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部屋に入ると一人の少年がこちらをみてきた。
「はじめましてかな?冒険者をしているモモンという。」
「はじめまして、クライムと申します。先日のヤルダバオトの件はご協力ありがとうございました。
それとこのような体勢でお話ししてしまい申し訳ありません。」
「いや復活直後と聞くし仕方あるまい、気にしなくていい。それで今回は君を殺したものについてはなしを聞きにきた。いくつか質問いいか?」
「はい、私にわかる範囲ならば何でも」
「では早速」と言いモモンは質問を始める。
「敵の武器はスティレットだったか?」と質問するとクライムは驚いた顔をして肯定する。
「敵は女だったか?」という質問に対しても肯定する。
(やはりあいつか、、どこの誰が生き返らせたかは知らないが、面倒なことになった。あいつは私の正体を知っている。是が非でも殺さなくては、、、)
と少し焦りつつ今後の方針を思案しているとクライムが驚いた様子で話しかけてきた。
「モモン様はどうして犯人についてそんなに詳しいのでしょうか。もしかして関わりがある人なのですか。」
「私が取り逃した者である可能性がある、私からの質問は今ので全てだ。それでは少し目を瞑ってもらえるか?」
「?はい、構いませんが一体何を!?」
「悪いが今の質問を王女に知られるわけにはいかないんで記憶をいじらせてもらう」
(ナザリック随一の知恵者たちが認める人間だ。私が犯人について知っていると知られるのは良くない。
もし何らかの方法でこちらよりも先に犯人とコンタクトを取られたりしたら非常にまずい。)
その後記憶操作したアインズは部屋を出てラナーと蒼の薔薇と合流した。
「それでモモンさん今回の依頼引き受けてくださいますか?」
「内容は彼を殺した者の殺害でいいんですか?生捕りにするとかではなく?」
「はい、クライムを嬲り殺したものなど見たくありません、それに生捕りの方が難しいと聞きますし。
(クライムを嬲るなんて私以外していいはずがないのに、、)」
「わかりました、蒼の薔薇の皆さんに出された依頼の協力という形でよろしいですか?」
「はい、よろしくお願いします。」
「モモンさん、ナーベさんよろしくお願いします。」
「こちらこそお願いします。」
「お願いします。」
依頼を引き受けたモモンは青の薔薇と少し話し合い翌日ギルドに集まることにして解散した。
「ナーベ、話がある。そこの椅子に座れ。」
「いえ、モモン様の前で座るなんて恐れ多いです。私はこのままで構いません」
「え、、、あ、、ゴホン、、わかった。では今回の依頼の件だが私たちが冒険者として活動しはじめた時に潰した共同墓地の件覚えているか?」
「すみません、、、、えっと、、、」
「スケリトルドラゴンをお前が相手にした時だ。」
「あ、、はい覚えています。あの紅子目つきがどうかしたのですか」
「そちらではなく私と戦った方だ。今回の犯人はおそらくあの女だ」
「???」
「あの女は確かに私が1度殺した。しかしその後証拠提出の際に引き渡したあの女の死体は一晩でどこかに消えた。」
「誰かしらに蘇生された可能性が、、、?」
「そういうことだ。あの者を蘇生させたということは仲間もしくは後ろ盾となる組織や国が存在するということだ。
あの程度のレベルだがこちらの世界ではかなりの強者だ。仲間ではなく後ろ盾があるなら間違いなく法国だろうな」
「なるほど」
「つまりあの頃から我々はマークされていたということになる。
そしてあの女は私がマジックキャスターであるということを知っている。
法国に逃げ込まれたら厄介だ、確実にやつを殺す。
できれば情報収集のため生かしてナザリックに送りたいが最優先はあいつの存在を消すことだ。いいな?」
「かしこまりました。」
「それでは次だ、スクロールを使用して以前のようにあいつを探せ」
