歪な愛   作:糸守

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もう3月ですね。
春は別れと出会いの季節と言いますが、
ここ一年コロナで全く外に出ていないので出会いゼロです。
気が置けない仲の友人があと何人かできればなってよく思います。
出会いはないのに。


6-7 えんろーるめんと。

アインズとリムルはルミナスが泊まっている部屋まで向かう。

「そもそもルミナスという奴は一体どんな魔王なんだ?」

「どんな魔王?」

「お前と同じ魔王であるならばそれなりの地位のある者、それこそ一国の王であったりするのではないか?

それなのにあのメイド服を着ているのはおかしいだろ?もしかしてそういう特殊な趣味なのか?それとも何か意味があってのことなのか?」

「なるほどな。一応国のトップだぞ。ただ詳しく説明すると俺がルミナスに殺られちゃうからな、、、。

簡単に言うと正体がバレないようにあの格好をしてるって感じだな。」

「意味があって、あの格好をしてたのか。リムルよりも強いのか?」

「んーどうなんだろうな?でも古参の魔王であることは確かだし、実力も相当だぞ。

ただ戦ったことはないからな、、、。よくわからん。」

「そうなのか。」

 

 

などと会話をしているうちにルミナスの泊まっている部屋の前までたどり着く。

到着するなりリムルは先程アインズの部屋に来た時のように気軽に扉の向こう側にいる者に声をかける。

中から返事があったためリムルは扉を開く。中に入ると先程夕食の時に見かけた銀髪のメイドが椅子に腰掛けていた。

「遅かったな。待ちくたびれたぞ。」

「悪いな、会議の方が長引いちゃってな。それで話ってなんだ?」

「戯け。既にそこのアンデッドを連れて来いといった時点で気づいておろうが。」

「はは、まぁな、、、」

とリムルは頭を軽く掻く。ルミナスはそんなリムルの様子に渋面を浮かべている。

「それで、そのアンデッドはリムル、貴様とどういった関係なんだ?」

「どう言う関係って、、、、同盟国相手だけど?」

「同盟国?リムル、妾を馬鹿にしておるのか?此奴の実力は言わずもがな、此奴の配下どもも皆、かなりの実力者ではないか。

そんな奴らが存在している国をこの妾が把握しておらんはずがなかろう。」

「えっと、、、それはだなぁ、、、」

とリムルがアインズのことについて説明し損ねているとアインズが話に割って入る。

「よい、リムル。ここからは私が説明しよう。

 

 

まずは自己紹介から、私は魔導国が王、アインズ・ウール・ゴウンである。」

「ほう、、、。妾は魔王ルミナス・バレンタインじゃ。ルミナスでもなんでも好きに呼べ。」

「そうか、ではルミナス。リムルと私の関係についてだったな。

私とリムルは同盟を結んでいる。それも個人はなく正式に国家間でだ。

しかしそうなれば私のことを認知している者が全くいないのはおかしい。

ルミナスはこのことに引っかかりを覚えたと?」

「そうじゃ。」

「それは単純に私が、いや私たちがこの世界の生物ではないからだ。

私はこことは別の世界に国を築いている。」

「何?」

「そしてリムルがたまたま私の暮らす世界に迷い込んで来たため知己を得る機会に巡り会えたのだ。」

「こことは別の世界か、、、、それならば妾たち魔王に一切存在を知られていないことにも説明がつくか。

ならばなぜ今回この国に来た?

リムル、お主もあまり凶悪なアンデッドと関係を持っていると世界、特に人間たち側に知られるのは良くないのではないか?」

「それはそうなんだけどな。

建国祭前にアインズの国の人たちがちょっと訳あってこっちの世界に来ていたんだ。

ここに来ていたら当然建国祭のことも知るだろ?

