歪な愛   作:糸守

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さて、もうすぐ4月ですね。
今年度はみなさん、学校、職場に通うことができるのでしょうか?
私は正直、オンラインが楽なのでこのままでもいいなって気持ちが9割ほどあります。


間話2 微睡みの中で
1


 

 

いつもそうだった。

 

私は近くでただ見ているだけ。

 

私は近くでただ聞いているだけ。

 

私がその会話に加わることはない。

 

いくら会話に参加したいと思ってもできない。

 

どうして私はこの会話に参加する権利がないのだろう。

 

加わることは出来ないのに、

                 目を背け

                 耳を塞ぐ

ことも許されない。どうして?

 

それに私は決まった言葉しか口にすることを許されない。

 

私はただ大好きなあの方達と時間を共にしたいだけなのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからどれくらいの時間が経過しただろうか。

 

5年?それとも10年?

 

もしかしたらまだ1年ほどしか経っていないのかもしれない。

 

しかし私の体感では果てしなく長い時が流れた。

 

いや、どれほどの時が流れたのかなんて正直分からない。

 

ただあの時間は辛く苦しいものだった。

 

いつから私に自我が存在したのかも分からない。

 

ただ自我というものに目覚めたことは私が生まれて以来最悪の事象だったと思う。

 

もし私に自我がなんてものが存在しなければ、私は大好きな方達の側にいるだけで満足できたと思うから。

 

それ以上のことを渇望せずに済むのだから、今感じている苦痛を味わうことはなかっただろう。

 

しかし一度、私の中に生じた自我の情動は止まることを知らない。

 

長い間共にいればいるほど私の欲望は大きくなっていく。

 

初めは自我が芽生える前と同様、あの方達とただ一緒に居られればそれだけでよかった。

 

しかしどんどん私の想いは膨らんでいく。

 

 

私はあの方達の輪に加わりたい。

私はあの方達と話したい。

私はあの方達の力になりたい。

私はあの方達から必要とされたい。

私はあの方から必要とされたい。

私はあの方の愛情が欲しい。

私はあの方の妻になりたい。

私はあの方の子供が欲しい。

 

 

あれ?私はいつから特定の殿方にのみ想いを寄せるようになったのだろうか。

 

いや、そのようなことは考える必要はない。

 

いくら考えようと私に愛を伝える手段はない。

 

ただあの方だけが私、そして私たちの側に今もなお、居続けてくださることが愛おしくてたまらなかった。

 

しかしそんな私の想いを伝えられる転機が突然訪れた。

 

本当に突然としか言いようのないタイミングで。

 

なぜ私が自由に話せるようになったのか。

 

なぜ私が自由に動けるようになったのか。

 

理由は今でも全く分からない。

 

だがそのようなことはどうでもよかった。

 

私は今まで伝えることが出来なかった想いをあの方に伝えられるようになったのだから。

 

王座の間で失態を演じてしまい自身を不甲斐なく思ったがそれ以上にあの方に触っていただいたということが嬉しくて仕方なかった。

 

これほどの喜びを一度感じてしまったらもう以前のように見ているだけなど耐えられない。

 

 

 

 

しかしどうして?

 

どうして私はまた動けないの?

 

どうして私はまた声を出すことが出来ないの?

 

どうして私は享有を奪われなければならないの?

 

奪ってしまうのなら、なぜ私にあの幸福を味合わせたの?

 

もし仮に私に自我を与えた者がいるならば

 

もし仮に私の自由を再び制限する者がいるならば

 

絶対に、絶対に、絶対、私は

 

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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