昨日の20時にも投稿しているのでまだの方はそちらからどうぞ。
今回はかつてのビートの様に立ちはだかる謎のトレーナーVSダフネです。楽しんでいただけると幸いです。
ガラル鉱山。蟲タイプの天敵しかいないある意味魔窟。しかしヨロイ島で鍛えた私の蟲ポケモン達に野生ポケモンなど敵ではなく、立ちはだかるトレーナーも蹴散らしながら進む。いわタイプやかくとうタイプの使い手ばかりなのでアブリーやグソクムシャで一撃で倒せるのがでかい。
「そろそろ出口ですかね…うん?」
出口と思われる光源の前に立ちはだかる、謎の人物。私と同じミニスカートの格好で小柄だから女だとわかるが、黄色いピカチュウを模したパーカーのフードを被っており表情が見えない。腹部のポッケに両手を突っ込んで佇んでいたその人物は私に気付くと唯一露出している口を三日月状に弧を描いた。
「ここをそんなに疲弊せずに抜けてくるってことは貴女、強いよね?」
「は、はあ」
声からして私よりも年下の少女だと分かる。少女はポケットからモンスターボールを握った右手を抜くと私に突きつける。
「ここから出たければ3VS3で私と戦いなさい!」
▽ポケモントレーナーの ???が 勝負を しかけてきた!
「やっちゃえ、エモンガ!」
「よろしくお願いします、イオルブ!」
何だか知らないけどポケモンバトルなら望むところだ。少女が繰り出してきたのはエモンガ。私はイオルブだ。
「サイコキネシス!」
「エモンガ、壁にでんこうせっか!」
イオルブの放ったサイコキネシスを、素早い動きで壁まで走って回避、壁に飛びつくエモンガ。すると壁を蹴って宙を舞い、イオルブに襲いかかってきた。
「アクロバット!」
「さいみんじゅつ!」
素早い動きで攻撃してきたので、零距離になるタイミングを狙ってさいみんじゅつを使うも、避けられてしまった。壁を利用した空中殺法。何て速さ。この人、強い…!
「エレキボール!」
「ミラーコート!」
空中を舞いながら電撃の弾を放って来たので、鏡の盾で跳ね返す。しかし跳ね返した電撃も空中をヒラリと舞って避けられてしまう。あれをイオルブで捉えるのは至難の業だ。
「サイコキネシス!」
「ボルトチェンジ!」
駄目元でサイコキネシスを放つが、天井に引っ付いて避けられた上で電撃を受け、エモンガはボールに戻って行く。次に繰り出されたのはエレキッドだ。
「エレキッド、ほのおのパンチ!」
「むしのていこう!」
大地を駆け抜けて炎を纏った拳を叩き込んできたので、緑色の光を放ちエレキッドに纏わりつかせてその動きを強制的に止める。今だ!
「サイコキネシス!」
動きが止まったところを持ち上げ、地面に叩きつける。それだけで目を回し、戦闘不能となるエレキッド。やっと一体…中々きつい。
「今の私のポケモンを一匹倒すなんて…なかなかやるね、お姉さん!でも勝てないと私はあの人には会えない!だから頑張るよ!ピカチュウ!」
「ピカ!」
次のボールから繰り出されたのは、ピカチュウ。この世界で最も人気なポケモンと言っていいだろう、ポピュラーなポケモン。あのパーカーから見て、恐らく少女の相棒だ。やる気満々なピカチュウに対し、ボロボロのイオルブ。行けるか…?
「10まんボルト!」
「ミラーコート!」
「どくどく!」
放たれた高威力の電撃を鏡の盾で跳ね返すが、軽く避けられて接近され、毒を纏った尻尾の一撃を受けてしまう。ピカチュウでどくどく!?
「なっ…」
「たたみかけるよ!スパーク!たたきつける攻撃!」
「サイコキネシス!」
駄目だ、怒涛の連続攻撃でサイコキネシスを撃つ暇がない。追い詰められ、地面に尻尾で叩きつけられて戦闘不能になるイオルブ。よくやりました。
「グソクムシャ!」
「タイプ相性って知ってる?お姉さん!スパーク!」
「であいがしら!」
電気を纏った体当たりと、振るわれた腕がぶつかる。力ずくでピカチュウの小さな体を殴り飛ばすが、ノーダメージとはいかない。決して小さくないダメージを受けたグソクムシャの体が揺らぐ。
「もう一度、スパーク!」
「ダイビング!」
ピカチュウの突撃を、水たまりを出現させた地面に潜ることで回避。空ぶったピカチュウの足元から奇襲し打ち上げるグソクムシャ。
「10まんボルト!」
「アクアブレイク!」
電撃を受けながらも水を纏った拳が振るわれ、水飛沫と共に双方弾け飛ぶ。立ち上がったのは、グソクムシャだった。
「私の相棒が……うん、決めた!お姉さん、名前は?!」
「ダフネですが…」
「じゃあダフネお姉さん!今からこの私、サタリアのライバルだよ!エモンガ!」
フードを外して長い黒髪を晒し、サタリアと名乗った少女が繰り出すはエモンガ。私とグソクムシャは警戒する。
「飛びながら連続でボルトチェンジ!」
壁を蹴り、空中を舞いながら放たれる電撃の雨。交代できなくともそもそも高威力の技だ、みずタイプのグソクムシャには効果抜群。ミサイルばりを忘れさせて物理特化にしてるから、グソクムシャじゃ届かない…!