相手を大使として持て成していたから、同盟国として招待しないのはどうなんだって思って呼んだんだ。

まぁ人間サイドにはガゼルとか仲良い奴らも多いからなんとかなるだろって思ってさ。」

と楽観的なリムルの意見を聞くと疲れた様子でルミナスからお叱りを受ける。

「‥‥‥はぁ、、、リムル、貴様前々から思っていたがちと無計画すぎやしないか?」

「あ、、、はい。すいません。」

行き当たりばったりなところは全く持ってリムル自身もそうであると実感していることなので素直に頭を下げる。

「まぁ良い。問題はここからじゃ。アインズ。貴様これからどうするつもりだ?」

 

 

「どうするつもりとは?」

「貴様は今日、究極能力(アルティメットスキル)を手に入れたであろう?」

「ああ、」

「それが問題じゃ。

まずアインズ。貴様が真なる魔王へ至たり、究極能力(アルティメットスキル)を手にした事ことは究極能力(アルティメットスキル)を有するものは皆把握しておる。」

「ちょっと待ってくれ、ルミナス。私はそもそも究極能力(アルティメットスキル)という言葉すら初めて聞いたのだ。

なぜ私以外の者が私の能力について知っているのだ?」

「そうか、貴様はこの世界の外から来たのであったな。

これは妾の考察でしかないのではっきり断言はできないが、、、、まぁよい。

この究極能力(アルティメットスキル)というものはそもそも持っているものが本当に少ない。

それこそこの世界の生物の1%にも満たないであろう数だ。

絶対数が少ないからかは分からないが、究極能力(アルティメットスキル)を得る際に聞こえる声は既に究極能力(アルティメットスキル)を持っている者全てに聞こえる。」

「それはどの程度の情報が全体に漏れているのだ?」

「どこの誰がどのような能力を手に入れたのか全く分からん。

しかしそれは逆に言えば敵か味方かも分からない奴が自分に匹敵するほどの能力を得たかも知れないことを意味する。」

「確かに危険かも知れない、ただ尚更意味が分からないな。

なぜ今後のことを考えねばならない?

確かに得体の知れないやつが得体の知れない強力な能力を手に入れたことは究極能力(アルティメットスキル)保持者にとって気にはなるだろうが、

言ってしまえばそれだけの話だろう?

私の存在を知られていないのであればそこまで苦慮して今後を考える必要はないのではないか?」

「普通ならばそうだ。しかしアインズ、お前の手にした能力が問題だ。」

 

 

「能力?なぜルミナスが私の能力について知っているのだ?」

「リムル、アインズが究極能力(アルティメットスキル)を獲得した際、世界の言葉は全て聞こえたか?」

「いや、途中から聞こえなくなったぞ?ミリムも訝しんでいたしみんなそうだったんだろ?」

「いや妾は、九割ほどは聞こえた。

それはおそらく妾の種族が関係してくるのであろうがそれに関しては今はどうでもよい。」

「?」

「?」

とリムルとアインズが疑問を浮かべる中ルミナスは淡々と話を進めていく。

「つまりだ。究極能力(アルティメットスキル)保持者であるリムルが世界の言葉を聞けていないと言うことは、

貴様の究極能力(アルティメットスキル)は世界の言葉にも制限をかけられるほど強力だとも考えることができる。

それをこの世界の調停者であるギィ・クリムゾンが見過ごすとは考えにくい。

なんらかの手段を用いてアインズのことを見つけ出すであろう。」

「ちょっと待ってくれ、ルミナス。そもそもなんでこの話でギィが出てくるんだ?

確かにあいつは俺ら魔王のなかで一番強いんだろうけど、俺が究極能力(アルティメットスキル)を手に入れた時は何もしてこなかったぞ?」

「妾も詳しいことは知らない。

ただ妾が先日究極能力(アルティメットスキル)に目覚めた時ギィが直接聞きに来たのだ。

詳細は省いて説明されたが究極能力(アルティメットスキル)の中でも特に強力な能力で、美徳系と大罪系というものがあるらしい。

そして奴は大罪系スキル保持者を魔王たちで独占したいと言っていた。

リムル、貴様がギィから何もされてないのはその時点で繋がりがなかったからではないか?

どうせあのギィのことだ。今でも信頼していないから警戒、監視されているとかだろう。」

「んー確かにそうだな。初対面だったからな、流石にスキルについて聞いてこないか。

でもそうなれば尚更ギィが出張ってくるのは謎だろ?アインズが獲得したのは美徳系でも大罪系でもないんだから。」

 

 

「はぁ、、、さっきも言ったであろう?

