設定資料集同様他の連載を優先するので不定期更新の作品ですのでご了承下さい。
電子戦場のカメラマン
その日も彼は動画撮影用にフルスクラッチした愛用のガンカメラを手にした機体………ガンダムアストレイブルーフレームセカンドLをベースにフレームカラーを藍色に変え、踵のアーマーシュナイダーを外してフットローラーを装備し、外装もシビリアンアストレイのような外装にし、撮影環境に対応するバックパック用のコネクタを備えたガンプラ、ファインダーアストレイでフォースミッションに挑むフォースの取材をしていた。
「お〜、中々面白いガンプラだな、アレ………」
『頼むぞ、カメラマン。これは俺達のフォースのPR動画になるんだからな』
「まっかせてくださいよ!バトルの腕はそこそこですけど、
『なら、俺もカッコよく撮ってくれよな!』
「ああ、ちゃんと見栄えする角度から撮ってみせるさ!」
そういうと彼は両肩に装備していたカメラビットを展開し、ミッションをあらゆる角度から映像に収めていく。
「よし、こんなもんかな」
『それにしてもほんとに動画の編集まで任せちまっていいのか?』
「いいのいいの、これも俺の趣味だからな。バッチリ良い動画にして納品すっからよ!」
フォースミッションが終われば即座に動画編集の為にログアウトしていく彼のダイバーネームはグレイ。ダイバーランクはCとそこそこではあるが、先程彼自身が言ったようにカメラの腕前はGBNでもトップクラスのカメラマンだ。
***
ログアウトしたグレイのリアル………
「やっぱここは動画の始めに持ってきて………ここは面白いけど、今回のPR動画の趣旨には合わないからカットしてっと」
大凡3時間程掛けて動画を編集し終えた俊也は先のフォースのフォースリーダーにメールを打ち、編集し終えた動画を添付するとそれを送信し一息ついた。
「ふ〜、今回も良い映像が撮れたぜ」
作業を終えた俊也は“車椅子”に乗るとキッチンへと移動し、冷蔵庫からスポーツ飲料のミニペットボトルを取り出して一気に飲み干す。ゴミは分別しているダストボックスに入れ、リビングに置いてある写真立てを手に取る。
「やっぱGBNはいいな………こんな俺でも自由に動き回れる身体があるんだから」
その写真立てにはまだ自分の足で歩き回れた頃の写真が入れられていた。
俊也は幼い頃からカメラの魅力に惹かれ、若くしてプロカメラマンになる程のカメラバカだった。
そんな彼はある時に取材のカメラマンの依頼を受けてとある国へと赴いたのだが、その取材の最中にテロに遭い大怪我を負った。
その際に右足は膝から下を失くし、左足は動かなくなってしまい今では車椅子生活を余儀なくされている。
幸いにもそれまでの蓄えと依頼主がせめてものお詫びにと多額の支払いをしてくれたおかげで今は細々と風景写真等を雑誌に提供する仕事で生活している。
そんな彼に友人が勧めてくれたのがGBNだった。
『あの世界なら俊也もまた自由に歩けるんだぜ!』
『いや、お前が一緒にやりたいだけだろ?』
『バレたか………ともかくやってみろって』
そう言って半ば強引に自宅でログイン出来る機材一式を設置していった友人に誘われるがまま俊也はグレイというダイバーネームでGBNにログインした。
幸いにもカメラ以外の数少ない趣味にガンプラがあり、昔作ったガナーザクウォーリアが彼の手元にあったのでそれでログインしたのだ。
そこで見たのはただのゲームではなく、限りなく現実に近い世界。
俊也は一目でその世界の虜になり、すっかりヘビーユーザーの仲間入りを果たしている。
そんな思い出に浸っているとスマホに着信があった。それは件の友人・
「樹か、どうした?」
『どうした?じゃねぇだろ………最近依頼ばっかで顔見せねぇじゃねぇか』
「すまんすまん、欲しかったパーツデータやポイント払いがいいフォースからの依頼が続いてたもんで」
『あ〜、お前は前みたいにカメラ回せるのは嬉しいだろうからなぁ』
「今度何かミッション付き合うから許せって」
『絶対だぞ!』
「まあ、Cランクだから大した戦力にはならねぇけどな」
『それなら気にするな、丁度人数不足で挑戦出来なかった人数制限ミッションに連れてくから』
「バトル用の装備新調するかな」
『なら今度良いショップ見つけたから連れてってやるよ』
「頼む」
それから少し雑談をして通話を切ると、俊也は作業部屋に戻りGBNベースに置かれた愛機を手に取る。
「また頼むぜ、相棒」
という訳で主人公は戦場カメラマンダイバーです。
ガンカメラはカメラの構造を再現してフルスクラッチしたもので、めっちゃ綺麗に動画や写真が撮れるというだけの装備。
肩のカメラビットおんなじようなものです。