をあげ言葉を発する。

「悪い、リムル。私はお前に隠していたことがあるんだ。」

「ん?隠していたこと?

そりゃ1つや2つ誰にだってあるだろ?それが今の話と何か関係があるのか?」

 

 

「ああ。私の年齢のことだ。私はもうかれこれ、、、、、、、、、、、、、、、、、250年以上は生きている。」

すごい溜めのあとのとんでもないカミングアウトによりリムルに加えて究極能力であるはずのラファエルまでもが一瞬フリーズする。

今であればただのゴブリンでもリムルに攻撃を与えられたであろうほどの隙ができた。

そのフリーズした間にもイビルアイは驚くべき情報を伝えていく

「私は特別なタレント持ちでな、元は人間だったのだが子供の頃にその能力が暴走してアンデットの吸血姫になってしまったのだ。」

「そ、、そ、、、そうなのか、、、、」

リムルは突然のことでなかなか次に発する言葉が出てこない。

しかしよく考えるとイビルアイが人間でない、モモンも人間でないのだから意外とうまくいくのではないかと思い始めた。

「だから年齢を言いたくなさそうだったのか。でもそれならどうして教えてくれたんだ?」

「それは、私もはっきりとはわからない。

ただ出会って間もない私の初恋を応援してくれて色々手助けしてもらっているリムルには嘘をつきたくないと思ったんだ。

それに今までこのことを伝えて受け入れてくれた人はほんのわずかだったんだがリムルなら気にしないでくれると勝手に思ってしまったのもあるかな」

と苦笑交じりに話すイビルアイ。

 

 

「そう思ってくれるのは素直に嬉しいな。

イビルアイが話してくれたからこそ俺も話さなきゃいけないことが1つできたんだけど聞いてくれるか?」

とリムルから想定外の切り返しが来たので首をかしげるイビルアイ。

「なんだ???」

「実はな俺も人間じゃないんだ」

今度はイビルアイがフリーズする。

「と言っても元は人間だったからイビルアイと似たような感じかもしれないけどな」

「そ、そうなのか?リムルもアンデットなのか?」

「いや、俺はスライムだぞ」と言って人型を解除して、ただのスライムの状態になる。

「これは、、、、、ほんとにスライムなんだな、、、、

確かに元人間であったのなら私と似ているかもな」

リムルを見てイビルアイは驚きと感心の入り混じったような声で感想を言う。

「俺だって隠し事はあるんだしそんなに自分が人間じゃないことを隠してたって気にしなくていいと思うぞ?

第一、冒険者なんて魔物から人々を守ってるんだろ?そこらの世界どころか世間も知らないボンボン貴族よりよっぽどいいと思うけどな」

「あ、ありがとう、、、、」

イビルアイは驚きと喜びで胸が張り裂けそうだった。

 

 

今までイビルアイがアンデットだと知った者の反応はだいたい2つに分かれた。

1つはアンデットだど分かった瞬間、恐怖し今までの態度をひっくり返して迫害するもの。

もう1つは今の仲間たちのように受け入れてくれることだ。

しかし受け入れ、今までの行動を肯定してくれるものなんて今まで誰もいなかった。

そんなイビルアイにとってリムルが何の気なしに言った言葉は涙が出そうなくらい嬉しいものだった。

「あ、それで話戻るんだけどな、そのまぁ250歳近いんだっけか?」

「正確には数えていないからわからないがそのくらいになると思う。

やはり私にはモモン様は、、、」

「いや問題ないと思うぞ???」

「は?私はアンデットなんだぞ?それにこんな見た目でありえないほど年上なんだぞ?」

「自分で言ってて悲しくならないのか?それにモモンは好みは特にないって言ってたし、それにあいつも俺と同じでイビルアイがアンデットだとしても気にしないと思うぞ?」

「そ、そうなのか?」

「ああ、あいつはそう言ったこと、種族なんかに頓着しないからな。」

 

 

「そうなのか、やはり素晴らしい方なのだな、、、。」

(さて、色々と困ったぞ。

イビルアイもアンデットならモモンも気にはならないだろうが今度はイビルアイの方がモモンがアンデットだってことを知ったらどう思うのか、、、。

てか、俺がスライムで、モモンと同郷って、、、モモンもスライムって思われたりしそうだな。正体をばらしたのは迂闊だったか?

いや、それでもこんなに真摯に俺と向き合ってくれてるんだから、話さないのは嫌だし不誠実だよな。それに、、、、まぁなるようになるか)

とリムルは思考を放棄しイビルアイと話し続けることにした。

「俺からモモンに時間作ってもらえるよう頼むことくらいならできるけどどうする?」

「ほ、本当か?!本当にいいのか!?」

「それに応じてくれるかはわからないけど頼むことくらいならできるぞ?」

「それなら、、、お願いしてもいいか…?」

「ああ構わないぞ。ただ最後に確認させてくれ。

モモンにだってイビルアイと同じで秘密もいくらかあるだろうけど、たとえどんな秘密があってもモモンに対する気持ちは変わらないのか?」

「ああ、私だってモモン様に隠し事をした状態なんだ。例えモモン様にどんな秘密があろうとも気にしない。

この間も言ったが、むしろその秘密を私に共有してくれるのなら私は嬉しくてしょうがない……!!」

 

 

「そうか、、、ならモモンに頼んでみるよ。」

「ああ頼む。ただ私のこと、私がアンデットであることは私が直接伝えたいからモモン様には言わないで欲しい。」

「わかった、」

「また1月後にここでいいか?」

「ああ、また一月後にここで。」

「私は転移で王都に戻るがリムルはどうする?」

「いや、俺はもう少しこのトブの森を散策してからエ・ランテルに戻ることにするよ。

もし1ヶ月以内にイビルアイに連絡したくなった場合はどうしたらいい?

王都に行けば会えそうか?」

「ああ、何かしらの依頼を受けている場合もあるが長期的な依頼を受ける予定はないな。

ただもし私がいなかったら私の宿で半日くらい待っていてくれないか?受付には話を通しておくから。」

「俺はそれでもいいけどいいのか?モモン以外の男を部屋に入れて?」

「バァッ/// 揶揄うな!そもそもリムルはスライムなんだから無性だろ!」

「ははっ確かにな」

イビルアイは顔を赤くし、リムルはカラカラと笑ったのだった。

 

 

*お互い仮面をつけているため互いの表情は正確には分かりません。

 




次回の更新は金曜日を予定しております。
毎日更新できず申し訳ありません。

トマス二世さん誤字報告ありがとうございます。
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