世界の言葉にも干渉するような強力なスキル保持者をギィが放っておくとも考えられんと。

奴は大罪系や美徳系の能力を警戒しているのではなく、おそらくだが強力な究極能力(アルティメットスキル)を警戒しているのだと妾は考える。」

「あ、そっか。なるほどな。だからアインズが面倒なことになるかもしれないのか。

てか、ギィはギィでなんか色々としているんだな。」

「ルミナス、正直私にはまだ何がそれほどまでに大きな問題なのかが分からない。

とにかくそのギィという者に私が敵ではないということを伝えられればよいのか?」

「ああ、下手に貴様の存在を隠すよりはその方がいいだろう。

ただ漠然と敵でないと言っても信用されるとも考えにくい。」

「では、どうしろと?」

とアインズがルミナスに尋ねるとリムルがふと思ったことを口に出す。

「なぁ、そもそもアインズのことを説明するよりアインズは早く国に戻って落ち着くまでこっちにくるのを控えればいいんじゃないか?

会うのは俺が転移して向かえばいいだけだし。」

そのことにアインズも納得し同意するが、ルミナスは反対のようだ。

「いや、アインズの存在は隠すべきではないぞ。そもそもあの者のことだ、既に魔力反応などから究極能力(アルティメットスキル)に目覚めた者がこちら側、西にいることくらい気がついているはずだ。バレるのも時間の問題だろう。ならばこちらから先に伝えたほうが要らぬ疑いをかけられずに済む。」

「なるほど。じゃあいっそのことアインズ、魔王になるか?」

とリムルが唐突に爆弾発言をしたことでアインズの<鎮静>が発動してしまう。

しかしその発言が爆弾のように感じたのはアインズだけであり、ルミナスもリムルの意見に同意している。

「確かに、それも悪くないやもしれん。」

自分で引き起こした問題ごととはいえこれ以上大ごとにするのはまずいと感じたためアインズは当然反対する。

「なぜだ?そもそもだ、そもそも。リムル、ルミナス、忘れているのかも知れないが私はこの世界の者ではない。

ならばこの世界に深く関わるような魔王というものになるべきではないと思う。それに軽はずみになろうと思ってなれるようなものでもないと思うのだが。」

 

 

「確かにあまりこちらの世界に干渉しすぎるのは本来ならばまずかったかも知れない。

しかし貴様は既に世界から認識され究極能力(アルティメットスキル)まで与えられておる。

ならばここからはリスクの比重を考えるべきだ。この世界に干渉するリスクとギィを敵に回すリスクををな。」

「私がこの世界に認知されていることは理解したが、どうして魔王になるという考えになるのだ。

ギィ個人と話せば済む話ではないのか?」

とアインズが別案を出すと一応2人とも理解はしてくれる。

「確かに悪くはない。しかしリスクが大きすぎる。

ただ会話だけでギィの信用を勝ち取るのは難しいだろう。

あやつが初めて会った者のいうことを全て信じるようなお人好しな性格なら何も問題はなかったな。

しかしそんな甘い奴ではない。最悪戦闘になるかも知れない。

ならば初めから魔王になることでひとまず敵対するリスクは抑えられるはずだ。

妾とリムルの推薦で魔王になればいきなり攻撃されることもないだろう。

それに彼奴もリスク管理さえできれば魔王が何をしていようと気にしないだろう。

それが調停者というものだからな。」

「やっぱそうだよな。魔王になっとけばひとまず安全だろうな。」

アインズの別案は事も無げに却下され、魔王になったほうが確実で安全だと2人に諭される。

 

 