「かしこまりました」と言ってナーベはスクロールを使いロケートオブジェクトを使用する。
「場所がわかりました。このあたりです。」
「ここか、、ここは確か、、、ってまた墓にいるのか?ということはあのハゲも蘇ったと考えるべきか?面倒な、、」
「どう致しますか?私が行って殺してきましょうか。」
「いやだめだ。それはまずい、蒼の薔薇に説明するのが面倒だ。何とか誘導して発見させよう」
「はい。」
「それでは次だ」
「次ですか?」
「ああ、リモートオブミラービューイングとスクロールを用いて今日の昼に行った王城、あのラナーとかいうやつを映し出せ」
「???かしこまりました。」不思議そうにしているものの命令に従ってスクロールを使い映し出す。
「映し出しました。これは、、、???」
「ふむ、なるほど、そういうことか」疑問符を浮かべるナーベに対しアインズは納得した表情を見せるのだった。
一方蒼の薔薇は
「おい、イビルアイ明日から大丈夫か?」と昼間のようにいじるような心配ではなく本気で心配するガガーランに対し、
ティナ、ティアは「無理」「絶対仕事にならない」と相変わらずおちょくっている。
それに対しイビルアイは「当然平気に決まってる。たかが通り魔だぞ」と普通に答えるイビルアイに対しガガーランは
「いや、俺が言ってんのはな、モモンがいて仕事に集中できんのかって聞いてるんだよ」と問いかけると、今度は慌てた様子で
「なななななななななななななな何を言っている。とととと当然へへへへいへいへい、平気にきききき、決まってるだろ」
と言うイビルアイを見て
(「きっと明日もずっと仮面のうちではにやけてるんだろうな」)と思う4人であった。
翌朝今後の活動方針を決めるため漆黒と蒼の薔薇の両チームはギルドに来て話をしていた。
「ここで話していい内容なんですか?」
「あー確かに少しまずいかもな、場所変えるか?」
「どこにする?」
「私の宿泊しているところはどうですか?」
とアインズが提案するとイビルアイが少し体をビクッさせたがみんなスルーしてアインズが利用している宿に場所を移すことにした。
「へーここがモモンの泊まってるやどか、結構渋い趣味してんな。」
「人が多いと何かと面倒なので」
「まぁそれもそうか、てか俺ら王都にいるのにこんなところに宿があるなんて全く知らなかったな。人は少ないが結構いい値段しそうなところだな」
「ええそうね、ずっと王都にいる分馴染みのあるところにしかいかなくなっているものね」
「イビルアイそわそわしてる」
「う、うるさい」
「はいはい、あなた達これから仕事の話なんだからしっかりして。」
「了解、鬼ボス」「わかった、鬼リーダー」
宿の中に入るとほとんど人がおらず少し大きめの丸テーブルに座り話を始めた。
「とりあえずこれからどうしますか?」
「ああ、その前にモモン。にこれから仕事を一緒にするんだしイビルアイに話す時みたいにタメ口で構わないぞ」
「、、、そうか分かった。これからどうする?こちらは戦士と魔法詠唱者の二人組なんで人探しはあまり得意ではない。」
「そうね、私たちはそういったことは大体ティア、ティナに任せてしまってるわね。」
「ひとまず通り魔の被害にあったのはあの二人だけなのか?」
「いえ、あと何人かいるそうよ」
「そうかそいつらは夜で歩いていた冒険者か?」
「ええそうらしいわ。」
「なら昼の間は情報収集をして夜に見回りをしたり地道にやっていくしかないか」
「そうね、、、とりあえずそうしましょう。情報交換は毎朝ここでいいかしら?」
「ああ構わない」
「それじゃあ、、、そっちは戦士と魔法詠唱者だけで大丈夫?うちからイビルアイかしましょうか?」
「???イビルアイも魔法詠唱者だろ?
それに余計なお世話かもしれないがいくらパーティリーダーだからと言って仲間の意思を確認せずそんな風に言うのはどうかと思うぞ?」
(イビルアイをこちらに送って監視でもするつもりか?)
