アブソリュート・錬金   作:caose

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 《咬竜戦》開始!!


戦闘開始!

「くそ!何だこいつらは!!」

 二年生にして《レベルⅡ》である少年がそう毒づきながら刀の《ブレイズ》を

振っていた。

 相手は殆どが《レベルⅠ》で如何に障害物がある商店街であろうとも経験豊富な

自分たちが負けるとは思ってもいなかった。

 が・・・・結果はどうだ。

 「こいつら何なんだよ!!」

 そう言いながら刀を一人に向けて振りかぶろうとすると・・・

刀を持っている方の腕に何かが絡みついた。

 「鎖!!」

 そう言って伝って行くと目に映ったのは・・・・。

 

 

 

 

 

 

 巴を含んだ4人が綱引きの様に鉄鎖を握っていた。

 

 

 

 

 

 

 「今だ!」

 巴の言葉と共に・・・8人が一斉に上下から・・・袋叩きをした。

 

 

 

 

 

 

 「君塚!」

 錘を持った少女がそう言うと・・・今度はみやびが現れた。

 「行きます!!」

 そう言って突撃してきた。

 「遅い!!」

 少女はみやびを見てそう言いながら飛び跳ねて後退して・・・背後にいる気配に気づいた。

 「放て---!!」

 リーリスの言葉と同時に弓の《ブレイズ》を持った少女達が上の階から狙撃して動きを封じられた。

 「くう!?」

 少女は毒づいて周りを見た。

 よく見ればみやびの周りにはメイスやハンマーの《ブレイズ》所有者たちが

囲んでいた。

 然も弓部隊の半数は上に向けて準備していた。

 飛び跳ねた時に備えて・・・。

 「チェックメイトですね。先輩♪」

 「くう!?」

 それを聞いて少女は・・・足を地に着けてこう言った。

 「降参ヨ。」

 

 

 

 

 

 

 

 「これは中々・・・。」

 「あいつら結構やるじゃねえか。」

 九十九理事長と月見先生は備え付けられた監視カメラを見てそう言った。

 「正直な所あいつらじゃあ二年生には勝てねえと高を括っていたがな。」

 月見先生はそう言って他の状況を見ていた。

 今回選抜メンバー人の内3人は《レギオンⅢ》で他は《レベルⅡ》。

 透流達ならば《レベルⅡ》程度難なく倒せれるが《レベルⅢ》クラスともなれば勝てるかどうかと思われていたが・・・結果はどうだ。

 透流達のいる班が二年生二人を倒しているのに透流達の被害は0。

 無論けが人はいたがそれらを他のメンバーがカバーして互いに支え合っていた。

 「恐らくは九重君とブリストルさんの入れ知恵でしょうね。敵が質ならば

こちらは数を生かして波状攻撃からなる挟撃、奇襲を主として行い、相手の

最も苦手とする武器と戦略を炙り出させて数を減らして壁を薄くして

最終的には旗を奪うという計画でしょうね。」

 三國先生は戦闘状況から大体の目的を示唆していた。

 「敵を完全に倒すのではなく目的の完全達成。どちらも重要ですが

今最も重要なのは・・・与えられた仕事を確実に成し遂げられることが

出来る実行力。これまでの《咬竜戦》においてここまでしたのは今まで

ありませんでしたわ。」

 九十九理事長はそう言いながら紅茶を一口飲んだ。

 そしてこう言った。

 「このままいけば残りは《レベルⅢ》が3人になりそうなれば幾ら

実力があろうとも疲弊して奪われるが関の山。」

 「だけど二年生も只じゃあくたばらねえと思うぜ。」

 月見先生はそう言って監視カメラを見続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くそ!こっちは二人もやられた!!」

 「おまけに遠めから見たけど他の《レベルⅡ》も1年生共に押され始めてる。」

 「去年は格闘場だったから全体が見られていたけど今年は更にヤバい。」

 「何せ障害物は多いし然も奴らはそれらを駆使して表や裏に回って

こっちの逃走経路や襲撃場を予測してやがる!!!」

 旗を守っている二年生達が口々にそう言った。

 去年は自分たちが惨敗するが今回は自分たちが勝つと考えていたのに

それが水の泡となってしまったのだ。

 するとこの中で《レベルⅢ》である一人がこう言った。

 「恐らくアイツらの中に作戦を伝えているのがいるに違いない!そいつを叩けばもしかしたら!!」

 そう言ってこう続けた。

 「良し・・・《レベルⅡ》が2人ぐらいになったら下がらせて俺達が

前衛に回る!!そして俺達が指揮官を見つけて叩いて形勢を逆転させるぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「多分だけどそう言ってるはずよ。」

 「リーリス、お前の読みは当たるから怖いんだよな。」

 透流とリーリスは自分たちが指揮している班と共に近くにある潰れた

バーの地下で作戦会議をしていた。

 九十九理事長は幾つかの場所に傷薬と幾つかの食べ物を置いていた。

 これは戦闘が長引いた時に備えての準備だと思う。

 皆思い思いで食事していると作戦を聞いていた。

 あの旗が置かれている場所は東西南北に分けて通れるいわば見渡しが

良い場所。」

 「然もそれぞれの角の店はガラス張りで見える位置にあるから狙撃には

向かないわ。」

 「だからこそ・・・《レベルⅢ》が2人ほど出て行ってくれると好都合。」

 「後は全開の《レベルⅢ》が1人とへとへとな《レベルⅡ》がまあ・・・

2,3人って所かしら。そこで・・・・作戦はこうよ。」

 ①敵の《レベルⅢ》が出て行ったら強襲班として透流、リーリス、後で合流するユリエ班が3人がかりで向かう。

 ②《レベルⅢ》は巴達が引き付けている間に・・・あらかじめ残して

近くに配置されている2チームが旗に向かう。

 ③透流達が残留班を引き付けている間に旗を奪う。

 「作戦はこんなものね。伝えるのはいつも通り・・・良いわね。」

 リーリスはそう言って小柄な少女に向けてそう言うと少女は頷いて出て行った。

 連絡係として足の速い人間や戦闘向きじゃない《ブレイズ》持ちは連絡係として配置されていた。

 そして出て行くのを見送ると全員に向かってこう言った。

 「さあてと・・・いっちょ行きますか!」

 『『おオオォォォォ‼!』』

 透流の言葉を聞いて全員静かに雄たけびを上げたが・・・

彼らはまだ知らなかった。

 ここに向かってくる・・・異形達を・・・。




 じわじわと・・・奴らはやってくる。
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