ここまでしっかり説明されたらアインズはもう納得し、受け入れるしかない。

「なるほど、理解した。ただ私は魔王になる手順というものを知らない。どうすればいいのだ?」

「アインズはもうさっきので真なる魔王として覚醒してるから既に魔王だぞ?」

とアインズは魔王になる決心をしたというのにリムルから既に魔王になっていると言われてしまう。

「どういうことだ?」

「もう世界のシステムはアインズが魔王って認識してるんだ。

だからあとは他の魔王から承認してもらって世界各国にそのことを伝えるってことだ」

「な、、、なるほど。その、、、魔王申請みたいなものか。」

「まぁそんな感じだな。せっかく今この国には魔王が3人いるし魔王達の宴(ワルプルギス)を開催するか。」

「リムルとルミナスで2人。私はまだ魔王として認識されていないのに数に含めていいのか?」

「あぁ、言い忘れてた。この国にはもう1人、ラミリスって魔王がいるんだよ。」

「なるほど、そうなのか。」

「な、ルミナスもいいだろ?」

「まぁ今回は致し方なし。面倒だが、ギィからいらぬ不信感を抱かれるほうがより面倒だ。よかろう。」

「えっとじゃあ、いつ開催にしようか、、、。」

リムルがいつ魔王達の宴(ワルプルギス)を開催しようか考えているとアインズに話しかけられる。

「ちょっといいか、リムル。」

「どうしたんだ?」

「私の部下達が目覚めるまで待ってもらいたい。

それとナザリックの方も少し心配なのでな、できれば向こうに一度戻らせて欲しい。」

「確かにそうだな、気が回らなくて悪かった。この後向こうに確認しに行くか。」

「あぁ、悪いな。」

「ルミナスはまだ何かあるか?」

「此奴の究極能力(アルティメットスキル)について色々と聞きたいことはあるが、急いでいるのであろう?今回はもういいぞ。」

「悪いな、ルミナス。それと今回の助言、感謝する。」

「よい、気にするな。」

 

 

 

 

ルミナスとの話が終わり、アインズとリムルはアインズの配下の様子を確認するために動いていた。

「リムル、ナザリックに戻る前にアルベド達の様子を確認したい。部屋まで連れて行ってもらえないか?」

「ああ、そうだな。わかった。

てか、アインズ聞きたかったことがあったんだけどいいか?」

「なんだ?」

部屋に向かう道中、リムルは気になっていたことを尋ねる。

「今日、世界の言葉が聞こえた時の話なんだけどさ。どうして途中から俺らに聞こえなくなったんだ?」

「あぁ、そのことか。リムルはどこまで聞こえていたのだ?」

「確か、、、スキル名しか聞こえなかったな。」

「なるほど。まだ私も自身の究極能力(アルティメットスキル)について把握できていないため

詳しくは分からないが『不死者之王(アルシエル)』という究極能力(アルティメットスキル)はおそらくアンデッドに有効なスキルなのだと思う。」

「アンデッドに有効なスキル?」

「そうだ。実際どれほど有効なのかは不明だが、世界の言葉とやらをアンデッド以外に聞こえなくしていることからしてかなり強力なスキルなのだろうな。」

「だからあの続きが聞こえなかったのか。てことはそのスキルはサポート系なのか??」

「いやあの能力は『不死者之王(アルシエル)』のスキルの一部でしかない。

ただ他にどのようなスキルがあるかはまだ分からん。

ナザリックに戻り次第ゆっくり確認しようと思っている。」

と話しているうちにアルベドたちが眠っている部屋に到着した。

 

 

