アブソリュート・錬金   作:caose

23 / 75
 ここからは・・・知られてはいけない真実。


特別授業

「お疲れ、ユリエ」

 「ヤー、トールこそお疲れ様でした。」

 ユリエと透流はお互いにそう言った後、みやびに向かってこう言った。

 「それじゃあ俺達はここを離れるから橘の事よろしくな。」

 「う、うん。」

 みやびは透流の言葉を聞いてそう頷いた。

 橘は現在ユリエの一撃によって意識を失っている。

 あの時攻撃を受けたはずなのに体には何も傷がない事に透流は改めて

驚いていると・・・絶叫が聞こえた。

 「ぐう・・・・がアアアアアアアアアアアアアアア!」

 

 「「!!!」」」

 

 

 

 

 透流達はそれを聞いて驚くと透流は矢継ぎ早に指示を出した。

 「みやび!橘を運んで脱出しろ!!」

 「う、うん!」

 「ユリエは俺と一緒にさっきの方角へ!」

 「ヤー!」

 二人が上に向かう中でそれを見ていたみやびはこう言った。

 「き、気を付けてね!二人とも!!」

 

 

 

 

 

 

 

 「(今の声は確かにトラの声・・・まさか!!)」

 透流はもしかしたらと思った。

 それは自身がここに送られた理由。

 ・・・錬金戦団の指令。

 

 

 

 

 

 

 最上階の廊下に到着すると壁際で倒れているトラと中央に佇む影。

 特徴的なうさ耳バンドを付けた月見先生がそこにいた。

 「トラ---!!」

 「九重君・・・!」

 月見先生がそう言うと透流はトラに近づいてから月見先生に向けてこう聞いた。

 「月見先生!一体何があったんですか!?」

 そう聞くと月見先生は慌てながらこう言った。

 「わ、分からないってば、アタシも今来たばかりだもん!!」

 それを聞いて傷を見てみると透流はある事に気づいた。

 それは・・・。

 「この傷・・・タツと同じだ。」

 そう言ったのだ。

 トラとタツの傷は数か所に鋭利な刃物で斬られたような跡があった。

 すると透流はユリエに向けてこう言った。

 「ユリエ!教室の机とか椅子を壊してくれ!添え木代わりにする!!」

 「分かりました!」

 ユリエはそう言って教室の机やいすを壊した。

 透流はそれを自身の制服の上着を脱いでびりびりと破って覆わせた。

 「取敢えず応急処置はこれで良いとして救護班を呼んで」

 透流がそう言うと月見先生がこう言った。

 「大丈夫。ここに来てすぐに救護班へ連絡したから!」

 そう言うと透流はこう思っていた。

 「(トラにここまでの手負いを負わせるとなると同じ・・・いや、まさか。

《ブレイズ》は人を傷つけない・・・・!!)」

 透流はまさかと思っていると月見先生に向けてこう聞いた。

 「月見先生、一つ宜しいでしょうか?」

 「へ?何??」

 月見先生は何だろうと思っていると透流はこう聞いた。

 「《ブレイズ》って・・・人を殺すことが出来ますか?」

 「「!!」」

 それを聞いてユリエと月見先生が驚くとこう続けた。

 「トラ達は《イクシード》です。ここまでやられるとなると同じ人間しか

いません。そして・・・!!」

 透流はそう言いながら壊して余った机や椅子の足を・・・月見先生目掛けて

殴りかかると月見先生はそれをひらりと避けた。

 そして透流はこう続けた。

 「あの時にここにいた貴方が一番怪しい事になります。」

 違いますかとそう言うと月見先生は・・・こう言った。

 「これ、《ルキフル》の超重要機密事項だから内緒ね。」

 そう言うと月見先生はこう続けた。

 「実は・・・《ブレイズ》が人を傷つけることがない武器なんて

真っ赤な嘘なの。」

 「・・・やっぱり。」

 透流はそれを聞いてそう言うと月見先生は驚いたようにこう言った。

 「へえ・・・もしかして薄々感づいてたあーーー♪」

 「当たり前でしょう。幾ら俺達の魂が具現化した武器だからって・・・」

 「《ブレイズ》で壁や地面を破壊できるんですから人間だって

出来るんでしょう?・・・ってこれ橘と戦った時にそう思ったんだよな。」

 そう言ってユリエはそう言えばと思っていた。

 あの時、橘の鉄鎖やランスは校舎を破壊することが出来ていた。

 それならば何故今まで重傷者が出なかったのかと思うと透流はこう言った。

 「だけどそれだったらユリエがこれまで戦った相手は全員血まみれだったはず。それなのになぜそうならなかったのか?・・・」

 「簡単ですよね、月見先生」

 「・・・始業式の日の入試試験の際に理事長がそう言ったからでしょう?」

 そう言うとユリエは理事長の言葉を思い出した。

 

 

 

 

 

 

 『《焔牙(ブレイズ)》とは超過された精神力によって魂を具現化した

武器・・・故に傷つけるのも同じものであるために体のダメージは無いに等しく、攻撃した相手の精神を疲弊させて肉体を傷つけない・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの時に私達は暗示をかけられてたんですね?トール」

 「ああ、そうだ。それであっという間に俺達の《ブレイズ》は今まで誰も

死んでいなかった。」

 そうでしょうとそう聞くと月見先生はにやにやと笑いながらこう言った。

 「いやあ・・・中々の名推理だねえ・・・《異能(イレギュラー)》君♡」

 けどねえと月見先生はそう言ってこう続けた。

 「それだけじゃあ《ブレイズ》で人を傷つけることが出来ない。

もう一つ必要な物があるんだよねえ・・・。」

 それはと言って月見先生は・・・こう言った。

 

 

 

 

 「殺意を・・・人を傷つけるって言う強い意志を込めることだよ♡」




 次回は対月見先生
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。