ずんちゃちゃずんちゃ!
軽快なテーマソングとともに番組がはじまった!
おキヌ「今回はペンネームATX4XGp6さん衝撃のおハガキからですね。文珠六個はお金掛けすぎでは?って……」
横島「文珠売れるんか……?その発想はなかった……」
おキヌ「精霊石に勝るとも劣らない価値で、一億はくだらないそうです」
横島「今、俺の手元に四億……。そして十日毎に一億……!」
横島は充血した目を見開き、その掌の上の四つの文珠を見つめ、ブツブツと呟き始めた!
美神「ああーもう、余計なことを!」
美神が苦々しい溜息を吐く。
美神「えーとまず、うちの見習いの間は売却禁止!」
横島「えっ!」
美神「その後は好きにするといいけど、売るなら全部私が買うわね」
横島「ええっ!」
美神「それと、私以外に売るんならGSは引退なさい」
横島「えええっ!」
おキヌ「ええーっと、それは……」
驚愕に固まる横島の横で、おキヌが美神に続きを促す。
美神「まず一つ一億×六つの赤字はどうなのかってことね。未来の私の判断を信用して、赤字覚悟でほむらちゃんの依頼を受けたのだから、損害はいまさらよ」
おキヌ「はぁ……」
美神「今回は特別よ?それに私は私を信じている。未来の私はこの出資は取り戻せると判断していると!」
横島「自分ほど信じられない俺と違って、とにかくえらい自信だ……」
これには横島も思わず苦笑い。
美神「それから売却問題ね。私がちょくちょく精霊石を買いに行ってはストックを確保してるのは知ってるでしょ?」
おキヌ「ええ」
美神「精霊石に匹敵するものなのだから、GSなら手元に確保すべきよ。切り札はいくらあっても困らないもの」
横島「でも一個くらい……」
美神「駄目よ。とくに見習いなんだから、どんどん使って複数使用にも慣れていかないとなんだから、余分な消費はしてられないわ」
横島「ええー……」
美神「私の見習いのうちは、私の方針には従ってもらうわ。基本的には任せるけどね。ただ今回のように特例で徴用するのはしかたないわ。弟子のものは師匠のもの。師匠のものは師匠のものだし」
横島「ぎゃー!」
いともたやすくおこなわれるえげつないパワハラなジャイアニズ宣言に、横島は楳図タッチの顔で絶望の悲鳴を上げる!
美神「それと。まず精霊石と文珠の大きな違いはわかる?」
横島「えっ!」
おキヌ「ええと……」
美神「性能差はともかくね。精霊石はザンス王国から供給される鉱石。文珠は文珠使いである横島クンが産み出しているアイテム。この差なら?」
おキヌ「希少価値の差でしょうか」
美神「そう。市場に流通させるとすれば、そのぶん値段に反映されるでしょうね」
横島「おおっ!」
美神「重要なのは、横島クンが現状世界ただ一人の文珠使いってこと。その文珠を売るってことは、購入者に文珠の性能をばらすことになるってことなのよ」
おキヌ「はぁ」
美神「GSの世界は今日の味方が明日敵になることもあるのよ。そうなれば文珠の性能を調べるために購入する人間も現れるわ。横島クン、あなたのスペックを垂れ流すような真似はGSとしてのあなたにとって凄まじいリスクなのよ」
おキヌ「それで引退するなら、なんですね」
美神「そういうこと。文珠の売却は、GSとしての横島クンの情報も売り渡していることと同義なの。ありえないわ」
おキヌ「なるほど……」
横島「えっと、いやあの……。とりあえず一個換金させてもらえれば、いろいろ助かるんですけど……」
美神「いったでしょ?だめよ」
横島「美神さんが買い取ってくれるとかは……」
美神「安心なさい。余剰と判断できた分は、私がちゃんとストックしてあげてるから」
横島「えええー!」
美神「普通は、ここまでしないんだからね?」
上目遣いに微笑む美神に、横島は表情を歪ませる!
横島「現状、パワハラでやりたい放題ってことっすか?」
美神「んー。めんどうくさいから、そんな感じってことでいいわ!」
チーン!白目をむく横島に、美神は爽やかな笑顔でサムズアップ!
おキヌ「んんんnさんの、美神さんが役に立ってないとか、ポンコツ疑惑はどうですか?」
美神「おキヌちゃん、言い方……。それについてはパワーバランスだのジョジョ理論だのいいつつの駄文だから、そう思われてもしかたないわね。私的にはいろいろ動いているのよ。エタらなければ、わかってもらえると思うわ」
おキヌ「で、では『仲良し式神(コドモ)たち』からのスタートです!」
おキヌがすかさず進行をねじこんだ!
文珠売却?!からの番外編です
その発想はなかったー
衝撃でした……
小市民なら、それだけで生きていけますしね……。