中にいる4人は眠っているため反応はないだろうが、マナーとして一応ノックする。

すると驚くべきことに返事があった。

慌てて中に入ってみたが4人ともまだ眠りについたままであった。

では誰が返事をしたのか。

それは部屋の中で4人の様子を見にきたシュナであった。

「どうしたんだ?シュナ、こんな時間に。」

「あ、リムル様。アインズ陛下。

えっと、私もアルベド、、様の様子を見に来たのですが、、、、。

ただ、どなたもまだ目覚めておりませんでした。」

「そうか、わざわざ悪いな。」

「いえ、アルベド様がこちらにいらっしゃる間、彼女のお世話をすることが私の役目ですので。

では私はこれで失礼いたします。」

と言って部屋を出て行ってしまいそうになったのでリムルはこれから向こうの様子を見に行ってくると伝える。

すぐに戻るからとシュナを不安にさせないようにと気を使って伝えるが、

シュナは何も気にすることはなく笑顔で「いってらっしゃいませ」とだけ言い部屋から退出してしまった。

リムルはいつもの反応と違うことを疑問に思うがこの場に他国の王であるアインズがいたからだと勝手に納得する。

リムルがシュナと会話している間ずっとアルベド達の様子を見ていたアインズに話かける。

「どうだ、アインズ?」

「シュナ殿が言っていたように特に何も反応はないな。」

「そうか。」

「リムルの場合はどうだったのだ?同じ経験をしたことがあるのだろう。」

「俺の場合か、、、、俺の場合は詳しくは分からないなぁ。俺の方が長く寝っちゃってたんだよな」

「そうか、本来私もこうなるはずだったのだったな。」

「ただ、数日もすれば目覚めると思うぞ?」

「そうか、では次はナザリックまで頼む。」

「そうだな、じゃあ行くか。」

とリムルは座標をナザリックに設定し転移魔法を発動した。

 

 

 

 

転移阻害の魔法を発動させていなかったおかげで今回はすんなりナザリックに戻ることができた。

転した場所は前回同様、ナザリック地下大墳墓第六階層大森林の中にある円形闘技場(コロッセオ)。

リムルとアインズが転移して来るとプレアデスの1人、シズ・デルタが待機していた。

アインズがシズに話を聞いたところ、デミウルゴスに指示されてここにいたとのこと。

いくらアインズ達がいつ戻ってくるか分からないとはいえ、流石にずっとここで待機させるのはデミウルゴスにしては非効率だな、

などと考えるアインズであったが今はそれ以上に色々と考えることがあったためそんな邪魔な思考は投げ捨てる。

「シズ、悪いが至急デミウルゴスに私の部屋まで来るよう伝えてくれ。」

「ワカリマシタ。」

その後アインズはリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを使用してリムルとともに急いで私室に向かう。

アインズが部屋に到着し10分くらいしたのち部屋の扉がノックされる。

今日突然に帰って来たにも関わらずアインズの執務室で待機していたシクススが面会の手順に沿って訪問者を部屋に入れる。

「アインズ様、お出迎え出来ず申し訳ありません。」

「いや、気にするな。それよりデミウルゴスお前の体に何か問題は起きていないか?」

「私の体でしょうか?」

とアインズの質問の意味がわからず聞き返すデミウルゴス。

「ああ、そうだ。急な眠気などはないか?」

「いえ、特に何もありませんが、、、。ところでアインズ様、アルベド達はどこに???」

 

 

「まだ向こうの世界にいる。

細かく説明すると時間がかかる故、詳細なことは後で帰って来たものから聞くように。

ただ端的に言うと守護者4名は現在、進化に伴い意識不明の状態だ。」

「なッ!?!?!進化?それに意識不明ですか?」

「ああ、だが心配する必要はない。これは向こうの世界特有のものらしい。

私も詳しくはわからないが向こうの世界で私が魔王に連なる存在になったことで私の配下たちもその恩恵を預かるそうだ。

その際体への急激な負荷を軽減するために一時的に休眠状態のようなものになるらしい。

アルベド達がそうなったのでな、こちらにいる者達がどうなったのか気になり戻って来たのだ。」

「なるほど、、、、しかし流石アインズ様。

向こうの世界でも魔王というような非凡な存在になられているとは。

臣下としてこれほどの喜びはありません。」

とデミウルゴスが感激に震えているとその声は突然聞こえてくる。

《告。個体名アイン‥・ウール・ゴ‥‥に連‥る‥‥の異形種を再‥‥‥。

これ‥り祝福の‥‥‥が開‥され‥ま‥。》

途切れ途切れだが世界の言葉が聞こえる。

アインズの配下が進化の途中であったため進化の原因であるアインズも世界から認識されたままであった。

そして他世界にてアインズの配下を再確認。そして進化が開始された。

しかしそんなこと全く知らないアインズとリムルは唖然としてしまう。

心配で一応様子は見に来たが、まさかこの世界にまで影響が及ぶとは予想だにしてなかったのだ。

 

 

