アブソリュート・錬金   作:caose

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 巴の心を癒せ。


傷ついた少女の心を癒せ

「大丈夫か巴?飯とかも食ってないんだろう?」

 透流がそう聞くと巴は力なくこう答えた。

 「あ・・・ああ、それならば」

 そう言ってすぐ下を見ると確かにあった。

 ・・・カロリーメイトや乾パン、米が入っていたであろう空の御櫃が。

 「・・・お前本当に大丈夫なのか?」

 「・・・正直な所大丈夫とはいえんかもな。」

 アハハと力なく笑うのを見て透流は巴の瞳を見た。

 ・・・嘗ての自分と同じく空虚になった世界に対する諦めの瞳だと。

 それを見て透流はこう聞いた。

 「入って良いか?みやびのお参りもしたいから。」

 「ああ・・・頼む、みやびも喜ぶはずだ。」

 それを聞いて巴は透流を中に入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「荷物の整理か?」

 「ああ、みやびの分をな。」

 そう言って段ボール一箱分の荷物を手に取った。

 たったこれだけしかなかったのかと思ってしまった透流であったが

巴はこう続けた。

 「この中にはみやびが今まで何していたのかを纏めたノートと写真が

入っていてな、私が纏めたのだ。」

 見るかと聞いて透流は良いのかとそう答えると巴はこう返した。

 「お前だからこそ良いんだ、みやびにとってな。」

 そう言って段ボールの蓋を開けると確かにだが・・・写真があったのだ。

 最近の物で行ったらあの時の臨海学校の時の写真が入っていたのだ。

 そしてノートだがよく見たら日記も入っており色んなことが書かれていたが・・この学校であの時校外ランニングの時に助けて貰ったあたりから・・・

透流の事ばかりが書かれていた。

 そして最後辺りでこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『私は透流君の事が好きだって分かって幸せです。』

 「・・・・・。」

 透流はそれを見てやるせない気持になっていた。

 自身の事をここ迄思ってくれている人を喪いそれは・・・

最も辛い事だと言う事を思い出したからだ。

 すると巴は透流のすぐ隣に座ってこう言った。

 「みやびは・・・九重の事が好きだった・・・いや、

今でもそう思っていたであろう。私はみやびが幸せに・・・そこにいるだけで

私は・・・・。」

 巴はそう言うと・・・透流に抱き着いてきた。

 「巴・・・。」

 「私は・・・自分が最低だ。」

 「?」

 「みやびが死んで私は物凄く悲しいはずなのに・・・はずなのに・・・

私はお前が・・・九重が来たことでこう思ってしまったんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これで透流は私に向いてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そんな汚くて最低な私を九重は・・・透流はどう思うかは分かるが私は自分が恥ずかしくて酷い女だって分かっている!だから言わせてくれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「私は・・・透流の事が好き。」

 「!!」

 透流はそれを聞いて驚いている中でしがみ付いてこう続けた。

 「お前の事を思い出すだけで体が火照って心がどうしようもならない程

お前を求めてしまう!お前の体の熱を感じたい!その手で・・・口で・・・

目で・・・私にお前を刻んで欲しいと願ってしまう・・・劣情を抱く私を

お前はどう思っているか知らないがだがお前といるだけで・・・透流といるだけで私は心が・・・体がどうにかなってしまいそうなんだ・・・。」

 そう言いながら・・・最終的に泣き始めた巴を見て透流はこう言った。

 「なあ巴、俺はお前の言葉は嬉しいと思うしそれが人なんじゃないかなって

思うんだ。人間ってのは自分の欲に忠実になれる人間と抑制する人間がいる、

そんな中で悲しい時でも笑う奴だったり苦しいのに笑顔でいられる奴なって

そういうのは多分自分の心が壊れている証拠だと思うんだ。」

 「心が・・・」

 「だからさ巴、お前はお前でいろ。泣きたいときは泣いて怒りたいときは怒って笑いたいときは笑ってそして・・・恋したいときは存分にしろ。」

 良いなと言うと透流はこう続けた。

 「まあけど・・・劣情とかは自分の心の中だけで頼むな。」

 そう言ってじゃあ俺帰るなと言うと巴は透流に・・・いきなり口づけして

こう言った。

 「透流・・・これが私の思いだ。」

 受け取ってくれと言うと巴は顔を真っ赤にしてこう言った。

 「そそそそれじゃあ私は食事に行ってくる!」

 それじゃあと言って出て云った後透流は・・・自身の唇が巴と重なった時の

感触を思い出して・・・大声でこう言った。

 「ええええええええええ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「成程ねえって・・・キスとは大胆ねえ。」

 「いきなりで俺も困っているけどな。」

 透流は自身の言葉の意味の軽さに改めて自己満足的だったかと思っているが

リーリスはこう続けた。

 「それで?今日の会議であった配置は??」

 「・・・あ。」

 「私が後で言っておくわ、貴方だけだと下手したら押し倒されて

十か月後にはここ出ていく羽目になりかねないしね。」

 「恐ろしい事言わないでくれ!」

 透流はそれを聞いてヤバいこと言うなとそう思っているとリーリスは小さな声でこう呟いた。

 「ま・・・計画に支障が無いから良いけど。」

 「何か言ったか?」

 「別に~~。」

 そう言ってリーリスは席から立ち上がって食堂から出ていくのを見て

透流は食事を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数日後

 「それじゃあ皆準備は良いかしら?」

 それを聞いて周りには学生たちが頷くとリーリスは全員に向けてこう言った。

 「それでは作戦開始!!」




 次回はお楽しみに。
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