ありふれた錬成師と最期のマスターは世界最強 作:見た目は子供、素顔は厨二
それではどうぞ!
ps.ガチャピンモードってクソじゃね?
ガチャピンモードが十連で終わる我が絶望、恐怖、憎悪を知れ!(ゲームが違う)
FGO? インドラゴン様、可愛くね?(小並感)
場面は移り変わって、異世界トータス。【ハイヒリ王国】の中でも一番の蔵書量を誇る王立図書館に一人の少年の陰があった。
彼は本を読んでいる。その内容は『北大陸魔物図鑑』という題名だけで内容が分かってしまう面白みのない物。だが彼の脇にはそういった本が幾つもの塔を築き上げていた。
少年の名前は
二週間に及ぶ訓練を経験したが、伸びは芳しくない。その伸びなさ具合と言えば…下の通りである。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:2
天職:錬成師
筋力:12
体力:12
耐性:12
敏捷:12
魔力:12
魔耐:12
技能:錬成、言語理解
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一応、比較すると
そうして本当に訓練をしていても結局の所、戦力外ということを悟ったハジメは訓練を最低限行い、代わりに知識と彼唯一の武器である“錬成”の腕を磨いている。
そういった経緯でハジメは図書館に来ていたわけだが、他にも理由が無い訳では無い。まずこの王国の人々の目がハジメに対して攻めるように酷いことだ。あまり人の悪意などは気にしないハジメだが王城の人々は誰しもがハジメにそういった眼を向けるのだ。流石のハジメにも四六時中そんな目を向けられるのはキツいものがある。
またハジメはクラスメイトにも味方がまあいない。その一つの理由としてハジメが重度のオタクであることもあるだろう。事実、ハジメは『趣味の合間に人生』という人生の格言を掲げている。その言葉に従うかのように登校は遅刻ギリギリ! 過ごす時間の大半が居眠り! 昼飯は10秒チャージ! そして最後のチャイムと共に即時帰宅! といった青春という青春の全てを丸めて捨てたかの様なライフワークを営んでいた。
実際問題、かなりの変人である事は否めない。しかしそれと同時にハジメは別に他者に迷惑を掛けるような真似はしていない。
例えばハジメの身嗜みは一般的なもので不衛生ではない。またテストもいつも平均点は取っているため、先生の頭を悩ませることもないだろう。しかも話掛けられればオタク語以外の話題でも十分に話せ、むしろ聞き上手。将来の進路もかなりトリッキーだが、高校生にしては明確に計画されている。班活動や行事も己の役割をしっかりと果たせる。
こうして要素を上げると今の所はあまり批判されるような人間ではないことが分かる。にも関わらずハジメに対する当たりが必要以上に酷い。ならば何が理由なのか。
その理由は今にもハジメに駆け寄って来た。
「南雲くん、南雲くん。この本とかどうかな? 『見習い騎空士でも分かる! 四天武器武器上限解放チャート』だって! 【錬成師】のお勉強にどうかな? かな?」
「白崎さん、それはあかん。色々あかん」
少女の持って来た色々アウトな本にハジメは思わず関西弁で止めにかかる。そもそもそんなのがこちらの世界にあるわけないのだが、そこを考え出したら深淵を覗くような気がするので目を背けることにした。
それは兎も角、今目の前でニコニコと眩しい笑顔を見せる少女こそが同級生の不興を買う理由そのもの、名を
そんなスクールカーストのトップグループに君臨する香織はあろうことか、スクールカースト等知ったことか!と言わんばりにオタク道を突き進むハジメに何かと構うのだ。毎朝香織から挨拶をしてくる程度ならばまだいい。しかし
ハジメはそれらを香織の優しさから来るものと認識している。オタク特有の『勘違いしたくない』とか言う心理によるものである。
ただまあ、客観的に見れば「そうはならんやろがい」となるのは当然の起結である。男なら嫉妬を、女なら『白崎さんが色々してるのに何とも思わないの!?』と軽蔑やらを含んだ視線を叩きつけてくる。正しく負の感情満席コースを食らっているのだ。
特に酷いのは
そうした経験から地球の頃ならばハジメはオタク趣味絶対主義者であった事から、負の感情のハーメルンの笛吹きである香織に少しばかり有難迷惑といった感情を持っていた。ただ最近は【無能】が故に擁護してくれる味方が居らず、ほぼ孤立状態のハジメ。そんな彼に味方をしてくれる彼女は間違いなくハジメの心を支えとなっていた。
その為、訓練が終わった彼女がわざわざここに来てくれているのに少し甘えてしまっている。善意に過ぎないと思ってはいるが、それでもにこやかな彼女にもう少し頼っていたいと思ってしまう自分がいる。