驚いて固まっていると傍からドスっという物音が聞こえてきたため意識が現実へ引き戻される。

音のした方向に目をやるとデミウルゴスが片膝をついた状態で頭を押さえている。

シクススには何も影響は無いようでデミウルゴスが倒れたことに驚いている。

「すみません、アインズ様、、、、突然、、、、、抑えきれないほどの眠気が、、、、、」

「良い、デミウルゴス。至急、自身の守護する階層に戻り休みを取れ。

眠気を感じていない配下がいればそいつに階層の指揮権を一時的に委ねろ。後ほど確認しに行く。」

「すみません、、、、、失礼致します、、、、、。」

デミウルゴスにリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを渡し、退出を促す。

その後2人で今後のことを話そうとした時再び2人は世界の言葉に驚かされてしまう。

《告。究極能力(アルティメットスキル)『****』へ系‥の*****の祝…の授与の**を**しま‥。

『****』のスキル<善**き悪*>が発動。『****』のスキル<無**る*声>が発動。

こ…により配‥の能力に‥‥衡が生‥ま‥。

告。『不‥者‥‥』の‥果‥動により『慊‥之王』の‥‥‥果を‥効にします。

こ‥‥‥祝福の最‥‥整に入り‥す。》

 

 

「リムル、聞こえたか?」

「ああ、でもおかしくないか?」

「世界の言葉は途切れ途切れに聞こえることか?

それとも究極能力(アルティメットスキル)が究極能力(アルティメットスキル)に影響を及ぼしていることか?」

「世界の言葉にノイズ見たいのが入ってることだよ。やっぱりここが異世界だからか?」

「おそらくそうであろうな。この世界の言葉の有効範囲ギリギリのところにこの世界があるのか、私たちがいることによって無理にこの世界に干渉しているのかはわからないが、今後あの言葉が聞こえた時に世界間を転移するのは控えたほうがよさそうだな。」

「そうだな。ってかなんだよ?究極能力(アルティメットスキル)が究極能力(アルティメットスキル)に影響を与えているって。」

「はっきり聞こえている訳ではないから断言は出来ないが、今回獲得した究極能力(アルティメットスキル)がもう片方の究極能力(アルティメットスキル)に何かした干渉したみたいだ。その内容がノイズまじりでどんなことをしたのか全くわからないがな、、」

「そんなことあるのか、、、どんな感じに干渉しているのか全くわからないのか?」

「あぁ、片方がもう片方に何かしたことは分かるのだが、それがプラスに働くのかマイナスに働くのかが聞こえなかった。聞こえた内容からしておそらくこれから始まる配下たちの進化に関することだとは思う。

だから配下たちが目覚めて来るまではわからないな。」

「なるほどな、、、てか二つも究極能力(アルティメットスキル)手に入れていたのかよ!!!」

「言っていなかったか?まぁそうなのだ。

これから各階層を周り配下たちの様子を見ようと思う。悪いが少し付き合ってくれないか?」

「確かに早くここにいる奴らの様子は確認した方がいいよな。わかった、とりあえず眠っているやつはみんな進化途中ってことでいいのか?」

「おそらくそのはずだ。では悪いがもうしばらく頼む。」

アインズとリムルはナザリック内にいる配下たちの様子を確認するべく動き始めたのだった。

 




ここで一応6章終了です。
シズのセリフをひらがな表記にするかカタカナ表記にするかすごい悩みました笑
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
話の構成としてはおそらくあと2章、3章書くつもりです。
新年度が近づきつつあるため忙しく、更新頻度は落ちてしまうかもしれません。
ご了承頂けたら幸いです。



*世界の言葉(この物語上での)
究極能力保持者は他の者が究極能力に目覚める際、同じ声を聞くことができる。
ただし、聞こえる言葉の量は究極能力覚醒者と究極能力者との距離に応じて変化する。
覚醒者付近にいる究極能力保持者は覚醒者と同じくらい詳細を聞くことができ、距離が離れれば離れるほど概要は省かれ能力に目覚めた者がいることのみ世界の言葉で通知される。


トマス二世さん誤字報告ありがとうございます。
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