「ダイビング!」
「逃がさないよ!ボルトチェンジ!」
たまらずダイビングで水たまりに逃げるも、水たまりが消える前に電撃が撃ち込まれ放電。強制的にダイビングから排出されたグソクムシャが打ち上げられてしまう。
「そこだよ!エレキボール!」
尻尾が振るわれて撃ち出された電撃の弾が炸裂し、弾けて広がった電撃の球体に包まれたグソクムシャは空中で戦闘不能になり、地面に崩れ落ちて倒れた。
「これほどとは…」
「ピカチュウは相棒、エモンガは切札だよ!」
「ならこちらも切札を出しましょう。ヘラクロス!」
私の繰り出したヘラクロスに茫然とするサタリア。でんき・ひこうにむし・かくとうを出したからそりゃあ不思議でしょうね!
「ダフネお姉さん、何度も聞くけどタイプ相性って知ってる?」
「知ってますが、私のヘラクロスはただのヘラクロスじゃありません!メガシンカ!」
メガペンダントを握りしめ、集中。ヘラクロスが虹色の光球に包まれて弾け飛び、姿を変えたことに目を見開くサタリア。
「なにそれ…なにそれ、私、勉強したのに知らないよそんなの!アクロバット!」
「これはガラルにはない力、メガシンカです!ロックブラスト!」
素早い動きで肉薄するエモンガだが、メガヘラクロスが両腕を構えて射出した岩の弾丸を避けることに精一杯になる。凄まじい勢いで射出されていくロックブラストは徐々にエモンガを追い詰め、壁に止まったところに炸裂。叩き落とす。
「エレキボール!ボルトチェンジ!」
「無駄です!再びロックブラスト!」
地上に落ちて飛行技が使えなくなったのか、遠距離攻撃で対抗してくるがロックブラストは電撃の弾も電撃も貫き、連続でエモンガを攻撃するがちょこまか避けられる。むうう、面倒な。
「壁にでんこうせっかして、アクロバット!」
「突撃してくださいヘラクロス!メガホーン!」
壁に素早い動きで跳び付き、再び滑空攻撃を仕掛けてくるエモンガにメガヘラクロスを突撃させ、その角でエモンガの腹部を捉えて壁に押し付ける。これで終わりです!
「捕まえました!ロックブラスト!」
零距離から射出されたロックブラストが炸裂し、エモンガは戦闘不能となって崩れ落ちるのだった。
「…ねえ、一人だけ強くなるなんてずるくない!?」
エモンガをボールに戻しての第一声がこれである。そうは言いますけどね…
「第一に、私はメガペンダントを常に身に着けていて、メガシンカできますとアピールしてます」
「でも私、メガシンカ知らなかったもん!」
「第二に、メガシンカしないと勝てませんでした。貴女は強敵です、サタリア」
「む……反則しないと勝てないんだ、そうなんだ。…それならまあ、許そうかな」
照れてフードを被り顔を赤くするサタリアにほっこりする。生意気だけど根はいい子なんだな、きっと。
「次戦う時はメガシンカされても私が勝つからね!容赦しないからね!モコウお姉ちゃんに会うまでに私は強くなるんだから!」
「私も、会いたい人がいるので応援してます」
「またね、ダフネお姉さん!」
そう言ってガラル鉱山の出口から走って出て行くサタリアを見送り、私も彼女に続くのだった。
まさかまさかの再登場サタリアです。
・ダフネ
メガシンカってずるなのか?と考えさせられる主人公。ライバルが出来て結構嬉しい。
・サタリア
ヨロイ島以来の再登場。モコウと再会するためジムチャレンジに参加した、ピカチュウパーカーがトレードマークのでんきつかい。元ポケモンごっこのミニスカート。二年間で生意気になっているが本質は恋する乙女のまま。強くなるためにガラル鉱山で強い人と戦うため立ちはだかっていた。手持ちはエモンガ、エレキッド、ピカチュウ。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。