「そっかー、ごめんね南雲くん。ちょっとでも力になれたらって思ったんだけど」
「いや、気持ちだけでも嬉しいよ。有難う、白崎さん」
「えへへ…それじゃあどういたしまして、かな?」
ハジメが今の正直な気持ちを礼として言うと、香織は嬉しそうに照れながら微笑んで見せた。ほわほわと幸せそうなオーラが漂っており、他の者ならば一発KOだったろう。ちょっとハジメにもグッと来た。
とはいえ、ハジメは本来の目的も忘れてはいない。一週間後にはオルクス迷宮と呼ばれる魔物の巣窟へと向かうことになる。正直に言って一般人レベルのステータスであるハジメを連れて行くような場所ではない。
ただ
だから今回集まる情報は主にダンジョンのモンスターや罠などを中心としたものだ。それらを予め知っておけばある程度、リスクは回避出来るだろうと考えた結果だ。何処まで役に立つか分からないため、とりあえず頭に詰められるだけ詰めておく。
そんな風に黙々と本の山を片して行くハジメとは対照的に、香織は魔力のコントロールの練習を行っている様だ。香織の場合は【治癒士】であることから重要視されるのは魔法の技量。四つの魔力球を自分の周りで不規則に動かしながら、ハジメの様子を見守っている。
(まあ、有り難くはあるけど何というか…やけに僕のこと見てくるよなぁ…)
そんな視線が何ともむず痒く、この先どれだけあっても慣れそうになかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
日が暮れる頃、ハジメは図書館で幾つか資料を借りてから帰路に着いていた。香織はどうやら王族達との会食に誘われていた様で、ハジメより一足早めに帰ってしまった。
(まあ、クラスメイトの誰かに一緒に帰ってる所なんて見られたらもっと酷い目合うだろうけどさ)
ただまあ名残惜しいと思っている時点で、ハジメにとって香織は以前よりも大切な存在となっているのだろう。そこは自覚せざるを得なかった。
そんな己を少し新鮮に感じていると、ふと気がつく。
──人がいない
確かに今の時刻は夕方。人通りも少なくなり始めるのは自明の理だ。だが所詮は少なくなるだけであり、このように人陰すら見られないというのはあまりにもおかしい。第一ここは城下町の大通り。この状況は違和感でしかなかった。
それに気がついた途端、今度は肌を舐めるかの様な怖気が首筋に触れた。全身が強ばり、鳥肌がぶつぶつと泡立つ。
ハジメは脳裏に響く警鐘に従い、その場から走り出した。
すると先程まで自分がいた場所が急に砕けた。派手な音を立てて、クレーターを作り上げる。
何かが己を狙っている。それだけは分かったが何者か等確認している暇もない。何がなんだか分からないが、クレーターを創るような一撃を喰らえば死ぬのは間違いない。ハジメは闇雲に走る。
すると続けて鳴り響く破壊の音。どれもハジメには擦りもしていないが、段々と近づいて来ている。近い将来、ハジメを撃ち抜くのは目に見えていた。
そして曲がり角に入る時、ハジメは己を攻撃する者の正体を僅かながらも視認した。
(──本!?)
奇妙な事にその正体はハジメを追いながら飛来する一冊の本。それが魔力光を帯びた弾丸を練り上げ、ハジメへと打ち出していた。
「異世界ってのは! 無機物すら僕よりも強いのかっ!!?」
軽くショックを受けたのは否めないが、兎も角ハジメは走った。己が弱いのはもはや重々承知であるため、そこまでショックが少なかったと言うのもある。
そしてやはりどれだけ走っても人影が見えない。家に灯る光はあるが、どれも鍵は閉められ、ハジメの言葉は聞こえていないらしい。まるで魔法か何かで自分だけ隔離されたような気分だ。
弾丸もいよいよ擦り始め、直撃はそう遠い話では無い。掠れた箇所から血が滲み出すが、歯を食いしばりながらも走る。
そしてハジメは息を切らしながらも更に角を曲がり…停止した。
(行き止まりっ!!)
血の気が引いたのがしっかりと分かった。しかも壁は木製で“錬成”での貫通も不可能だ。退路がいよいよ無くなり、敵の攻撃の精度は今こそ最高潮。詰みの二文字がハジメの脳裏に浮かんだ。
どうにかしようと頭を巡らせるが、遅い。先ほど来た角の方から魔力弾の準備を終えた本が現れた。
せめて直撃は避けようと立ち止まるその場所から僅かにでも離れようとしたが、運が悪い。床のぬかるみに足を取られ、転んでしまう。
(まずっ──ー)
そして焦る余裕すら無く、ハジメの眼を魔力光が埋め尽くし──
「“ガンド”!!」
そして今にもハジメに放たんとした本、スペルブックを黒色の魔力弾が貫いた。
動力の核を潰された事により機能を停止させ、床へと落ちるスペルブックの残骸。あまりの急展開について行けぬまま唖然とその場に座り込むハジメ。
(助、かった?)