「そ、そうね。ごめんなさいね、イビルアイ」
「い、い、や、だ、大丈夫だ。気にしてない」
「それじゃあまた明日の朝ここで」といいモモンとナーベは外に行ってしまった。
「何かごめんなさいね。イビルアイ。」
「そんな風に謝らないでくれ、何だか惨めな気分になる、、、」
「でもよ、モモンって本当にしっかりしてるよな。
あんなこと言う冒険者見たことねぇよ。」
「そ、そうだ。モモン様は素晴らしいんだ。
そう、決して別にいなくてもなんて思われてない、うんそうだ、きっと」
と自己暗示をかけるイビルアイに対し申し訳なく思ったのかラキュース、ガガーランは何も言えず、ティア、ティナも流石に何も言わなかった。
あれから1週間経った。しかし。
「私たちは昨日と同じで何の情報も得られてないわ。」
「いやーしょっぱなからつまずくとは思わなかったわ。」
「確かに」「あんな目立ちそうな殺しかたしてるのに」
と犯人の目星はおろか目撃情報すら得られていない状況に蒼の薔薇は今後の方針を決めかねていた。
「あーそのことなんだが、、」
「何かわかったの?」
「ああ、犯人を知ってるかもしれない」
「は?!何だって急に?」
「昨日聞き込みをしていたら遠くからだがその犯人らしき人を見たと言う人から話を聞けてな、私の知っているやつに特徴が一致していてな、、、」
「何だよ、沸きらない反応して、親しいやつなのか?」
「いや、1度しかあったことはない」
「それならどうしてそんなん何だよ」
「いや、そいつは1度私が殺しているんだ」
モモンのこの言葉に蒼の薔薇の面々は一様に驚いた反応を見せる。
「それでモモンさん、その人物とは、、?」
「確か名前はクレマンティーヌ?といった感じだったと思う。」
「クレマンティーヌ?女性ですか?」
「ええ」
「どのくらいつよい?」
「えーっと確か戦っている際に自分と戦えるのはこの国ではガゼフストロノーフ、ブレインアングラウスに青の薔薇に一人とかって言ってた気がする。」
「!!!戦士長並みですか、それは厄介な、、、」
「でもよ自称だろ?実際戦ってみたモモンはどう感じたんだ。俺らの中でそいつが認識しているのはおそらくイビルアイのことだろうが俺は勝てそうか?」
「それは1vs1で?それともチームで?」
「そりゃもちろん1vs1だ。」
「実力は互角かややあちらが上だな。戦闘スタイルはスティレットを両腰に下げていて、主に武技で身体能力を底上げしてスピード重視で攻撃を仕掛けてくる。攻撃は鎧の継ぎ目を攻撃してじわじわいたぶるのが楽しいと言っていたな。」
「それは、、相性悪いな。それに趣味も最悪だな」
「ええ、そうね、、、、」
「参考までに教えてくれ、モモンと俺の戦い方はパワー重視で似ているだろ?それならお前も相性が悪いはずだ。どうやって倒した?」
「ああ、私か?参考にならないと思うぞ、と言うより怪我するからやめておいた方がいいと思うが。
私はあえて一撃くらいその瞬間に剣を手放して抱え込んだ。それで締め殺した。」
「あ、ああそりゃ参考にならねぇな」流石のガガーランも苦笑を浮かべていた。
他の面々も若干引いている中イビルアイとナーベだけがどこか羨ましそうな表情を浮かべていた。
「ま、まあそうなるとあれね、敵の正体はつかめたから後は居場所だけね!」
と精一杯空気を入れ替えようとするラキュースにモモンは
「おそらくだが居場所もわかると思う。」
「モモンさんどうして?」
「以前私たちがあの女に会ったのは墓地だった。その時何かしらの儀式みたいなことをしていたから今回もその可能性が高いのではないかと思ってな。」