何が何やら分からないが、つい先程まで敵だった本がもう動かないことに安心するハジメ。その一方で角の向こうにいるであろう乱入者に身構えた。
するとこちらが見えていないにも関わらず、乱入者はハジメの張り詰めた雰囲気を察したのか優しげな声で話しかけてくる。
「違う違う! 俺は敵じゃ無いよ。君が襲われてるのに気づいて助けただけだよ。どうか信頼して欲しい」
その言葉にハジメは今までとは別の理由で身構えた。それは彼が話す言語が己の地元のそれ、日本語であったからだ。聞き覚えが無い声である事から、クラスメイトでないことも把握できた。
しかし不思議と安心させられる様な声色だ。緊張していた体も思わず緩んだ。
「…あっ! そういえばここ何処の
「そうですね。見たところ旧イギリス圏で見られる街並みに近いかと。試してみますね! ヘーイ! アーユーファイン?」
「フォウフォウフォーウ?」
すると声の主がブツブツと日本語でそんな事を呟きながら近づいてくる。そしてどうやら連れがいた様でハジメに英語で話しかけてくる。何故だか知らないが外国人と勘違いされているらしい。あと何故か奇妙な鳴き声が聞こえるのも気になる。
一応“言語理解”があるため、英語でも話せはするが、そもそも異世界で日本語を話せる人物ともなれば逃せない。慌ててハジメは日本語で返事をする。
「すみません! 僕日本人です!」
「おおー、そっかそっかー。色んな言語覚えてるけどやっぱ日本語の方が馴染みが…うん? じゃあここ何処だ?」
いよいよ声の主が角の向こう側から現れる。同時に月明かりがこの道薄らと照らした。
男の方はイケメンというわけではないが顔は整っていた。黒髪で中肉中背と何処か平凡な印象が拭えない。しかしそれと同時に彼が発する穏やかな雰囲気は不思議と信頼できると人物だと感じさせられた。
一方、彼の傍らの少女は薄紫色の髪で片目を軽く隠し、眼鏡を掛けているという中々珍しいファッションをしている。しかし同時に滅多に見ないほどに優れた容姿を持つ美少女であった。それこそ香織や雫といった【二大女神】と競い合える程のものだ。ただタイプは二人とはことなり、保護欲を擽る様な雰囲気をしていた。
そしてそんな彼女が両腕に抱えているのはモコモコとした印象の小動物。パッと見た感じ小型犬に見えなくも無いが、従来の動物とはまあ当てはまらない。そもそもフォウって鳴いてる時点で──「マーリンシスベシフォウ!」…なんか喋った?
兎も角そんな二人と一匹(?)が角から姿を現した。彼らは地面に倒れたままでいるハジメを見下ろしながら、すまなさそうに話しかけて来た。
「俺は日本出身カルデア所属、藤丸立香。早速でゴメンだけど、ここが何処か分かる?」
「えーっと…僕は南雲ハジメです。それでここは…トータスのハイリヒ王国です」
僅かな月明かりが二人の姿を映し出す中、声の主こと藤丸立香はハジメにも分かるほどにあからさまに目を丸くした。
「…トータス?」
「は、はい。そもそもここは地球じゃないんですけど…大丈夫ですか?」
立香はハジメの返事を聞くと、頭を抱え込んだ。隣の少女は何やら「そう言えば先輩、夢を見ていたとおっしゃられていましたね。もしかして…」とキラキラとした目を立香に向けている。小動物もまた「マーリンシスベシフォウ!」と元気だ。
やがて少年は覆っていた掌を顔から下げると、俯き消沈しながらポツリと呟いた。
「また、
「やはり先輩の夢は何かしらの事件の前兆ですね!」
「えーっと…本当に大丈夫ですか?」
「フォウフォーウ!」
三日月が人々を見下ろす中、何とも言い難いカオスがこの裏路地に発生していた。
ーーこれが後に世界をも救う英雄二人の邂逅、とは少なくとも世界の誰もが予想し得ないことであった。
とりあえず今回はFateあるあるのあの構図をちょろっとパクらせて頂きました。
やってみたかったんですよね、これ。
あと改訂前の方で忘れてたフォウくんの存在も、こちらでは何とか引っ張り出せました!
やったね!フォウくん!
というか私のもう一つの改訂版作品「恋する錬成師は世界最強」の方が闇特濃にし過ぎたからか私の中の陳腐なギャグ成分がこっちで暴れたがる不思議現象。
…でもまあ、伏線は何気ない所に入れろって話だからね。
しゃあないね。
立香ヒロインどうします?
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①改訂前のままでいい
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②数で攻めるのダァ!!(増やせ)
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③減らせぇえええええ!!
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④我は色沙汰に興味無し(どうでもいい)