「なるほど、、あ、それってエ・ランテルでのアンデットの軍勢のことですか?」
「ああそうだ、前回は時間も方法もなかったからただ向かってしまったが今回は違う。だからティアとティナにここら周辺の墓地を少し調べてきて欲しいんだが頼めるか?」
「おけ」「問題ない」
「助かる。ただもう一つだけ気になることがあるんだ。」
「気になること、、、?」
「ああ、エランテルで起きた騒動の後、首謀者らの死体が消えていたんだ。かなり厳重に警備されていたのにその警備を皆殺しにして。」
「だから今回生き返ってまた同じようなことをしていると?」
「そうだ、ただ今回に関しては生き返ったことよりも死体を奪った奴の方が気になる。
私はクレマンティーヌはどこかの傭兵かぶれか何かかと思っていたのだが今回の件もあり確信した。あいつの裏には大きい組織か国が潜んでいるはずだ。」
「ああなるほど、、、それは厄介ですね。」
「本当に厄介だ。」
「裏がどこかはわかりますか?」
「王国と戦争になっても問題なく<死者復活>を使える奴がいるところなんて、、、私は法国しか思い浮かばない。」
「法国か、、、あそこならあり得るな、、、」
「それはおかしい?」
「どうしてだ?」
「法国は人間至上主義国、アンデットの実験なんてしなそう」
「確かにそうね、、でもそうなると他に考えられるのは帝国かしら。でもそうするとますます謎だわ。
アンデットに関する実験ならばあの魔法詠唱者フールーダ・パラダインが自ら行えばいいのに、どうしてわざわざこちらで?」
「まぁひとまず後ろ盾とか気にせずそいつをもう一度殺しちまえやいいんじゃねえか?」
「そうだな、ひとまずクレマンティーヌを殺すことを優先するか。あ、それともう一つ伝えておくことがあった。」
「何だ?」
「その墓地での事件のときもう一人厄介なのがいたんだ。」
「厄介?」
「ああ、スケリトルドラゴンを召喚する爺さんだ。だからティア、ティナが調べてそれっぽい人がいたら二手に分かれよう。」
「ああその方がいいな、俺とモモンでそのスケリトルドラゴンを相手するか?」
「いや悪いが私にクレマンティーヌをやらせてくて、自分のミス、、、ではないが少し気になってしまうんでな」
「ははっ、それはいいけどよ、じゃあどうするんだ?」
「スケリトルドラゴンと相性の悪い魔法詠唱者のイビルアイとナーベに私の援護をしてもらいたい。あのスケリトルドラゴンを使役する爺さんはガガーランとラキュースで引き付けてティアとティナの二人があの爺さんを殺せば問題ないと思う。」
「私たちは問題ないわ。イビルアイはいい?」
「も、も、問題ない!!!!任せてくれ!!!!」
「よろしく頼む、イビルアイ」
「は、はぃぃ、、、」
「では今夜、ティア、ティナは墓地を見てきてくれるか?」
「り」「v」
「ではまた翌朝に」といってモモンとナーベは出て行った。
「なんかよかったわね、イビルアイ」
「ここんとこせっかく一緒の仕事してるのに全く関わりがないって嘆いてたもんな」
「よろしく頼む、イビルアイ、イビルアイ、イビルアイ、、、」
「うわ、オートエコーしてる、」
「大丈夫か、あいつ?」
「キット大丈夫、、、ヨ?」
「なぁ私はもうすぐ死ぬのだろうか?」
「はぁ?何でだよ」
「好きな人から頼られたんだぞ!幸せすぎて、、、、、、」
「うわ、ちょろいん」「うわ、ダメ男製造機」
「ちょっと二人ともそれは言い過ぎ、、、、、でもないのかしら、、、、?」
これだけいじられても全く反応するそぶりを見せないイビルアイ に対してラキュースは「あ、やっぱりダメかも。」と思うのであった。